2018年3月期第2四半期決算ハイライト

柳澤孝旨氏:みなさま、こんにちは。さっそく2018年3月期第2四半期の決算説明をさせていただきます。今日は内容が盛りだくさんですので、私のパートは駆け足でご説明させていただきます。

2018年3月期第2四半期連結業績の概要

第2四半期が終わった時点で、商品取扱高は1,196億円、前年同期比38.3パーセント増。営業利益は138億円、前年同期比30.6パーセント増。営業利益率は11.6パーセント、前年同期比マイナス0.6ポイントというかたちで終わっております。

営業利益率に関しましては、前年同期比ではマイナス0.6ポイントとなっておりますが、会社の計画に対しては、第2四半期終わった時点では上回って着地しております。第2四半期までは非常に順調に推移しているという状況です。

連結業績の概要(四半期毎)

商品取扱高の四半期ごとの伸び率ですが、第2四半期は第1四半期と比較して、若干成長率は下がっているものの、高い成長率を維持することができている状況です。

こちらの要因は大きく3つです。

1つ目は、前期および当期に出店を加速させた新規ショップの影響。

2つ目は、昨年(2016年)11月にリリースした、支払期限を注文日から2ヶ月以内に払っていただく後払い決済サービス「ツケ払い」の導入効果。

3つ目は、CRMのシステムを活用した、ユーザーに対する多様なコミュニケーションとアプローチで高い成長率を維持することができております。

営業利益の増減分析(対前年同期比)

営業利益の増減分析です。前年同期の営業利益105.8億円から当期は138.3億円ということで、32.5億円増益しております。

内訳といたしましては、商品取扱高の拡大よりプラス40.5億円。商品取扱高の拡大にともなう固定費負担の減少、こちらは主に人件費とのれん償却額等になりますけれども、これによりプラス11.1億円。

続いて、粗利率の悪化でマイナス1.9億円。こちらは主に、その他売上の減少です。有料会員サービスを終了しておりますので、それにともなう収入減および「ツケ払い」手数料無料の施策を実施したことによる、決済手数料収入の減少が大きな影響となっております。

もう1つ、PB(プライベートブランド)のローンチに向けて、本格的な投資を開始しております。これにより営業利益に対してマイナス10.2億円の効果。こちらは主に、業務委託手数料になります。こちらは後ほど、社長の前澤からご説明させていただきます。

続いて、(2016年)11月に導入した「ツケ払い」が順調に推移しており、これによる決済構成比率の変化、これにともなう代金回収手数料増加がマイナス10.1億円ということで、結果としてこのような数字となっております。

連結財政状態

バランスシートはあまり大きくトピックはございませんので、ご説明を割愛させていただきます。

連結キャッシュ・フローの推移

連結キャッシュ・フローの推移です。こちらを少し見ていただくと、投資活動によるキャッシュフローのところで大きく数字を出しております。

前年の第2四半期時点でマイナス2億7,800万円のところが、当第2四半期に関してはマイナス19億8,900万円です。

こちらの内訳としましては、主に新設した物流倉庫の敷金が1つ。もう1つはPBプロダクトに係る設備投資、3つ目は海外子会社設立に係る出資となります。こちらも後ほど、下の2つに関して前澤からご説明させていただきます。

商品取扱高の推移(四半期)

四半期ごとの商品取扱高の推移です。当第2四半期の商品取扱高は600億8,000万円、前年同期比プラス35.9パーセントとなっております。

内訳をご説明いたしますと、ZOZOTOWN事業が585億円、前年同期比36パーセント増。受託ショップが552億円、前年同期比37パーセント増。ZOZOUSEDが32億円、前年同期比27パーセント増。BtoB事業が15億円、前年同期比28パーセント増ということで、引き続き高い成長を維持することができています。

売上高の推移(四半期)

四半期ごとの売上高の推移です。第2四半期の売上高は212億4,200万円、前年同期比31.3パーセント増となっており、こちらも堅調に推移できている状況です。

営業利益・営業利益率(対商品取扱高)の推移(四半期)

四半期ごとの営業利益の推移です。当第2四半期の営業利益を見ると、58億円5,000万円、前年同期比プラス4.9パーセントとなっております。

営業利益率は9.7パーセントということで、10パーセントをきっている状況です。こちらの要因は、1つ目は先ほども少しお話しした、PBローンチに向けた先行投資を本格化しておりまして、主には業務委託費となります。

ちなみにこちらのPBに関する業務委託費のコストを除くと、当第2四半期の営業利益は前年同期比18.7パーセント増。営業利益率は11パーセントとなります。

利益率悪化の要因は、ツケ払い決済手数料です。こちらの無料施策を実施していることにより、粗利率の悪化と決済構成比の変化がコスト増の要因となっております。

もう1つ、こちらはお手元の資料1ページ目のトピックスに書かせていただいておりますけれども、ヤマト運輸株式会社さんの配送運賃が9月から変更になっております。具体的には値上げというかたちになっております。この第2四半期は、1ヶ月分だけ値上げが反映されている状況です。

こちらの配送運賃は、従前の契約に比べて40〜50パーセント程度増加、値上げというかたちになっております。

したがいまして、第3四半期以降はその価格がフルに乗っかってくるかたちになります。この配送料(値上げ)につきましては、後ほど前澤からお話をさせていただきます。

販管費の推移(四半期)

四半期ごとの販管費の推移です。販管費は136億8,400万円。対商品取扱高比率は前年同期の20.9パーセントから22.8パーセントに増加となっております。

先ほどお話ししたとおり、取扱高拡大にともなう固定費負担の減少は当然あったものの、PBの先行投資と決済構成比の変化にともなう代金回収手数料の増加、ヤマト運輸株式会社の配送運賃の変更ということで、販管費の対商品取扱高は前年同期比で増加となっております。

一方、プロモーション関連費用の数字では、対商品取扱高比1.9パーセントということで、前期(2017年3月期)の第2四半期が2.3パーセントでしたので、そちらより低い水準となっているのですけれども、こちらは実は、PBコストとして計上されていない施策を実施しております。

例えば、先ほどお話しした「ツケ払い」決済手数料無料は決済収入、売上が減少するかたちになります。それともう1つは、パーソナライズディスカウントということで、実際に商品値引きというかたちでやっておりますので、粗利率の減少に若干反映されるということです。

この2つのコストをPRコストと考えた場合、第2四半期までの累計のPRコスト比率はだいたい2.6パーセントくらいだと考えております。したがいまして、いずれにせよ期初の予算内には収まっているという状況です。

期初の計画では、プロモーション費用は年間を通じて、商品取扱高に対して3.5パーセントということで今年は予算設定しておりますので、その数字に比べても低い水準で、この第2四半期は抑えることができています。

年間購入者数

続きまして、資料の18ページです。ここからは主なKPIの数字になります。

年間購入者数は696万人、前四半期比プラス22万人。アクティブ会員は前四半期比でプラス40万人。ゲスト購入者数は前四半期比でマイナス17万人となっております。

アクティブ会員の増加要因ですけれども、夏のセールの開始以降、9月上旬に実施した新規会員登録者へのポイント付与施策が功を奏しているということと、もう1つは会員のみが利用できる「ツケ払い」の手数料無料キャンペーンの効果が非常に大きかったという状況です。

この裏返しになりますけれども、ゲスト購入者数減少の要因は、アクティブ会員の増加要因と同じになりますけれども、新規会員登録者へのポイント付与施策をやったことにより、ゲスト購入者からアクティブ会員へということと、「ツケ払い」の手数料無料キャンペーンにより、ゲスト購入者からアクティブ会員へというかたちで、会員登録が促進されたということが大きな要因となっております。

ZOZOTOWN出店ショップ数の推移

続いて、資料の19ページです。ZOZOTOWN出店ショップ数は、前期(2018年3月期第1四半期)末と比べて29ショップ増加となっております。引き続き、当期も積極的な新規出店をやっております。

具体的には、ちょっと難しい名前のブランドが多いのですが、例えばN.HOOLYWOOD(エヌ.ハリウッド)さんですとか、BEDWIN(ベドウィン)さんですとか、ATTACHMENT(アタッチメント)さんですとか、アウトドア商品を扱うNATAL DESIGN(ネイタルデザイン)さんですとか、Haglöfs(ホグロフス)といったブランドが、新たに44ショップ出店というかたちになっております。ネットで29ショップ増加ということです。

今期は150ショップを出店する計画なのですけれども、第2四半期累計期間においては、91ショップがすでにオープンしているということで、ショップ数も非常に順調に伸びているという状況です。

アクティブ会員1人あたりの年間購入金額・年間購入点数

続きまして、アクティブ会員1人あたりの年間購入金額・年間購入点数です。年間購入金額は46,818円。年間購入点数は10.9点となっております。

年間購入金額は前四半期比で300円減少となっておりますが、こちらは今までの傾向とまったく一緒で、新規会員が非常に増えたということで、アクティブ会員内の新規会員比率が上昇し、結果的に全体の年間購入金額は下がるというかたちになっております。

既存アクティブ会員1人あたりの年間購入金額・年間購入点数

現に、次の22ページにございますが、既存のアクティブ会員に限定した場合、こちらの年間購入金額も年間購入点数も順調に伸びています。

平均商品単価の推移

続きまして、資料の24ページです。平均商品単価は3,664円、前年同期比マイナス5パーセントです。引き続き、低単価のショップのオープンが続いておりますので、平均商品単価の下落は想定の範囲内です。むしろ下落としては、ここ数年の中では軽微だったのではないかと思っております。

平均出荷単価の推移

一方で、平均出荷単価のほうですが、こちらは8,186円ということで、前年同期比プラス3.1パーセントです。平均商品単価は若干下落しているのですけれども、平均出荷単価は前年実績を上回るというかたちで終わっております。

こちらは取扱商品の拡充やユーザーインターフェースの改善等により、1注文あたりの購入点数が増えているということで、 非常にいい傾向だと思っております。ただしこちらの平均出荷単価は、10月1日以降に開始した「送料自由化」によって変動するであろうと思っております。

「送料自由化」によってお客さまが送料をいくらにも設定できるようになりましたので、若干平均出荷単価は下がっていくだろうと今のところ考えております。こちらも後ほどご説明させていただきます。

2018年3月期通期連結業績予想・配当金

続いて、資料28ページです。(通期)業績予想は、引き続き変更する予定はありません。営業利益に関しましては、この第2四半期が終わった時点で、43パーセントの進捗になっておりまして、過去を見ても進捗率は比較的いい状況になっています。第2四半期が終わった段階では順調にきているという状況です。

先ほどもお話ししましたが、ヤマトさんの配送運賃は、従前から40〜50パーセント増加というかたちになっておりますが、こちらは後ほど説明しますけれども、この増分に関しては、マーケティング予算をはじめとした各種経費の予算内で十分吸収できるだろうと考えております。

したがいまして、計画に関しては修正しないということで、据え置きにしております。少し駆け足になりましたが、私のパートのご説明は以上になります。