2017年5月期通期 決算ハイライト

菊地徹氏:本日はお暑い中、弊社決算説明会のほうに来ていただきまして、誠にありがとうございます。本日は結果・実績、こちらの部分を私のほうからご説明させていただきまして、これからの部分を池田のほうから、ご説明させていただければと思います。

まずは第4四半期の決算ハイライトですね。2017年5月期の第4四半期決算概況、および2017年5月期の決算、第4四半期のハイライト、さらにこれからの見通しというところをご説明させていただければと思います。

通期決算のハイライトといたしましては、振り返りということになってくるんですが、まずは2017年5月期、第1四半期というようなところでいきますと、結果の部分だけで言ってしまうと、売上高6億7,200万円。

営業損失でマイナス1億8,600万円と。これは8月に行いましたマスプロモーション、テレビCM。こちらを8月に実施いたしましたので、費用が第1四半期に関しましては先行して、結果としては営業損失を計上するかたちになってしまったと。

この流れで第2四半期は今度は逆に、8月のCMの部分というところで、新規のユーザーさんが多く、『ゴシックは魔法乙女』のほうにログインしていただきました。

ちょっと言いかたは悪いんですけど、そちらのユーザーさんからの刈り取りというか、そういうかたちになって、結果としては売上7億200万、営業利益といたしましては8,500万というかたちで、第2四半期に関しましては、クォーターでの黒字に回帰したと。

このときに、韓国のKM BOX社というようなところと、『ゴシックは魔法乙女』の韓国での販売というようなかたちで、業務提携を発表させていただきまして、今現在、開発のほうを進めているというような状況になります。

第3四半期になりましては、その流れを継続しているかたちで、一応結果としては6億9,100万円。営業利益としては5,000万円と。

ちょうど第2四半期の10月19日に発表をさせていただいたんですけど、大和証券さんが引受先としてのプロモーション費用の確保というところで、MSワラントを実施させていただきまして。

それが第3四半期の2月に完了というかたちで、約3億7,000万円を調達をしております。

その流れで第4四半期。勢いをそのまま伸ばしていくという意味で、またプロモーションをさせていただきまして。

ご覧になっていただいたかどうかはわからないんですけど、小林幸子さんを使って大規模な、第4四半期に関しては全国を対象にCMを展開いたしました。

そうした結果のところにいくと、売上高としては7億5,400万円と、ケイブとしては四半期の売上としては2番目ぐらいの位置になるのかなというぐらいの売上の伸びはできたんですけど。

売上構成比率の推移

CM費用の部分がかさんで、営業損失というようなかたちで、1億7,000万を計上しているところが、2017年5月期の決算ハイライトというかたちになります。

続きまして、第4四半期の流れでいきますと、資料にも記載させていただいているんですけど、ブラウザゲームというところが、ギュッとこう、縮小していると。

ネイティブゲーム、要するにスマホですね。『ゴシックは魔法乙女』の割合が増えていて、第2四半期に関しては、88パーセントがスマホネイティブの売上構成比になっている状況になります。

2017年5月期 第4四半期までの業績推移

続きまして、四半期ごとの業績推移でいきますと、第1四半期が先ほども申しましたように、最初のテレビCM。こちらの費用がかさんで、マイナスの計上になっていると。

ただ、第2、第3というかたちで、その部分の刈り取りというか、そういったかたちで売上、利益のほうは確保できていたと。

ただ、第4四半期は、そこでまた大きなCMを打ったというようなところで、マイナスの計上になっているところではあるんですけど。

この第4四半期で入っていただいたユーザーさんがこの当期、このところでも、それなりに規模感としてはできてきてはおりますので、これからっていうようなところの期待というところになってくるというような状況になっております。

2017年5月期 第4四半期決算概況

数値面でいきますと、第4四半期といたしましては売上7億5,400万円。ですので、前のQonQから比較をしますと6,300万円の増加。

ただ、経常利益ではなく、営業損失というかたちにはなります。くどいんですけど(笑)、小林幸子さんのCMが費用として先行した結果では、マイナス1億7,000万円。

最終的な四半期の純損失でいくと、1億8,400万円がマイナス計上になっているという状況になります。

2017年5月期 第4四半期損益計算書の概要

損益計算書の概要というようなところでいきますと、売上は先ほど報告させていただいたところになるんですけど、売上原価といたしましては、直前のクォーターとの比較っていうところでいきますと、1,100万円の減少。

売上総利益としては、5億4,300万。販売管理費、ほとんどがCMというところにはなるんですけど、これが7億1,300万を計上しておりまして、営業損失といたしましては1億7,000万円というような状況になっております。

2017年5月期 第4四半期販管費の概要

販管費の内訳は、まず回収費というのがプラットホームの手数料ですね。ですので、Appleさん、Googleさん等にお支払いしている部分だとご理解していただければと思うんですけど、売上高が上がれば、そのぶん回収費が増えるというようなかたちになります。

ですので、第4四半期に関しては、直前の第3四半期と比較で言ってしまうと、回収費が2,100万円増えていると。

広告宣伝費っていうところが、2億7,800万円増えて、3億7,100万円を計上しているというようなかたちで、結果としては、販管費といたしましては7億1,300万円というような計上をしております。

2017年5月期までの業績推移

続きまして、2017年5月期、通期の決算概況をご説明をさせていただければと思います。

通期というかたちでいきますと、売上高っていうようなところでいきますとですね、2015年5月期から見ていただくとですね、右肩上がりで順調に伸ばしてはきているんですけど、残念ながら2017年5月期は広告宣伝費の費用計上が先行してっていうようなところで、結果としてはマイナスの計上になっていると。

ただ、これは将来の売上というようなものに、つなげていく部分にはなっておりますので、これからの部分には寄与していくんじゃないか、というような状況になっております。

2017年5月期通期 決算概況

数字でいくと、通期といたしましては、28億2,000万円。前期との比較でいくと、売上としては4億7,500万円増えていると。

前期に関しましては、PCオンラインゲームの『女神転生IMAGINE』というようなゲームが前期に入っております。

ブラウザ系ゲームも一部入っているというところを見ますと、実質的に増えているところは約9億円くらいは、売上としては増えてきているのかな、というようなところになっております。

ただ、残念ながら、当期の純損失でいうと3億9,100万円を計上していると。ちょうど第1クオーターのときに、回収見込みが立たないようなコンテンツの減損処理というかたちをしておりますので、当期の純損失というところはマイナスというような状況になります。

2017年5月期損益計算書の概要

損益計算書の概要といたしましては、売上は先ほど申しましたように28億2,000万円。売上原価といたしましては、前年度との比較でいくと4,600万円増えて、8億6,500万円と。

販売費・管理費。こちらが前期と比較すると7億5,600万円増えて、21億7,600万円と。結果としては、営業損失は2億2,000万円というような結果です。

2017年5月期販管費の概要

販管費の概要では、先ほど申しましたように、回収費のほうは売上が上がれば増えていくというところではありますので、これが前年度との比較でいきますと1億9,300万円増えて、8億3,200万円。

広告宣伝費が5億2,600万円増えて7億9,700万円と。結果として販管費合計でいくと21億7,600万円ですので、前年度との比較でいきますと、7億5,900万円増えているというような結果になっております。

2017年5月期貸借対照表の概要

貸借対照表ですけど、流動資産というところにいきますと、1,600万円増えて6億8,300万円。固定資産といたしましては、3,900万円減って3億6,400万円。流動負債としては3,000万円減って、4億2,000万円。

結果しましては、純資産の合計は昨年度とほぼ変わらず、6億2,000万円。総資産のところでいきますと、2,200万円減って、10億4,800万円というような結果になっております。

2017年5月期キャッシュフローの状況

キャッシュフローの状況。何度も言って申し訳ないのですが、CMですね。こちらも広告宣伝のところが費用として先行していた部分というのがありますので、そのようなかたちで前年度との比較でいってしまうと、3億2,300万円のマイナスになっていると。

最終的に現金及び現金同等物の期末残高は、3億6,800万という状況になっております。

『ゴシックは魔法乙女』の大型プロモーション

第4四半期に行ったハイライトといたしましては、小林幸子さんを使ったプロモーションというようなことで、私が言うのもなんなんですけど、インパクトという意味でいくと、それなりに消費者の方、ユーザーの方には響いたんじゃないかなとは思うんですけど、やはり小林幸子様の存在が偉大すぎまして。

認知はされたんですけれど、ゲームのダウンロードまでは、当初見込んでいた数値まではいかなかったかなというようなところではあるんですけど。

新しいユーザーさん、今までゲームにそれほど興味なかったユーザーさんもダウンロードしていただいたというところはありましたので、これをうまく生かしていくというのがこれからのフェーズかなと。

『ゴシックは魔法乙女』2周年記念

『ゴシックは魔法乙女』2周年記念といたしまして、弊社が毎年一度リアルなところで、物販がメインになるんですけれど、イベントを実施しておりまして。

ちょうど『ゴシックは魔法乙女』が2周年というようなかたちで、4月にこういったリアルイベントを実施しまして。場所は秋葉原で実施したんですけれど。

おかげさまで、ここにもちょっと書いてあるんですけれど、来場者が2割増えたような状況で。

売上の規模といたしましても、1日で2,000万円から3,000万円の間くらいの規模感で、物販の売上につながっている状況になっております。

こういったことは引き続き実施をしていきまして、利用していただいているユーザー様との接点をより多く作っていって、ファン層を広げていくことを、これからも引き続きやっていきたいと思っております。

『ゴシックは魔法乙女』ver.1.7.0アップデート

アップデートというところでいくと、やはり利用者、利用ユーザーさんの接触頻度をより高めていくという内容のコンテンツの追加をしていって、我々のKPIといたしましては、継続率とライフタイムバリュー(LTV)。

こちらをとくに意識したアップデートをしていく。継続率もわりと高く推移はしておりますので、あとは広告費の使い方を、今期に関してはとくに意識をしてより広げていくというフェーズになっているとご理解していただければと思います。

IPコラボを活用した既存ユーザーの復帰促進

IPコラボというところでいきますと、とくに最近のスマホのゲームでいってしまいますと、アニメの好きな方とかが、わりとお金を使っていただいている方が多いというところでもありますので。

ちょうど『ゴシックは魔法乙女』の世界観に近しいというところで、アニメ『ローゼンメイデン』コラボを実施して。

『ローゼンメイデン』のファンの方が『ゴシックは魔法乙女』のゲームを知って、利用をしていただくというかたちで展開をさせていただきました。

後で池田の方からも説明があるんですけれど、今後もこういったIPコラボを中心に、今期に関してはプロモーションを実施していくと。

そういったかたちで費用は抑えながらも、効果としては高く推移をしていくというかたちでこの『ゴシックは魔法乙女』を展開をしていこうと思っております。

それでは、ここから先は池田からご説明させていただきたいと思います。

今後の取組み①

池田恒基氏:ここからは、私から今後の取り組みについてご説明をさせていただきます。まず『ゴシックは魔法乙女』ですね。

他社さんが結構、RPGを主体としたゲームやパズルゲームが結構多かったんですが、このシューティングゲームという部分を主目的として、ここを売りに作ってまいりました。

当然ながら、このキャラクターというところもセットで、シューティングだけではなく、それぞれのユーザーさんに向けてこのゲームを即してまいりましたけれども、やはり最初の部分では売りとなるジャンル、シューティングのところを主軸として、今までずっと運用をしてまいりました。

今後については、さらにキャラクターの部分。この部分をさらに強化をして、それぞれのゲームユーザーさんも「どちらかというとシューティングゲームが好き」「どちらというとキャラクターの方に興味がある」。

だいたい、こういうふうに大まかに分かれてはいるんですけれども。キャラクターの方がどちらかというと興味があるといったところを、さらに今後力を入れていって、実際のUUの拡大、LTVの増加を今後目指して、収益自体を拡大してまいりたいと考えております。

実際にこういった取り組みをしていこうといったところがここになるんですけれども。シューティングゲームという部分については、実は過去にも弊社はいろいろタイトル出しておりましたけれども、どうしてもシューティングゲームユーザー層というのがマニアックになりがちなところがあるんですけれども。

この『ゴシックは魔法乙女』はどちらかというと、できるだけ多くのユーザーさまをターゲットにして満足をさせていくといったところを主眼に置いております。

今後もそこは変えずに、当然ながら幅広いターゲットを目的としてステージも追加してまいります。

幅広いターゲットの方々において、主に競争要素をこのゲームの売りにしておりますけれども、そこの中に多様な競争要素をさらに追加していって、小さいコミュニティの中での小さいコミュニティの中でのNo.1、もしくはさらに中規模のランキングを決める。

スライドの下にありますが、「No.1シューター決定戦」……昨今における、オリンピック的なものですね。

全体ランキングにおいて、誰が本当のNo.1かを、それぞれのテクニックやユーザーさんに合わせたランキング等を充実させていき、最終的にゴ魔乙アジア大会の開催を視野に入れています。

ゲームよりもキャラクターに興味がある層に向けては、新たなストーリーやキャラクターの追加を、今も行っております。このあたりの要素の注力を、さらに高めたいと思っております。

キャラクターに興味があるユーザーさんに対しては、キャラクターの成長を共に体感できるコンテンツを、今よりも生かしてまいりたいと思います。また、ユーザーさんのキャラクターへの想いを、ゲーム側が具現化する。つまり、ユーザーさんが入れた想いに対して、ゲーム側がそれに応えたコンテンツを追加する。

これにより、ユーザーさんの満足度を引き上げていき、継続率および最終的な満足率へつなげていこう、と考えております。

今後の取組み③

冒頭で菊地からも申し上げましたが、2017年5月期に、大型プロモーションにより、ユーザーさんの裾野を拡大しておりました。今後2018年5月期においては、おもにIPコラボイベントを中心として、その拡大した裾野を活性化してまいりたいと思います。

先ほど『ローゼンメイデン』や、『すかすか(終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?)』のコラボをご説明しました。それらのIPコラボイベントによって一定の感触をつかんでおります。

今後もそこをベースとして、休眠ユーザーのゲーム復帰を含めつつ、広告宣伝費を抑えた上で、安定して月商3億円を稼ぎ出す状態を目指してまいりたいです。

今後の取組み④

そのIPコラボイベントの一例を、ここに3つ記載しております。まだ具体的な名前がなく、現段階ではお伝えできず大変恐縮ではございますが、この3つは決定したコラボイベントとして動いております。

1つ目は、有名キャラクターとのコラボイベントです。“有名キャラクター”とだけ言われてもわかりにくいと思いますが、動画投稿サイトから火が付いた、グローバルで認知されている有名キャラクターとのコラボを予定しております。

2つ目は、有名ライトノベル・アニメとのコラボイベントです。こちらも、作品名をお伝えできれば「あれか!」と言っていただけるようなタイトルでございます。そちらとのコラボも、順次予定しております。

3つ目は、有名漫画・アニメとのコラボイベントです。2015年に第1期アニメが放送されました。2017年秋に、その第2期の放送が予定されております。これら3つのコラボイベントを順次、開催に応じてお伝えしてまいりたいと思っております。

今後の取組み⑤

今後の取り組みの1つに、ゴ魔乙の海外展開がございます。こちらの展開は、かなり具現化しております。すでに2017年中に韓国版をリリース予定です。台湾・香港・マカオ版も、同じく2017年中のリリースを目指しております。

具体的にご説明すると、韓国市場にはKM BOX社から展開。台湾・香港・マカオ市場には、ガンホー・ガマニア社から展開。

それ以外の海外市場に向けても、ほかの企業さまと別の委託企業を通して、展開の交渉が動いております。ゴ魔乙の海外展開は、およそ2017年中にリリースできると思っております。

今後の取組み⑥

ゴ魔乙とは別の、新規タイトルについてご説明します。

前回の決算説明会でもちょっと触れましたが、ケイブとして、別の新規タイトルをつくっております。弊社としてもかなり力を入れたネイティブアプリのゲームを、絶賛製作中でございます。

これは2017年リリースを予定しております。具体的な内容につきましては、今後また、ご期待いただければと思っております。

今後の取組み⑦

さらに今後このゴ魔乙と新規タイトルの別に海外ゲームの日本輸入パブリッシングもやってまいりたいと思っております。

これはいわゆる海外で配信されていて、まだ日本にはリリースされていないというものを弊社のほうで選定して、当社のほうで国内配信していくといったところでございます。

考え方としてはこの図の通りでございまして、海外企業がつくったものを弊社のほうで独占配信権をいただきまして、日本市場を展開していくと。

ここらへんもかなり今具体的に交渉開始してるタイトルがございまして、早ければ2017年中に配信が開始できると思っております。

基本方針

最後の基本方針のところのこれ毎度でございますけれども、弊社の過去の資産といった点、コンシューマーゲーム等で培った操作性・爽快感でオンラインゲーム運営で培った企画運営での継続性、ソーシャルゲームで培ったソーシャル性の3要素を盛り込んで、今までのスマートフォンの中でこれらを融合した新しい楽しさを展開していければと思っております。

ここはもう一貫してここらへんの弊社の過去の資産、ノウハウを生かしたものを今の市場に投下できればといったところは変わっておりません。

2018年5月期 業績予想の考え方

2018年5月期の業績予想の考え方のところではございますが、やはり今年度も『ゴシックは魔法乙女』のタイトルによる依存度が非常に高いこと、また、先ほどの新タイトルをリリース予定しておりますけれども、このあたりの推移が非常に予測が難しいところもございますので、今後の見通しがある程度、合理的に業績予想の見通しが算定できた段階で、改めて開示させていただければと思っております。

以上となります。ご清聴どうもありがとうございました。