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永山亨氏(以下、永山):本日はご視聴いただき、ありがとうございます。アピリッツCFOの永山と申します。よろしくお願いいたします。それでは、2022年1月期第3四半期の決算説明会資料をもとにご説明します。

本日のコンテンツは、事業内容、第3四半期のハイライト、今後の成長戦略に関するトピックスです。

会社概要①

永山:まずは事業内容です。当社は先ほどご紹介があったとおり、「セカイに愛されるインターネットサービスをつくり続ける」ということを目指して、デジタルテクノロジーとクリエイティブマーケティングを駆使して、お客さまのサービスを構築する事業を営んでいます。

会社概要②

永山:売上比率を占める事業は大きく2つあります。1つはWebソリューション事業で、みなさまがイメージできるものは、ECサイトの構築や、さまざまなDX領域の開発を行っています。

もう1つはオンラインゲーム事業です。こちらは、スマホの自社ゲームの開発、運営、または他社のゲームの開発、運営移管などを事業として営んでいます。

会社概要③

永山:会社概要です。設立は2000年で、実は今年IPOを行いましたが、すでに20年の歴史があります。従業員数は10月末時点で529名、昨年度の売上高は38億円程度で推移しています。

会社概要(過去10年の全社売上高推移)

永山:過去10年の売上高の推移です。売上に関しては、順調に右肩上がりで成長しています。過去10年の年成長率も約116パーセントで、直近の今期末の売上高予想は47億円、年成長率は約122パーセントと、安定的に成長しています。

事業内容・Webソリューション事業①

永山:2つの事業のうち、まずはWebソリューション事業についてご説明します。我々はtoC向け専業のWeb開発会社です。特徴としては、お客さまのサービスを開発・運営する時の戦略分析、いわゆるコンサルから入り、企画、設計を行います。さらに、サービスリリース後の運用、保守も行っており、一気通貫で取り組んでいるところが我々の特徴となります。

坂本慎太郎氏(以下、坂本):「一気通貫のビジネス」と言われているということですが、競合他社にはどのような会社があるのでしょうか? なかなか比較しづらいところもあるかもしれませんが教えてください。

永山:当然ながら、DX領域ではいろいろな会社が上場しています。いわゆるUI・UXに特化しているグッドパッチや、デジタルマーケティング領域で特化している電通デジタル、ブレインパッドなどもあります。他には、AWSを構築してお客さまのサービスを支援するサーバーワークスなど、多様な会社があります。

事業内容・Webソリューション事業②

永山:スライドのとおり、各社でデザイン、データ活用、クラウド活用というように特化していますが、我々の特徴は「この領域すべてまるっとできる」ということです。

坂本:まるっと一貫して内製化されているということですが、これができる理由を教えてください。

永山:やはり20年間ずっと同じビジネスを行ってきたため、ノウハウが溜まっています。これを強みに、一気通貫で内製して取り組んでいます。

坂本:「人材がいるからできる」ということですね。

永山:おっしゃるとおりです。

坂本:仕事はチームで受けるのですか?

永山:プロジェクトごとにチームで受けています。それぞれのお客さま用にチームを組成して、開発を行っています。当然ながら、デザイン部門、コンサル、作成後のデジタルマーケティングを支援する部署もあります。

坂本:お客さまが「こんなのをしてください」と言うと、そのまま包括して行えるのが強みでしょうか?

永山:そのとおりです。

事業内容・Webソリューション事業③

永山:もう1つの特徴は、売上高における顧客の継続率です。昨年度は80パーセント程度で、非常にロイヤリティループが高い状況となっています。前段でご説明したとおり、一気通貫で取り組んでいるため、お客さまのビジネスを一番理解できている状態になります。

例えば、お客さまのビジネスがリリース後に成長していく局面で、また新たなものを追加して開発したり、新たな取り組みを行う時は、ビジネス理解の高い我々にもう一度発注してもらえます。積み上げ式ではありませんが、ビジネスモデルとしては、ほぼ近いかたちまで到達していると思います。

坂本:そこが継続率の高さにつながっているのでしょうか? また、継続するお客さまは、当然ながら年ごとに案件が違うと思うのですが、やはり金額も増えていくのでしょうか?

永山:おっしゃるとおりです。

坂本:お試しの場合も一気通貫でできますし、お客さま自身が考えているイメージが伝わるため、「またやってほしい」となるのでしょうか?

永山:まさに、そのとおりです。

坂本:仕事が繰り返し依頼されるということですね。

事業内容・Webソリューション事業④

永山:さらなる特徴として、すべて一貫して行っているため、AWSの活用や、SaaSのプロダクトを持っています。いずれの開発会社も一緒だと思いますが、SaaSを使って開発する時には、毎回お客さまごとにゼロから構築すると時間もコストもかかります。しかし、我々は保有しているSaaSを活用することで、コストパフォーマンスと速さを掛け合わせて、お客さまのサービスを開発しています。

例えばECサイトで言いますと、ユーザー属性に合わせたプッシュ通知がスマホに届く機能やクチコミの管理機能のように、基本的に必要なものを最初からSaaSとして持っています。「これで事業をやったらいいのに」とよく言われますが、あくまでもSaaSはパーツです。お客さまのビジネスをすべて包括的に支援するという意味で、SaaSで何かを行おうとは思っていません。

坂本:つまり、SaaSそのものが柱になるというわけではなく、お客さまがほかに「やりたい」ということがあれば、SaaSにそれらをくっつけていくことでボリュームも出てくるということですね。

永山:そうですね。例えば、「入口として、このSaaSを使わせてください」というお客さまも当然います。SaaSを使うことによってお客さまとの接点が持てるため、実はタッチポイントを増やすという意味でもSaaSは貢献しています。

坂本:実際、過去にはほかのプロダクトとあわせてSaaSも紹介して、一緒に活用することが数多くあったということでしょうか?

永山:そのとおりです。

事業内容・Webソリューション事業 22期トピックス①

永山:今期、Webソリューション事業で取り組んだお客さまの事例です。SBクリエイティブのライトノベルの情報発信、EC連携でデジタルシフトしたいというご相談に取り組みました。

東急百貨店は、コロナ禍でリアルな商売ができなくなっている中で、「デジタルマーケティングに関して一緒に伴走してほしい」というご相談を受けて、請け負っています。

坂本:確かに、百貨店には多くの商材がありますので、うまく連携させるともっと売れるという気もします。

永山:お客さまのお話を聞いて、ECになんとなく取り組んでいたところ、コロナ禍でより本格的にEC通販事業が軸になるくらい取り組まなければならなくなってきました。実は、そこまで取り組んでいなかった実態が出てきたということです。

坂本:お中元やお歳暮はWebサイトがあれば売れるという話がありますが、その先の日常向けや法人向け、お得意さま向けのところですね。

永山:そのようなマーケティングのノウハウが蓄積されていませんでした。

飯村美樹氏(以下、飯村):これまでは「通販で買えるけれど」というようなWebサイトだったのですね。

永山:そのとおりです。ですので、ECに本気を出そうとした時に協業したという経緯になります。その他に、東急百貨店以外にも、みなさまがよく行く別の百貨店の仕事も請け負っています。

事業内容・Webソリューション事業 22期トピックス②

永山:ほかの事例を3つ挙げています。EC系とは一線を画して、重工業のニッコーからは、お客さまから今まで紙やFAXで注文受けていたものの、「いよいよもうできない」ということで、電子文書の開示システムなどを請け負っています。

また、ペットフードをサポートしているサブスクリプションモデルのEC化も行っています。そして、コロナ禍でリアルライブができなくなったため、高音質なオンデマンドライブ配信のEC化なども支援しています。

坂本:コロナ禍後も、ライブ配信は流行しそうですね。

永山:新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着いたあとも、引き続き、両軸で進んでいきますし、デジタルシフトの潮流は終わらないと思っています。

坂本:家でライブを聴くことも定着しており、「音質がよければこのほうがいいよね」という方もいます。ライブ配信も、損益分岐点を超えると「じゃあやってみようか」となります。

永山:まさに、DXとコロナ禍の影響で非常に活況となっています。

事業内容・オンラインゲーム事業①

永山:オンラインゲーム事業です。スマホのゲームを自社開発して運営しているだけとイメージされるかもしれませんが、簡単にわかりやすく伝えると、3つのセグメントがあるのが特徴です。

1つ目は、みなさまのイメージどおり「自社ゲーム開発」で、自社で開発・企画して運営しています。2つ目は「パートナーゲーム開発」と言っていますが、他の規模の大きなゲーム会社の受託開発を請け負っています。後ほども出てきますが、他社が運用していたゲームを我々に移管して運営を続けるという「運営移管」も行っています。

3つ目は「クリエイター人材派遣」です。我々はクリエイターを数多く抱えているため、その方々をゲーム会社に派遣しています。なぜこれが成り立つかと言いますと、ゲーム会社はみなさまご承知のとおり、ヒットがある半面、売れないこともあります。

開発費も高騰してきているため、正社員ですべてのクリエイターを抱えることはどうしても難しくなってきています。その中で、我々のクリエイターを派遣することによって、お客さまのニーズに応えています。これら3つを大きな柱としています。

事業内容・オンラインゲーム事業②

永山:自社ゲーム開発のノウハウの蓄積により、パートナーのゲーム開発も請け負うことができます。また、自社で開発しているため、成長したクリエイターを他社に派遣することも可能です。商売、そして人的な面でも3つは絡み合っており、自社ゲームがヒットしなかったとしても、残りのパートナーゲーム開発、運営移管、クリエイター人材派遣でしっかりと収益性を確保し、ボラティリティを低く抑えられるところが特徴です。

飯村:3つのセグメント比率はどのくらいですか?

永山:比率は自社ゲーム開発が1.5割、クリエイター人材派遣が1.5割、残り7割がパートナーゲームの開発と運営移管で成り立っています。

坂本:以前のお話にもありましたが、パートナーゲームであれば、仕事のリソースとして、派遣の人数を調整して、人件費を考慮できることも強みでしょうか?

永山:まさにおっしゃるとおりです。

事業内容・オンラインゲーム事業 22期トピックス①

永山:現在、ゲーム開発のパイプラインは2つで、来年度にリリース予定の自社ゲームの開発と、先ほどのパートナーゲーム開発があります。また、運営しているゲームに関しては7つあります。自社ゲームが1つ、パートナーのゲーム運営が4つ、運営移管が2つです。

坂本:『けものフレンズ3』の運営移管はもともと大規模なもので、「時間もリソースもかかった」と以前にお話ししてもらいました。規模が大きい分、収益も当然あると思うのですが、運営移管は1つのプロジェクトとして、今後も大規模に行っていく予定はあるのでしょうか?

永山:今回の『けものフレンズ3』は本当に大規模で、ゲームをしない方でも「ちょっと聞いたことあるな」という規模のものでした。我々は、その前に中規模、小規模の運営移管を行っており、事業としては大、中、小を一通り経験したことになります。取捨選択できるノウハウが溜まったため、今後は全部大きなものに取り組むというよりは、事業年度のリソース配分や運営状態を見て、年ごとに方針を変えていきます。

坂本:御社から移管を働きかけるのか、それともパートナーとして請け負っているところから、「リソースもあるから御社に切り出したい」という依頼があるのか、過去の事例も含めて、どのようなスキームで運営移管が行われているのかを教えてください。

永山:双方です。もともと取引で接点があったところもありますが、我々はクリエイターの人材派遣でいろいろなゲーム会社と接点があるため、我々から働きかけていくケースもありますし、先方から「お願いできないか」と言われるケースもあります。

実は、パートナー派遣でさまざまな接点があることや、受託開発で接点があることによって、日常の中でそのようなお話が出てくる仕組みになっています。

坂本:ゲームの自社開発は用意しているものも含めて今のところ2本ということですが、御社の中にまだ自社開発を増やせるリソースはあるのでしょうか?

永山:まだ少し余裕はあります。

坂本:もし立ち上がれば本数は増えて、自社開発が終われば人員もまた大幅に空くということですね。

事業内容・オンラインゲーム事業 22期トピックス②

永山:来年度リリース予定の自社タイトルを今作っています。これは実は『式姫Project』という、ECブラウザゲームから我々が行っているゲームの新作です。

坂本:どのようなゲームですか?

永山:ロールプレイングゲームです。

坂本:ロールプレイングやアクションなど、いろいろなゲームあると思いますが、ロールプレイングにした理由と、ゲーム業界の課金体系で何が一番多いかを教えてください。

永山:ロールプレイングというのは、我々の経験値が一番溜まっているものです。もちろん、新たな領域に手を付けることもありますが、過去からの経験値が積み重なっているところを選んでいます。

課金は、やはりキャラクターが多い印象です。私もIRのTwitterアカウントを持っており、日々情報発信していますが、ゲームのユーザーからもフォローされています。キャラクターへの愛情が非常に強く、「新しいキャラが出ていますよ」とガチャを回してもらっています。

2022年1月期第3四半期累計・業績ハイライトサマリ

永山:ここからは、第3四半期の全社の業績ハイライトです。トピックス、ハイライトサマリーとして、会計期間の売上高は12億7,600万円、前年比131.3パーセントです。累計期間でも売上高は34億9,300万円、前年比121.3パーセントとなっています。

営業利益に関しても、後ほどご説明しますが、会計期間の利益は順調に上がって1億900万円、前年比183.2パーセント、累計期間では1億2,200万円、前年比81.7パーセントと少しへこんだかたちです。

実は、上期にあった『けものフレンズ3』の移管で想定以上に原価が上がってしまい、利益が狂ってしまった影響の回復がまだ追いついておらず、営業利益は一旦1億2,200万円としています。トピックスに関しては、10月1日を効力発生日として3分割しています。

2022年1月期第3四半期累計・業績ハイライト

永山:スライドの表で一番注目していただきたいのは、売上高の部分です。会計期間、累計期間ともに成長しており、通期の業績予想に対して進捗率は73.5パーセントと順調に進んでいます。営業利益に関しても、第2四半期でへこんでしまった分を回復して、会計期間、累計期間ともに戻してきています。

坂本:前年と比べると営業利益が伸びていますが、この水準は『けものフレンズ3』の部分と、変動費になると思います。そのあたりがかなりクリアになってきたことで、今後は大きな変動要因などがなければ、このまま決算が積み上がっていくと思うのですが、このイメージは合っていますか?

永山:イメージは合っています。

2022年1月期第3四半期累計・業績ハイライト(全社売上高四半期推移)

永山:全社売上高を棒グラフで示したものです。先ほど数字でお伝えしましたが、四半期ごとの売上高を棒グラフで可視化すると、きちんと右肩上がりとなっています。四半期ごとで上がっていっており、累計期間でも上がっているため、最初のスライドで示したとおり、売上高に関しては過去10年から今期中を見ても、順調に伸びていっています。

坂本:ゲームには季節性はあまりないと思っているのですが、グラフを見る限りでは、あまりないと思いました。Webソリューションには季節性はありますか? 

永山:Webソリューションには季節性はありません。お客さまのリリース時期によっては検収時期が我々ではコントロールできないところは多少ありますが、季節的な要因としてはありません。

2022年1月期第3四半期累計・業績ハイライト(全社原価・販管費四半期推移)

永山:コストの推移です。販管費のコスト構造はずっと変わらず、あまり大きく上下動はしません。濃い青色で示している原価は、棒グラフのとおりで、第2四半期は移管費用に加えてWebソリューション側でも受注が活況で、時期的にもあえて外注を使ったため、原価が上がってしまいました。下方修正後はすぐに着手し、移管後は通常運営に変わってきたことで外注費も抑えられ、コストは低減しています。

2022年1月期第3四半期累計・業績ハイライト(全社売上総利益四半期推移)

永山:売上総利益です。第2四半期でへこんでいた分が回復基調となりました。売上総利益率もスライドのとおりです。過去の推移では、通常3割から2割後半ですので、この水準まで戻せば問題ないと思っています。

2022年1月期第3四半期累計・業績ハイライト(全社営業利益四半期推移)

永山:営業利益も同じく、第2四半期へこんでしまったため、すぐに対策を施して第3四半期は元に戻りました。逆に、上振れていると言えます。

坂本:営業利益が上がっていますね。

永山:売上は順調に伸びているため、原価のコントロールをきちんと行えば当然、昨年度を上回ってくることになります。

坂本:逆に受注が多過ぎると、この部分がへこむ可能性があります。しかしながら、将来的には利益はこのようなかたちになる予想で、なかなか興味深いパターンだとは思います。

2022年1月期第3四半期累計・9月10日発表業績予想について

永山:これまでの説明から、「通期の業績予想の修正はしないのか?」というお話になりますが、今回は通期業績予想の修正は行っていません。理由は、オンラインゲーム事業の売上高・利益推移の確度を高く見積もるのはかなり難しいためです。

ゲーム会社では幅をもたせた予想を発表するところもあるくらいで、我々もそのあたりの見積もりは非常に難しく、不透明な状態で修正を発表してしまうと、投資家の判断を間違わせてしまいます。先ほどの推移から見て、きちんと見積もれるようになった段階で速やかに発表しますので、IRからの発表をご確認いただきたいと思います。

2022年1月期第3四半期累計・貸借対照表

永山:貸借対照表は、大きな動きは特にありません。『けものフレンズ3』が運営移管で仮払いに乗っていましたが、営業権に振り替えて、償却は2年の固定資産としています。そのため、振り替えの科目の変更で、流動資産の中で入り繰りが発生しています。

なお、償却費に関しては、すでに9月10日に発表した業績予想の修正には含めているため、新たに何かが発生することはありません。

2022年1月期第3四半期・社員数推移

永山:社員数です。我々は開発を肝にしているため、成長の源泉である社員数は順調に伸びてきています。現在、来年度の新卒採用も行っていますが、現時点の内定承諾者数は37名です。もう少し増えると思いますが、採用活動は順調に進んでいます。

坂本:今年の採用はやはり難しかったですか?

永山:おっしゃるとおりで、新型コロナウイルス感染拡大が始まってからは難しかったです。我々も学生自身もその状況下での活動は初めてだったため、実際に少し難しかったところはあります。

坂本:御社の中で、自社ゲーム開発を希望するクリエイター志望の方はいますか?

永山:多いですね。

坂本:採用活動でも、そのあたりが有利に働いているのでしょうか?

永山:自社プロダクトを持っているというのは、非常に間接的に採用に効いています。自分たちが作ったものが世に出て、みなさまに触れられるという機会を持っており、そのような働き方ができる会社だと判断してもらえますので、間接的ですが、採用には非常に寄与しています。

坂本:志望動機に書いていそうですね。

永山:あまり甘くはないですが、そのようなこともあります。

坂本:同じような会社があるのであれば、選択理由の1つになるため、優秀な方もエントリーする可能性はありますね。

永山:おっしゃるとおりです。

2022年1月期第3四半期・業績ハイライト Webソリューション事業(四半期売上推移)

永山:ここからは、事業に特化して業績ハイライトをご説明します。Webソリューション事業の売上推移です。

会計期間は前年比119.8パーセント、累計期間は前年比117.5パーセントです。こちらも順調に右肩上がりとなっています。DX領域とコロナ禍の追い風により市場が活況なため、このような推移を描いています。

2022年1月期第3四半期・業績ハイライト Webソリューション事業(四半期原価推移)

永山:Webソリューション事業の四半期原価推移です。やはり上期は外注費が上がっていました。いろいろなお客さまからのご相談があったため、刈り取るための費用がかかりましたが、先ほどお伝えしたとおり、ロイヤリティループが発生する自信があります。多少のコストは発生しますが、来年、再来年のお客さまとの取引に鑑みて、外注を使って刈り取ったということです。

ただし、業績予想を修正しているため、第3四半期からは若干の低減を図るようにしています。外注費は減っていませんが、ある程度コントロールし始めたところです。

また、第4四半期に売上計上される大型納品が控えており、一部製造原価が先送りになったため、第3四半期の原価は少し低減しています。

2022年1月期第3四半期・業績ハイライト Webソリューション事業(セグメント利益率推移)

永山:Webソリューション事業のセグメント利益率推移です。こちらも、第2四半期と第1四半期は若干外注費が大きくなったため落ち込んだのですが、元に戻ってきていることが可視化されています。

2022年1月期第3四半期・業績ハイライト Webソリューション事業(平均単価推移)

永山:Webソリューション事業の平均単価推移です。今期は、中期の成長戦略の中で単価を上げていきます。ビジネス的にはキャパシティに上限が出るのではないかと、投資家からも懸念されています。当然そのとおりですが、我々はDXの追い風に乗り、単価を上げて収益性を上げていくことが戦略の1つの軸です。スライドのグラフのとおり、単価はかなり上がってきている状況です。

坂本:これは全体的に上がっているということですか? 人気があるところ、あるいは納期を短くしてほしいなどの要望はありますか?

永山:全体的に上がっています。業界問わず「何かしなければいけない」というお客さまがいます。ですので、最初にお問い合わせいただく段階で「何かDXしたい」というふんわりしたご相談が増えています。

坂本:商材がたくさんあれば可能ですが、僕もいろいろな会社を分析している時に、システム開発も含めたDXに関わる予算は減らないというのはすごく感じています。

永山:そうですね。やはり決裁権限を持っているお客さまの上層部の方が、この潮流に乗り遅れてしまうと事業がうまくいかないという危機感を常に持っています。そのため、「何をやるかは決まっていないが、何となくこういうことをしたい」「とにかくDXを進めたいけれど、どうすればいいのか?」と相談があります。

我々はコンサルタント部隊がいるため、そのようなふわっとした段階でお話しいただいても、お客さまのサービスを理解して「では、こういうことはどうですか? ああいうことはどうですか?」という壁打ちができます。そのため、受注も非常にいただけるということです。

坂本:今の時期からすると、「3月末で予算が余る」と言って駆け込んで来る人はいますか?

永山:います。

坂本:そのような気がしました。それでも、3ヶ月で納品できる商品は何かしらあるのですね?

永山:そのとおりです。まずは、大きな開発のうちの一部分のみでも早く行いたいといった要望もあります。

坂本:そうすることにより、その後につながるということですね。

永山:そのとおりです。

坂本:すごくイメージが湧きましたし、業績のイメージも何となくできました。

2022年1月期第3四半期・業績ハイライト Webソリューション事業(問い合わせ数推移)

永山:Webソリューション事業の問い合わせ数推移です。タッチポイントを増やしつつ案件数を増やすということで、順調に第2四半期まで増加してきました。ただし、グラフを見るとわかるように、第3四半期から若干減っています。これは意図的に減らしています。なぜかと言いますと、お問い合わせが多過ぎて、さばき切れなくなってしまったためです。

また、今までは、とにかくタッチポイントを増やしてお問い合わせなどの量を増やす戦略で行ってきたのですが、これからは、前段でお伝えしたように、単価を上げるようにしました。業務の質等を見極めるということです。

これ以上、不必要にお断りしなければいけない状態を続けるのはよくないということで、いったん広告費を絞り、案件の質の向上にシフトしています。少しお問い合わせが減っている理由は、そのようなところにあります。

坂本:21期はお問い合わせが殺到しましたが、広告なども行っていたのでしょうか?

永山:行っています。SEOも行っていますし、広告も全社的には多少行っています。

坂本:どのような媒体に広告を出されるのですか?

永山:Googleなどです。

2022年1月期第3四半期・業績ハイライト オンラインゲーム事業(四半期売上推移)

永山:オンラインゲーム事業の業績ハイライトです。まず、四半期売上推移ですが、Webソリューション事業と同じく、前年会計期間比、前年累計期間比ともに順調に伸びています。前年会計期間比で141.1パーセント、前年累計期間比で124.6パーセントです。

第3四半期に限っては、やはり『けものフレンズ3』の移管タイトルの売上が大きく寄与しています。また、自社ゲームの『ゴエティアクロス』を運営していますが、3周年の周年イベントで少し伸びています。

2022年1月期第3四半期・業績ハイライト オンラインゲーム事業(四半期原価推移)

永山:オンラインゲーム事業の四半期原価推移です。第2四半期で課題感あった移管費用については、スライドの棒グラフにあるとおり、第2四半期のみ大きく上がっています。7月いっぱいで移管が終わると、そのコストがなくなり通常運営にシフトします。通常運営の中でも工夫して外注費を8,400万円程度削減しているため、当然このような状況になっています。

坂本:『けものフレンズ3』についてよく言われる部分ですが、科目と償却期間を教えてください。

永山:科目は、固定資産ののれんに計上されています。償却期間は少し短いのですが、監査法人と協議して2年としています。

坂本:利益が出ていたら償却したほうがよいですね。償却期間が短いのはもともとゲームが立ち上がってしばらくたっているためですね?

永山:そのとおりです。それもあります。

坂本:そうなると、かなりこのビジネスはよいと思います。黒字の会社ですので、償却が短くなると、今後おもしろくなると思います。

永山:みなさまにわかりやすく言いますと、あまり長く持ち過ぎると償却のリボ払いがどんどん溜まっていくようなイメージです。我々としては、償却期間を短く取り、きちんと収益を上げて早めにコストをはき出すという手法をとろうと思います。

坂本:そうすると、長い間ずっと収益のベースになっていくわけですね。

永山:おっしゃるとおりです。業績予想の修正にその償却費は含まれています。第3四半期、第4四半期で新たに何かが発生することはないため、心配ありません。

2022年1月期第3四半期・業績ハイライト オンラインゲーム事業(セグメント利益)

永山:オンラインゲーム事業のセグメント利益についてです。Webソリューション事業については、安定的に変わらないため利益率で出しました。オンラインゲーム事業は3つのセグメントがあり、利益率で見てもあまりよくわからないため、絶対額で出していますが、元に戻るまで回復しました。

今後の成長戦略に関するトピックス・Webソリューション事業①

永山:今後の成長戦略に関するトピックスをご説明します。会話の中で少し出てきていますが、Webソリューション事業側の市場環境についてです。政府がDXの指針を発表し、コロナ禍でデジタルシフトしなければいけないということで、国内の民間IT市場規模はかなりの勢いで増加しています。

同様に、お客さまからの受注も増えています。成長率として、市場の成長と当社の成長はリンクしているため、このシフトは数年続くと考えています。すでに市場環境はこれだけよい状態ですので、大きな変化はないと思っていただいてけっこうです。

また、競合他社についてよく聞かれますが、本当に市場が広過ぎるため、競合で取り合うことはありません。競合を合わせても足りないくらいです。

今後の成長戦略に関するトピックス・Webソリューション事業②

永山:市場の中でどのような働き掛けをするかと言いますと、まずは、強みであるロイヤリティループの継続です。また、タッチポイント、案件数を増やして単価を上げていきます。この掛け算で市場の機会をしっかりキャッチしていきます。

今後の成長戦略に関するトピックス・事業成長イメージ

永山:今後の事業成長イメージとして、中長期的な戦略についてご紹介します。スライドのグラフを見ていただくとわかりますが、過去10年の売上成長率は116パーセントです。我々は自信を持って安定的にそのラインは伸ばせるだろうということで、そこを下限として5年から6年かけて安定成長していきます。

そして、市場のみなさまから期待されている「安定成長プラス何か?」ということですが、やはりM&Aです。上場したからには、M&Aを行い急成長の種を撒いていきます。

今後の成長戦略に関するトピックス・M&Aの方向性(Webソリューション事業)

永山:どのようにM&Aを行うのかと言いますと、短期的には、既存ビジネスの中で同業他社をターゲットにしていきます。中期的には、我々がまだ持っていない新規事業の会社を買うことを考えています。

同じ領域で幅を広げていくため、2つの目論みがあります。1つは、優秀な人材を確保することです。エンジニアは売り手市場で、人材確保が非常に困難です。我々は新卒を採用して育てていますが、エンジニアリングできる人材は十分にいても、例えばプロジェクトマネジメントするような層についてはやはり苦しんでいます。これはどこの会社でも一緒ですので、まずは優秀なエンジニアを確保したいと思います。

もう1つは、M&A先の取引先の売上が計上されていきますので、この2軸を期待しています。

坂本:現在は、もう動き出されているのですか?

永山:すでにアクションしています。

坂本:確かに、ゲームの移管も1つのM&Aみたいなものですね。

永山:おっしゃるとおりです。M&Aにより超過収益力を獲得するくらいですので、本当にそのような扱いです。

坂本:また、人材確保のためM&Aを行いたいということですが、海外のオフショアのようなことも検討されているのでしょうか?

永山:長期的には検討しています。ただし、短期的、中期的にもまだその段階には到達していません。

1つの特徴として、外国人雇用も行っていますが、それ以上に内製化を進めています。実は、オフショアというのは外注と同じで、表に出てこないところですが、非常に難易度が高いということもあります。オフショアがうまく回らないと品質に影響してきます。よほど炎上しない限り、世の中にニュースとして出てこないところです。

坂本:頻発しているのですね。

永山:そのとおりです。お客さまとの関係性を大事にしたいという方針ですが、どこかでオフショアを行う可能性はあります。

坂本:エンジニアリングでは言葉の壁はそれほどないですが、オフショアは、コントロールする人間が相当優秀でないと厳しいですね。

永山:おっしゃるとおりです。

今後の成長戦略に関するトピックス・コーポレート①

永山:今後の成長戦略に関するトピックス・コーポレートについてご説明します。1つ目はESGについて、実施済み事項に関して開示しています。環境について我々の事業で急に「二酸化炭素を減らす」と言いましてもハードルが高いため、ガバナンスとソーシャルの部分で力を入れていきたいと思っています。

坂本:最近、紙の削減で年賀状の廃止などいろいろありますが、心配になります。

永山:紙を使わないというのは、我々自身もデジタル化していくという部分で引き続き行っていきます。ソーシャルの部分では、従業員の研修や、給与面のみではなく成長の機会を創出し、エンゲージメントを向上する、ガバナンスの部分では女性の活用など、それぞれ力を入れて行います。

また、新たにコーポレートガバナンス・コードで発表できるようなことがあれば、随時発表したいと思っています。

今後の成長戦略に関するトピックス・コーポレート②

永山:トピックス・コーポレートの2つ目です。東証の市場再編に伴い、我々は「スタンダード市場」を選択しました。もちろんプライム市場に行きたいのですが、今はまだ準備段階ですので、スタンダード市場できちんと安定的に成長し、どこかの段階でプライム市場に行くということで鋭意努力しています。

今後の成長戦略に関するトピックス・コーポレート③

永山:トピックス・コーポレートの3つ目です。資本政策は実施済みということで、「1対3」の株式分割を行いました。本日初めて聞く方は「なぜこの段階でしているんだ?」と思われるかもしれません。

我々は上場した時に流動性が少し低かったのです。売り出しが少なかったことが原因ですので、どこかのタイミングで分割しないと投資家のみなさまが買いにくくなると思っていました。当然よいニュースとしたかったのですが、悪いニュースとなってしまいました。

坂本:タイミングですね。

永山:そのとおりです。

坂本:そこは意図して行うものではないとは思います。

永山:よいニュースを待っているよりも、投資家が買いやすいように早くしなければいけないということで行った結果、悪いニュースとなってしまいました。王道と外れたことには、このような背景があります。

今後の成長戦略に関するトピックス・コーポレート④

永山:トピックス・コーポレートの4つ目です。今の時価総額はそれほど高くなく、個人投資家向けのIRは非常に強化しています。本日参加しているセミナーもそうです。

今年は120社を超えるIPO株があります。我々も今年上場したのですが、すでに忘れ去られてしまうというイメージです。

坂本:今年は多かったですね。

永山:IRの行動量が不足していたと思います。きちんと評価していただける段階になっても、知られていないことにはどうにもなりません。とにかく下期は個人投資家向けのIRを強化していくため、いろいろな場所に私は顔を出します。投資家の方に拡散していただけるとうれしいです。

今後の成長戦略に関するトピックス・コーポレート⑤

永山:トピックス・コーポレートの5つ目ですが、「Twitter」を行っています。

坂本:かなり出られていますね。

永山:IRページでは細かく決算説明会資料や動画、またQ&Aも四半期ごとに発表しています。さらに、お問い合わせに対してリアルタイムに対話するということで、会社でIRの「Twitter」も発信しています。日々の情報発信等は「Twitter」のほうが当然早いです。

また、適時開示でもプレスリリースまではいきませんが、「実は会社の中でこのようなことを始めた」ということもつぶやいています。ぜひウオッチしていただきたいと思います。

第3四半期におけるよくある問い合わせについて

永山:『けものフレンズ3』は移管終了後どの科目に計上されるかと言いますと、のれんに計上されています。また、償却期間は2年で、業績予想には織り込み済みです。

もう1つ、採算性が合わなかった自社ゲームを10月に2つクローズしています。「Yahoo!掲示板」等にお問い合わせもありますが、返金対応により、今後の損益へ影響することはまったくありません。

坂本:前受金ですよね。

永山:そのとおりです。前受金(B/S勘定)で計上していたお金を返金するため、損益に影響することはまったくないということです。

坂本:ゲームをやめる前に、課金して残っているダイヤなどを、ゲームによって違うアイテムで返金するということですね。

永山:おっしゃるとおりです。ですので、返金対応が今後に影響することはなく、新たなサプライズが起こることはありません。

次のご質問は、「自社ゲームの新作はいつ発表予定ですか?」ということで、鋭意作っている段階で時期は確定できないため、決まり次第、会社のホームページや「Twitter」でつぶやきます。

質疑応答:『オーバーエクリプス』が想定を下回った原因について

坂本:「『オーバーエクリプス』が想定を下回った根本的な原因はどの点にあるのでしょうか? 今後の活かし方を含めてお願いします」という質問が来ています。

永山:事象としては、事前登録数はかなり多かったのですが、動向ではインストールしたユーザーの継続率が悪かったです。インストールしてゲームを始めて、ある程度たつと離脱したということで、みなさまの期待値と最初の手触り感やゲーム性が合致していなかったと思います。

打ち出し方も間違ったと感じており、当然ですが、分析して次回作に活かすようにしています。

質疑応答:オンラインゲームにおける中国の影響について

坂本:「オンラインゲームにおける中国の影響は?」という質問です。御社は日本中心ですので、あまり影響はなさそうですが、どうでしょうか?

永山:ありません。

坂本:逆に、海外に出て行くイメージもありますか?

永山:あります。実際に第2四半期では、海外進出のためM&Aも画策していました。うまくいかなかったのですが、将来的には見据えています。

質疑応答:東急百貨店のEC支援について

坂本:会場からの質問ですが、「EC支援で東急百貨店と取引できるのは本当にすごいです。どのようにして実現したのか教えてください」とのことです。

永山:ありがとうございます。本当にお客さまのほうから来ました。

坂本:よいご紹介だったのですね。

永山:ご紹介です。実は我々も気づいていなかったのですが、ちょうどよい規模の開発会社がないのです。

坂本:大企業では、御社がよく言う「タッチポイントが触れない」ということですか?

永山:そのとおりです。そのため、「富士通やNTTデータに頼もうと思った時、イメージ的なECではない」ということは当然あります。加えて、価格、納期的な面もあります。

坂本:高いということですね?

永山:そのとおりです。

坂本:これは素人感ですが、下請けにお願いしていそうな気がしています。

永山:結局、そうなっています。コンサルティングから企画も伴走し、開発・リリース後の運用やマーケティングも行うといった、ちょうどよい規模の会社は実はそんなに多くないのです。

坂本:あっても忙しいというのもありますね。

永山:ですので、お問い合わせが非常に増えてきているのは、そのようなところをご評価いただけているのかなと思っています。

坂本:大企業に頼んでも、下請けに投げてしまうとコミュニケーションも取れないことになりますし、「これは仕様書に載っていなかったから絶対やりません」というのはよくあります。

永山:そうです。強く出てきます。

坂本:「利益率が減るだろう」といった話になるわけですね。

永山:市場のスライドのとおり、例えばECサイトのUIをグッドパッチに頼めば、おそらく素敵なデザインが出来上がりますが、たまったデータ活用については、別の会社に発注しなければいけません。また、AWSももっと大規模にすると別の会社にお願いしなければなりません。

結局、お客さまの社内にベンダーコントロールできる人がいるかと言いますと、実はなかなかいないのです。

坂本:御社でチームの中でも、やはり1人で2役、3役できる方がいてということもあるのですね。

永山:おっしゃるとおりです。私も過去に管理系のシステムで発注者側になったことがあるのですが、結局のところ、会計、人事、購買に関係していました。それをすべてまとめて開発会社がやりとりするのは非常に難易度が高く、だいたいここで失敗するのです。

飯村:バランスが取れないということですね。

永山:知識が豊富でなければいけません。実は、非常に評価されているのは、すべての相談を1つの窓口でできるというところです。あちらこちらとしなくてよいということで、そこは非常に強みとなっています。

質疑応答:一気通貫によるコストへの影響について

坂本:「企画の設計から開発、運用、マーケティングまでを一貫して行うとのことですが、一気通貫で貴社にお願いできるため、トータルのコストは個別発注に比べて高くなるか安くなるのか教えてください」というのが来ています。

永山:安くなります。

坂本:そうなりますよね。体感でどのくらい安いですか? 多岐にわたってバラバラに頼むとかなり高くつくように感じます。

永山:一概には言えませんが、コンサルティングが入った開発、運用となると、手元にデータがないので言い切れないのですが、3割減くらいにはなっていると思います。

坂本:少なくとも3割減ですよね。

永山:そのとおりです。ビジネスのご相談では、みなさまはよくアクセンチュアに相談しますが、結局アクセンチュアがコンサルティングを行い、丸ごとサービスを構築するとなった時には外注しています。日本のあしき習慣ですが、中間のマージンが発生するという話です。

坂本:最近、一般の方も気付き始めましたね。新型コロナウイルス対策のアプリの話でもかなりの騒動になりましたし、オリンピック関連費もそうでした。

永山:そのため、間に入れば入るほどコストが増えていきます。我々は自社内で内製化しているためコストが抑えられ、お客さまにとっては低価格ではないのですが、非常に頼みやすいということです。