用語解説
期末配当とは、企業が事業年度の最終日(権利確定日)を基準として株主に支払う配当金のことです。企業の年間業績が確定した後、株主総会で剰余金処分案が承認されることで正式に決定されます。
日本企業では多くの場合、3月末を決算期とし、6月の定時株主総会で期末配当が決議され、その後すぐに支払われます。配当金額は企業の業績、将来の投資計画、財務状況などを総合的に考慮して決定されます。また、中間配当(年度途中に支払われる配当)を併せて実施する企業も多く、「中間配当+期末配当」で年間総配当額が構成されます。近年では四半期ごとの安定した還元を目的とした四半期配当に取り組む企業も増えていますが、依然として期末配当は基本的かつ重要な株主還元策です。
投資家は企業の年間総配当額を基準として、配当性向や配当利回りなどを評価し、投資判断を行います。剰余金の範囲内でのみ実施可能なため、財務健全性にも注意する必要があります。