2017年度 第1四半期実績 および上期見通し
平居義幸氏:平居です、よろしくお願いいたします。それでは、決算説明させていただきます。まず、スライド1枚目ですが、為替レート記載させていただいています。前提というのが社内の輸出入のレートということで、ご理解ください。
2017年度第1四半期 損益概要
また実績というのが、海外会社の円換算のレートということでご理解いただけたらと思います。それでは、続いて2ページ目に移ります。数字はご覧のとおり、増収増益となっております。とくに経常利益、それから四半期純利益こちらは前年同期から大幅に増益というかたちになっております。
2017年度第1四半期 カンパニー別売上高・営業利益
それでは、次の3ページですけれども、カンパニー別の状況でございます。
まず、高機能プラスチックスカンパニーの営業利益でございますが、為替、あるいは原材料高の影響によりまして、若干減益になっておりますが、数量・構成は拡大しております。
住宅カンパニー、こちらも新築売上棟数が増えておりまして、増収増益というかたちになります。
また環境・ライフライン、こちらも数量・構成が拡大いたしまして増収、それから大幅増益ということで、こちら1Qとしては、カンパニー発足以来、初の黒字化ということになっております。
2017年度上期見通し 損益概要
続きまして4ページ目。上期の見通しを説明いたします。こちらも売上は大幅な増収。
また、各段階の利益でも増益ということで、4月に公表させていただいた数字からは、経常利益まではとくに変えておりません。営業利益はこの445億で過去最高となる見込みでございます。
また、四半期純利益だけ4月から10億円分上乗せさせていただいておりますが、これはこの第1Qで関係会社の土地売却益が発現いたしましたので、そちらの分を追加させていただいております。
2017年度上期見通し カンパニー別売上高・営業利益
5ページ目は、カンパニー別の上期の見通しでございます。こちらも4月の公表値からは大きく変えておりません。据え置かせていただいております。
高機能プラスチックスは数量・構成、これを引き続き拡大いたしまして、280億円と。上期として最高益更新の見込みでございます。
また住宅カンパニー、こちらも新築の売上棟数が引き続き増えますので、増収増益ということで、売上利益は180億円とさせていただいております。
また環境・ライフライン、こちらは数量・構成が拡大いたしまして、上期としては最高益の40億円ということでさせていただいております。
2017年度上期見通し 売上高、営業利益増減要因分析
続いて、その増減要因の分析でございます。
まず左側のグラフ、売上でございますが、名目上は170億円の増ですが、構造改革が68億円ですかね、ありますので、実質ベースでは239億円の増収というかたちになっております。
その増収の部分がやはり数量・構成、限界利益に大きく効いておりまして、こちらが85億ということで、4月の計画値よりも増えております。それで、これが原料とか固定費の増をオフセットしているということで、全体では8億のプラスというかたちになります。
高機能プラスチックスカンパニー 上期業績見通し
続きまして、カンパニー別の状況に移ります。
まず7ページ目、高機能プラスチックスですが、売上の方はこちらも構造改革の影響を除きますと、実質ベースでは106億円の増収ということになります。
また、営業利益の方でもその増収分が数量・構成に効きまして、42億ということで。またCRですね、コスト削減の活動もかなり進んでおりまして、原料高、あるいは固定費の増をオフセットして、増益というかたちになります。
高機能プラスチックスカンパニー 戦略4分野
高機能プラスチックスの戦略4分野の状況でございます。まず、エレクトロニクスでございますが、こちらFPDの、フラットパネルディスプレイ、こちらの市況回復がありまして、当社の主力製品、こちらが順調に推移をしております。また従来から進めております、実装・半導体分野。こちらの売上も順調に増えております。
車輌・輸送ですが、こちらは主に北米、あるいは中国の方で自動車生産が低調で、多少影響は受けておりますが、ほかのエリアが順調ということで。
また、高機能品の拡販も、高機能中間膜、あるいは内装のフォーム材、外装品、あるいはテープ。こういったものが増えておりますので、順調に拡販は進んでおります。
住インフラ材ですが、こちらも昨年度は多少中東の需要減の影響等ありましたが、需要は回復傾向にあります。インドでもかなりシェアが増えております。
また、耐火材料につきましても、こちら用途展開、あるいは海外、主に韓国とかの展開が進んでおりますので、こちらも順調だとご理解いただけたらと思います。
高機能プラスチックスカンパニー 強化領域
またライフサイエンスですが、こちらも国内検査薬市場、また最近新製品をいろいろ出しておりまして、こちらも市場に、売上には貢献できております。
また一昨年買収しました、エーディア社との統合が4月に完了いたしまして、シナジー発現に向けた取り組みが加速しております。今中期から高機能プラスチックスは強化領域ということで、成長強化、それから融合強化というのをそれぞれ戦略4分野で定めて活動しております。
成長強化の部分としては、この2017年度、80億円増分と。そのうち上期で38億円、それぞれの分野で増分できる見通しでございます。
また融合の部分につきましては、例えば4月末に発表いたしましたけれども、ポリマテック・ジャパンという、カーエレクトロニクスの分野に非常に強い製品を持った会社の、今まさにクロージングに向けて進めているところでございまして。
またエレクトロニクス、車輌・輸送、住インフラにまたがる材料といたしまして、積水テクノ成型という会社があるんですが、ここの関東拠点ということで栃木工場の開設、これ18年4月に予定しておりますが、ここでカーエレ、あるいは住インフラでも最近ゲリラ豪雨等、非常に多いですから、そういった雨水貯留槽の製品、クロスウェーブという商品も持っておりますので、そういった需要も拾っていけると思っております。
また車輌・輸送では、中間膜のヨーロッパ研究センターということで、ヨーロッパ発の新技術等がたくさんありますもんですから、産官学で連携を進めて新製品の開発に生かしていきたいと思っています。また、ライフサイエンスでは特殊ペプチド製造、これ合弁会社ですけれども、検討を進めている段階となっています。
住宅カンパニー 2017年度上期業績見通し
続きまして、住宅カンパニーに移ります。住宅カンパニーは今期から3つのカテゴリーで進めさせていただいております。まず左下のグラフですが、第1Qと上期の見通しそれぞれ、リフォームはもともと期初の受注残が少ないということで減収になっておりますが、これは計画どおりでございます。
住宅部門、それからフロンティアとしてはとくに不動産、こちらの方が好調に推移して売上を伸ばしていくという状況でございます。営業利益の要因分析といたしましても、その住宅部門が、売上棟数が180棟増える部分での限界利益増。
また、心配しておりました部材、鋼材の値上がりもCR等で、これは計画どおりきちっとカバーできておりまして、計画どおりの利益増になる予定でございます。
リフォーム以下、フロンティアにつきましても利益も計画どおり進捗していくという状況です。
住宅カンパニー 新築住宅受注
住宅の新築受注。こちらの方でございますが、まず1Q。こちらが3大都市圏を中心に、戸建ての方は実はほぼ計画どおり103パーセントの受注ができております。木質系がとくに112パーセントの伸長。それから、鉄骨系も101パーセントと。
それとファーストバイヤーの分譲住宅需要も非常に好調ですが、残念ながら集合住宅、アパートの方が大幅減ということで、こちらがそれらを打ち消してしまいまして、右のグラフ見ていただいたらわかりますように、100パーセントということになりました。
2Q、じゃあどうなるかということでございますが、もともと1Qのバーは去年の熊本地震後の特需等もありまして、高かったことで、2Qのバーは、今はそういう意味で比べたら低いということが1つと。
また集客ですね。こちらもモデルハウスのリニューアルに頼らなくて、それ以外にもいろいろ工場とか現場の見学会、あるいは資料請求等、発掘源が多様化して5、6月でもきっちりと集客できておりますので、こういうネタは十分にあるというところ。
それから、その下の取る施策といたしましては、やはりボリュームゾーンの攻略の木質系の新商品。こちらのテスト販売が非常に、1Q、好調でしたので、この体制を強化して、2Qでエリアも拡大して、増やしていくというのが1つ。
それと明日、ちょうどこの「スマートパワーステーションGR」と、寄棟タイプの新商品が出ます。こちらも8月、9月の契約増には寄与できると思っておりますし、またこれは平屋タイプも用意してございますので、左側にも書いておりますけれども、平屋はもう昨年から非常に好調が続いております。
大体120、130パーセントぐらいずつ伸びておりますので、こちらも貢献すると考えております。また土地・分譲についても、こちら数字に示しておりますとおり、非常に伸びているところでございますので、土地も十分確保はしておりますので、受注をさらに強化していきたいと。
それから集客等につきましては、「融合」ということで、積水化学グループ社員向け、これは住宅カンパニー以外の社員に、当社の住宅の作り方を知ってもらうということで、非常にいい機会になっているかなと。これの効果もすぐにというわけではございませんが、この3年間では十分効いてくると考えております。
環境・ライフラインカンパニー 2017年度上期見通し
最後に環境・ライフラインでございます。こちら売上は横ばいですけれども、これも昨年度の構造改革の影響がございますので、実質ベースでは35億円の増というかたちになります。数量・構成、こちらもかなり伸ばしておりまして。
ただ残念ながら、原料と売値のスプレッド、こちら1Q、少し取りこぼしたかなと思っております。ただ2Qで十分改善して、スプレッドは確保できる見込みでございます。
環境・ライフラインカンパニー 戦略3分野
環境・ライフラインでも、この中期は戦略3分野ということで、カテゴリー別にきちっと戦略を立ててやっていこうとしています。まず、配管・インフラ分野でございます。
こちらの塩ビパイプであるとか、継手、あるいはプラント向けの管材ですね。こういったものが主力製品としてございますが、そちら大都市圏のインフラ、あるいは商業建築向けで非常に需要が旺盛ということです。
もちろん値上げ前の仮需も多少入っているかと思いますが、実際実需もかなり旺盛ではございます。また海外展開としては、ベトナムの大手パイプメーカーですね。
これTien Phong Plastic South Joint Stock Companyと申しますが、こちらにも資本参加をして当社の製品を彼らの販路で売るとか、あるいは彼らからの製品委託ということも、将来は考えていきたいと思っています。
建築・住環境分野でございますが、こちら住宅関連の材料が多いところです。したがって、新設住宅着工と連動しますので、売上としてはほぼ横ばいですが、製品構成としては樹脂畳であるとか、介護機器であるとか、こういった高付加価値の製品が非常に伸びております。
それと右上の機能材料。こちらは環境でもとくに非常にユニークといいますか、非常に競争力のある製品が多いということで思っておりまして。とくに航空機向けのシート、あるいは人工木材のFFUがございます。
こちらシートは、一部の顧客都合で実は1Q、一部苦戦しておりましたが、これ一時的なものと思っておりまして、2Qからは回復すると考えています。また海外で非常に枕木が好調に出荷できております。
航空機の需要も枕木と合わせて、今後非常に需要拡大が見込まれますので、それぞれの製品で増産投資に着手をしております。
環境・ライフラインではこの重点拡大製品ということで、それの比率を増やしていこうという取り組みも進めております。17年度、比率14パーセントまで上がっておりますが、これは2019年度19パーセントということで中期出しておりますので、こちらに向けて順調には進んでいるかなと。
また、新製品の方もインフラガードといいまして、これは融合の製品でもありますが、インフラ老朽化の更新需要への対策品、あるいは高層建築用の高耐圧の配管なんかも予定どおり施工できておりまして、今後に寄与すると考えております。事業概況は以上です。
連結対象会社数と増減影響
続けて、決算の内容について説明させていただきます。
15ページ。連結会社ですが、こちらは増加が4社、減少7社ということで、減少の中には住宅関係で会社統合等がございますので、そちらが入っております。それによる売上、営業利益の影響はご覧の数字のとおりでございます。
損益概要
続いて16ページ、損益の概要ですが、こちらは営業利益以下の部分を中心にご説明いたします。
まず、経常利益は140億円ということで、前年同期比から79億円増えておりますが、その他営業外のところで63億円増えておりまして、こちらは主に為替差が34億円あります。
また、書いておりませんが昨年度は売却損とか事業整理損等で31億円ありましたので、これがなくなっているということでございます。
また、特別利益と特別損失でございますが、特別利益は、昨年度は有価証券の売却益がございました。
今年は土地の売却益があるということです。特別損失、昨年度は投資有価証券の評価損がありましたが、今年はありませんので、そういった意味で税引前利益も124億円増えて、161億円と。
税金、あるいは非支配株主の部分を除いて、99億円という内容です。
貸借対照表 -資産-
バランスシートを説明いたします。総資産合計は、9,428億円ということで、名目上はマイナスの8億円です。投資有価証券、61億円増えておりますが、こちらは持ち株の時価評価が上がっているということでございます。
貸借対照表 -負債・純資産-
それから、バランスシートの右側ですね。こちらも資産合計、通常の動きというかたちです。利益剰余金は右の吹き出しに書いているとおり、配当の支払い、それと自己株消却。また自己株のところでもそれぞれ取得と消却ございますので、このような内容でございます。
連結キャッシュ・フロー
最後、キャッシュフローでございますが、営業活動、こちら法人税の支払いが昨年は税効果会計等で少なかったということもあって、実質は多少少なくなっておりますが、投資活動、それから財務活動。
これも投資活動は、定期預金払戻による収入。定期預金解約するだけで、少しキャッシュインの部分と扱われますので、それを除くとマイナス74億円ということで、前年度ととくに大きな差はございません。
財務活動も自己株取得、あるいは配当金等で使っておりますので、フリーキャッシュフローとしては70億円ということでございます。
減価償却費・資本的支出
減価償却と資本的支出でございますが、これも増減の欄見ていただくと、1Qとしてはほぼ昨年並と。通期では増える計画となっております。
2017年度上期見通し 損益概要
最後、損益概要は先ほどの説明とダブりますので、割愛させていただきます。以上でございます。ありがとうございます。