用語解説
配当性向とは、企業が税引後の利益(当期純利益)のうち、どれだけを株主への配当金として支払ったかを示す指標です。パーセンテージで表され、計算式は以下の通りです。
フリーキャッシュフロー = 営業キャッシュフロー + 投資キャッシュフロー
例えば、100億円の利益に対して配当総額が30億円なら、配当性向は30%となります。この指標によって、企業が稼いだ利益をどの程度株主に還元しているかを把握することができます。
近年は株主本位の考え方が浸透し、利益の20〜50%を配当に回すと宣言する企業が増えています。配当性向は経営者による株主への一種の公約であり、投資判断の重要な指標の一つです。
ただし、配当性向が低いからといって必ずしも「悪い企業」とはいえません。成長企業は事業拡大のための投資に利益を回すため、配当性向が低くなる傾向があります。また、配当性向に自社株買いを加味した「総還元性向」という指標も存在します。