FY25/9 第2四半期累計 連結決算サマリー
江連裕子氏(以下、江連):2025年9月期第2四半期の決算概要について、Faber Company代表取締役の古澤暢央さんにお話をうかがっていきます。よろしくお願いします。
古澤暢央(以下、古澤):よろしくお願いします。
江連:ではまず、第2四半期の業績のサマリーについて教えていただけますか?
古澤:引き続き順調に進んでおり、売上高は12億5,900万円です。進捗率は49.2パーセントで予定どおりです。また営業利益の累計は2億300万円で、こちらも通期進捗率は54パーセントで、引き続き順調に進んでいます。
連結業績概要
江連:連結業績の概要について詳しく教えていただけますか?
古澤:2024年9月期の第2四半期は売上高が5億8,500万円、2025年9月期の第2四半期は6億3,900万円です。売上高に関して、引き続き順調に伸びています。
そして、営業利益は、通期トータルのバランスを取るという意味で、少し減っているように見えてしまいます。しかし引き続き、新規事業やAIの開発に投資を行い、通期の営業利益ではきちんと合うようなかたちをとっていきます。
江連:好調な進捗ですね。
KPI
江連:KPIはどのようになっていますか?
古澤:今期の粗利益別「30万円以上」の顧客数は、第1四半期で74社、第2四半期で84社になっています。
それから、「3〜30万円」のお客さまも、794社から807社と、目論見どおり増えています。特に上場企業や売上100億円以上の高額帯のお客さまを中心に、引き続き伸びています。
FY23/9からの取組の結果について クロスセル戦略
江連:大規模な企業を取り込むには、やはりクロスセル戦略をとり、次から次へと追加でオーダーいただくことが重要になると思います。そのクロスセルはどのようになっていますか?
古澤:こちらも引き続き、順調に進んでいます。「30万円以上」のお客さまは、3商材程度ご購入いただくことが多いのですが、上場企業や売上100億円以上の企業は非常にポテンシャルが高いということです。
例えば、事業を複数持っていたり、1つの事業でもインターネットにおける集客の影響度が非常に大きいなど、そこに投資するポテンシャルがあります。そのような企業に向けて、より一層、Webでの集客の成績が上がるように提案を行っています。
スライド右の棒グラフに示す粗利の総面積も大きくなっているため、こちらも作戦どおりということです。
江連:「3〜30万円」と比較すると、「30万円以上」は伸び悩んでいるように見えますが、「30万円以上」の利益率は高いため、今後もこの枠を狙っていくということですね。
費用構造
江連:費用構造はどのようになっていますか?
古澤:今期の第2四半期に関しては、スライドのグラフの黄色い部分が人件費と採用費です。こちらは、積極的に採用を進めているため膨らんでいるように見えますが、予定どおりの進捗ですので、特に大きな変化はありません。
また、生成AIの取り組みを非常に重要視しています。研究や実践、開発のコストは、今期の始まりよりも多めに割いています。来るべくAI時代に備えているということです。
江連:人件費について、どのような層の方を採用していますか?
古澤:セールス&マーケティング、開発・エンジニア、コンサルタント、この3種類の領域の人材を積極的に採用しています。現在進行している第3四半期は、今年4月に大学を卒業した5名が入社しています。次の四半期ではその5名分の人件費が乗ってきますが、これもすべて予定どおりです。
江連:採用に関しては、どの会社も苦労していると思います。そのあたりはいかがですか?
古澤:現在は「売り手市場」という言葉もありますが、労働人口減で新卒の学卒者も毎年人数が減っています。そのため、選ばれる会社になることが非常に重要です。
そのため、私のような役員が、総出で当社についてしっかり説明しています。また、親御さんが心配しているケースも多くありますので、会社としてしっかりと情報発信をしています。この動画もそうですが、「YouTube」チャンネルやIRには非常に力を入れています。そのようなところを含めて、採用だと考えています。
FY25/9の取り組み①:営業活動の組織化(FY24/9から継続)
江連:営業活動の組織化については、どのようになっていますか?
古澤:前回お話ししたこととほぼ変わっていませんが、引き続き営業の仕組み化、効率化について鋭意取り組んでいます。
FY25/9の取り組み②:CARTA HDとの資本業務提携(FY24/9から継続)
江連:資本業務提携も行っているのですね。
古澤:CARTA HOLDINGSには、上場時に資本を入れていただきました。何か大きな進展があるというよりは、日々営業提案の数が増えています。そして、受注も少しずつ増えています。こちらも、引き続き見守っていただければと思います。
FY25/9の取り組み③:AIと人力のハイブリッドによる開発(FY24/9から継続)
江連:話題のAIについてはどのようになっていますか?
古澤:私どもは、これまで培ってきた20年間の経験があります。その間に施策を行ったお客さまも多数いますので、そこで蓄積したデータをAIに学習をしてもらって、鋭意いろいろな機能を出していきます。
また、引き続き人力や人知が大変重要です。このハイブリッドで行っていることには変わりありません。
FY25/9の取り組み④:DXミエルカ
江連:サービスについて詳しくおうかがいしたいです。
古澤:新規事業として「DXミエルカ」というサービスを提供しています。当社の本来の強みであるオンライン集客、展示会、セミナーを活用したリード獲得が非常に得意です。
このケイパビリティを活用して、どこか大きな市場に入り込むことはできないかとこの数年間模索していたわけです。そこで、スライド右側にあるようなバックオフィス系のSaaSツールを扱い、「SaaSの窓口」という雰囲気で、エンドユーザーの企業に対して最適な会計システムや勤怠管理システムを提案して販売代理をさせていただいています。
この事業は仮説検証段階ではありますが、足元では成果が上がってきています。来期には、予算化できるという段階に来ています。非常におもしろい事業になるのではないかと考えています。
江連:「SaaSの窓口」とは、いわゆる「ほけんの窓口」と一緒で、まずはどこに入っていいかわからない人たちの相談に乗るということだと思います。そして、提携先サービス例は増えているように思います。
古澤:各メーカーと交渉して販売代理契約を結び、鋭意増やしています。この商品が多ければ多いほど、お客さまにとっては選択肢が増えるため、よりご自身にぴったりなシステムが何かという精度が高まっていきます。
こちらは、これからもどんどん増やしていきます。実はこの資料への掲載許可をいただいていない会社も多数あります。信頼関係を結んでいきながら、IR資料に出させていただけるように精進していきます。
江連:相談する会社側のお支払はありますか?
古澤:これは無料です。私どもはあくまでエンドユーザーとお客さまのニーズをお聞きして、最適なものを見繕って提案しています。そして、そのお代はいただいていません。その代わり、ベンダーからお金をいただきます。いわゆる「Win-Win-Win」と考えています。
契約が続く限り、一定のパーセンテージで頂戴するモデルですので、メーカーも、私どもも、お客さまも、3者ともにハッピーにならないと仕事が継続しないということです。そのような意味では、非常によいサービスではないかと考えています。
江連:お困りの会社は、まず相談するといいかもしれないですね。
古澤:そうですね。ぜひお願いします。
サービス群の今後の展開
江連:サービス群の今後の展開についてはどのようになっていますか?
古澤:私どもは、現在AIに対する投資を鋭意行っています。
これまでは、例えば、SEOの施策がしたいという場合は「ミエルカSEO」を提供します。UI/UXの改善でコンバージョンレートを上げたいという時は「ミエルカヒートマップ」を提案します。もしくはその2つをセットで提供していました。
しかし現在の私どもの考えとして、「ミエルカAIエージェント」を開発し、その周囲にこれまで解決してきたさまざまな事柄を配置するようなイメージがあります。つまり、自律したエージェントが、お客さまに成り代わって施策を行っていきます。
イメージとして、現在は「ミエルカSEO」にログインをして、何らかのインプットをしてアウトプットをして、それを解釈して施策を行っています。これが、この「ミエルカSEO」にログインをするということすらなくなります。
お客さまがそのツールを使っているという認識がない状態で、ホームページがどんどんリッチになっていって、アクセスが増えていって、コンバージョンレートが高まっていくという世界観を目指しています。
江連:期待感が高まるところですが、どのようなスパンで目指すのでしょうか?
古澤:フェーズを3段階程度に分けています。まず第1弾としては、今年の期末である9月頃を目安にしています。そのあたりには第1弾を提供して、お客さまの体験がぐっと変わるところまで持っていこうと考えています。
最終的には、今から1年後ぐらいには、お客さまがログインしていない状態であっても、ホームページが良くなっていく、集客効率が上がっていくというあたりを実現できるように目指しています。
生成AIを活用した機能リリースに注力
江連:生成AIを活用した機能リリースについて、これはどのようなことでしょうか?
古澤:AIの活用した新機能を続々とリリースしています。すでに自動化している部分は多いのですが、先ほどお伝えしたツールにログインをして使うという感覚は、体験としてそのまま残っています。
そのため、これを積み重ねることによって、先ほどの「AIエージェント」なるものが、お客さまに成り代わってホームページを良くするところに向けて、徹底的にAIの開発に勤しんでいます。そしてそれを、常に機能としてリリースすることで、お客さまの反応をうかがって、どの機能がお客さまにとって利便性が高いかについて検証している状況です。
江連:ここにあるリリースの数だけでも多いですよね。
古澤:そうですね。非常にたくさん出していますので、お客さまが戸惑わないようにしなければいけませんが、鋭意取り組んでいる次第です。
生成AIを核としたサービス開発に注力
江連:そのAIを核としたサービスは、どのようになっていますか?
古澤:私どもは、実は10年ほど前から人工知能学会や言語処理学会という、いわゆるアカデミックな学会に毎年参加をしていて、スポンサーにもなっています。大学と共同研究を行って、論文を出していたということもあります。
人工知能に対しては、10年ほど前から学習を含めてしっかりと費用をかけています。それを引き続き行って、よい機能の開発に振り向けていきたいと考えています。お客さまにも投資家のみなさまにも、ご期待いただければと思います。
江連:学術的なものもベースにありながら、サービスを提供しているということですね。
古澤:おっしゃるとおりです。
FY24/9通期業績結果とFY25/9業績予想
江連:業績について、財務戦略の見通しをおうかがいします。
古澤:前回と予定は変わっていません。売上高は25億5,400万円の着地予想で、営業利益3億7,600万円の予想で変更はありません。
FY25/9の計画
江連:計画についてです。
古澤:こちらも、特に大きな変更点はありません。鋭意、精進していきます。
FY25/9 四半期業績進捗と見通し
江連:進捗と見通しについてはいかがでしょうか?
古澤:売上高は、スライドのとおり順調に進んでいます。第1四半期が6億2,000万円、第2四半期で6億3,900万円と、少しデコボコがありますが階段を上っていくようなイメージになっています。
一方、営業利益に関しては、通期の3億7,600万円に向けて走っています。仮に上振れがあったとしても、AIの開発や「DXミエルカ」という新規事業における採用や広告宣伝費への投資として使っていきます。
投資家のみなさまには、3億7,600万円の通期の営業利益を見ていただければと考えています。
江連:スライド右側の営業利益のグラフで見ると、第2四半期が減少しているようにも見えますが、通期で見てほしいということですね。
古澤:おっしゃるとおりです。
財務戦略と還元方針
江連:財務戦略と還元方針はどのようになっていますか?
古澤:引き続き、弊社に潤沢なキャッシュがあるため、今M&Aに関しては鋭意ソーシングをしています。まだ今日ここで発表できるものはないのですが、引き続きM&Aに関して取り組んでいきます。そしてこの資金をしっかりと使って伸ばしていくことを考えています。
FY25/9 株主還元
江連:それぞれ詳しく見ていきます。まずは株主還元についてはいかがでしょうか?
古澤:期初にお話ししたとおり、1株当たりの配当金は30円です。内訳としては、普通配当20円と20周年の記念配当10円です。
現在予想のとおりに動いているため、下期もしっかりと実現すべくがんばりたいと思っています。
また、配当利回りに関しては、2025年5月9日の終値時点で2.72パーセントです。こちらもしっかりと実現したいと考えています。
江連:今後はもっと上を目指すお考えもありますか?
古澤:もちろんです。次の期は記念配当がなくなるため、投資家のみなさまから見ると「減配ではないか」と言われるかと思いますが、そうならないよう努力していこうと考えています。
ファイナンス戦略とM&Aの考え方
江連:株主さまへの還元ももちろんですが、M&Aも積極的に行っていくということですね。
古澤:はい。当社のM&Aの考え方として、スライド1つ目に記載の「シナジーとシェア最大化」についてご説明します。
当社は顧客基盤としてお客さまが1,700社いらっしゃいます。このお客さまですぐにアドオンできる、クロスセルが可能な商材をお持ちの企業か、または、私どもの商材が販売できる先の顧客基盤を持っている企業を鋭意探しながらソーシングをしています。このことを「シナジーとシェア最大化」と呼んでいます。
また、2つ目の「参入障壁の強化」についてです。当社も20年になりますが、この業界においては、10年、15年、20年活躍している企業が、数少ないですがいらっしゃいます。
そのような企業は、すでになんらかのブランドやポジションを持っています。その強みと当社が合流することによって、よりお客さまから見た時に、「あの会社に絡まない選択肢はないよな」と思ってもらえるようにすることを「参入障壁の強化」と呼んでいます。
「シナジーとシェア最大化」そして「参入障壁の強化」、この2つの方針をしっかり持った状態でM&Aをしたいと考えています。
江連:3つ目に「PMIの実行力強化」とあります。M&Aの後のPMIがなかなかうまくいかない会社もあるようですが、そのあたりはどうですか?
古澤:当社の買収経験においてPMIがうまくいかなかったケースは、最初の期待値のすり合わせに問題があります。どのような価値をお互いに交換し、どこを一緒に目指すかについてのすり合わせが中途半端な場合は、「話が違う」ということになり、うまくいかないケースが多いです。
また、お互いの文化の相違についてもどこまでしっかりと理解し、どこまでを統合し、どこまでをそのまま活かすのかをしっかりとプランニングすることによって、このようなミスは避けることができます。私どもも過去に経験しているため、そこは何度も繰り返し行っています。
したがって、仮にその案件が「もう少しでM&Aが決まりそうなのに、妥協できないところがある」という時には、やはり妥協をしてはいけないと考えています。それぐらいPMIは大事だと思っています。
「市場における競争力の強化」を企図して継続的なM&Aを目論む
江連:そのM&Aの実例として、so.laがグループ入りしたのですね。
古澤:そうですね。株式会社so.laの代表取締役である辻正浩氏は、非常に研究熱心で、仕事熱心で、私どもの業界では知らない者がいない人物です。
たまたま私と同郷の札幌出身で、学年も1個違いということもあり、十数年間お互いの活動を見続けてきた間柄でもありました。
ですので、彼に合流してもらうことによって、弊社の競争力の強化、それから情報発信力の強化の実現を期待し、グループインしていただきました。
グループインから3ヶ月、4ヶ月経ったわけですが、辻氏が持っているノウハウによって私どものケイパビリティが広がりました。辻氏が合流していなかったら受注できなかった案件も実際に増えています。
限界はありますので、ドンと伸びるわけではありませんが、少しずつ私どもの能力が増えてきており、辻氏には大変感謝しているところです。
江連:成果につながっているのですね。
古澤:そうですね。
スタンダード市場の上場維持基準への適合
江連:スタンダード市場の上場維持基準はどのようになっていますか?
古澤:スタンダード市場の上場基準として、流通株式時価総額が10億円以上というルールがあるのですが、上場後にそちらに抵触してしまい、株主のみなさまにはご心配をおかけしてしまいました。
これは、私どもが上場した翌々日にいわゆるブラックマンデー再来のようなことが起きてしまい、そのせいにしてはいけませんが、この流通時価総額が8億円台後半あたりで推移してしまった時期がありました。
現在は解消し、ギリギリではありますがしっかりと基準を果たしています。
今後も引き続き、7月、8月、9月の3ヶ月間で見直しが入ります。第3四半期、第4四半期でしっかりと業績を作ることによって、こちらもクリアできるものと考えています。ぜひ見守っていただきたいと思っています。
質疑応答:AIの進化と普及が事業活動に与える影響について
江連:「AIの進化と普及は、事業活動にどのような影響があると考えていますか?」というご質問です。
古澤:これは本当にすばらしい質問だと思います。私も毎日、「ChatGPT」と「Gemini」、あるいは「Perplexity」を使っています。AIの進化と普及によって私自身の生活行動もだいぶ変わってきました。
例えば先日、ベランダでビールを飲むとおいしい季節になったため、ベランダに置くテーブルを買おうと思いました。しかし、自分ではなかなか探しきれず、ベランダの写真を撮って、私の人間としての習性のようなものと一緒に「ChatGPT」に投げると、「ChatGPT」が提案してくれるわけです。
江連:「このような商品がいいのではないですか?」ということですか?
古澤:そうです。普段の自分の検索行動、探索行動では見当たらないようなものを提案してくれます。さらに、その提案の中で「一番気に入ったものはこれ」あるいは「もう少し金額の高いものから低いものまで出してほしい」と言うと、これも探してくれるのです。
ですので、私はもう「ChatGPT」や「Gemini」で買い物するようになりました。
そのように、これから人間はAIにだいぶ追いついていくといいますか、AIを便利なものとして受け入れていくだろうと私は考えています。
投資家のみなさまから、「そうするとSEOの仕事はなくなるのではないか」というお話をいただきます。もちろん私は経営者ですから、なくなると想像して会社を経営する必要がありますが、なくなるというよりは、今のGoogleやLINEヤフーの検索エンジンも、すでにAIがだいぶ取り込まれており、私たちがわからないところで、実はかなりAI化している現状もあります。
しかし、これから「ChatGPT」などいろいろなAIが増えていったとしても、AIはなんらかのデータを学習しなければ、自分たちで何かを作り出すことはできませんので、結局、世の中の情報を探してくるわけです。ですので、私たちの仕事はこれから広報活動により近くなっていきます。
したがって、例えば10年後ぐらいには「Pepper(ペッパーくん)」のようなロボットが会社にやってきて、より人間味のある会話によって「あなたの会社を宣伝してあげるから、決算書などのいろいろな資料を出してくださいよ」というようなことがあるかもしれませんが、それまでの間は、やはり会社が情報を出していかないといけません。
それを「Google」に対して出すのか、「Instagram」に対して出すのか、「YouTube」に対して出すのか、あるいは新聞に対して出すのか、そのようにして出されたさまざまな情報をAIは拾ってきます。
そのような意味ではSEOの仕事は、より拡大し、より広報活動のようなものになっていって、さまざまなAIに取り上げてもらうことが私たちの仕事になっていくと考えています。これは実は、私は非常に大きなチャンスだと思って取り組んでいます。
質疑応答:生成AIの取り組み状況について
江連:「生成AIの取り組み状況はいかがでしょうか?」というご質問です。
古澤:当社のミーティングの議事録は、すべてAI議事録になっています。あるアメリカのツールを使っていますが、すばらしいですよ。例えば録音するのもそうですし、オンラインミーティングであれば、そのオンラインの中にツールをつなぎ込むことによって使用します。
例えば私と江連さんがお話をしているとします。そうすると、江連さんがどのようなことを論点として話し、私がどのようなことを話したかが、正確に箇条書きになって、しかも次のアクションプランまで全部出してくれます。
したがって、もう人間が議事録を取る時代ではなくなってきていると感じます。さまざまなリサーチ業務も、今は自分で探すよりは、AIに投げておけばその会社のことを事前に調べてくれるという状況です。さまざまなことが効率化できますので、当社の事務作業においても活用しています。
江連:そうなると、御社でいうSEOも、今まで「Google」で行っていたものがどんどん変わっていく可能性もあるわけですね。
古澤:あります。ちょうど先日、私どもはあるリリースを出しました。GEOあるいはAI SEO、LLMOやAIOと、いろいろな名称がありますが、先ほど言ったようなAIに私どものWebサイトがどのように取り上げられるのか、それに関するソリューションサービスをリリースしました。AI版のSEOのようなものと思っていただければと思います。
古澤:スライドのグラフでお示ししているように、現状では私どものホームページもそうですが、AIから私どものホームページに流入してくる人がどんどん増えています。
江連:ピンクのところが「ChatGPT」ですか?
古澤:そうです。このグラフを見ると非常に増えているように見えますが、これは全体の1パーセント未満です。これよりも圧倒的な数の検索エンジンからの流入があります。
しかし、AIが伸びてきている現状を考えると、私どものお客さまも「AIに対応しなくていいのか」、「GEOやAIO、LLMO対策をしなくていいのか」と心配されます。
私どもも当然、研究・実践していますから、今、心配して焦って取り組む必要はありませんが、そこに先鋭的にお金をかけて研究を希望するお客さまがいらしたら、私どもが伴走して計画を練りましょうという意味で、このサービスをリリースしました。
江連:これは先を見越して対応していく必要がありそうですよね。
古澤:私は対応しておいたほうがいいと思います。
古澤氏からのご挨拶
古澤:投資家のみなさま、今期第2四半期の進捗は比較的順調に進んでいます。通期の目標に向かって邁進していますので、ぜひ第3四半期、そして通期の決算を見逃さず期待していただければと思っています。
昨今、AIは非常に大きなテーマです。私どもは毎日、AIをプライベートでも仕事でも使います。そしてこれをどのように私どものお客さまに還元していくか、どのように価値に変えていくかを、日々、私もメンバーも精進して取り組んでいる次第です。
ぜひご期待いただきながら、力強く見守っていただければと思っています。今後もどうぞよろしくお願い申し上げます。