投資を「怖い」と感じる理由

竹川美奈子氏(以下、竹川):やっぱありあやしい投資話も耳にされると思うんですよ。そういうのを聞くとちょっと怖いと感じられたり。

キンタロー。:怖いなと思ったんです。

AMEMIYA:やっぱり「投資」って正直に言うと怖いイメージしかない。投資に失敗してお金がなくなっちゃったということを普通に聞くじゃないですか。だから、踏み込めないでいます。

篠田尚子氏(以下、篠田):なるほど。最初はきちんと間違えないというか、スタートが重要ですよね。

竹川:すごい重要ですよね。短期で売り買いすることが投資だと思ってしまうと、ちょっと怖いなと思うと思うんですけど、本当はそれ以外にも投資の方法はたくさんあるんですよね。

AMEMIYA:それが知りたいんです。

篠田:その点で言うと、今回なぜそんなに「長期にわたってお金をつくっていきましょう」とこの「資産形成」という単語をお伝えしているのかというと、やはり年金不安というのがすごくあると思うんですね。

キンタロー。:ありますよ。

篠田:今日ご来場いただいている方も、事前にいただいたアンケートで、やはり「年金がどうなるかわからないからなんとか増やしたい」とか、「右も左もわからないで(会場に)行きます」とか、いろんなコメントをいただいていて、やはり「年金」という単語が頻繁に出てきました。「年金」と聞くと何をイメージされますか?

AMEMIYA:僕は国民年金なんですけども、「本当にこれもらえるのか?」とか。やっぱりもらえなくなるから年金を払わない人もいて、困っているというニュースがあるじゃないですか。

篠田:そうですね。

AMEMIYA:不安ですね。あまり当てにしちゃだめだと思っています。だから、自分でちゃんと貯めておかなきゃいけないってことです。

若者が抱える「年金」への不安

篠田:キンタローさんはいかがですか?

キンタロー:私もテレビで観ていたら、老人の下を若者が5人くらいで支えていて、だんだん未来になっていくと、1対1くらいになって(若者が)苦しんでいるようなパネルを見て……。めちゃめちゃ怖いと思って。今(年金を)払っているけど、なんやかんや理由つけて未来にもらえないんじゃないかって。

AMEMIYA:不安ですよ。「国の制度だからしょうがない」くらいの気持ち。

篠田:しょうがなく払っているというような感覚ですか。

AMEMIYA:うん、ちなみに僕らはいくらもらえるんですかね?

竹川:現状の水準だと、例えば国民年金に加入している方は、40年加入をして、今だと月6万5,000円くらいです。

キンタロー:父が2ヶ月に1回振り込まれていたけど12万円でした。ちょっと少ないと思って。

竹川:そうですね。ただ誤解があるのは、国の公的年金がなくなっちゃう心配はないと思うんですよ。

確かに、もらえる金額自体が少なくなるかもしれないし、受給の開始年齢がちょっと先にいく可能性はあるんですけど。

ただ障害を負った時とか、ご結婚なさっていてお子さんがいたりすると、遺族年金などを亡くなった時にもらえる保険の機能もついているので、まったく無駄ではないと思います。

AMEMIYA:なるほど。

竹川:なので、まず加入はする。そこをベースに、プラスアルファでどれだけ自分で貯めていきますかというお話だと思います。

AMEMIYA:そのプラスアルファがちょっと……ね。本当に知識がないからね。

キンタロー:いろいろありすぎて怖いんですよね。

AMEMIYA:何をやっていいかわからないんだよね。

投資と投機の違い

篠田:まさにそのプラスアルファのところで、たくさん儲けようと思って失敗される方がけっこう多いです。

よくありがちなミスとしては、もちろん商品を間違えてしまうパターンとか、あとはお友達や誰かから聞いたみたいな話を鵜呑みにしてしまったり、やはりスタートでつまづいてしまうと失敗してしまいます。

AMEMIYA:商品ってなんですか?

篠田:商品は、投資信託とか株式とか債権とかいろいろあります。

AMEMIYA:FXとか、先物取引とか?

篠田:そうです、それがけっこう値動きが大きい……。

AMEMIYA:不動産投資とか?

篠田:ありますね。中野さん、この辺りは投資になるんですかね?

中野:AMEMIYAさんがいろいろおっしゃったことで、ごっちゃになっているんですけど、とくに芸能界の方って「俺けっこう(投資)やってるぜ」みたいな方も中にはいらっしゃいますよね。

AMEMIYA:います。

中野:それは僕らの感覚で言うと投資じゃないことが多いんですよ。言葉の遊びじゃないんですけど、やっぱり投機的な行動っていうんですかね。

何をやっているかと言ったら、株をいっぱい売ったり買ったりして、相場を見て、「上がった下がった、これうまいぜ」なんてことを言っているとか。

FXは為替のドル円が上がった下がったというのを当てて儲けることだけですから、単純ですけど、為替の取引というのは、本当に言葉のとおりただの取引で、投資ではないです。

AMEMIYA:資産形成でもなんでもないですね。

中野:ぜんぜん違います。

篠田:ここが一緒くたになってしまっていて、失敗する方も多いんですよ。

AMEMIYA:そういうのがなんとなくあるから手を出せない。

篠田:そうですね。でもその気づきはとてもいいと思います。「怖いな」というのはきちんとわかった上でやっていただきたいので。

AMEMIYA:損したくないです。

篠田:そこも重要なポイントで、投資をしているとやはり値動きがあります。この値動きがどうしても怖くて。結局はそれが損ですよね。下にいったらちょっと怖いという感覚だと思うんですけれども。

AMEMIYA:そうそうそうそう。

篠田:これはまさに時間を味方につけて、長期にわたって投資をしていくというのは、そういうことなんですね。

あともう1つ重要なのは、やはり使える制度はどんどん使いましょうということです。これもけっこうご存知ない方が多いので。

AMEMIYA:使える制度を1つも知らないんですけど。

篠田:まだ使っていないもの、ご存知ないものがあるかもしれないですね。今日はそこもご紹介したいと思っています。