2018年3月期 第3四半期 決算説明会
柳澤孝旨氏(以下、柳澤):みなさま、こんばんは。さっそく第3Qの結果につきまして、ご説明させていただきたいと思います。ちょっと後ろが押しておりますので、駆け足で説明させていただきたいと思います。
18/03期3Q連結業績の概要
こちらの資料ベースでお話しさせていただきたいと思います。2018年3月期第3Qの業績の概要でございます。
商品取扱高は前年同期比で33パーセント増の1,969億円。営業利益は前年同期比22.1パーセント増の235億円。営業利益率は12パーセントということで、前年同期比と比べると1パーセント悪化しているという状況でございます。
商品取扱高、営業利益ともに、非開示ではありますが、会社計画に対しては若干上回ることができているという状況です。したがいまして、通期の計画に関しては、修正はしていないという状況です。
続きまして、こちらはお手もとに資料はございませんが、四半期ごとの商品取扱高の伸び率の推移の数字になります。
この第3Qですが、前2017年3月期の第3Qは、11月に「ツケ払い」というサービスを開始いたしまして、そこから一気に商品取扱高の押し上げ効果が非常に伸びてきているという状況でした。
したがいまして、この第3Qはその効果が一巡している状況になっておりまして、Year on Yearの成長率でいくと落ちている、低くなっているという状況になります。
しかしながら、先ほどもお話ししましたとおり、(商品取扱高は前年同期比で)33パーセント増。この第3Qだけで見ると25パーセント成長することができております。
この背景といたしましては、大きく3つございます。1つ目は、ブランドクーポンをさらに効率的に運用することができている(こと)。具体的には、11月から毎日日替わりでブランドさんにクーポンを発行していただいている。したがって、同一ショップのクーポンを使える機会が増えているという状況です。
2つ目は、前期および今期に出店を加速させた新規ショップの影響です。
3つ目は、ツケ払いが一巡しているんですけれども、10月はひと月だけは押し上げ効果があったということで、3ヶ月中1ヶ月は押し上げの効果を享受することができた。
この3つが、この第3Qが順調に推移している背景にございます。
営業利益の増減分析(対前年同期比)
続きまして、営業利益の増減分析になります。前年同期192.9億円から、42.6億円増益しております。具体的には、商品取扱高拡大で63.6億円。それに伴う固定費負担の減少によって15.8億円。粗利率の改善で8.4億円となります。
その他の売上高は増加しております。有料会員サービス、ZOZOプラチナム・ZOZOプレミアムを終了したことによって収入は減っている一方で、ツケ払いの決済手数料の増加および、配送ポリシーを11月より一律200円と変えております。こちらの収入の増加ということで、結果的には増えています。
一方で、これは第2Qのときからご説明しておりますが、プライベートブランドのローンチに向けて業務委託の費用を13.5億円、これがマイナスとなります。前期11月に導入したツケ払いが順調で、決済構成比が変わっております。したがって、代金回収手数料の増加が14.3億円のマイナス。
最後が、ヤマトさんの配送費用の変更です。こちらと出荷単価の下落によって、荷造運賃の増加が15億円となっております。
商品取扱高の推移(四半期)
続きまして、商品取扱高の推移(四半期)です。第3Qの商品取扱高は773.3億円、前年同期比で25.5パーセント増となっております。当初の計画どおりの推移になっているという状況です。
内訳としては、ZOZOTOWNの事業で750億円、(前年同期比)25.8パーセント増です。受託ショップが702億円で、26.4パーセント増。ZOZOUSEDが48億円、17パーセント増。BtoB(事業)はブランドさんのEC支援です。こちらが22億円、38.3パーセント増となっております。
営業利益・営業利益率(対商品取扱高)の推移(四半期)
続いて、営業利益・営業利益率の四半期ベースでの推移になります。
第3Qの営業利益は、前年同期比11.7パーセント増の97億2,000万円という結果で終わっております。営業利益率は、第3Qだけで見ると12.6パーセントとなりました。前第3Qからは1.5パーセント悪化となっております。
要因としては、ちょっと重複しますけれども、ヤマトさんの配送運賃の変更です。こちらの影響が3ヶ月通して発生しているということで、従前の契約運賃から比べると40パーセントから50パーセント値上げをしております、というお話を前回の説明会でもさせていただいております。これが3ヶ月通期でかかっているという状況です。
それと、プライベートブランドにかかる商品開発、研究等の業務委託が発生していること。最後が、決済構成比率の変化です。具体的にはツケ払いの手数料の増加ということで、このぶん営業利益率を下げているという状況になっております。
販管費の推移(四半期)
続いて、販管費の推移になります。金額としては164億7,600万円となりました。商品取扱高対比、前年同期比は18.4パーセントから21.3パーセントに増加しております。増加要因は、今、営業利益のところでお話しした要因が大きな要因です。
年間購入者数
続いて、ZOZOTOWNの主なKPIのお話をさせていただきます。
年間購入者数は720万人、前四半期比ではプラス24万人。アクティブ会員が前四半期比プラス36万人で495万人。ゲスト購入者が前四半期比でマイナス12万人になりまして、224万人となっております。
アクティブ会員の増加の要因なんですけれども、こちらはブランドクーポンです。こちらは会員さましか使えませんので、ブランドクーポンのさらなる効率化により、会員数が増えているという状況でございます。裏返しで、ゲスト購入者の減少は、そこ(会員数増加)の効果が挙げられるという状況です。
ZOZOTOWN出店ショップ数の推移
続きまして、(ZOZO出店)ショップ数の推移になります。
第3四半期末のショップ数は1,094ショップになりました。第2Q末と比較すると、78ショップ増加となっております。引き続き、積極的に新規出店は進んでいる状況です。
具体的には、NIKEさんの直営店にご出店いただいております。NIKEというブランドさん自身は、ABCマートさん等でも取扱いはあったんですけれども、NIKEさんの直営ショップとしては初の出店となります。
もう1つは、数年来ずっと出店の誘致をしていたトゥモローランドさんに出店いただけたという状況でございます。等々、92ショップ新しく出店いただいているという状況です。
今期は150ショップ程度の出店計画をしていたんですが、第3四半期までで、すでに累計で183ショップオープンしておりまして、第3Q時点で計画を上回る出店になっているという状況です。年度末に向けては、おそらくだいたい210ショップぐらいの出店になるのではないかと思っております。
アクティブ会員1人あたりの年間購入金額・年間購入点数
続きまして、アクティブ会員1人あたりの年間購入金額と点数です。年間購入金額は4万6,700円。点数で11点になります。
この購入金額は前四半期比から110円減少しているのですけれども、ツケ払いとブランドクーポンが非常に好評で、アクティブ会員内でも会員歴が浅いユーザーさんの構成比が増えていると。
要は、直近新しく帰ってくる会員さんが増えているので、まだ歴の浅い会員さんの比率が増えてきているという状況です。当然これは会員歴が浅ければ浅いほど、年間購入金額が低いという結果になってしまいますので、どうしても直前ですと平均単価を下げてしまう影響になるというかたちになっています。
既存アクティブ会員1人あたりの年間購入金額・年間購入点数
次のページは、既存アクティブ会員さん(1人あたり)の年間購入金額です。これもちょっと下がっているような状況になっています。(年間購入金額は)6万2,700円。(年間)購入点数で14.5点です。
こちらの原因なのですけれども、(1つは)前期の第3クオーターに、ツケ払いで新規に獲得した会員さんが1年経ってしまって既存会員さんになっているというもの。
もう1つは、一昨年(2016年)の12月に、新規会員になっていただくと3,000ポイント付与というものをやっていて、一昨年前の11月、12月で非常に大量に獲得した新規会員さんが、この第3クオーターで既存会員になったということで、この直前に入った1年間しか経っていないアクティブ会員さんが、一気に増えてしまった関係でこの平均値を下げてしまっているという状況になっています。
会員歴の浅い人が増えたので、結果的に購入金額・点数を下げてしまったというのが、この要因でございます。
なので、この先ここからどうなっていくのかというのが、ちょっとまだなってみないとわからないというところがあるのですが、だいたい横ばいか、もしかしたらちょっと下がる傾向が続くかもしれないと考えています。
平均商品単価の推移
続いて、商品単価、出荷単価にまいります。
(平均)商品単価は4,858円。前年同期ではマイナスの7パーセントとなっております。これは引き続き、低単価のショップが出店という影響が、引き続き続いているという状況です。
平均出荷単価の推移
続いて、出荷単価は9,043円。前年同期比ではマイナス10.9パーセントとなっております。
こちらが10月の送料自由化、及び11月から続けている送料一律200円といった、ポリシー変更に伴って送料を有料枠から無料枠になるため、今まで1アイテム追加するような注文が、かつては一部みられていたのですけれども、その傾向が減ったということで、若干注文単価にそれが影響しているという状況です。
1出荷あたりの動向アイテム数が減って、出荷単価が若干減っているというのが、この影響の要因と思っております。ちょっと駆け足でしたが、以上で私からのご説明を終わらせていただきます。
プライベートブランド「ZOZO」がローンチ
司会者:続きまして、代表取締役社長の前澤よりご説明いたします。
前澤友作氏:はい、みなさんこんばんは。お忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。本来は中間決算並びに本決算の説明会のみ出席させていただいたわけですけれども、本日プライベートブランドの大事な報告がありまして、その関係で参加させていただいております。
まず冒頭ですけれども、本来昨年内になんとか間に合わせたいとさんざん申し上げていた、プライベートブランドのローンチが、遅れに遅れ、今日にいたってしまったこと、深くお詫び申し上げたいと思います。申し訳ありませんでした。
そしてなんとか1月31日の今日、無事ローンチにこぎつけることができました。プライベートブランドのローンチ、ZOZOSUITの出荷も今日開始されたということで、いよいよ明日、早い方で明日からお客さまのもとにZOZOSUITが届き、プライベートブランド、我々の商品が買えるようになるということになっております。
注目の初PBのラインナップを紹介
すでにお手元にプレスリリースが3本配布されているかと思います。プライベートブランド絡みの案件が2件。そしてあるプロジェクトチームを開設いたしましたので、その件が1件。そちらについて私から説明させていただきたいと思います。
まずはプライベートブランドですけれども、「どんな洋服を出すんだい」とさんざん聞かれ返答に困り、ここまで隠しに隠してきたわけですけれども、まずはなんのことはないデニムパンツとTシャツをさらっと2型出させていただこうと思います。
本当にベーシック中のベーシックアイテムと言ってよいかと思うのですけれども、注目すべくは値段を……よく見ていただくと、どうでしょう?
メディアさんの中ではいろいろ予測記事などが出ていて、「オーダーメイドだから1万円、2万円ぐらいするのをぶち込んでくるのではないか」とか、「いや、前澤さんが低価格というようなニュアンスで言っていたから5,000円ぐらいじゃないか」というような話もいろいろあったのですけれども、みなさんの期待を上回るというか、下回るというか(笑)。
Tシャツが税込1,200円。そしてデニムパンツが税込3,800円と、税抜を計算するともっと安くなりますけれども、この価格でまずはやらせていただきたいと思います。
カラーバリエーションも本当にベーシック中のベーシックのカラバリになっていますけれども、Tシャツがホワイト、グレー、ネイビー、ブラックと。
そしてデニムパンツが左からワンウォッシュ、ほとんどそのままのデニムというかたちです。続いて、しっかりダメージ加工を施したライトインディゴブルー。そして、軽いダメージ加工を施したインディゴブルーということで、3型の展開になります。これはメンズ、ウィメンズ、同じ展開でやらせていただきたいと思っております。
低価格PBを実現できる理由
値段の話で「なんでこんなに安くできるのか」というところなのですが、再三申し上げているように、あまり過剰に在庫を積み上げるつもりもないです。言ってみれば、オーダーメイドに近い、受注発注に近しいかたちでの在庫管理をしますので、たくさんの在庫をもつ必要がないのです。
ですから、当然余剰在庫のリスクがないと。だから安くできます。あと釈迦に説法ですけれども、店舗があるわけでもないですし、店員さんがいるわけでもないです。
もっと細かいことを言えば、オーダーメイドで作りますので、余分な生地が発生しないのです。当社の独自アンケートですけれども、パンツを買われると、男性の約6割ぐらいの方が裾上げをされるそうなのですけれども、その裾上げをされてカットされる生地はどこにいってしまうのでしょう? 全部捨てられてしまいます。
その無駄がないので、そういった細かいところの積み上げで、コストをかなり安く絞って生産することができます。そういったことで、この低価格を実現できるわけです。
ただ、オーダーメイドなので、「1点1点工場で作っているのでしょ」「普通に考えたら通常商品の2倍も3倍もなって、然るべきなんじゃない」というご指摘があるかもしれません。
今回、プライベートブランドを発表するにあたって、ZOZOSUITで体型を測るということだけではなくて、このプロダクトの実際の生産管理、製造の部分です。マニュファクチュアリングの部分にも実はいろんな目に見えない工夫がございまして、そういった工夫の積み重ねに何年もかけてきて、この価格を実現することができたわけです。
一部オートメーション化もされていますし、一部今までの工場さんがやったことがないような、人の動きだったり機械の使い方をすることによって、この価格を実現したという次第です。
どうでしょう? びっくりしたというみなさま。ちょっと挙手をいただくと我々うれしいのですが……。
(会場挙手)
あ……3割ぐらいの方しか、びっくりされていないということで(笑)。普通ですか? もっと安いかと思った? もっと安いかと思ったという方は?
(会場挙手)
1人もいない。じゃあ挙げなかった方はどういう……。すみません、柳澤から説明がなかったので、失礼ながら我々今日デニムにTシャツというカジュアルな格好で出席させていただいていますが、着ているものはプライベートブランドのものです。
黒いのと、白いのとでどうでしょう? 似合っているのではないかという方は、挙手をいただくと(笑)。我々うれしい……。
(会場挙手)
ありがたいです。スタッフもその辺にいますけれども、デニムにTシャツで失礼していますので、よかったら見てやってください。似合っていると思います。まだ全社員にデニムと白いTシャツだけなんですけれども配って、社員もみんな気に入っているようで何よりです。
「ZOZOSUIT」のデモンストレーション
それで「ZOZOSUIT」出荷開始したよというお知らせしましたけれども、まだここにいらっしゃるみなさんは見たこともないし、触ったこともないし、本当に実在するのかとお思いの方がたくさんいらっしゃると思います。
今日はちょっとだけお時間いただいて、「ZOZOSUIT」というのがどんなものか。そして本当に測れるのか、測れないのかというのをデモンストレーションでお見せしたいと思いますので、少々お付き合いいただいてもよろしいでしょうか?
じゃあちょっと「ZOZOSUIT」をすでに着用した弊社社員を呼んでいますので登場願いましょう。
この先スマホの画面にスクリーンを切り替えますので、スクリーンにご注目ください。
ご存じない方のために簡単に説明しますけれども、「ZOZOSUIT」は上下パンツとトップスをそれぞれ着ていただくことになっていまして。まずパンツから履いていただいて、その上に重ねるかたちでトップスを着ていただきます。
素材はかなり伸び縮みする伸縮素材でできていて、そこに無数のセンサーが張り巡らされている形状となっています。
胸元にまず1個、そして背中に1つ。そして両足の太もものところに左・右1つずつ。これはBluetooth通信するための基盤なんです。あとはいろんな所に散りばまっているセンサーからの情報をここの基盤に送ってくるための機器が4つ備え付けられています。
当然いろんな体形の方がいらっしゃるんですけれども、日本に限定して言うと、2サイズでほとんどの日本人に着ていただけるように設計されています。ですので、「ZOZOSUIT」というのはサイズ展開があるというのはまだご紹介していなかったので、ご報告しておきます。
実際に計測するには、ZOZOTOWNアプリが必要です。何年も前からZOZOTOWNアプリは配信していまして、そのZOZOTOWNアプリに今日、新しく計測機能が追加されました。
計測画面に入っていただくと、簡単にZOZOSUITの着方の説明があります。着て準備ができると、Bluetoothとの通信をしてくださいという画面が出ますので、アプリとBluetoothの設定が必要になるわけです。
実際に通信します。通信が完了するといよいよ計測モードに入ります。本来スマホはテーブルか何かの上に置いて測っていただくんですけれども、今日は持ったまま失礼します。カウントダウンが始まって、ものの5秒くらいで測れています。じゃあ結果を見てみましょう。
はい。あれ、これ社内で発表したときは大歓声だったんですけれども。すごくないですか? よく見ていただければわかるとおり、もう瞬時にコンマ何センチ、つまりミリ単位で計測できているんです。本来時間があれば、テイラーさんが出てきて彼の身体を測って、その精度の誤差、差異についても説明すべきなんですけれども。本当に1センチ未満の精度を担保できています。
散々遅れた理由は、ここの精度に最後までこだわった結果です。普通の体形の方だったら精度が十分出ていたんですけれども、すごく小さい方とかすごく大きい方に着せてけっこうテストも重ねていて、そこの精度がちょっとずれていた関係で約1ヶ月や2ヶ月遅れてのリリースとなりましたことをお詫び申し上げます。
この計測をした以降は、いろいろZOZOTOWNの中が便利になります。計測後あなたの専用サイズの服を探しますよ、計算しますよといって、まずは勝手ながら我々の商品でその方に推奨するものを出します。
例えばTシャツだと、この人には胸囲104、肩幅44、着丈67のTシャツを我々勧めますよと出ています。さらにデニムパンツ行ってみますと、ウエストが88、ヒップが100、総丈99というおすすめを出します。
このまま(画面の)下に行ってもらうと、オーダーできますよ、カラーだけ選んでくださいね。Tシャツとデニムを合わせても5,000円なんで、一緒にオーダーしてみませんかというような流れでご案内するかたちになります。
これでオーダーするというと、Tシャツとデニムがピッタリのサイズでオーダーされて、在庫があればそのまま翌日に届きますし、もしない場合はすぐに生産に入ります。
生産に入った場合も、いろんな工夫で最大2週間くらいしかいただきません。オーダーメイドでたったの2週間で届きます。そんな仕掛けになっています。
例えば、ZOZOSUITで計測済みの方が商品ページに行くと、「カートに入れる」を押してもらうと、もうすでにこの人におすすめのスペックが選ばれます。
さらに、「いや、ZOZOのおすすめするものはもちろんいいんだけど、私はデニムは腰履きしたい。つまり、ちょっとゆっくり履きたいんだよ」とか「レングスはくるぶしが見えるくらい短めに履きたいから、ちょっと短く仕上げたいんだよ」という方向けに、その方のお好みが調節できるような機能が入っています。
例えばウエストだと、現状は3センチ単位で上下を選んでもらえます。そしてヒップも3センチ単位で前後を選んでいただけます。レングスは今は(上下)2センチの設定になっています。
つまり、我々がおすすめするのはこれだけど、あなたのお好みがあればここで言ってもらえればオーダーして作りますよと。そんな仕掛けになっています。これはTシャツも同様です。
ですので、これを必ず着てよと押し付けるだけじゃなくて、そこに自分の好みも反映できるという。本当にオーダーメイドです。そんなかたちにしています。
ZOZOSUITで計測済みのお客さまには、検索がさらに便利になるような機能も用意しています。単純に言うと、その計測結果に基づいてその人にあった服を内部でスペックを計算して、検索結果として出すんですけれども。これもZOZOSUITを着た人だけが使える機能になっていまして、本日より実装されています。デモンストレーションにお付き合いいただきましてありがとうございます。
意外と白いTシャツのお気に入りが「これだ!」ってなかなか決まった人はいないと思うんです。僕自身もファッションが好きなので、今までいろんなTシャツを試しましたけど「これだ!」というのはなかったんです。
けど、ついにこのPBを作ることによって、自分も見つかりました。ですので、みなさんも絶対に見つかると思います。
もし我々が推奨するものをお送りして、それが合わなければ、また数センチ単位で指定いただいて返品いただければ、すぐにお送りしますので、必ずみなさんにとってのぴったりの1着が見つかりますので、ぜひお試しください。デニムも同様です。
モデルさんにもいろいろ協力をいただきました。老若男女。小さい方から大きい方から、スポーツをやっているガッチリしたような方、あらゆる方にカッコ良く着ていただこうということで、いろいろな方にモデルとして協力いただいてます。
例えば、竹田和代さん、木下優樹菜さん、高橋愛さんなどにも協力いただいていますし、堀江さんとか幻冬社の見城さんとか、西野さんだったり、スポーツの為末さんだったり、いろいろな方に協力いただいています。
本当にいろんな方に着ていただいて、テストを繰り返して、本当にあらゆる体型のあらゆる年代の方々に着ていただいて、フィッティングテストを繰り返して、デザインしてパターンを作り直してというのをずっとやっています。
こういう学習の過程というのは、全部機械に覚えこませて、当然ディープラーニング。機械学習の教師データとしても使っているわけです。
そういうことによって、こんな体型の人にはこういうのをオススメするという精度を上げていくことをずっとやってました。
ですので、例えば、肩幅が50センチだからと言って、肩幅50センチのTシャツを暗にオススメするかというと、実はそうでもなくて。
あえてこういう肩幅で、こういう体質で、こういう骨格で、こういう筋肉のつき方をしている人には、ちょっとワンサイズ小さいTシャツを着てもらおうとか。逆にお腹が出ちゃってて、少しお腹周りを隠したい場合は、こういうのをオススメしようとか。
ですので、単純にスペックベースでオススメするだけじゃなくて、そういうディープラーニングを通して、AIがはじき出す正解というのを精度を上げていくことで、より満足いただけるような商品を推薦する仕掛けになっております。
これがさっきお見せしかねたZOZOTOWNの検索が便利になりますよという画面です。
アプリの右下のほうに「自分サイズ」という青いボタンが出てくるんですけども、これで絞り込むことによって、ZOZOSUITの体型データをベースにした検索結果に絞り込まれるような仕掛けになっております。実際にスーツが届き次第、みなさんもぜひお試しいただければと思います。
「スーツはいつ届くのか?」という質問があとでくると思いますので、今お話しておきます。
すでにスーツをご予約いただいたみなさまには、もう今日メールが配信されていて、届いている方、届いていない方まだいらっしゃるかもしれませんが、11月の時点で数十万件の発注をいただいています。
11月中にオーダーいただいた方でも、後ろのほうの方になってしまうと、最大6ヵ月ぐらい頂戴する可能性があることを、あらかじめご了承いただけませんかとご案内しています。
さらに12月以降にオーダーいただいた方は、そこから最大8ヵ月お待ちいただく可能性があるということもご了承いただければと思っております。
これは最大ということなので、誠心誠意生産管理努力しまして、なるべく早く生産して、なるべく早くお届けするように頑張りますが、一応もう「いつくるんだ」という問い合わせも多くなってまいりましたので、最大これぐらいはお待ちくださいということで、そのようにご案内しています。
「スタートトゥデイ研究所」はファッションを科学する
そして今日から、いよいよZOZOSUITが配布され、今までの歴史上なかなかなかったでしょう。ヒト、人類の体型のデータがビッグデータとして蓄積されていくことになるわけです。
言ってみれば、我々にとってデータは宝物です。その宝物のようなデータを我々のPBのためだけに使っていくのは心許ないというか、もったいないということで、こんなチームを作りました。
「START TODAY RESEARCH」です。日本語訳にしますと「スタートトゥデイ研究所」という建て付けでやらせていただくことになります。
今までZOZOTOWNを運営することで、たくさんの商品の情報だったり、お客さまの購買の情報だったり、そもそものお客さまの情報だったり、そしてウェアを運用することで、コーディネートの情報。そしてどんなコーディネートが注目されるか。「いいね!」をもらうか。そう言った情報がたくさん集まってきました。簡単に言うと、ビッグデータです。
そこに付け加えて、今後人々の体型のデータが、どんどん蓄積されることになるんですけども、そういったあらゆるデータを、ぐるっと分析したり、機械を通して解析することで、人々の服をただ作るだけじゃなくて、何か社会に貢献できるようなデータをどんどこ出せないかと、そんな研究をしていく研究所というチームを作ることになりました。
ミッションステートメントは簡単に言うと、まずはファッションというのを科学しましょうと。
カッコいいとか、かわいいとかいうファッションって、今まですごい直感とか感性的な話が多かったんですけども、それをもっと定量化、数値化する。そういう試みにトライしようと思っています。
例えば、パッと写真かなんかがあって、その人のコーディネートは何点です、みたいな。要はその人がカッコいいか、かわいいというのを、定量的に評価するような研究ができないかと思っています。それをこの研究所ではまずはやっていきます。
先ほどご説明したとおり、たくさんのいろんなデータがあります。そしてボディデータも、そこに付け加わります。
アパレルだけじゃなくて、あとはヘルスケアに使えないのかとか、医療の分野で使えないのかとか、フィットネスの分野で使えないのかとか、いろんな話も出てますので、そういう研究も積極的にやっていきたいと思います。
むしろ、そういう研究に興味のある方がいらっしゃれば、我々に声をかけていただいてともに研究しましょうというスタンスで、この研究所をオープンな立場でやらせていただきたいなと思います。
とはいえ、お客さまから預かった大事なボディデータを簡単に開示するようなことはもちろんしませんので、その点はご安心ください。
以上、駆け足でしたが、プライベートブランドのご報告ならびに、研究所のご報告でした。ありがとうございます。