(1)業績の概要

佐藤誠氏:本日はご多忙のところお集まりいただきまして、ありがとうございます。SFPホールディングス株式会社代表取締役の佐藤でございます。よろしくお願いいたします。

それでは、早速でございますが、お手元の資料に沿って平成30年2月期第2四半期決算について、ご説明させていただきます。

業績の概要につきましては、売上高が185億3,800万円で、前年同期比プラスの4.5パーセント。経常利益は20億3,600万円で、前年同期比プラスの17.2パーセント。売上対比は11パーセント。

当期純利益は14億8,600万円で、前年同期比プラスの55.8パーセント。売上対比は8パーセントとなり、(平成29年)9月21日に発表しました修正予想を、わずかながら上回る着地となりました。

(2)売上高の内訳

売上高の内訳となります。部門別になっております。

いちばん上の鳥良事業からでございます。鳥良においては、売上高が40億6,400万円で着地いたしました。鳥良事業においては、「鳥良商店」を6店舗出店したことを受けまして、前年同期比でプラスの11.4パーセント、4億1,500万円の増収となりました。なお、コメントにありますとおり、既存店前年対比は97.8パーセントで着地いたしました。

中段になりますが、磯丸水産においては、売上高が131億円で着地しております。前期に出店しました店舗がフル稼働したことによって、増収効果がございましたが、新店に関しては1店舗にとどまっていまして、前年同期比プラスの2.2パーセント、2億8,200万円の増収となりました。なお、既存店の前年対比は97.4パーセントとなりました。

前年(平成29年2月期)で苦戦していたところでございますけれども、タブレット端末の導入や、店舗の改装効果も踏まえ、改善しております。そちらは、後ほど詳しく説明させていただきます。

一方、その他事業に関しましては、(平成29年)3月以降、新業態となります餃子の居酒屋「トラ五郎」「いち五郎」を3店舗出店。これは、非常に好調に推移することができました。

(3)損益計算書の概要

それでは、損益計算書の概要でございます。

まず、1つ目のポイントといたしましては、売上総利益でございます。売上原価に関しましては、0.3パーセント上昇で着地いたしましたが、この要因としては、物流費を含めた食材の全般的な上昇があったということでございます。

今後このへんに関しては、売上原価がアップした分を吸収するようなメニュー開発を行って、対応する予定でございます。

続いて、販管費に関しましては、構成比で(前年同期の)62.5パーセントから、(平成30年2月期第2四半期は)61.1パーセントとなりました。新規店舗の出店が、まず20店舗少なかったことによって、開業経費の負担が減少したこと。それ以外には、採用コストの全体的な見直しを踏まえまして、削減効果がありました。

これに関しては、SFP本体が基本的に深く見直しをしたわけですけども、親会社グループ全体でクロスファンクショナルチームが稼働いたしまして、それによっていろんな角度から採用に対する当初の見直しを図るということが、非常に寄与するようになりまして、効果を上げております。

なお、特別利益といたしましては、今期のみでございますが消費税免除益として、プラス4億8,600万円発生しております。

(4)貸借対照表の概要

続いて、貸借対照表の概要でございます。前期末との比較に関する主な要因については、資料の右側の欄をご確認いただければと思います。

基本的には新規出店によって、固定資産を中心といたしました資産の増加や、利益の積み上げによります純資産の増加など、事業の動きにともなう変動が中心でございます。

特筆するところといたしましては、純資産についてですけれども、直近で実行しております自己株式の取得も終わりました。利益の積み上げができております。

(5)店舗展開の状況

これは店舗展開の状況でございます。今期、通期においては、計画といたしましては、20店舗の新規出店の計画をいたしました。大雑把に分けますと、磯丸が10店目、鳥良商店が10店目。合計で20店舗ぐらいが、当初の計画であります。

この6ヶ月間、直営というかたちで9店舗の出店をしました。10店舗計画しておりますので、マイナスの1店舗。進捗率では、45パーセントとなっています。

しかしながら、この(平成30年2月期)第3四半期での出店が、現時点で16店舗決定しております。ということで、第3四半期の時点では、この(上期の)6ヶ月に対して3ヶ月で、それを挽回しているという計画でございます。

(6)出店9店舗(鳥良商店・磯丸水産・いち五郎)

これは、今期6ヶ月間で9店舗出店したもののご紹介です。

鳥良商店につきましては、年間計画のうち、ほぼ10店ぐらいを計画しておりました。首都圏を中心に計画するという計画で、ほぼ今6店出店しておりますので、だいたい計画どおりに順調に推移していると考えております。

磯丸水産に関しては、残り10店舗ということで、今回は基本、大阪の方を中心に進めていこうという計画であります。この間に、新業態の開発が進んでおりまして、餃子居酒屋を新宿にオープンしました。

これはもともと、磯丸水産があった新宿の小滝橋の業態転換であったわけですけども、非常に好調に推移しております。もともとあった磯丸水産より、売上が高いという結果を踏まえて、次に世に出していくというかたちで進めています。

その結果、磯丸水産で150店舗ぐらい展開していますので、まずこの種の新規業態がうまくいっているということで、急ピッチでいろんなテストをかためようということになります。

その結果、磯丸水産の出店は少しセーブして、餃子業態の出店に今は力を入れているということであります。今後、このへんに関しては、いろいろ足元をしっかり見ながら、より良い戦法を打ち出していくことを、しっかり考えていきます。

(7)店舗展開の状況

これは、店舗展開の状況でございます。

エリアですけども、(平成29年)8月の時点において、FC店舗が6店舗あります。それを踏まえまして、合計で220店舗となりました。当社は首都圏および関西圏において、直営点の出店にいちばん力を注いできたわけですけども、その他の地方エリアに関しては、フランチャイズで考えていきます。

そこで、いちばん最初にあったのが名古屋。そして最近では、九州に1店舗オープンすることができたということです。この九州出店はFC店でございますが、ここも非常に順調に推移しています。

すでに次の店舗が決定しておりまして、(平成29年)11月中には2店舗目がオープンできるということでございます。

以上のことを考えると磯丸水産は、首都圏3県に続いて、愛知県、福岡県と広がってきているということでございます。

今後につきましては、引き続き首都圏・関西圏中心にしつつ、そこから今度はそれ以外のエリアに関しても、直営・FC両方から展開していきたいと考えています。

(8)当年度における重点ポイントの進捗 ①/④

平成30年2月期における重点ポイントの進捗でございます。大きく分けて、重点ポイントが4つございました。その4点について、進捗をご説明させていただきます。

まず、既存店の改装に関して説明いたします。既存店の改装ということで、25店舗の計画を立てていました。実際に、もう25店舗の改装が終了いたしました。改装ということにおいては、順調に推移しているというところです。

そもそもこの4つの重点ポイントにおいて、最初に着眼したということにおいては、やはり全社的な前年対比です。当社の場合はとくに、売上経費やオープン景気が非常に強い。

そのへんもあって、それほど大きなところを目指していなかったわけなんですけれども、それにしても全体で92.4パーセントだったわけです。

これはやはり、しっかり改善しなきゃいけないということで、その手の1つとして、とくに磯丸水産の既存店のてこ入れをするために、今回は出店計画を戦略的に40店舗くらいのペースから20店舗まで下げたわけです。

ここでまずしっかり既存店を立て直そうということで、いくつかの戦略を立てました。当然いっぱい出店もしましたので、サービスや商品レベルにおいても少し落ち込んでいた。それを含めて強化しなきゃいけない。

それと同時に、やはり5年以上経ってきた店ですから、すでに老朽化してきたんです。これをきれいにしなきゃいけないということで、この写真がビフォーアフターとなっています。

写真だとわかりづらいんですけれども、そもそも5年ぐらい前の磯丸水産は、昔からあるような雰囲気でした。エイジング処理といいまして、わざと古ぼかせた店づくりだったんです。

でも5年・6年経つと、本当に古くなってきてしまうというか、暗くなってきてしまいます。ここで基本形ということを考えると、やはりもう少し明るくしてあげようということで、磯丸水産に関してはエイジングをとった処理、きれいな明るさにしております。

また、今回は提灯をつけて、とくに目立つ感じを強めてあげる。それが改装の中の1つの策でありますし、店の中においてもいろいろなオペレーションの見直しを行いました。とくにわかりやすいのは、例えば座敷席だったものをテーブル席に変更して、非常に動員がしやすい、お客さまが座りやすい席に改良していったこと。

そのへんがブラッシュアップ、リニューアルオープン的な項目でありました。

当初はこの体制によって、だいたい改装前の収入に対して同じくらいと読みましたが、結果的には非常に上回ってきまして、6ヶ月の平均で7.7パーセントの売上向上というかたちで着地しております。

そのへんの数字も見ながら、25店舗リニューアルだったんですけれども、追加で3店舗、リニューアルを増やしました。その3店舗に関しても非常に順調に推移しているということで、磯丸水産が全部で28店舗のリニューアルということになりました。

(9)当年度における重点ポイントの進捗 ①/④

もう1つは鳥良になります。鳥良に関しては、ほぼ全面改装というかたちになります。資料には、吉祥寺4号店と横浜西口店の2店舗を記載いたしました。

これは店舗を所有してから古くて、だいたいオープンから20年弱が経過していました。写真は両方とも左が昔、右が今で、両方ともきれいなんですけれども、竣工写真を使ってまして。20年ぐらい前のオープンした当時の写真ですので、当然きれいになっているんですけれども、だいたい20年経過してくると、非常にぼろぼろになってきていると。

中の設備に関しても、かなり限界を迎えたというかたちです。

そもそも吉祥寺店は、しっかり利益が出ていたお店でございます。ここは、リニューアルして継続して運営していくという判断で作り直したお店です。

また、横浜西口店もちょうど今取り掛かっている最中で、基本的には同じ考えで行っております。

(10)当年度における重点ポイントの進捗 ①/④

これは、店舗の中です。昔のような、比較的薄暗い店づくりというコンセプトにおいてつくってきました。しかし最近は、比較的明るめで、パーテーションがあり、個室感がある店がお客さまには好まれる。そこで今回吉祥寺店に関しては、比較的明るく、そしてパーテーションを使い個室感を増やすというかたちで、リニューアルを行っております。

まだリニューアルしてわずかでございますけれども、わたしも現場に行って確認しました。お客さまの雰囲気も確認いたしましたけれども、大変喜んでいただいております。

横浜西口店に関しては、(平成29年)11月から営業開始する予定でございます。

(11)当年度における重点ポイントの進捗 ②/④

続きまして、当年度の重要ポイントであります、タブレットの導入でございます。年々、既存店の客単価が計画に満たなかった部分がございました。理由としては、一次利用から二次利用へ使われ方が変化してきていることにより単価差が出ていたということです。一次利用の場合は、お客さまが一番お金を使うわけです。

二次利用の場合は1軒行かれていますから、当然使うお金が少なくなってしまうんです。イコール客単価が落ちるということです。来客数も比較的(回転が)早い時間帯から遅い時間帯になると、そのような現象が起きていました。

そこで、客単価を見直すということを考えた上で、少し薄くなってきた来客数をカバーするということで、宴会のコースを導入しました。このへんを強く押し出していくということと、メニュー、客単価という部分では、客単価が上がるメニュー施策を導入し、最終的に一番大きいのは、タブレットによってお客さまのオーダーするストレスをなくすこと。従業員を探して「すみません、すみません」と呼んでからオーダーをとるよりも、座りながらリストを見て、タブレットがあってすぐオーダーができるほうが、お客さまは少しでも多く料理を頼むんじゃないか。その方法の上で、タブレットを導入したということになります。

したがって収支に関して申し上げますと、第2四半期までのだいたい6ヶ月間で、その導入前の3ヶ月間と比較いたしますと、客単価で43円上昇したという結果が出ました。

ディナーの客単価の前年比につきましても、導入前は91パーセントに下がっていたわけですけども、いろんな施策とタブレット効果で、98パーセントまで改善したという数字があります。

また、タブレットは客単価とかオーダーを処理するだけじゃなく、やはりインバウンドに対して、非常に効果的でございます。タブレットは日本語だけじゃなくて、英語・韓国語・中国語に対応しています。

そうしますと、とくに「インバウンド需要があるお店」というと、今までは言葉の壁とかがあったわけです。しかしそういうのがなくなって、非常に売上に寄与しているという結果も出ております。

(12)当年度における重点ポイントの進捗 ③/④

ここが新規事業に対してのチャレンジで、先ほど少しご説明いたしました、餃子業態の居酒屋でございます。

基本的な当社の戦略というのは、磯丸水産も鳥良商店もそうですけど、とくに今期は1等立地に出店しているということを柱としています。

ただ、磯丸水産・鳥良商店だけじゃなくて、1等立地から1.5等立地までカバーできる業態が必要になってくるということで、この3つ目の業態、餃子居酒屋の1号店目の名前は「トラ五郎」。2号点店目以降はいち五郎という名前の、餃子居酒屋をスタートいたしました。

現在、新宿・上野・尼崎の3店舗でございます。餃子業態に関しては、立地を1等から1.5等立地までに想定しましたので、今だいたい2,000円ぐらいの客単価で想定しています。磯丸水産、鳥良商店はだいたい2,600円。それよりも、ある程度落として客単価をセーブしています。

今回は、この餃子業態に非常に力を入れているわけですけども、第3四半期までには、餃子業態が計7店舗の出店の展開となります。このへんの新業態はトライアルとか、足元を見据えながら、しっかり育てていって、来期の3つ目の柱となるべく今育てています。

(13)大市場における当社出店戦略について

この写真ですけども、これは上野の6丁目で、マルイのある裏側です。非常に、飲食店が集まっているところです。いちばん右のいちばん目立つのが磯丸水産。実は、その隣にあるのが餃子居酒屋のいち五郎です。その奥にいくと、また磯丸水産で、こういう1等立地に集中出店ということを、我々いちばん強く推し進めています。

1等立地の良い場所というのは、やはり売上と利益が非常に安定していまして、高いです。そういう場所に、どれだけ出せるかということ。今までは磯丸しかなかったけれど、鳥良商店もでき、また餃子のいち五郎もできたというかたちで、こういう良いエリアに、複合的に出店できるという状態にもなっていきました。

今後も、こういう良いエリアに関しては、集中して出店していくということも、戦略の1つでございます。

(14)当年度における重点ポイントの進捗 ④/④

最後は、東京と大阪の1等立地出店。とくに、磯丸水産と鳥良商店で考えていたものです。先ほどもご説明しました通り、鳥良商店はほぼ計画どおりだったんですけれども、今回は餃子の居酒屋があったということで、ちょっと磯丸水産を別にして、いち五郎の出店を増やしているというところでございます。

磯丸水産に関しては、関西エリアにおいては1店。餃子業態は、関西エリア全域に2店、追加で出していくことになっています。今は磯丸水産・鳥良商店・いち五郎の3つで、しっかり出店の戦略を練っていくというのが、今後の見通しとなります。

(15)平成30年2月期業績予想

こちらが、平成30年2月期の、発表している業績予想でございます。

通期の予想に関しては、変更はしておりません。この半年間に関しては、計画を上回っておりますけども、例えば今(平成29年10月16日時点)は選挙ということもありますし、また世界経済もちょっと、今までと違う。

目の前で、リアルな政治の状況・ゴタゴタが今後も続くんではないかと捉えています。そういうところからも、期初の業績予想を据え置いています。

(16)中期経営計画 (数値目標)

中期経営計画です。これに関しても、現時点において変更はしておりません。

(17)株主還元

トピックスとしまして、最後になりますが、株主還元についての取り組みを説明させていただきます。

まず、株主還元でございます。配当および株主優待についてですけれども、これに関しては、変更がございません。配当については、当社は配当性向を30パーセント程度を目指し、実施してきております。

平成30年2月期の予想では、配当性向31.2パーセントとしていまして、今回の(平成30年2月期)第2四半期では、予定どおり13円の配当を実施することにいたしました。

(18)自己株式の取得および消却(New)

自己株式の取得状況について、ご説明をいたします。

前回(平成29年)7月に実施いたしました内容に引き続きまして、今期2回目の自己株式の取得となります。1回目の実施の結果といたしまして、取得株式数は24万6,700株となりました。

上限の30万株までには到達しなかった結果を踏まえまして、今回の第2回目につきましては、1回目の同条件に1回目の取得未了分を加えた条件設定にさせていただいております。

取得期間の延長と、取得規模の拡大という意味合いが強いと思っております。具体的な数字といたしましては、取得株式数は35万3,300株。取得金額の上限は7億660万円となります。1回目と2回目を合わせますと、取得株式数は60万株、取得価額は約12億円という規模になりました。

以上が、2回目の自己株式に関しての説明でございます。全体的にはこういうかたちでございます。

平成30年2月期第2四半期決算に関する内容を、ご説明申し上げました。ご清聴ありがとうございました。