銘柄発掘|最高位格付のデータセンターを強みに、情報システム事業を伸ばす複合商社
生成AI需要でデータセンターに追い風、「POWER EGG」導入広がる複合商社
国内の注目銘柄を紹介する連載「ログミーFinanceの#銘柄発掘」。ビジネスモデルやファンダメンタルズの分析を通じて、中長期で保有できる優良銘柄の見極め方が身につく実践的シリーズです。今回は、三谷産業を取り上げます。

化学品が売上38.2%を占め、空調設備工事と情報システムも利益を支える複合商社
三谷産業(8285)は、北陸地方を地盤とする複合商社です。2025年3月期の売上構成比の主な内訳は、基礎化学品や医薬品原薬などを扱う「化学品」セグメントが38.2パーセント、「空調設備工事」セグメントが18.7パーセント、「住宅設備機器」セグメントが12.4パーセント、「樹脂・エレクトロニクス」セグメントが10.9パーセント、「情報システム」セグメントが10.1パーセント、「エネルギー」セグメントが7.1パーセントでした。売上の柱は化学品ですが、営業利益は空調設備工事が22億4,600万円、情報システムが9億6,100万円と大きく、複数事業が利益を支えています。
ベトナム約2,400人体制も活用し、複数領域から顧客課題に対応
同社の強みは、商社機能にとどまらず、複数の事業領域をグループ内に持ち、特に情報システム事業では企画・設計・開発・構築・導入・運用支援・保守まで担える点にあります。ベトナムでも約2,400人のベトナム人従業員が、化学品製造・販売、樹脂成形品・ユニット部品の製造、ソフトウェア開発、空調設備などの設計・積算などを支えており、単品販売にとどまらず、顧客の課題に複数の事業領域から対応しやすい体制を築いています。
「POWER EGG」は国内1,549社に導入、金融機関101行庫へ広がる
その総合力がわかりやすいのが情報システム事業です。同社は業務のデジタル化ツール「POWER EGG」を展開する一方で、基幹システムやネットワークインフラの企画・設計・開発・構築・導入・運用支援・保守まで手がけています。加えて、自社データセンターを活用したアウトソーシングサービスも提供しています。
2024年3月末時点で、「POWER EGG」の販売実績は国内1,549社、約59.3万ライセンスで、金融機関は101行庫に広がっています。第一地方銀行では62行中24行が導入しており、導入効果が評価されていることがうかがえます。
14年連続で最高位「AAAis」を取得、情報システム関連事業は営業利益68.1%増
三谷産業のデータセンターは、2012年から14年連続で情報セキュリティ格付の最高位「AAAis」を取得しています。AAAisは、防衛関連、重要インフラ、金融、医療など、高い安全性が求められる情報を扱える水準を示すもので、同社データセンターのセキュリティ運用体制の裏づけとみることができます。
実際、情報システム関連事業は2026年3月期第3四半期累計で、売上高が前年同期比63.3パーセント増の122億8,200万円、営業利益が同68.1パーセント増の11億9,400万円となっており、足元の業績をけん引する事業の1つになっています。
世界のデータセンターシステム支出は23.2%増予測、生成AI需要を取り込む余地
注目テーマとしては、生成AI対応を背景にしたデータセンターシステム投資の拡大が挙げられます。ジェトロが引用した米調査会社ガートナーの予測では、2025年の世界のIT支出のうち、データセンターシステム分野は前年比23.2パーセント増が見込まれています。
AIやクラウドの利用が広がるほど、企業は安全に運用できる基盤を求めます。三谷産業は、業務のデジタル化ツール、システム構築、運用・保守、データセンターサービスをあわせて提案・提供できるため、この流れを継続収益につなげる余地があるとみられます。
「AI信頼性ガバナンス基盤」で米国特許を仮出願、情報システムとの相乗効果に期待
さらに、2026年4月16日には、AIの回答プロセスを制御する「AI信頼性ガバナンス基盤」を体系化し、これを構成する7件の要素技術について米国特許を仮出願したと公表しました。
生成AIの活用が広がる中で、根拠の明確化や不確実な場合に停止できる安全性を重視する提案まで広げられれば、情報システムとデータセンターを組み合わせた差別化要因の1つになりそうです。
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タイムテーブル
・11:00~11:05
オープニング
・11:05~11:55
①ストレージ王(2997)
・12:00~12:50
②三谷産業(8285)
・12:55~13:45
③ストライダーズ(9816)
・13:55~14:45
④Laboro.AI(5586)
・14:55~15:45
⑤タカラスタンダード(7981)
・15:50~16:40
⑥No.1(3562)
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執筆者プロフィール
執筆:西田哲郎ライター・コンテンツディレクター。投資歴15年。大きな損失を出したことをきっかけにイナゴを卒業、ビジネスモデルとファンダメンタルズ重視の手法に切り替える。業界紙やスタートアップを経てフリーで投資情報メディアやM&A情報サイトの立ち上げに関わり、現在は主に週刊誌で投資や経済関連の記事を執筆。
※記事内容、企業情報は2026年4月26日時点の情報です。
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