賢い金融商品の選び方

AMEMIYA:「iDeCo(イデコ)」は何が得なんですか? 税金の控除はわかりましたけど、あとは何かあるんですか? 定期預金より利息がつくんですか?

竹川美奈子氏(以下、竹川):要するに、口座を開設すると商品を選ばないといけないんですね。預金とか、ある会社では、保険商品とか投資信託というのをやっている商品の中から選んで、運用していくということです。

AMEMIYA:何を選べばいいんですか?

中野晴啓氏(以下、中野):今日のテーマの資産形成、お金を育てるということにおいては、投資信託を選ばないと意味がないです。預金したって増えないってわかりますよね。

だからやっぱり投資に回す、運用に回してちゃんと時間をかけてお金を大きく育てる方向に出さないとダメです。これはもうはっきりと言えます。

AMEMIYA:投資信託……。ごめんなさい、投資信託ってなんですか?

篠田尚子氏(以下、篠田):先ほどいろんな金融商品の名前が出てきましたよね。株、預金、FXとか、投機も含めていろんな方法が出てきましたけれども、投資信託というのは、実は小額から始められて、なおかつリスクも低減しやすいタイプの金融商品です。

どういう仕組みかというと、みなさんからお金を集めて、1つの袋でまとめて運用するのが投資信託です。その袋の中で、株や債券などのいろんな金融商品をまとめてプロに運用を任せるようなイメージです。

キンタロー。:個人年金の中で投資をするということですか?

篠田:先ほど出てきたiDeCoは、実際に何で運用するかというと、投資信託なんですね。投資信託そのものはiDeCoではなくても、証券会社の口座などでも買うことができる金融商品です。その中には株式とか債券、不動産などが入っているものもあって、とにかくプロに運用を任せるかたちになります。

去年トランプ大統領が誕生しましたけど、その時には世界中の相場がけっこう大きく動いたんですね。そういう時でも、プロがみなさんに変わって運用してくれるというタイプのものです。

中野:自分で「俺は(投資が)うまいんだ」と言って、上がる銘柄を探してやっていると、時間がなくなってしまいますし、そんなことを当てられるわけもない。

そもそも芸人さんは芸を磨くのが仕事ですから、そんなことにうつつを抜かしていると、そのうちいなくなっちゃいますよね。

AMEMIYA:そのとおりなんですよ。投資ってずっとパソコンを見ていなきゃいけないイメージが……。

中野:自分の芸をしっかりと磨いていくのがお二人のお仕事だから、だからこそプロにお金を任せると。「じゃあ、そのプロってどうやって探せばいいんだ?」というのが次のテーマになってきますよね。

篠田:そうですね、まさにその投資信託という金融商品を運用しているのが中野さんの会社なんですね。

中野:僕の会社はそのうちの1つですね。

初心者が金融商品を選ぶのは難しい?

篠田:例えば、AMEMIYAさんやキンタローさんが中野さんのセゾン投信という会社の投資信託を購入したら、実質は中野さんに預けて(運用を)お任せすることになります。それが投資信託です。実はこういう金融商品は日本に6,000本以上。

キンタロー。:もう選べない……。

篠田:自分で選ぶのはなかなか難しいんです。実はこれ、数がどんどん増えていて、選ぶのがますます大変になっているんです。

AMEMIYA:本当に難しいですね。

篠田:なので、私ども楽天証券では、そういった投資信託を選びやすいような機能であったり、先ほどからご紹介しているiDeCoでは、投資信託のラインナップをあらかじめ選んでおきました。iDeCoに関しては、楽天証券では27本まで絞りこんでいます。

キンタロー。:6,000本の中から。

AMEMIYA:それはうれしいですね。

篠田:27本の組み合わせでもけっこうですし、もちろん1本だけという形でもできます。

もしわからないということであれば、実は定期預金も選べるので、最初は定期預金と投資信託を1本だけ組み合わせることもできるんですね。

キンタロー。:組み合わせって大事なんですか?

篠田:大事ですね。例えば、段階を踏んで資産運用について勉強していきたいという場合でしたら、最初から無理に投資信託をいろいろ選ぼうと思わなくてもいいです。

AMEMIYA:それはすごいいいこと聞いた。

中野:ただし、ずっと預金はダメですよ。ちゃんと勉強して、納得したら基本的に全部長期投資に回してください。

AMEMIYA:納得して、教えてもらって……。例えば、楽天証券さんを窓口にしたらいろいろ教えてくれるわけでしょ。

篠田:それがですね、実はiDeCoに関してはなかなか、これは通常の銀行とか証券会社でも同じなんですけれども、窓口でその対応はやっていないんですね。これはちょっと規制などもあって難しいんです。ここはみなさん悩まれるところだと思うんですけれども。

竹川:悩みますよね。

AMEMIYA:悩むよ。だってわからないんだもん。最初から全部知ることは無理でしょう? とりあえずやってみければいけない。

竹川:とりあえず、まず私の本を1冊読むのは1つでしょう? 『iDeCo個人型確定拠出年金活用入門』というのがありますので、まずはそれを読んでください。

AMEMIYA:宣伝始めました!(笑)。

竹川:メリットは先ほど篠田さんが言ったみたいに、掛け金が全部所得控除されるので、節税効果が高い。次に運用していくときに、運用益も非課税になります。

税金が20パーセント引かれることもないので、せっかく長期でコツコツ資産形成していくのであれば、非課税の制度を使ったほうが有利じゃないですか。

AMEMIYA:本当にそのとおりですよね。

竹川:なので、まずiDeCoを使ってほしいなというのが一番大きいですね。

「誰かに教えてもらえばいいや」が一番危険

中野:AMEMIYAさんが、「わかんないから誰か教えてくれるんでしょ?」っておっしゃってましたけど、これが一番いけないフレーズですよね。

AMEMIYA:いけないんですか?

中野:キンタローさんのところにも、銀行の人がきて、わけのわからないことを言われたと。

キンタロー。:そう、めちゃめちゃうさんくさい。

中野:まさに、うさんくさいことをよくわからずに信じて行動しちゃう人があまりにも多いから、日本の金融業界が荒れちゃったんですよね。なので、最終的には自分で勉強するとして、最低限の理解をする。

相手が信頼できるとちゃんと確信を持てるまでしっかり見て、確信を持てたらあとは60歳まで徹底して付き合おうと、こういうプロセスはやらなきゃダメです。

AMEMIYA:やっぱり最終的には勉強しろと。

中野:自分で考えて、判断して、行動する。

AMEMIYA:iDeCoを始めようという気持ちは固まっているんですよ。中野さんにお金を預ければやってもらえるんですか?

中野:個人信託でも投資しますけど、やっぱり基本的にみなさんの立場に立つと、みなさんにお伝えすることはできないので。

AMEMIYA:そのとおりだ。

中野:なので、みなさんそれぞれ1人ひとり、最低限は自分で学ばなきゃいけないんですよね。そういうことを金融機関に行って全部丸投げというのは一番ダメな行動であることだけはお伝えしたいと思います。

キンタロー。:どうやって学んでいけばいいのかということは……。

AMEMIYA:まず本を読むというのはわかりました。

篠田:竹川さんの本もぜひ読んでいただきたいんですけれども。あとは、私たち楽天証券はインターネット証券なんですけれども、初心者にわかりやすいように冊子もいろいろ作っています。今日はこの冊子も全部プレゼントしようと思っていますので。段々と勉強していってもらいたいと思います。

AMEMIYA&キンタロー。:ありがとうございます。

<続きは近日公開>