Corporate Purpose Statement

清久健也氏(以下、清久):みなさま、こんばんは。代表取締役執行役員CEOの清久です。本日はお集まりいただき、ありがとうございます。ROBOT PAYMENTの2025年12月期第2四半期の決算説明会を始めます。よろしくお願いします。

こちらのコーポレートパーパスステートメントは、今年2月に発表したものです。このビジョンを基に、私たちは事業活動を進めています。

目次

本日は、このような流れで進めます。

2025年12月期 第2四半期 業績

まずは私から、業績のハイライトについてお話しします。

2025年12月期第2四半期が終了し、前年同期比で売上高は19.6パーセント増、営業利益は大幅な増加となる65パーセント増です。また、当期純利益はスライドに記載のとおりです。

スライドの一番右の列に示しているように、進捗率については、売上高は約半分、営業利益は半分を超えています。

2025年12月期 通期業績予想の上方修正

通期業績予想の上方修正についてお知らせします。売上高と営業利益をともに、上方修正しました。

期初の予想では売上高を31億5,000万円、前年比14.1パーセントとしていましたが、今回は32億円、前年比15.9パーセント増へと修正しました。

営業利益については、期初予想が6億1,100万円、前年比27.3パーセントでしたが、今回は6億8,500万円、前年比42.8パーセント増に修正しています。

2025年12月期 配当予想の上方修正

修正に伴って利益が増加するため、配当も上方修正しました。期初には1株当たり20円と発表しましたが、今回は1株当たり22円へ修正しています。今後も、毎年連続増配を目指す予定です。

KPIハイライト

KPIハイライトは、スライドに記載のとおりです。アカウント数は順調に伸びており、顧客単価も徐々に上昇しています。リカーリング収益および解約率はほぼ変わらず、ARRは31億6,000万円となっています。

売上高の推移(四半期)

久野聡太氏(以下、久野):取締役執行役員の久野です。続きまして、私から全社実績や売上高の推移などについてご説明します。

四半期別の売上高の推移です。スライドは、2023年12月期第2四半期からの推移を示しています。売上高は引き続き濃いピンク色で示したリカーリング収益が牽引しており、前年4月から6月となる第2四半期の売上高に対し、今年の同期間の売上高は20.0パーセント増となっています。

営業利益の推移(四半期)

営業利益の推移についてです。こちらも同様に、四半期別の推移を示しています。営業利益は、4月から6月の実績が前年同期間の合計に対し、92.7パーセント増となりました。

四半期ベースで過去最高の営業利益を達成しており、売上高も同様に過去最高を記録しています。四半期ベースで売上高、営業利益ともに過去最高を更新し続けています。

貸借対照表

バランスシートです。大きな動きはありませんが、今年2月に効率的な財務体制を目指して自社株買いを行いました。一方、純利益を計上したことで、株主資本はやや微減にとどまっていますが、全体としては大きな動きはありません。

預り金について(お金の流れ)

こちらは再掲となりますが、預かり金についての説明です。

当社のお客さま企業の売上代金は、主にカード会社などの決済事業会社から当社へ入金され、その後は最大50日間程度当社に滞留し、当社からお客さまへ送金されます。

これは、各決済事業会社と当社の間で決まっている入金サイクルと、当社とお客さまの間で決まっている出金サイクルとのタイムラグにより生じており、後者のサイクルが遅いためです。

預り金について(貸借対照表への影響)

当社の中に一定程度、顧客さまの売上代金が滞留することになります。貸借対照表では、現金および預かり金が一時的に増加し、送金と同時にこれらが減少する仕組みとなっています。

自己資本比率について

現金と預かり金を除いた場合の実質的な自己資本比率は、61パーセントを超えています。見た目では自己資本比率が低く見えるものの、現在は借入金もなく、財務体質としては非常に健全な状況であると考えています。

サブスクペイの売上高推移(四半期)

事業別の推移についてご説明します。まずは、「サブスクペイ」についてです。

四半期別の売上高は堅調に推移しており、第2四半期の売上高は過去最高を更新しました。全社のトレンドと同様、決済取扱高が堅調に推移し、顧客単価も向上しています。その結果、4月から6月の売上高は前年同期比で19.5パーセント成長しました。

サブスクペイの主要KPI推移①(四半期)

単価とアカウント数の推移です。いずれも過去最高を更新しました。顧客単価は非常に順調に推移しており、アカウント数も堅調に成長を続けています。

サブスクペイの主要KPI推移②(四半期)

取扱高は非常に順調に推移しています。一方で決済処理件数については、不正利用防止の観点から、今年は「3Dセキュア」というセキュリティオプションをお客さまに必須化したため、一定程度の決済エラーなどが発生しています。

また、「3Dセキュア」の必須化に伴い、処理件数に対する値段を引き上げたことで、収益にはプラスの影響が出ているものの、件数としては一過性の調整が発生しています。

請求管理ロボの売上高推移(四半期)

「請求管理ロボ」も、全社および「サブスクペイ」のトレンドと同様に、四半期ごとに売上高は過去最高を更新し続けています。

背景としては、顧客単価の向上や新たなお客さま数の増加が引き続き貢献しており、4月から6月の売上高は、前年同期比21.4パーセントの増収となっています。

請求管理ロボの主要KPI推移①(四半期)

先ほども申し上げたとおり、スライド左側の顧客単価は引き続き順調に推移しており、顧客数・顧客単価ともに順調な成長が続いています。

請求管理ロボの主要KPI推移②(四半期)

請求金額および請求書発行枚数の推移です。どちらも前年同期比で非常に順調に推移しています。

2025年事業方針の進捗

藤田豪人氏:執行役員COOの藤田です。ここからは私より、ビジネスハイライトについてご説明します。

まずは、期初の段階で挙げた取り組み事業方針についてです。既存の「請求管理ロボ」や「サブスクペイ Standard」ではなく、「ここから伸ばしていこう」という事業を中心に示しており、これらの進捗についてご報告します。

はじめに、「サブスクペイ Professional」についてです。注力業界向けの機能拡充と解約防止の2点を掲げています。現在はUI/UXの改善および機能追加を進めており、注力業界がより使いやすい状態を目指して取り組んでいます。

また、解約防止で大事なことはサポート体制の強化です。しかし、こちらを進めるにはコストがかかるため、AIエージェントの活用などを通じて効率化も同時に行い、改善を進めています。

次に、「ファクタリング for SaaS」についてです。こちらは、与信の強化やVC経由での案件獲得強化を進めています。与信については、Quantsさまとの間でノウハウを取得し、当社自身の与信強化も同時に進めています。

その結果、保証を使わない案件においても、完全にリスクを排除することは難しいものの、リスクを可能な限り削減する方針で取り組んでいます。現在はこちらを基に、実装化を進めているところです。

また、VC経由のリードは増加していますが、なかなか質が安定しない状況が続いています。そのため、サービスの強みや魅力を伝える勉強会を開催し、リードの質向上を図っています。

「1click後払い」について、テーマはSEOとCRMとなっていますが、現在は新たな顧客を獲得し、定着化させることに注力しています。こちらのSEOについては、順次最適化アクションを行っています。SEOの内容は、一般的に第1四半期に1回程度変更されるため、継続的な最適化が必要となるため、引き続き対応を進めています。

一方、定着化施策としてはメルマガ配信を活用しています。「使いたいな」という時にすぐに連想されるよう、会員さまに対して定期的に接触することが重要であり、「この手があった」と思い出していただくためのメルマガ配信を、引き続き実施しています。

次に、「1click早マール」についてです。こちらは、「1click早マール」をプロダクトにどう売るか、新しい使い方が可能ではないかという議論が現在も社内で進んでいます。

「事業再構築」と記載していますが、具体的には、使い方やターゲットを変える取り組みを行っています。つまり、従来の戦略がそれほど効果を発揮しなかったということです。まったく効果がなかったわけではありませんが、成果が弱いと感じているため、早急に次のマーケットを探す作業を進めています。

次に、新規の取組みのうち、新規サービスについてです。こちらはファクタリングの拡大と新規事業という位置づけとなっています。ファクタリングの拡大については、先ほど挙げたQuantsさまと連携しながら継続しています。

一方で新規事業としては、現在、督促サービスの事業化を検討しています。社内で順調に進んでいるわけではありませんが、企画は進行中です。「期待してください」と言うと少しおこがましいかもしれませんが、どこかのタイミングでリリースできるのではないかと考えているため、しばらくお待ちいただければと思います。

最後にM&Aについてですが、現時点では発表できるものがない状況です。しかし、後ほどご説明するCVCとの関連もあり、コミュニティへの参加を積極的に行い、中長期的に関係を構築しています。その中で、後述のCVCや直接的なM&Aを視野に入れ、活動を進めている状況です。

トピックス 共通

ここからは、リリースを含めたトピックスの抜粋となります。

1つ目は、先日の株主総会において、当社では初めてとなる女性社外取締役が誕生しました。男女問わず、活躍できる方を幹部に迎えることが重要であると考えています。 

まずは、取締役会に女性としてキャリアを歩まれてきた方を加えることで、性別による考え方の違いも踏まえた助言をいただきながら、女性の育成や活躍のための具体的な取り組みを進めていきたいと考えています。社内全体での女性活躍をさらに波及させていくために、就任いただいています。

トピックス 共通

新卒向けに、「年収720万円コース」を新設しました。初任給は60万円です。

こちらの意図はシンプルで、「新卒だからといって、一律の給料はおかしいよね」「優秀な方には優秀な分だけ給料を払いたい」という考えを込めて、「年収720万円だって払えるんだ」といった基準を設けました。

既存社員を基準にしつつ、それに見合うスキル・経験・ノウハウを持つ新卒に対してアピールする取り組みとなっています。

トピックス 共通

こちらも新卒に関する話題ですが、少し視点が異なります。他社に入社した新卒者が、入社直後にキャリアのミスマッチを感じるケースが多いという話をよく聞きます。早い段階でそのような気づきが得られれば、速やかにキャリアチェンジを行うことが重要です。

この点で、我々はそういった文化を開いていることをしっかり提示することが大切だと考え、「チャレンジ応援採用」という取り組みを通じて、新卒者が第2のキャリアを迅速に築けるよう、「私たちが第2のキャリアをきちんと応援します」というメッセージを込めて、新たな制度を開始しました。

給料については、もちろん半年間の経験があるため、適切に査定し、評価した上で入社いただくかたちです。場合によっては、この中で年収720万円という金額が提示される可能性もあると考えています。

トピックス サブスクペイ・請求管理ロボ

値上げについて説明します。昨今の値上げトレンドに加えて最低賃金の上昇もあり、当社としてもサービスを転換していく必要があります。

ただし、単に料金を上げるのではなく、それに見合ったプロダクトの価値を提供することをお約束した上で、今回の値上げを実施しました。

この値上げによる影響については、7月4日のリリースで公表しています。MRRベースで「サブスクペイ」は560万円、「請求管理ロボ」フィナンシャルクラウドは130万円のインパクトとなります。ざっくり700万円ほど、つまりARRベースでは9,000万円弱のインパクトです。

トピックス サブスクペイ・請求管理ロボ

こちらは、毎回恒例となっている「ITreview」の表彰についてです。最高位である「Leader」を、10期連続でダブル受賞しています。

これは実質的に値上げと文脈が同じだと考えており、値段が上がりすぎて合わなくなれば、おそらく「Leader」は受賞できません。つまり、お客さまにそれだけ満足いただいているということだと思っています。

毎回お話ししていますが、連続受賞することには大きな意義があると考えています。これからも、評価され続けるプロダクト運営を続けていきます。

トピックス サブスクペイ

アイ・ティ・アールさまがサブスクリプション管理市場というジャンルを新たに設定し、調査を開始しました。この調査結果によると、当社の「サブスクペイ」が3年連続で売上No.1であることがわかりました。

なお、この「3年連続」という結果は突然表れたわけではありません。市場調査自体が今年から開始されたため、今回いきなり「3年連続」と表現されたかたちになっています。

したがって、以前からシェア1位を取っていた可能性が高い状況にあります。今回のシェア1位という結果は長期間にわたって取り組んできた成果であり、市場から認められている評価の表れです。今後も引き続き、シェア1位を獲得していきたいと考えています。

トピックス 1click後払い

「1click後払い」のトピックスです。先ほど「利用を伸ばしていきます」とお話ししましたが、現在、累計決済金額が50億円に達し、順調に伸びています。きりの良い「50億円」という数字が達成されたことから、リリースを発表しました。

トピックス CVC

最後に、リリースは出していませんが、当社はCVC事業を開始します。この「ロボペイ JAPAN RISING FUND」という名称には、スライドに記載したような思いを込めています。

先ほど清久からCPSについてお話があったとおり、当社はCPSという事業のビジョンを掲げ、事業に取り組んでいます。

その中で、日本特有の「慣習」「非効率」「与信」といった壁を壊すことで、日本経済を活性化できるのではないかと考えています。今回はCVCというかたちで、当社だけでなく同じ志を持った仲間と共にその壁を壊していきたいという思いから、このCVCを立ち上げました。

したがって、単純に「利益を求めます」というVC的な考え方ではなく、当社が取り組む意義を重視し、ビジョンをともに達成できるシナジーのある事業に対して、当社と出資先の双方にビジョン・シナジーがある部分にしっかりと投資し、事業の拡大を図っていくという方針です。

主な費用推移(四半期)

久野:それでは、費用の推移について私よりご説明します。まずは、販管費の大半を占める広告宣伝費、給与手当、開発費についてお話しします。

はじめに、スライドの左側にある広告宣伝費についてです。スライドに記載のとおり、直近と同水準のレベルを維持し、第2四半期を消化しました。引き続き、費用対効果を重視し、ターゲティングが可能な認知広告やデジタル広告を中心に取り組んでいきます。

次に、給与手当についてです。主要ポジションのハイクラス採用やカスタマーサクセス体制の強化が急務であったため、第1四半期には増加が見られました。この増加基調は第4四半期および第1四半期で強まりましたが、そこからやや一服し、ほぼ同水準で推移しています。

最後に、開発費についてです。開発費は、外注費を削減し、内製化への切り替えを推進しながら効率化を進めています。引き続き、開発の生産性を重視しつつ、費用を抑制しながら必要な機能開発や生産性への投資を行い、品質の向上のほか、先ほど藤田からもあったとおり、プロダクト価値の最大化に注力していきます。

職種別従業員数推移

いつもお示ししている、従業員数の推移です。内訳のカウントにやや変更がありましたが、同水準程度の推移であることをご確認いただけるかと思います。

メールマガジン・LINE公式アカウントの登録をお願いします

毎回のお願いとなっており恐縮ですが、「メールマガジン」「LINE公式アカウント」の登録がまだの方は、ぜひご登録をお願いします。本日の決算資料の発表に加え、IRのプレスリリースなども含めてみなさまにご案内しています。

また、こちらからご質問をいただいた際はIR室の菊地よりご回答しますので、ぜひご登録をよろしくお願いいたします。

清久氏からのご挨拶

清久:本日も、ご覧いただきありがとうございました。当社は、時価総額100億円に近づいては跳ね返される状況が続きましたが、最近になってようやく100億円を安定的に超える状態をキープできるようになりました。

まずは「グロース100億円の壁」と言われますが、そこをクリアできたのではないかと考えています。

ただし、これからは200億円、300億円、そして1,000億円とさらに成長させていく必要があります。そのためにも会社の本質的な力をより強固なものにし、より強い会社にすることで、事業を拡大していきたいと考えています。

当社は、今年で創業25年を迎える予定です。それにふさわしい会社、さらに投資家のみなさまに喜んでいただける会社を目指し、努力していきます。これからもご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願いします。本日は、誠にありがとうございました。