2026年12月期第1四半期決算説明
GMOフィナンシャルHD、四半期ベースで過去最高業績を達成 CFD収益が前年比3.5倍に急拡大し、業績全体を牽引
エグゼクティブ・サマリー

山本樹氏:本日はお忙しい中、決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。取締役兼常務執行役CFOの山本です。2026年12月期第1四半期の決算について、ご説明します。
この第1四半期は、スライドにも記載のとおり、CFD収益が業績全体を牽引し、四半期ベースで過去最高業績を達成した四半期でした。本日はその点を中心に、決算概要、事業の状況の順でご説明します。
まずエグゼクティブ・サマリーとして、全体の概要をご説明します。営業収益は162億3,000万円、営業利益は64億6,000万円となり、四半期ベースで過去最高を更新しました。最高益に貢献したのはCFDであり、CFD収益は前年同期比で3.5倍の64億円まで拡大し、業績全体を牽引しています。
CFDのうち、金・銀・原油など収益性の高い商品CFDの売買代金が増加したことが高業績の主要因となっています。これまで注力してきたCFD事業がここまで収益に貢献するようになったことは、当社の商品多様化の取り組みの一定の成果が現れたと考えています。
CFD以外の証券・FX事業についてのトピックスです。店頭FXは、活況であった前年同期比では減収となりましたが、昨年後半に収益性が低下した局面からは回復傾向にあります。
株式については、取引手数料の無料化に伴い減収となったものの、売買代金が市場増加率を上回る水準で増加しているため、一定の成果が出ていると考えています。
暗号資産事業は、非常に低調なマーケット環境の影響で前年同期比では減収となりました。しかし、前四半期では特殊要因により振るわなかったステーキング収益が復調した点が特徴となっています。
その他事業についてです。今年の3月27日付でLASHIC少額短期保険株式会社の株式取得が完了し、少額短期保険業に本格的に参入しました。
株主還元の強化についてです。従来は配当性向のみを基に配当方針を策定していましたが、今期からDOE10パーセントを下限指標として導入しています。
この四半期では、配当性向65パーセントに基づく配当額が配当予想を上回ったため、配当予想を上方修正しました。第1四半期の配当は13.69円となっています。この点については後ほど詳しくご説明します。
Q1’26(1-3月)決算サマリー(前年同期比)

決算サマリーです。先ほどご説明したとおり、CFDの収益が非常に大きく伸びた結果、四半期ベースで過去最高業績を達成し、大幅な増収増益となりました。
営業利益率も前年同期の32.5パーセントから39.8パーセントへと7.3ポイント改善しており、収益率の高いCFDの伸びが営業利益率の大幅な改善につながったことがわかると思います。
Q1’26(1-3月)セグメント別の状況(前年同期比)

セグメント別の状況についてです。証券・FX事業では、営業収益が前年同期比38.7パーセント増、営業利益が前年同期比96.8パーセント増と、営業利益はほぼ倍増しました。また、営業利益率はスライド右下に示されているように44.8パーセントと、非常に高い水準となっています。
一方で、暗号資産事業はマーケットの低調の影響を受け、営業収益は前年同期比41.5パーセント減、営業利益は前年同期比58.8パーセント減となり、大幅な減収減益となりました。
このような厳しいマーケット環境の中でも一定の利益を確保しており、営業利益率も36.1パーセントと、ある程度の高い水準を維持しています。悪い状況下でも、それなりの結果が出せたと考えています。
営業収益の構成比率では、CFDが好調だったことから、証券・FX事業の営業収益の比率が8.6ポイント上昇し、87.8パーセントとなりました。
Q1’26(1-3月)営業利益増減(前年同期比)

営業利益増減の要因分析について、ご説明します。前年同期の42億2,000万円から64億6,000万円へと、約22億円の増加となりました。スライド中央の少し左寄りにある「CFD・株BO」は前年同期比プラス46億3,000万円で、他のマイナス要因を吸収し、増益に寄与していることがわかります。
一方「FX・外為OP」は、前年同期の好調の反動もあって、前年同期比マイナス10億円です。暗号資産については、マーケット要因により、前年同期比マイナス8億3,000万円の減益要因となっています。
また、コストについては前年同期比で、取引関係費が4億円、人件費が3億2,000万円、事務費が2億9,000万円と若干増加しているように見えますが、これらの大部分は一時的な要因であり、コスト全体が高くなっているわけではないと認識しています。
また、貸倒引当金繰入額については、2025年12月期第1四半期で4億円の繰入があり、2026年12月期第1四半期では1億2,000万円の戻入れとなっています。これにより、営業利益に対しては5億2,000万円の改善となっています。
株主還元 配当

株主還元および配当についてです。配当は第1四半期の好業績を受け、配当予想を上方修正しました。
第1四半期の配当は13.69円です。今年2月の決算発表時に公表した予想から3.17円増加しました。また第2四半期以降の配当も同じく、今年2月に公表したものから3.17円増額し、合計12.68円の増配となります。これにより、年間配当予想を54.76円に変更しました。
配当方針について、あらためてご説明します。従来の配当性向65パーセントに加え、配当の下限指標としてDOE10パーセントを導入し、これに基づき2月の決算発表時に年間配当予想を42.08円と公表しました。
今回、第1四半期の業績が非常に良かったため、配当性向65パーセントで計算して上回った分の12.68円を、各四半期に3.17円ずつ均等に割り当て、新たな配当予想として各四半期の配当額を13.69円としました。その結果として、年間配当予想は54.76円となっています。
四半期業績推移 営業収益(セグメント別/商品別)

四半期の業績推移についてです。まずは営業収益(セグメント別/商品別)についてお話しします。
スライドに記載のとおり、「CFD・株BO」の営業収益が非常に伸びて64億5,000万円となり、前四半期比141.1パーセント増、前年同四半期比254.7パーセント増と大幅に増加したことが確認できます。
「FX・外為OP」についても営業収益57億円となり、前四半期では収益性がかなり悪化していましたが、そこから23.7パーセント改善しました。
金融収益については、金利上昇の影響もあり18億7000万円となり、前四半期比14.5パーセント、前年同四半期比39.3パーセントの増加となりました。
手数料を無料化した株式については、前年同四半期比で大きなマイナスとなっていますが、顧客基盤の強化にはつながっていると考えています。
四半期業績推移 営業利益・営業利益率

営業利益と営業利益率の推移についてです。収益性の高いCFDが大きく伸びたことにより、利益額および営業利益率の改善に大きく貢献しています。
四半期業績推移 販売費及び一般管理費

販売費および一般管理費の推移です。第1四半期は合計で85億5,000万円となりました。前年の決算発表時には貸倒引当金繰入額を除くベースでの見通しを約81億円と公表していましたが、そちらと比較すると、約6億円増加した結果です。
スライドの右側にあるとおり、取引関係費、人件費、事務費の増加が主な要因です。取引関係費については一時的な資金調達費用の増加が要因であり、人件費については好業績を受けた賞与引当金繰入額の計上が理由です。全体のベースが大幅に上がったというものではありません。
第2四半期の見通しは、スライドに記載のとおり、約81億円で、第1四半期の特殊要因を除いて作成しています。各事業別のコストについても、スライドに記載のとおりです。
新規事業などを進めているためコストがかかっていますが、引き続きコストコントロールを行い、収益性が悪化しないように進めていきます。
証券・FX事業 店頭FX国内取引高シェアの推移

続いて、事業の状況をご説明します。まずは、証券・FX事業の店頭FXについてです。スライドは、国内取引高シェアの推移を示しています。
第1四半期の取引高はグループ全体で761兆円、マーケット全体に対するシェアは21.7パーセントとなりました。引き続き20パーセント強のシェアを維持し、安定した推移を見せています。
店頭FXについては、お客さまの数を非常に重視した展開を行っており、取引を活性化することが重要だと考えています。
具体的な取り組みとして、GMOクリック証券では設立20周年キャンペーンを実施し、GMO外貨では小口取引のスプレッドを恒久的に縮小しました。また、両社でスワップ還元強化を継続し、お客さまに満足いただけるようなサービスを提供しています。
証券・FX事業 店頭FX取引人数(QAU)シェアの推移

スライドは、店頭FX取引人数(QAU)、つまり四半期のアクティブユーザーのシェア推移を示しています。引き続き15パーセントを超える高い水準で推移しています。
FXに関しては、先ほどの取引高シェアもそうですが、大口顧客に依存せず、小口で多数の顧客からなる基盤を重視しています。その観点から、こちらの取引人数シェアの推移は重要な指標と考えています。
取引人数を増やすためには顧客獲得を進める必要があり、そのためにブランド認知向上を目的として、GMO外貨ではイメージキャラクターを起用した新しいCMを展開し、新規顧客の獲得につなげています。
このような取り組みにより、アクティブユーザーをさらに増やしていければと考えています。
証券・FX事業 店頭FX預り証拠金残高の推移

こちらのスライドは、店頭FX預り証拠金残高の推移を示しています。前年同四半期末比6.6パーセントの増加となり、緩やかな増加傾向で推移しています。
金額ベースでは、GMOクリック証券が前年同四半期末比140億4000万円増と最も大きいですが、伸び率ではGMO外貨の前年同四半期末比110億1000万円増がグループに大きく貢献しています。
こちらの要因として、GMO外貨ではGMOクリック証券よりも多く建玉を持つことが可能であるという特徴が挙げられます。また、トルコリラなどの高金利通貨を目的とした建玉保有の拡大もあり、預り証拠金残高が増加しています。
預り証拠金も、アクティブユーザーと同様、顧客基盤を考える上で重要な指標となっていますので、引き続き伸ばせるように努めていきます。
証券・FX事業 CFD売買代金・収益の推移

CFDの売買代金および収益の推移についてです。この四半期の取引高は54兆円、収益は64億円で、前年同四半期比で売買代金が95.3パーセント増加、収益が257.1パーセント増加し、大幅な増益となりました。
一方で、前四半期比では売買代金が58兆円から54兆円と減少していますが、それに対して収益が大きく増加している背景には、セールスミックスの変化が影響していると考えています。
スライドに記載のとおり、この第1四半期は金・銀・原油などの商品市場が非常に活況で、ボラティリティが高かったこともあり、これらの商品CFD銘柄の売買代金が増加したことにより、収益が大幅に伸びました。
証券・FX事業 CFD預り証拠金残高の推移

CFD預り証拠金残高の推移です。前述のような商品市場の活況を受け、前年同四半期末比で5.1パーセント増加し、預り証拠金についても増加傾向が続いています。
商品の拡充においては、お客さまのニーズに合った商品を追加していくことが重要です。今年4月には商品CFDとして「プラチナスポット」の取り扱いを開始しました。
証券・FX事業 CFDのあゆみ

今回はCFDが非常に好調だったため、「CFDの歩み」というテーマでCFD事業を振り返ってみたいと思います。2010年4月にGMOクリック証券で、日本初の自社開発取引システムを用いたCFD取引サービスを開始しました。
当初は、株価指数CFDを開始し、その後、金・銀・原油などの商品CFD、さらに外国株CFDや海外ETFのCFDといった取扱商品を徐々に拡充していきました。現在では、150銘柄以上の多様な商品に投資できるサービスへと発展しています。
また、スマートフォンやPC向けのツールを改良・追加したり、少額取引を可能にするなどの施策を継続的に実施してきた結果、預り証拠金の残高や取引人数も着実に拡大し、このような成長を遂げてきました。
スライド中央のグラフは2018年の第1四半期からの四半期ごとの取引高と収益の推移を示しています。新型コロナウイルスの流行やロシアによるウクライナ侵攻など、マーケットに大きな影響を与える出来事が発生した際に、売買代金や収益が一段と増加し、その後ある程度水準を維持する動きが見られます。
こうしたマーケットの機会を的確に捉えることで成長につなげてきたと考えています。
証券・FX事業 株式売買代金の推移

株式売買代金の推移についてです。売買代金は今四半期で約4兆円となり、前年同四半期比77.9パーセント増加しました。マーケット全体が前年同四半期比で63.2パーセント増加しているため、市場の伸びを上回る結果となったほか、売買代金のシェアも若干改善しています。
また、昨年9月から開始した手数料無料化の効果も少し表れたのではないかと考えています。収益自体は減収となりましたが、顧客基盤という観点ではプラスに働いているのではないかと思います。
証券・FX事業 金融収益の推移

金融収益の推移についてです。前年同四半期比で41.1パーセント増加しています。スライドのグラフの濃い青色で表示されている「その他(分別金運用益を含む)」の金融収益について、分別金運用益が前年同四半期比で3億1,000万円増加して、全体を牽引していることが確認できます。
また、株式については、預り資産増加が株式収益やクロスセルを通じたFXやCFDなどの収益に重要な影響を与えるため、その増加のための取り組みを進めています。
スライドの右下に記載されている信用取引の金利優位性を訴求した広告や、株式移管手数料のキャッシュバックなどの施策を行うことで、預り資産の増加を目指していきたいと考えています。
証券・FX事業 タイ証券における債権残高の状況

タイ証券における債権残高の状況についてです。約定弁済契約に基づく債権残高は前期末から約7億円減少し、約72億円となりました。スライド右下のグラフは、昨年年初からの減少を示しており、着実に減少していることがわかります。
債権残高約72億円における最大リスク額は65億8,000万円となっていますが、こちらはすでに6億3,000万円を引き当てており、約72億円から6億3,000万円を差し引いた金額が65億8,000万円となります。
こちらは、1円も回収できず、さらに約158億円の担保からもまったく回収できなかった場合の最大リスク額を示しているものです。そのため、実際にこれほどのリスクが発生する可能性は低いと考えていますが、最大のリスク額として表記しています。
今後も引き続き、約定弁済による回収および担保の処分による回収を進め、本年度中には一定のめどを立てたいと考えています。
暗号資産事業 業績推移

暗号資産事業の状況です。スライドのグラフは業績の推移を示しています。営業収益は11億8,000万円、営業利益は4億2,000万円、営業利益率は36.1パーセントとなりました。
マーケットが非常に低調で取引高が少なく、またカバー環境も悪化した中で苦しい四半期ではありましたが、コスト最適化によるミニマム運営体制を実現し、収益をしっかり確保することができました。
スライド右下には暗号資産事業のコストの推移を示しています。この四半期のコストは7億1,000万円と、絞り込んだ運営が継続できています。コストコントロールは順調に進んでいると考えています。
暗号資産事業 売買代金の推移

暗号資産の売買代金とシェアの推移です。直近のシェアはまだお示しできていませんが、2025年第2四半期の一時的な異常値を除くと、15パーセント以上という比較的高いシェアを維持できていると考えています。
暗号資産については、現在の環境下では取引高や収益を伸ばすことは難しい状況です。しかし、活況になった時に取引を行っていただき、収益につながるよう、コストミニマム体制で取り組んでいます。
そのような中でも、活況時に備えて取引を行ってもらう準備を常に進めています。銘柄選定については流動性を重視し、銘柄の見直しを行い、ラインナップの最適化を図っています。
今年に入ってからは、「スイ(SUI)」と「ワイルダーワイルド(WILD)」、また4月からは金・銀・プラチナに連動する「ジパングコイン(ZPG)」シリーズの取り扱いを開始しています。
お客さまのニーズや市場のトレンドを踏まえた銘柄のラインナップを揃える取り組みを行っています。
暗号資産事業 ステーキング収益の推移

ステーキング収益の推移はスライドのとおりです。前年同四半期比で18.9パーセント減少しましたが、前四半期に見られた特殊要因は解消され、収益としては回復しています。ただし、マーケット環境の影響でステーキング報酬も低下しており、水準としてはやや低いところで落ち着いています。
暗号資産事業 口座数と顧客預り資産の推移

暗号資産の口座数と顧客預り資産についてです。口座数は79万9,000件で、前年同四半期比で6万9,000口座増加しました。一方、預り資産は、各四半期末のビットコイン価格の推移を示したスライドのとおり、暗号資産価格が下がったことが主な要因で前年同四半期比12.0パーセント減少しています。引き続き、活況となった際に取引していただけるよう、集客を着実に進めていきます。
暗号資産事業 国内暗号資産業界を取り巻く環境の変化

暗号資産事業について、暗号資産を取り巻く環境の変化に関してお話しします。今年の4月10日のニュースとして、政府が暗号資産を「金融商品」として規制する金融商品取引法改正案を閣議決定しました。
この改正案は、今国会で成立すれば2027年度から施行される見通しです。スライドの表にあるとおり、法的な位置付けが資金決済法から金融商品取引法に変わり、暗号資産の位置付けが支払い手段から金融商品(投資対象)に変更されること、インサイダー取引規制や情報開示義務が設けられることが、主な内容となっています。
詳細はこちらの法令案だけでは明確にならない部分も多いですが、体制を整備する上で一定のコスト負担が生じると考えています。しかし、このような法整備が実施されることで、投資家保護が強化され、市場の健全性および信頼性の向上につながるため、中長期的には暗号資産市場の拡大が期待できると考えています。
GMOコインについては、すでに金融商品取引業者として登録しており、一定の体制整備ができていると認識しています。そのため、今回の規制強化をむしろプラスに転じて事業展開を進められるようにしたいと考えています。
その他 少額短期保険

その他の事業として、少額短期保険についてお伝えします。エグゼクティブサマリーでもお話ししたとおり、LASHIC少額短期保険株式会社を今年3月27日に株式取得し、同日付でGMO少額短期保険株式会社へ商号を変更しました。
新商品の開発にも着手しています。すぐに収益へ大きく貢献することは難しいですが、中長期的な事業拡大に繋げたいと考えています。
その他 サービス横断の共通ID「1アカウント」

最後にその他の事業として、サービス横断の共通IDである「1アカウント」についてご説明します。昨年末にGMOクリック証券およびGMOコインで開始した「1アカウント」ですが、今年に入ってサービスを追加し、連携サービス数は7件となっています。
共通ID「1アカウント」に連携することで、業者側は顧客基盤からの紹介を受けることで顧客数を増やすことができ、利用者にとってもさまざまなサービスを1つのアカウントで利用できるという利便性があります。
今後はグループ内の商材だけでなく、可能であればグループ外のサービスも追加し、アカウント数を増やして、より便利なサービスにしていきたいと考えています。
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