01−会社概要
大塚隆之氏:日本ラッド代表取締役の大塚隆之です。第54期上半期の決算説明資料に対する補足を行います。
当期は前期に代表取締役を承継した後、期初から関わる最初の期となりました。
02−事業内容
1971年の創業当初よりハードウェア・ソフトウェア双方を統合的にソリューション提供できるシステムインテグレーターとして、さまざまな事業領域にチャレンジしてきました。
高いエンジニア育成能力を有し、安定的な収益の源泉であるエンタープライズソリューション事業と、培ってきたハードウェアノウハウを製造業に対するDX/IoTソリューション事業として統合したIoTインテグレーション事業の両輪にて事業を展開しています。IoTソリューションには、病院向けオリジナルプロダクトや官公庁向け大型映像ソリューション、組込セキュリティライセンス事業などが含まれています。
03−2025年3月期第2四半期決算概要 決算サマリー(第2四半期累計)
上期に関しては、前期から引き続き継続しているエンタープライズ大口顧客ソフトウェア開発と、DX・IoT事業において展示会を中心とした新規引き合い増に加え、高い顧客満足度の証左である継続・拡大案件が後押しし、売上が順調に展開しています。
一方で、人件費・外注費を中心にコスト増要因がやや利益を圧迫するかたちとなり、前年同期の第1四半期の特例要素もあり、上期としては前年同期に比較して増収減益となりました。
03−2025年3月期第2四半期決算概要 損益計算書(P/L)
前期の第1四半期は前年度からの繰り越し案件等が重なり、例年に比べ特に利益について大きな伸長となり、累積で比較した上半期の利益としてはやや減益傾向となりました。第2四半期短期で見ると前年度比で順調に伸長しています。
03−2025年3月期第2四半期決算概要 売上高・営業利益の四半期推移
当社は例年いわゆるボトムヘビー型(年度末に近づくにつれ売上利益が伸長していく)の四半期業績推移傾向がみられ、上期については赤字での推移となっていましたが、先期からは第1四半期からの黒字転換傾向が見えてきています。
03−2025年3月期第2四半期決算概要 セグメント別状況
エンタープライズソリューション事業においては、大口顧客群の先期末に見られた一時的案件増が概ね継続するかたちとなり、一部リソースのDX・AIプロダクト開発へのシフト等が進んだことを加味しても前年度比で微増となりました。
IoTインテグレーション事業においては、DX・IoT事業における案件の大型化、「kintone」を軸とするローコードビジネスソリューション開発部門の吸収が功を奏し、メディカル事業の大型案件伸長、組込ライセンス事業の前倒し推移と併せ、前年度比14パーセント以上の伸長となりました。
03−2025年3月期第2四半期決算概要 キャッシュフロー
キャッシュフローサマリーはご覧のとおりです。すべての活動領域においてキャッシュフローは改善しています。
03−2025年3月期第2四半期決算概要 貸借対照表(B/S)
貸借対照表サマリーはスライドに記載のとおりです。本社所在ビルの取り壊しに伴う引っ越し関連の固定資産増、従業員施策の一環として行ったRS報酬関連の増減等があります。
03−2025年3月期第2四半期決算概要 業績予想
業績予想としては期初発表予想のとおりとなっています。
04−今後の取り組み 中期経営計画の策定
第二創業を迎え中期経営計画を策定し、5月に発表しました。
SIerとしての前提である人月収益構造への依存からの脱却と、確立されたエンジニア育成ノウハウをDX・IoT・AIプロダクトアセットでの収益の構築にシフトしていくことを主眼に、まずは第一フェーズとして当期より3ヶ年の計画として策定しています。
04−今後の取り組み 中期経営計画の策定
重点戦略としては、「人材ローテーション、ある程度先行投資としての意識的なシフト」「製造業向けDX提案として定評を確立してきたIoT事業でのノウハウを、現行の自前プロダクトの機能強化のみならず『他にはない』プラットフォームとして営業・導入双方のハードルを下げていく脱属人化施策」「必要なコア技術の獲得に際し内部リソースのみならず積極的な外部エンジニアリングパワーをM&A的な手法で獲得」を掲げ、第一フェーズ終了段階で営業利益3億円(営業利益率7パーセント)の達成を目標としています。
05−配当 配当金の推移
当社では、引き続き株式配当を株主還元におけるもっとも重要な指標の1つとして認識しており、新規事業のベースとなる研究・開発とのバランスを考慮しつつ最適な配当性向となるよう努力していきます。
06−トピックス ディープフェイクを検出できるWeb サービス 「SeekFake β」を提供開始
AI関連サービス・プロダクトの開発についてはここ数年もっとも注力している分野にて、エッジAIプロダクトソリューション、生成型AI利用の企業向けサービス、当該クラウドサービス等さまざまな切り口で斬新かつ独自のテクノロジーエッジを開拓するべく注力しています。