2025年3月期 第2四半期〔中間期〕決算概況
田端信也氏(以下、田端):代表取締役CFOの田端です。シグマクシス・ホールディングス2025年3月期第2四半期(中間期)の決算内容についてご説明します。
決算概況についてご報告します。連結売上高は前年同期比18パーセント増の125億5,000万円、経常利益は前年同期比44パーセント増の30億円となりました。上半期の業績動向を踏まえ、2025年3月期の連結業績予想を修正しました。
顧客の需要は引き続き旺盛で、コンサルティング事業のセグメント売上高は、前年同期比20パーセント増の125億4,000万円となりました。
投資事業は、上場株式の一部を売却しました。また、9月末に上場株式の減損処理を実施しました。
2025年3月期 第2四半期〔中間期〕連結損益計算書
連結損益計算書についてご説明します。2025年3月期中間期、コンサルタント人数の増加と高い稼働率により、コンサルティング事業が売上を伸ばし、連結売上高は前年同期比18パーセントの増加となりました。
売上原価は前年同期比22パーセント増、売上総利益率は45パーセントとなりました。コンサルティング事業で顧客の旺盛な需要に対応するため、ビジネスパートナーを引き続き活用しており、売上に対する外注の比率は、第1四半期と同水準の2割弱で推移しました。
また、社内人材の報酬増に伴い、労務費が上昇し、売上原価が増加しています。一方で、社内人材の稼働率が上昇するとともに、報酬増に比例した単価増を実現したことで、売上総利益が増加しました。
販管費は前年同期比で5パーセント減となりました。本社オフィス増床に伴う原状回復費用の戻入れが数千万円程度発生したこと、経験者採用数が対前年同期で減少しており、採用費が減少したことが主な要因です。その他全社費用をコントロールし、売上高販管費率は前年同期比で約5ポイント低下し、22.4パーセントとなりました。
売上高の増加と販管費の削減により、営業利益は前年同期比で41パーセント増となりました。さらに、持株会社における余資運用資産の売却益により、経常利益は前年同期比44パーセント増となっています。
中間純利益は、前年同期比48パーセント増の22億9,000万円となりました。経常利益の増加に加え、取締役の退任に伴う法人税等の減少の影響を受け、高い水準となりました。
2025年3月期 第2四半期〔中間期〕連結貸借対照表
連結貸借対照表についてご説明します。自己株式の取得や配当金の支払い等により現金および預金が減少し、流動資産は128億5,000万円となっています。
本社オフィス増床ならびに余資運用を目的とした投資有価証券増加の影響で固定資産は増加し、49億6,000万円となりました。その結果、資産合計は前年度末より4億7,000万円減少し、178億2,000万円となりました。9月末時点で借入金はありません。
未払法人税等ならびに役員向けの株式給付引当金が減少し、負債の合計は42億6,000万円となりました。自己資本比率は76パーセントで、健全な財務状況を維持しています。
連結キャッシュフローの推移
連結キャッシュフローの推移についてご説明します。売上増に伴い利益が増加した一方、配当金や法人税等の支払い、自己株式の取得に伴い現金が減少し、残高は前期末より18億5,000万円の減少となりました。
2025年3月期 第2四半期〔中間期〕セグメント別業績 概況
セグメント別業績についてご説明します。コンサルティング事業の売上高は前年同期比20パーセント増の125億4,000万円、セグメント利益は前年同期比27パーセント増の37億7,000万円でした。
社内人材の稼働率が高水準となり、売上高セグメント利益率は30.1パーセントに上昇しました。投資事業の売上高は1億円、セグメント損失は1億1,000万円となりました。
重要業績評価指標(KPI)
重要業績評価指標についてご説明します。連結売上高経常利益率は前年同期から4.3ポイント上がり、23.9パーセントとなりました。稼働率の上昇と報酬増に伴う単価増による売上総利益の増加、販管費の減少、ならびに余資運用資産の売却益により、利益率が上昇しています。
コンサルティング事業の指標であるコンサルタント数は612名となりました。前年同期比5パーセント増となっています。デリバリー品質の指標であるプロジェクト満足度は98と、高い水準を維持しています。
採用活動
採用活動について、上半期は経験者24名、新卒59名が入社しました。第3四半期以降については、現時点で25名を超える経験者の入社が決定しています。
引き続き、質を重視しながら積極的な選考を継続していきます。新卒について、2025年4月の入社予定者は約80名となります。
セグメント情報:コンサルティング事業
コンサルティング事業では、運輸、金融、情報通信、小売、商社、製造業を中心とした顧客へのプロジェクトが事業を牽引しました。上位10クライアントがセグメント売上に占める比率は52パーセントとなっており、売上伸長に貢献しました。
上位クライアントにおける大型案件が売上を牽引した結果、株式会社シグマクシスにおけるプロジェクト数、クライアント数は、前年同期比で若干の減少となり、契約あたり売上は大幅に増加しました。
主な公開プロジェクト事例
コンサルティング事業では、基幹システムのSaaS化支援、デジタル・トランスフォーメーション推進支援、新規サービス立上げ支援、AIの活用、プログラム・マネジメント・オフィスなど、企業のトランスフォーメーションを支援するさまざまなプロジェクトを推進しています。
スライドでは、お客さまに開示のご承諾をいただいている一部のプロジェクトをご紹介しています。今回、新たに開示のご承諾をいただいた最新事例を次のスライドでご紹介します。
XRグラスメーカーの事業立ち上げ・商品開発支援
株式会社NTTコノキューデバイスの新規事業立ち上げを、シグマクシスが支援しました。シグマクシスは、XR領域の豊富な知見を活かし、グラス型XRデバイスを取り扱うNTTコノキューデバイスの会社設立、事業運営体制構築、商品開発、販売・プロモーションなどを幅広く支援しました。
今後も同社の事業成長に向けて、シェルパとして継続的に支援を行っていきます。
各分野のプロフェッショナルによる情報発信(主なセミナー登壇)
シグマクシスでは、各分野のプロフェッショナルによる情報発信を継続的に行っています。今年度も、生成AI、製造業、物流、デジタルツインをはじめとした、さまざまな領域で講演活動を行っています。
最新のセミナー登壇情報をWebサイトでご紹介していますので、ぜひご確認ください。
セグメント情報:投資事業
投資事業においては、上場株式の一部を売却しました。また、9月末に減損処理を実施しており、評価差額を含む投資残高は9月末時点で約41億円となりました。
日本航空株式会社と共に子どもたちへ「夢の力」を伝える特別授業を実施
シグマクシス・グループは、さまざまなサステナビリティの取り組みを行っています。10月には、日本航空株式会社と2社共同で、小学生向けの特別授業を開催しました。
札幌市で開催した授業では、当社所属のアスリートでパラリンピアンの二條実穂による「夢の力」や「ダイバーシティ」をテーマにした講演に加え、日本航空による「飛行機での旅を支える仕事」や、「移動における多様性」をテーマとした講演、児童たちとの意見交換などを実施しました。
2025年3月期 連結業績予想
旺盛な需要を背景に、単価の上昇とビジネスパートナーの活用に加え、社内人材の稼働率が計画値を上回って推移しており、売上高が伸長しました。
下半期も同様の傾向が見込まれるため、2025年3月期の連結業績予想を修正しました。それぞれ、連結売上高は260億円、営業利益は54億5,000万円、経常利益は56億5,000万円、当期純利益は41億円となります。
配当方針
業績予想の変更および2024年12月1日を効力発生日とする株式分割に伴い、配当予想額を修正しました。
当社は配当性向について目標を定めていませんが、安定かつ継続的な配当を行うことを方針としています。直近予想における配当性向は39パーセントとなります。
(参考) 2025年度 〔2026年3月期〕 ありたい姿
2022年8月に公表した、中長期の成長イメージである「2025年度ありたい姿」について、連結売上高は1年前倒しで達成する見通しです。引き続き、2026年3月期の経常利益70億円に向けて、コンサルティング事業の成長を加速させ、投資事業からの利益貢献を目指します。
質疑応答:経常利益の業績予想進捗率について
質問:経常利益の予想値に対する進捗率が53パーセントとなっており、第3四半期、第4四半期が47パーセントと減速しています。どのような理由でしょうか?
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