2016年度第2四半期 連結業績概要

塚野英博氏:お手元の資料、ご準備よろしいでしょうか? それでは、始めさせていただきます。

1枚めくっていただきまして、紙面の下段から進めます。スライドの4ページ。2016年度2Qの連結業績概要です。

太枠の部分、売上収益1兆985億、円高の影響で776億の減収です。実ビジネスベースでは、海外サービス・デバイスソリューションは減収、一方、国内サービス・ネットワーク・ユビキタスは増収となり、連結合計では、ほぼ前年並みです。

営業利益371億、前年から222億の増益。1Qに引き続き、ユビキタス・ネットワークが改善しています。その下の税引前利益392億。当期利益259億、前年から229億の増益。

経営成績(上期)

次に、ページが変わりまして、紙面の上段、スライドの5ページ、上期の実績です。

売上収益2兆850億、円高の影響もあり、前年から1,562億の減収です。実ビジネスベースでは、海外サービス・デバイスソリューションの減収が大きく、国内サービスの増収でカバーしきれず、減収となりました。

営業利益258億、社内計画からは若干の好転です。前年から383億の改善。デバイスソリューション以外のすべてのセグメントで、改善をしています。その下、税引前利益260億、前年から291億の改善です。

記載はありませんが、金融損益等で前年からマイナス要因が2つあります。1つ目、持分法投資損益。前年に中国の関連会社で計上しました一時利益の反動です。2つ目、円高進行による為替差損の計上です。下にいきまして、当期利益118億、前年から278億の改善です。

事業別セグメント情報(上期)

次に、紙面の下段に移りまして、スライドの6ページ。セグメントの概要です。

上期の売上収益・営業利益の前年比のポイントを、セグメント別に説明をいたします。上段の売上収益、円高による減収影響は約1,200億あり、サービス・デバイスソリューションで大きな影響を受けています。表の右側、欄外に、為替影響を除いた実ビジネスベースの売上増減率を記載しています。連結合計では、前年から1パーセントの減収です。

セグメント別では、テクノロジーソリューション、1パーセントの減収。サービス・システムプラットフォームともに国内は伸長しましたが、海外が減収となりました。ユビキタスソリューション、コンシューマー向け需要が低調で、1パーセントの減収。デバイスソリューション、LSIの所要減により6パーセントの減収です。

次に下段、営業利益です。

テクノロジーソリューション、前年から増益。サービスは、国内の増収効果を中心に前年から増益。システムプラットフォームは、ネットワークを中心に改善です。ユビキタスソリューション、前年から大きく改善、コストダウンや費用の効率化を進めました。デバイスソリューション、前年から悪化、市況の悪化と円高の影響です。

先ほど、連結合計の営業損益は、社内計画から若干の好転と説明しましたが、変動要因は2つあります。1つ目、ネットワーク。国内の所要が下期より前倒しされ、計画から好転です。

2つ目、為替の影響です。連結合計では、影響は大きくありませんが、セグメント別には、計画に対してプラス・マイナスがあります。テクノロジーソリューション・ユビキタスソリューションは、計画から若干の好転。デバイスソリューションは、若干下振れしました。

為替の影響について、各ビジネスへの損益状況を補足します。上期において、為替変動による連結の損益影響は、前年比でほぼフラットです。輸出型のデバイスソリューションが円高による損益悪化影響を受ける一方、外貨建ての部材調達が多いシステムプラットフォーム・ユビキタスは損益改善効果を享受し、全体としてはオフセットされています。

テクノロジーソリューション

次に、ページをめくっていただきまして、紙面の上段、スライドの7ページです。セグメント情報です。

テクノロジーソリューション、売上1兆4,191億、前年から6.5パーセントの減収。営業利益533億、前年から210億の増益。要因については、サブセグメント別に説明をしていきます。

テクノロジーソリューション(サービス)

紙面の下段、スライドの8ページ、サービス。

売上1兆2,062億、前年からは6.6パーセントの減収。ソリューション/SIの売上4,654億、過去最高だった前年を、わずかですが上回りました。2020年オリンピックイヤーに向けて、ICT投資が堅調であることを示しているものと見ています。

金融分野は、大規模プロジェクトの開発ピークアウトにより、やや低調ですが、製造業や流通に加え、通信キャリア向けなど、幅広い分野でカバーし増収です。

次に、インフラサービスの売上7,407億、為替影響も大きく受け、前年からは10.4パーセントの減収。国内は、アウトソーシングを中心に堅調。海外は、為替の影響に加えまして、実ビジネスベースでも欧州中心に低調でした。

営業利益474億、前年から30億の増益。国内は増収効果に加えまして、前年に一部子会社で発生した年金関連の一時費用の負担減もあり、増益です。海外は、欧州中心に減益。前年に政府系大型商談の反動減に加え、円高による為替換算の影響が、主な要因です。

テクノロジーソリューション(システムプラットフォーム)

次に、ページが変わりまして、紙面の上段、スライドの9ページ、システムプラットフォーム。

売上2,129億、前年から6.3パーセントの減収。内訳、システムプロダクトの売上1,083億、為替影響を中心に、前年から5.3パーセントの減収です。

ネットワークプロダクトの売上1,045億、前年から7.3パーセントの減収です。国内向けは、顧客の投資前倒しなどもあり、携帯電話基地局が前年から伸びています。北米は、通信キャリア向け新機種投入の切替時期に当たり、光伝送装置を中心に減収。北米での機器ビジネスの厳しさが継続することを想定し、ソフトウェア・サービスへのシフトと拡大を進めています。受注は前年から増加しています。

営業利益58億、前年から179億の改善です。要因は3つあります。1つ目、携帯電話基地局の増収効果。2つ目、括弧書きをしていますが、前年に国内ネットワークで計上した再編費用がなくなったこと。加えまして、固定費の圧縮効果も享受をしています。3つ目、サーバ関連で円高による購入部材のコストダウン効果を享受するとともに、販売施策によるIAサーバの採算性改善が進みました。

ユビキタスソリューション

次に、紙面の下段、スライドの10ページ、ユビキタスソリューション。

売上4,836億、前年から4.2パーセントの減収です。PC/携帯の売上2,893億、前年から8.2パーセントの減収。

PCはほぼ前年並みです。国内は法人向けが伸長し増収、Windows7終息に伴う下期からの前倒し需要も寄与しています。一方、海外は、為替影響もあり減収です。携帯電話は前年から減収。スマートフォン市場の成長鈍化に伴い、ハイエンド機種の投入を年2回から冬モデルのみに絞り込んでいます。

その下、モバイルウェアの売上1,943億、2.3パーセントの増収。為替の影響を受けたものの、国内需要が大きく伸長しています。

営業利益187億、PC・携帯・モバイルウェア、すべて黒字となっています。前年からは309億の改善、すべてのビジネスで改善をしています。

まずPC、前年から大きく改善、主な要因は3つあります。1つ目、国内の増収効果に加えまして、販売施策による採算性の好転。2つ目、開発費を中心とする費用の効率化。3つ目、コストダウン。購入部材の調達価格が前年から低下していることに加え、円高によるコストダウン効果も享受できました。

携帯電話も改善です。機種絞り込みによる開発効率化、コストダウンに加えまして、前年に発生したハードの障害対策費用の負担減も寄与しています。モバイルウェア、増収効果により増益となりました。

デバイスソリューション

次に、ページをめくっていただきまして、紙面の上段、スライドの11ページです、デバイスソリューション。

売上高2,694億、前年から13.7パーセントの減収。LSIの売上1,325億、前年から約2割の減収。スマートフォン向け製品の所要減に加えまして円高影響もあり、大幅な減収となりました。電子部品の売上1,374億、こちらも円高の影響を受け、前年から6.3パーセントの減収です。

営業利益2億、黒字を確保できましたが、前年からは183億の減益です。LSIの減収影響に加え、円高の影響を大きく受けました。

キャッシュ・フローの状況

次に、紙面の下段に移っていただきまして、スライドの12ページ、キャッシュフローです。

上期の営業キャッシュ・フロー420億のプラス、前年から103億の収入増。利益の増加に加えまして、棚卸資産の圧縮を進めました。投資キャッシュ・フロー957億のマイナス、データセンター関連など、サービス分野への投資が中心です。フリー・キャッシュ・フロー536億のマイナス。

2016年度 業績見通し

次に、ページをめくっていただきまして、紙面の上段、スライドの15ページ。2016年度の年間の業績見通しです。

まず下の表、予想の前提となる為替レートです。足元の状況をふまえて、見直しをしています。太枠の部分に、下期のレートを記載しています。ドル110円から105円、ユーロ125円から115円、ポンド160円から140円へ、それぞれ変更しています。ユーロドルのクロスレートにつきましては、1.15から変更いたしません。

上の表に戻っていただきまして、業績見通しです。売上収益4兆5,000億、前回計画からは1000億の減額、為替レートの見直しによる影響です。営業利益1,200億。当期利益850億。いずれも、前回計画から変更していませんが、為替の影響で、セグメント別ではプラス・マイナスがあります。

次に紙面の下段、スライドの16ページ、セグメント別の内訳です。

下の表で、営業利益の変更点を補足します。為替の見直しにより、影響の大きいユビキタスとデバイスを見直しました。ユビキタスで70億の増額、デバイスで70億の減額です。テクノロジーソリューションについては変更をいたしません。

次に、ページが変わりまして、紙面の下段、スライドの18ページ、サービスです。

売上2兆6,300億、為替の見直しにより600億の減額。インフラサービスを減額しています。営業利益1,950億、前回計画から変更していません。

次に、ページをめくっていただきまして、紙面の上段、スライドの19ページ、システムプラットフォームです。

売上5,100億、為替の見直しにより100億の減額。システムプロダクトは、欧州中心に為替影響で50億の減額。実ビジネスベースでは、エンタープライズ系は減収の見通しですが、国内外のIAサーバが伸長し、全体では前年並みと見ています。

ネットワークも、為替影響で50億の減額。上期は計画から増加しましたが、前倒し中心と見ています。今回の為替影響による変更を除き、年間計画は据え置いています。北米は、新機種投入を着実に実施するとともに、ソフトウェア・サービスの強化を進め、年初計画達成に向け取り組んでいます。営業利益500億、前回計画から変更していません。

次に紙面の下段、スライドの20ページ、ユビキタスソリューションです。

売上9,850億、為替の見直しにより150億の減額。PC/携帯で50億、モバイルウェアで100億を減額しています。

営業利益210億、為替の影響を中心に70億の増額。円高による購入部材の調達コストダウン効果を反映しています。

下期の計画値は、上期に比べ保守的な水準としています。要因は2つあります。1つ目、新機種投入を中心に開発費の負担が増加すること。2つ目、PCの販売価格に低下の兆候が見られることや、ドルベースでは部材調達価格が上昇し始めていることにあります。一部、不透明な要素を含んでいますが、これら懸念事項を反映した計画です。

次に、ページが変わりまして、紙面の上段、スライドの21ページ、デバイスソリューション。

売上5,500億、為替の見直しにより150億の減額。営業利益は10億の赤字、為替の影響を中心に70億の減額。LSIの下期の所要について不透明感が残っていますが、足元で電子部品の所要が強含みであり、全体ではカバーできると見ています。

ご説明は以上です。