2024年2月期第2四半期連結決算ハイライト
影山直司氏(以下、影山):本日はお忙しいところ、決算説明会にご参加いただきありがとうございます。私はピックルスホールディングス社長の影山です。ただいまから決算説明会を開催します。
決算概要についてご説明します。まず、第2四半期決算のハイライトです。売上高は、231億1,100万円、前年同期比8.5パーセント増となりました。新型コロナウイルス感染症拡大時の巣ごもり需要の反動減の影響が落ち着いたことや、コンビニエンスストアにおけるフェアに当社製品が採用されたことにより、増収となりました。
営業利益は、12億8,000万円、前年同期比9.3パーセント増となりました。調味料や包装材などの原材料費が高騰した影響は受けたものの、増収となったことにより増益となりました。
連結品目別・販路別売上高(対前年同期比)
連結売上高について、品目別・販路別にご説明します。製品売上高は、157億2,100万円、前年同期比8.2パーセント増、商品売上高は、73億9,000万円、前年同期比9.1パーセント増となりました。製品売上高は、先ほどお伝えしたコンビニにおけるフェアにより、惣菜製品の売上が伸びています。商品売上高は、業務用の梅干しなどの売上が伸びています。
販路別売上高について、量販店向けは、172億6,500万円、前年同期比6パーセント増、コンビニ向けは、36億9,100万円、前年同期比16.2パーセント増、外食向けは、21億5,400万円、前年同期比17.1パーセント増となりました。
売上総利益率と野菜価格の状況
野菜価格の状況についてご説明します。白菜の価格については、3月から4月にかけて、主な産地である茨城県において、高温や適度な雨が降ったことなどにより白菜が前進出荷となりました。その影響で5月の出荷量が減少し、価格が上昇しました。しかし、第2四半期で見るとほぼ昨年同様の価格で推移しました。
胡瓜の価格については、6月頃に主産地である福島県において雨や低温の影響により生産遅延が発生し、価格が高騰しました。この影響もあり、第2四半期までで昨年よりも高値となっています。
販管費の状況
販管費についてご説明します。販管費は35億1,500万円、販管費比率は15.2パーセントとなり、比率は前年同期比1.5ポイントの減少となりました。
連結営業利益変動要因
営業利益は12億8,000万円、営業利益率は5.5パーセントとなりました。前期実績に対する変動要因についてご説明します。プラス要因としては製品および商品売上高の増加による売上総利益の増加、マイナス要因としては包装材料や調味料などの製品原価増加による売上総利益の減少が挙げられます。
連結貸借対照表
貸借対照表についてご説明します。総資産は285億2,600万円となり、前期末と比べ22億1,800万円増加しています。
流動資産は、季節要因で売掛金が増加したことや純利益の増加により、現金及び預金が増加しています。流動負債は季節要因で買掛金などが増加しています。固定負債は、長期借入金などにより増加しています。有利子負債残高は4億4,100万円増加の30億9,600万円となりました。
2024年2月期連結業績予想
2024年2月期の業績予想についてご説明します。第2四半期決算は売上および利益ともに予想を上回っていますが、夏場の異常な高温の影響もあり、下期の野菜生育に遅れが生じています。野菜価格の見通しが不透明なため、現時点において通期の業績予想は修正していません。
売上高は、422億円を見込んでいます。アフターコロナで需要が回復することを見込んでいることや、惣菜製品の拡販により増収を計画しています。
営業利益は、16億2,000万円、前期比5.3パーセント増を見込んでいます。原材料等の高騰の影響は今後も続くと見込んでいますが、増収や製品の内容量・価格の見直しを実施し、増益を計画しています。
配当は、安定した配当を継続的に実施していくことを基本方針としており、今期の配当金は22円を予定しています。
連結品目別・販路別売上高(対前期比)
連結売上高について、品目別・販路別にご説明します。製品売上高は279億500万円、商品売上高は142億9,400万円を計画しています。巣ごもり需要などが落ち着いた後の反動減などから回復に向かっており、前期と比べてキムチ・惣菜などの需要が回復すると見込んでいます。
販路別の売上高について、量販店向けは321億8,800万円、コンビニ向けは64億9,500万円、外食向けは35億1,500万円を計画しており、いずれも前期を上回る見込みです。
連結営業利益変動要因(対前期比)
今期の連結営業利益は16億2,000万円を見込んでいます。営業利益の変動要因についてご説明します。前期実績に対する変動要因を分析すると、プラス要因としては、商品原価の改善および製品売上増加による売上総利益の増加を見込んでいます。マイナス要因としては、製品原価増加による売上総利益の減少を見込んでいます。
販管費については70億8,400万円を計画しています。
今後の戦略
外部環境と今後の施策についてお話しします。まず、今後の戦略についてです。製品開発については、簡便性のあるおつまみやおかずになるような製品の開発を今まで以上に進めていきます。
加えて、健康志向も継続しており、「野菜を摂取したい」という需要があるため、当社製品を通じて野菜を摂取していただければと考えています。製品開発をしっかりと行いながら、不採算の製品を集約し、生産効率を改善していきたいと考えています。
販売エリアについては、佐賀工場や手柄食品を活かし、近畿・中国・四国地区や九州地区を強化していきます。
販売先については、従来のコンビニやスーパーの漬物売場、惣菜売場に加え、スーパーマーケットの豆腐売場、納豆売場、冷凍食品売場への販売を強化しつつ、さらにドラッグストアなどの新たな販売先を開拓していきます。
新規事業については、「OH!!!〜発酵、健康、食の魔法!!!〜」による外食・小売事業、ピックルスファームによる農業事業などを行っており、今後も注力していきます。
また、この9月には株式会社ベジパルを設立しており、ピックルスファームと連携してさつまいもやその他の加工品の販売を行っています。
漬物業界について
漬物業界の市場規模と業界の見通しについてご説明します。漬物業界の市場規模は、2000年頃は約4,800億円と言われていましたが、現在は3,160億円程度と考えています。この動向はお米の消費減少と同じ傾向であり、お米の消費が減るにつれて漬物の消費も減ってきている状況です。最近はキムチなどが好調で、この減少傾向が止まりつつあると考えています。
業界を品目別の割合で見ると、浅漬とキムチで約50パーセントを占めています。漬物各社の売上高を見ると、100億円を超えている会社は当社を含め5社となっています。
当社の業界のシェアは、現在、連結ベースで約13パーセントとなっており、今後は目標としている15パーセント達成を目指していきます。
現在の業界としても、食の多様化、少子高齢化などの社会的な影響や、近年の原材料の価格高騰を受けて倒産・廃業する企業が増えています。これにより、漬物業界の市場規模は今後さらに減少し、寡占化が進んでいくと思われます。このような状況の中、健康志向、惣菜化、機能性を追求した付加価値のある商品が求められています。
商品開発 1.キムチ製品-1-
商品開発についてご説明します。始めに主力である「ご飯がススムキムチ」シリーズについてです。新型コロナウイルスの流行による巣ごもり需要の反動減などの影響により、「ご飯がススムキムチ」の昨年の売上高は77億7,200万円でした。旧基準では83億7,100万円と、一昨年をやや下回る結果となりました。
今期はあらためて販売を強化し、売上高は、79億8,600万円、前期比2.8パーセント増を計画しています。第2四半期までの実績は43億7,300万円、前年同期比9.7パーセント増と順調に推移しています。
今後の施策として、11月から「ご飯がススムキムチ」シリーズ3品の増量キャンペーンを予定しています。食品の値上げが続いている中、本キャンペーンがお客さまの生活応援につながればと考えています。増量キャンペーンに合わせて、キャラクターのススムくんのLINEスタンプの無料配布を実施し、バックアップしていきたいと思っています。
商品開発 2.浅漬製品-1-
浅漬製品は、ブランドコンセプトを「毎日食べたい浅漬」としており、商品の特徴ごとにカテゴリーを分けています。
冬場は「大入焙煎ごま白菜」という、鍋つゆいらずでお肉などを入れるだけで鍋料理ができる商品を販売しています。また、おつまみの分野が伸びているため、こちらも進めていきます。
商品開発 2.浅漬製品-2-
そのほかに減塩のものや、食物繊維、たんぱく質などが取れる健康志向を軸にした商品のカテゴリー、調味料の代わりになるタレや野菜スイーツなどのカテゴリー、国産原料使用、保存料・着色料不使用などのこだわりのあるカテゴリーも設定しています。また、女子栄養大学監修の減塩浅漬も開発しています。
惣菜業界について
惣菜市場についてご説明します。日本チェーンストア協会の調査では、スーパーの惣菜市場は約1兆2,117億円となっており、市場規模は年々拡大しています。
商品開発 3.惣菜分野
惣菜製品についてご説明します。惣菜製品は、浅漬・キムチに続く事業の柱に成長してきており、今後も製品開発に力を入れていきたいと考えています。現在は「4種のナムルセット」や「ぬか漬盛合せ」などが好調です。
今後は既存商品の見直し、家飲み需要に合致した商品の開発、健康志向を考慮したドレッシングを使用したサラダなどの開発に注力していきます。今期の売上高は、106億7,900万円、前期比2.6パーセント増を計画しています。
商品開発 4.新規分野
新規分野についてご説明します。現在、冷凍食品の開発に取り組んでおり、冷凍の「ご飯がススムキムチ鍋」や「トップシール惣菜」などを量販店向けに販売を開始しています。
また、ロングライフの惣菜の開発も行っています。ロングライフとは、賞味期限が長く長期保存できる商品のことを指します。当社では、ガス置換によりロングライフ商品を実現しています。切り干し大根やひじき煮、卯の花、きんぴらなどの惣菜を量販店などで販売しています。
全国ネットワークを活かした営業戦略
今後の戦略の2つ目である販売エリアの拡大についてご説明します。当社グループは、北海道から九州まで全国を網羅した生産物流体制を構築しています。全国ネットワークを構築しているのは、漬物業界・惣菜業界では唯一となります。こちらのネットワークを活用し、全国の量販店に営業活動を進めています。
今期も引き続き、「ご飯がススムキムチ」で拡大した販売先に対して、浅漬・惣菜製品などを積極的に提案し、売上拡大を図っていきます。
販売エリア拡大:地域別売上高
地域別売上高についてです。スライド上段のグラフは地域別人口比率で、下段のグラフは当社の地域別売上高割合です。
関東地区での売上が51パーセントに対し、近畿地区は15.1パーセント、中国・四国地区は4.5パーセント、九州・沖縄地区は5.3パーセントと、関東地区と比較するとそれ以外の地域の割合は小さくなっています。今後は、西日本エリアを30パーセント以上にすることを目標として、販売を拡大していきたいと考えています。
販売先拡大:既存分野以外の売場への商品展開
今後の戦略の3つ目である販売先の拡大についてご説明します。量販店において、当初は漬物売場から始まり、現在は惣菜売場へ進出しています。これからは豆腐や納豆売場など、既存分野以外でも販売できる商品を開発し、提案を進めていきます。
最近は、冷凍の「ご飯がススムキムチ鍋」や冷凍のお惣菜など、冷凍食品売場へ提案を始めています。スーパー店内で売場を広げることで、さらに売上の拡大を図っていきたいと思います。
新規事業-1-
新規事業として、小売・外食の施設「OH!!!」を開業し、今年10月で3周年を迎えます。新型コロナウイルスの収束に伴い、来場者数も徐々に増えてきました。今後の戦略としては、イベントの開催や新メニュー・新商品の導入などを通じて、さらに売上を拡大していく予定です。
また、EC事業の強化も進めていきます。「OH!!!オンラインストア」では、「OH!!!」で販売している商品やピックルスの商品などを総合的に取り扱っています。
新規事業-2-
農業事業についてご説明します。野菜を主原料として使用する会社として、生産に関わることで安定調達や農業を通じた雇用の創出などによる、地域の活性化に向けた取り組みを行っていきます。
現在は、埼玉県所沢市と飯能市にある3ヶ所の農場で事業を開始しています。足元では小松菜やさつまいもの生産を中心に行っています。今後はさつまいもの生産量を増やしていくのにあわせ、保管や加工を行う施設・倉庫の建設を行っていきます。
新規事業-3-
2023年9月に設立したベジパルについてご説明します。8月22日にプレスリリースしていますが、ベジパルはAsue社との合弁会社として設立しました。当社の食品製造の経験とAsue社の貿易の経験など、両社の強みを活かして、さつまいもやさつまいもを使用した食料品を国内外で販売していきたいと思っています。
今後は、干し芋、冷凍焼きいも、ペットフードなど、さつまいもを使用した製品開発やAsue社の持つ海外への販路を活かした輸出などを行っていきたいと考えています。原料となるさつまいもは、主にピックルスファームで生産したものを使用する予定です。
当社としては、合弁でのグループ会社設立という新しい取り組みとなります。Asue社と協力しながら、事業拡大に取り組んでいきたいと思っています。
生産面等の取り組み
生産面等の取り組みについてご説明します。原材料の野菜については、以前から契約栽培による調達を行っています。台風等のリスク分散を図るために、全国の工場ごとに契約栽培するといった方法に取り組んでおり、今後も継続していきます。
工場では、不採算アイテムの見直しやアイテムの集約化に継続して取り組み、効率的な生産を行っていきたいと考えています。
また、包装材料が高騰しているため、カップからスタンドパックなどの袋に容器を変更する提案をしています。パッケージ変更によりプラスチックの使用量が削減でき、コスト削減にもつながっています。現状ではまだカップの容器が多い状況ですが、継続して提案を続けていきます。
今後も人件費などのコストアップがさらに続くと見込まれます。機械化をさらに推し進めることで、対応していきたいと思います。
例えば、現在は商品にラベルがしっかり貼られているかを人の目で確認していますが、今後はAIカメラ搭載の検査機器を導入していこうと考えています。そのほか、製造工程における業務記録、検査記録を手書きから電子化して効率化を図っていきたいと思います。
SDGsの取り組み紹介
SDGsの取り組みについてご説明します。当社では、「環境」「安全・安心」「従業員」の3つの分野で活動しています。それぞれの活動についてご紹介します。
「環境」については、ピックルスコーポレーション関西の広島工場に太陽光発電のパネルを設置しました。今後は効果を検証しながら、他の工場へ展開するということで進めています。また、製造工程で余った野菜を餌として有効活用しようと、焼津水産高校や山梨大学とウニの養殖について共同研究を行っています。
「安全・安心」については、「FSSC22000」「JFS-B」規格などのマネジメントシステムを活用した管理を行っています。「従業員」については、健康経営を推進しています。
健康経営の推進
健康経営については、今年2月に「健康経営宣言」を策定し公表しています。「従業員のモラルアップと安全・健康を第一とした職場づくり」が当社の経営方針です。会社の発展には従業員の健康は欠かせないものと考えています。
今期より取り組みを始めており、初年度の取り組みとして、健康診断受診率100パーセント、特定保健指導実施率向上など、5つの項目を中心に進めています。
中期経営目標-1-
中期経営目標については、毎年ローリングしながら見直しを行っています。3年後の2026年2月期の目標は、売上高430億円、営業利益18億円としています。
新工場建設
9月29日に開示した茨城工場の建設についてご説明します。製造ラインの工程を機械化し、キムチ専用の工場として建設します。
建設地である茨城県結城郡八千代町は白菜の一大産地であり、原料調達に非常に大きなメリットがあると考えています。さらに高速道路に近く交通の便が良いため、製品の出荷もしやすい土地になっています。
投資金額は50億5,000万円を計画しており、2023年10月に着工、2024年12月に引き渡しの予定です。減価償却費は2025年2月期から発生します。
完成後は、まず関東の各工場で生産している「ご飯がススムキムチ」を茨城工場に移管し、集中生産を行う予定です。
今年4月に公表した計画では設備投資額を約35億円としていましたが、建築資材価格の高騰などさまざまな影響を受けたこともあり、新工場の投資額は当初計画を上回ります。
中期経営目標(設備投資)-2-
設備投資計画は、今後3年間で約89億円を予定しています。茨城工場の設備投資額は当初計画を超えており、見直しが必要となります。来期の計画を公表する際に、この設備投資計画についても見直しを行います。
また、関西地区に新工場を検討していますが、建築費の高騰などを考慮し、M&Aや居抜きの工場を利用するなどの選択肢も入れていきます。関西地区の新工場については、2026年2月頃の完成を目指しています。
M&Aは積極的に進めていく方針ですが、現在検討している案件はありません。しかし、漬物という業種にとらわれることなく、調味料メーカーや冷凍食品メーカーなど、さまざまな業種について積極的に検討していきたいと考えています。
ご説明は以上となります。
質疑応答:第2四半期における営業利益率の低下について
影山:「第2四半期の営業利益率は第1四半期よりも低下し、前年と比較しても低下しています。会社計画として想定内の動きなのでしょうか?」というご質問です。
営業利益率は、資材費や原材料費、調味料、包材費などの値上げのインパクトが高かったことにより、計画よりも低下しています。ただし、これは計画している数字に近いと判断しています。
質疑応答:営業利益率の目標について
影山:「設備投資と営業利益率の改善による営業利益率の目標について教えてください。2桁を目指せる可能性はあるのでしょうか?」というご質問です。
この上期の営業利益率は5.3パーセントとなりましたが、これまで営業利益率が2桁に達したことはありません。特に今は、原材料費や電気代、労務費などが高騰している環境です。その中でも今以上の利益を上げていくため、さまざまな工夫に取り組んでいきたいと思います。
営業利益率2桁を目指したいところですが、まずは現在の5.3パーセントという数字をさらに上げていくことが、当面の目標だと思っています。
質疑応答:OH社の第2四半期累計実績について
影山:「子会社であるOH社の第2四半期累計実績について教えてください」というご質問です。
8月までの売上高は1億3,600万円と、前期に比べて増えています。しかし、巣ごもりから回復して人が動き出したものの、今期計画の数値には達成していないため、今後さらに努力していきたいと考えています。
質疑応答:茨城工場建設による生産金額の増加について
影山:「茨城工場の投資額は50億5,000万円と、御社の有形固定資産の40パーセントに相当する大きさです。今回の投資により御社の生産金額は何パーセント増加する見込みでしょうか?」というご質問です。
茨城工場の建設は、新商品を作るのではなく既存の工場で作っているものを集約し、効率的に集中生産することが目的です。それぞれの工場で、これまで生産に当てていたスペースが空くことにより、今後の新商品を作る受け皿になると考えています。
具体的な数字は出せませんが、製造キャパシティが空いた部分を上手に活用しながら新しい商品を作っていきたいと思います。
質疑応答:キムチ製品の価格改定について
影山:「今後の価格改定における考え方を教えてください。主力のキムチ製品について、他社が実質値上げする中で、御社は据え置きでした。価格を維持してこの戦略を継続されるのでしょうか? また今年は秋の白菜の価格動向が不透明ですが、秋の増量キャンペーンを実施することで調達面やコスト面で問題は生じないのでしょうか?」というご質問です。
夏場にキャンペーンを打たれた会社もありましたが、今年の夏場は白菜が非常に厳しい状況だったため、当社ではキャンペーンを打ちませんでした。冬場はかなりの量の白菜が植えてあり、若干遅れていますが、11月に入れば順調に出荷されてくると見込んでいます。
今後もさまざまなことが起こりうるため確実な情報ではありませんが、野菜についてはある程度安定した調達ができるのではないかと思っています。
ただし、この夏の影響はエリアによってかなり状況が異なっており、日本海側や東北、北海道には大きな影響があると聞いています。当該エリアで契約している野菜もあるため、十分に確認していきたいと思っています。
価格については、この冬場までは現状を維持していきたいと思っています。しかし来年の春以降には、内容量の変更や価格の見直しも考えなければいけない可能性もあると思っており、現在検討しているところです。
しかし、現状は工場でできることがあると考えています。まずはムダ・ムリ・ムラを減らすなど、工場の中で吸収できることは着実に行い、可能な部分で努力していきたいと思っています。
質疑応答:ホールディングス体制への移行について
影山:「ホールディングス体制に移行することにより、人材や情報の獲得など、さまざまな観点で変化が出てきていますか?」というご質問です。
当社は昨年9月にホールディングス体制となりました。責任と権限を明確にすることにより、各事業会社がそれぞれ責任を負うというかたちで、人的な部分や仕事内容の見直しを行っています。
親会社の指示で動くのではなく、それぞれの事業会社が置かれた立ち位置の中で「今、何をしなければいけないか」を自分たちで一生懸命に考え、しっかりと営業していく事業活動ができていると実感しています。こちらについては非常に良かったと思っています。
質疑応答:設備投資に対応した外部資金調達の考え方について
影山:「設備投資に対応した今後の外部資金調達についての考え方について教えてください」というご質問です。
三品徹氏:経理担当の三品です。これまでの現預金だけでは厳しい状況のため、一部は銀行からの借入金を充てたいと考えています。ただし、貯まっている資金もあるため、そちらを十分に活用しながら今後のことを考えていきたいと思っています。