2025年12月期第2四半期決算説明
司会者:本日は、GVA TECH株式会社の2025年12月期第2四半期決算説明動画をご視聴いただき、誠にありがとうございます。今回の決算説明は山本社長にご説明いただきます。よろしくお願いします。
山本俊氏(以下、山本):代表取締役社長の山本です。よろしくお願いします。
エグゼクティブサマリー
司会者:まず、第2四半期のエグゼクティブサマリーについて教えてください。
山本:第2四半期は、売上高が7億4,700万円となり、引き続き高い成長を維持しています。LegalTech SaaS事業では、顧客の平均単価の上昇によりARRが大幅に成長しました。また、登記事業においても、サービス利用社数が過去最高を更新しました。
赤字幅については、売上増加とコスト最適化により順調に縮小し、大きく改善しています。
今後の取り組みとして、引き続き「OLGA」のアップデートを進めます。また、「GVA 商標登録」の正式リリースも順調に進捗しています。第4四半期単体での黒字化に向けて着実に進んでいます。
主要KPI
司会者:KPIについてはいかがでしょうか?
山本:LegalTech SaaS事業の主要KPIについて、ARRは7億9,600万円と大きく成長しています。特に平均顧客単価は10万6,000円で、前年同期比から40.3パーセント増加しています。
また、Net Revenue Churn Rateも引き続き良好な水準を維持しています。登記事業は売上高が3億5,000万円で着地し、サービス利用数や累計利用社数も順調に積み上がっています。
司会者:ARRが安定的に大きく伸びています。
山本:平均顧客単価の向上が最も寄与しているポイントだと思います。「OLGA」の機能アップデートもかなり進み、複数機能を導入していただくケースが増加しています。その結果、顧客単価が堅調に増加し、ARRが堅調に伸びています。
AI 契約書レビューサービス「LeCHECK」を提供するリセと業務提携
司会者:第2四半期のトピックスについておうかがいします。まず、株式会社リセとの業務提携がスタートしています。
山本:リセは、「LeCHECK」を提供しているリーガルテックのスタートアップです。「LeCHECK」はAI契約レビューツールで、特に英文に強みを持っています。まずは、お互いの強みを活かしながら販売パートナーシップを構築し、相互送客によって、より幅広い顧客にアプローチできるようにしたいと思います。
司会者:「LeCHECK」と「OLGA」はターゲット層が似ているように思いますが、いかがでしょうか?
山本:「OLGA」は中堅から大手企業が多い一方、「LeCHECK」は中堅・中小企業を中心に4,000社以上に導入されています。
「OLGA」の法務案件管理機能など、「LeCHECK」では提供していない機能をクロスセル提案することが可能です。また、「LeCHECK」の英文契約レビューは非常に強みを持っており、顧客のニーズに最適な提案ができるよう進めていきたいと考えています。
「OLGA」が英語・中国語に対応したマルチリンガル機能をリリース
司会者:「OLGA」の機能追加についてもご説明をお願いします。
山本:当社の強みは、高い課題解決力を持つプロダクト開発です。顧客へのヒアリングを重視し、自社開発を中心に、非常にスピード感のある開発を行っています。
第2四半期にリリースした機能として、マルチリンガル機能とAI変更覚書機能があります。まずマルチリンガル機能については、日本企業のグローバル展開が増加している中で、多言語対応への要望を多くいただいていました。そのため、まずは英語と中国語に対応し、海外拠点を含む法務案件の管理を実現しています。
「OLGA」がAIを活用して変更覚書を作成する「AI変更覚書」をリリース
山本:次に、「AI変更覚書」機能をリリースしました。変更覚書の作成は、元の契約書を探したり、契約書の名称を正確に転記したりといった単純作業でありながら、法務部門に非常に大きな負荷がかかっていました。今回の機能により、それらをAIで自動作成することが可能となり、覚書作成作業が大幅に効率化されます。
パーパス
司会者:では、次に事業概要についてお聞かせいただけますでしょうか。
山本:GVA TECHのパーパスは「法とすべての活動の垣根をなくす」です。私たちの社会では、企業活動や個人の行動はすべて法に支えられています。ただ、法の複雑さが障壁となり、多くの活動に制約を与えています。
そこでGVA TECHは、大企業の法務部門や弁護士だけでなく、中小企業や個人に対しても、法の垣根を取り除くことを目指しています。
事業ドメイン
山本:事業ドメインについてです。まず、法務部門を有する大企業や中堅企業に対して、LegalTech SaaSである「OLGA」を提供しています。
増大する法務の課題とリーガルテックによる解決
山本:また、中小企業や小規模事業者には、「GVA 法人登記」や「GVA 商標登録」を提供しています。
法務課題は、社会全体の大きな変化に伴い、増加の一途をたどっています。大企業の法務部門、事業部門、中小企業、個人事業主と、それぞれの観点でさまざまな法務課題が増えています。
そこでGVA TECHは、パーパスに従い、あらゆる領域に対してサービスの展開を進めていきます。
P/Lサマリー
司会者:次に、第2四半期の業績についてご説明をお願いします。
山本:まず、P/Lのサマリーです。第2四半期の売上高は3億9,000万円で着地しました。また、ストック型収益を中心に継続的に積み上げ、過去最高を更新しています。
売上高・営業利益四半期推移
司会者:赤字幅も縮小しています。
山本:売上の成長に伴う粗利の積み上げに加え、コストの最適化も寄与しており、赤字幅が縮小しています。
事業成長に必要なコストを維持しつつ、効果の高い施策に配分することで、売上成長とコストの最適化を実現しています。
LegalTech SaaS事業の主要KPI
司会者:冒頭のエグゼクティブサマリーにもありましたが、ARRが引き続き大幅に成長しています。どのような要因によるものでしょうか?
山本:機能のアップセルやクロスセル等が進み、顧客単価が好調であることが主な要因です。多くの法務部門から複数の領域での課題解決が求められ、「OLGA」が継続的に進化し、それに対応していると考えています。
LegalTech SaaS事業の主要KPI
司会者:一方で、顧客社数は微減となっています。こちらはどのように捉えればよいでしょうか?
山本:大手企業がさまざまなアカウントの種類や複数機能の導入を検討する中で、商談のリードタイムが長期化しています。ただし、これは一時的な転換期であると考えていますので、全体的なARRは堅調に伸びています。
登記事業の主要KPI
山本:登記事業についても、売上高やサービス利用数が順調に推移しています。
「GVA法人登記」の拡大する顧客数とリピート利用
山本:また、累計利用社数も引き続き順調に増加しており、ポテンシャルとしては国内の登記件数に対して1パーセントから2パーセントのシェアで、伸びしろは大きいと考えています。
業績見通し(変更なし)
司会者:次に、今後の見通しについてうかがいます。
山本:期初の業績予想に変更はありません。引き続き、売上高の継続的な成長と早期の黒字化の実現を目指して進めていきます。
四半期事業計画
山本:特に「OLGA」の拡大に向け、第3四半期にいくつかの認知施策を実行する予定です。これを来期のさらなる成長につなげていきます。
2025年12月期の取り組み
司会者:通期目標の達成に向けた取り組みも進んでいます。LegalTech SaaS事業においては、複数モジュールを導入している企業の単価が伸びていました。
山本:SaaS企業が黒字化を進めるためには、単価の向上が不可欠だと考えています。「OLGA」の複数モジュールでの導入を期初から意識しており、これが実現できていると思います。
また、登記事業では、期初に想定していたサービスラインナップの拡充や商標領域への進出も実現できています。認知やアライアンスの取り組みもこれから進めていきます。
山本氏からのご挨拶
司会者:最後に、投資家のみなさまへメッセージをお願いします。
山本:LegalTech SaaS事業は、生成AIの普及も相まって、今後さらに市場が拡大し、課題解決力も向上していくものと考えています。第4四半期の黒字化を引き続き目指すとともに、事業成長を一層加速させていきたいと考えています。
引き続き、応援のほどよろしくお願いします。
司会者:以上をもちまして、決算説明を終了します。ご清聴ありがとうございました。