決算ハイライト
前多俊宏氏(以下、前多):エムティーアイの前多です。本日はお忙しいところ、お集まりいただきまして、ありがとうございます。
それではさっそくですが、2018年9月期第1四半期の決算について、説明いたします。
まず、概要ですが、売上高は75億1,700万円ということで、前年同期比は1億2,000万円のマイナスです。営業利益は前期と比較すると、4億8,700万円マイナスの6億6,100億円となっています。
ただし、計画に対しては今のところ順調に推移していまして、(進捗率は)売上高は50.1パーセント、営業利益も66.2パーセントといった状況です。
また、スマートフォンの有料会員数は516万人ということで、9月末と比較すると16万人の減少となっています。
連結PL
連結PLですが、まず売上高は有料会員数の減少に伴いましてマイナスとなっています。とくに動画関係の原価が増えていまして、前期と比較すると(売上原価は)3億1,400万円増えている状況です。
それから、(親会社株主に帰属する)当期純利益が、100パーセント子会社だったクライムファクトリーの合併に伴って、前期と比較すると増えている状況になっています。
連結販管費内訳
連結の販管費ですが、ショップへの広告宣伝費が減っていることで、前期と比較すると減少しています。一方で、ヘルスケア関係でのソフトウェア開発によるソフトウェア資産の増加に伴いまして、減価償却費が増えています。
事業の概況①
有料会員数の傾向としては、若干の減少が続いています。
事業の概況②
一方で、(スマートフォン有料会員の顧客)単価は前年同期比で25円アップということで、引き続き、上昇傾向が続いています。とくに「music.jp」関係の高額課金軸での入会が増えていることが、主な要因となっています。
連結業績予想に対する進捗
先ほど申し上げましたように、売上高としては50.1パーセントの進捗、営業利益としては66.2パーセントの進捗、四半期純利益に関しましては、119.6パーセントの進捗ということで、予定をかなり上回って推移しています。
連結業績予想の修正
以上の状況もありまして、今回は連結業績の中で、当期純利益の予想を修正させていただいています。第2四半期および通期で、2億円ずつアップの予想へ変更しています。
以上が第1四半期の状況でした。
2018年9月期 基本方針
続きまして、第2四半期以降の取り組みですが、ここは従来どおりの今期の方針です。「ヘルスケアサービスの売上実現」「(全体)有料会員数の維持」「顧客単価(ARRU)の向上」という3つを方針としています。
1. ヘルスケアサービスの売上実現①
ヘルスケアサービスに関しましては、とくにスポーツ管理、学校向けの健康管理・部活向けの管理のところで受注件数が引き続き、順調に伸びています。
1. ヘルスケアサービスの売上実現②
1. ヘルスケアサービスの売上実現③
「ルナルナ」は、とくに「ルナルナ体温ノート」という基礎体温を記録する機能があるのですが、これが今、さまざまな病院と連携されはじめている状況です。いくつかの国内の婦人体温計メーカーの製品とも「ルナルナ」が連携していて、体温計から直接スマホに(測定情報が)入って、その内容を直接、病院で見られるというサービスがスタートして、病院との連携が徐々に増えてきている状況です。
1. ヘルスケアサービス ~その他の取り組み~
ヘルスケアサービス全体像
ヘルスケアサービスに関しては、さまざまなサービスとサービスの間、さまざまな組織や機関との横の繋がりがなかったものを繋ぐということを、今期はとくに目標として、そのような新しい成長の機会を探していきたいと考えています。
2.全体有料会員数の維持
続きまして、有料会員数の維持というところでは、相変わらずショップでのアフェリエイトを継続的にフォローしています。今期第1半期、第2四半期に、量販店やその他のところで、新しいチャネルを開拓すていきたいと考えています。
量販店のテレビコーナーやパソコンコーナーでの販売は一応順調に、少しずつですけれどど、伸びてきています。採用していただいている量販店も増えている状況です。
3. 顧客単価(ARPU)の向上①
そして顧客単価の向上では、「music.jp」ではとくに映画を強化しつつ、月額2,000円のコースを(2017年)11月以降強化しはじめています。まだテスト的であり、少しずつですけれども、順調に(月額2,000円の会員数)伸びてきてはいるというところです。
今後コンテンツについてはもう少し充実させながら、高額課金軸への誘導を図っていきたいと考えています。
3. 顧客単価(ARPU)の向上②
これに伴いまして、顧客単価はグラフのように順調に伸びてきているところです。最近は300円コースは非常に少なく、ほぼ500円あるいは1,000円コースが中心、そして一部2,000円コース(の会員)が増えはじめている状況です。
これに伴う減価(償却費)の上昇も出てきてはいますが、単価の上昇については今後も順調に進んでいくものと考えています。
AIサービス事業① 導入実績
続きまして、連結子会社のAutomagiのAIサービス事業についてご紹介したいと思います。Automagiは、もともとKDDIさんの「Friends Note」という電話帳サービスを中心にして、NTTドコモさんの電話帳システムなどをやりながら、羊のコンシェルジュ(「しゃべってコンシェル」)のAIを手掛けました。その後、自社ブランドの「AMY」というAIソリューションを展開しています。
この1年半でかなり大きな企業に35社ほど導入しいただいています。今、エムティーアイでの出資比率としては62.8パーセントです。
AIサービス事業② チャット型Q&Aサービス
いくつか事例で紹介させていただくと、一昨年、広島銀行の口座開設やATMなどの質問に対して答えるチャット型のQ&Aサービス、あるいは野村不動産アーバンネットの対話型の自動応答システム、それからその他銀行でも8社ほど、その他の不動産会社や生保などに採用されています。
AIサービス事業③ 画像・映像解析
チャット型だけではなくて、画像・映像解析を得意としていまして、大日本印刷さんと開発したものとしては「ロボットコンシェルジュカート」ということで、かごに入れた食べ物について解説をしたり、さまざまレコメンドをしたりするサービスです。
AIサービス事業④ 画像・映像解析
それからNTTデータさんと行った、某大手物流会社さんのコンベア上で、荷物のサイズや形などを判別して分別する際に使っていただくような、物流の効率化に関する事業を展開しています。
その他もいくつか画像解析に関しては、大手のさまざまな会社さんから委託を受けて開発したりしています。このようなところが子会社のAIサービスのAutomagiの状況です。
トピックス①
それ以外のトピックスとしてご紹介したいことが、関連会社でAuthleteという会社ですけれども、セブン銀行さんがオープンAPIをつくって、さまざまなFintech企業と接続する際に、認可システムでOAuth 2.0というものが仕様としてあるのですが、これになかなか準拠できている銀行がないわけですが、それを簡単に実現するためのサービスをAuthleteが展開していまして、セブン銀行さんに導入していただいたというものです。
今後このようなかたちで銀行向けのサービスがいくつか出てくるかと思います。
トピックス②
もう1つ事例として、これはまた別ですが、AIでAutomagiが作りました領収書の判別システム、および判別して仕分けまでするものです。領収書読み取りアプリについては、前回Concurという世界的にも大きな経費精算システムの会社との連携をしました。
今回はベンチャーで業界では2位になっているのですが、経費精算サービスを展開しているクラウドキャスト社とも連携して進んでいくということになりましたので、こちもご紹介いたします。
以上、最近のトピックスをいくつか紹介いたしました。