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日特建設株式会社1929

東証プライム

建設業

決算説明・中期経営計画説明会 次第

上直人氏:日特建設株式会社代表取締役社長の上です。本日は当社の説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。2026年3月期決算および「中期経営計画2026」について、ご説明します。全体の流れはスライドに記載のとおりです。

会社概要

日特建設の概要についてご説明します。当社は、ダムの基礎処理を祖業として1947年に北海道で設立され、現在は東京都中央区に本社を構えています。

当社は、主に基礎工事を請け負う専門工事会社であり、国内では札幌から九州まで全国に8つの支店と41ヶ所の営業所を構えています。また、海外ではインドネシアに拠点を設けています。

会社概要

設立以来、日特建設は災害復旧、防災減災、国土強靱化などの多くの重要プロジェクトを手がけてきました。当社は、公共工事の工種別シェアにおいて、法面工事や地盤改良工事で国内トップクラスの実績を誇っています。

社是 ・経営理念

当社のブランドメッセージは、「見えないところにこそ、私たちのプライドがある」です。

当社は、法面工事や地盤改良工事など、ふだんはあまり目に見えない場所で社会インフラを支える会社です。道路、鉄道、斜面、地盤など、社会インフラの見えにくい部分を支える専門技術を通じて、社会から必要とされる企業であり続けることを目指しています。

2026年3月期 決算説明資料 目次

ここからは、2026年3月期の決算説明を行います。当期は、売上高・利益ともに大きく伸びた1年でした。ここでは業績がなぜ伸びたのか、そして2027年3月期をどのように見込んでいるかを中心にご説明します。

スライドには決算説明の目次を掲載しています。業績の全体像、四半期推移、利益率、工種別の状況、財務状況、そして業績予想を順にご説明します。

1-①.連結業績数値 サマリー(単位:百万円)

2026年3月期は、受注高が810億円、売上高が837億円、営業利益が58億円となり、売上高・利益ともに大きく伸びました。受注高は能登半島地震の復興工事、北海道新幹線延伸工事、麻生フオームクリートの連結効果などにより、高水準を維持しました。

売上高の増加は、能登震災復旧、奈良県の砂防・地すべり対策、北海道新幹線関連など、当期に進捗した工事が多かったことが主な要因です。

営業利益も大きく増加しましたが、こちらは単に売上が増加しただけでなく、受注段階での採算性確認や施工中の原価管理、設計変更・追加工事への対応を徹底した結果です。

1-②.連結業績数値 サマリー(単位:百万円)

こちらのスライドは前のスライドの内容を表で整理したものです。公表数値との比較では、売上高は公表値の760億円に対して837億円、営業利益は50億円に対して58億円と、公表数値を大きく上回る結果となりました。

2-①.連結 四半期推移(単位:百万円)

四半期推移に関して、第4四半期は受注高が220億円、売上高が225億円となり、前年同期比で大きく伸びました。

第3四半期までも前年を上回るペースで進捗し、第4四半期には能登半島地震復旧関連工事などが進展し、通期の好決算につながりました。

2-②.連結 四半期推移(単位:百万円)

第4四半期の営業利益は14億円となり、前年同期比で増益となりました。

3.連結 売上総利益率(単位:百万円)

売上総利益率は、工事の採算性を示す指標です。2025年度通期では18.9パーセントとなり、前年から0.2ポイント改善しました。

第4四半期では案件構成の影響で前年同期を下回りましたが、通期では改善しています。売上が大きく伸びた中でも利益率を維持・改善できたことは重要だと認識しています。

4-①.連結 工種別受注高(単位:百万円)

工種別の受注高についてです。2025年度は、法面工事が389億円で、前年同期比3.5パーセント増となりました。能登半島地震の災害復旧・復興工事や大規模法面工事の受注が寄与しています。

一方、基礎・地盤改良工事は259億円で、前年同期比4.4パーセント減となりました。地盤改良工事は微増でしたが、ダム基礎や杭基礎などのその他基礎工事の減少が影響しました。

4-②.連結 工種別売上高(単位:百万円)

工種別の売上高についてです。法面工事は370億円で、前年同期比20.4パーセント増と大きく伸びました。災害復旧・防災関連工事が順調に進捗したことが主な要因です。

基礎・地盤改良工事は269億円で、前年同期比7.7パーセント増となり、安定的に売上を確保しました。北海道新幹線関連などの大型案件が寄与しています。

補修工事は126億円となり、前年同期比81.2パーセント増と大きく伸びました。こちらは連結子会社となった麻生フオームクリート株式会社の売上のうち、地盤改良工事以外の売上を含めて計上しているためです。

4-③.連結 工種別繰越受注高(単位:百万円)

期末時点で翌期以降に持ち越す繰越工事高についてです。翌期の入口を判断する上で重要な数字となります。全体では581億円となり、前年同期比では4.5パーセント減少したものの、好調だった前年と同程度の水準を維持しています。

工種別では法面工事が298億円で、前年同期比で6.8パーセント増加しました。この増加の主な要因は、能登半島地震の復旧工事によるものです。

一方で補修工事は前年同期比で減少していますが、これは当期中の施工進捗による売上計上が進んだ結果です。全体として、2027年3月期に向けて一定の工事量を持ってスタートできていると認識しています。

5.連結 貸借対照表(単位:百万円)

貸借対照表についてです。総資産は623億円、純資産は379億円となりました。自己資本比率は60パーセント程度で、財務基盤は引き続き安定しています。能登半島地震の復興工事への対応や地盤改良工事の受注拡大に向けた機械装置の購入など、必要な設備投資も行っています。

6.連結 キャッシュ・フロー計算書(単位:百万円)

キャッシュ・フロー計算書についてです。営業活動によるキャッシュ・フローは34億円のプラス、投資活動によるキャッシュ・フローは設備投資のため17億円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払いなどのため21億円のマイナスです。

事業で生み出したキャッシュを、設備投資および株主還元に充てています。

7.連結 業績予想(単位:百万円)

2027年3月期、すなわち2026年度の業績予想についてです。受注高は810億円、売上高は805億円、営業利益は55億円を見込んでいます。

2025年度実績と比較すると減収減益の計画に見えますが、2025年度は能登半島地震復旧関連工事、期ずれ案件の進捗、変更・追加工事への対応が重なり、売上高・利益ともに非常に高い水準を記録しました。

2026年度予想は、そのような大型案件による変動要素を織り込んだ計画となっています。前期が非常に高水準だったことを踏まえた計画であり、詳細については、後ほど中期経営計画の業績目標でご説明します。

8-①.トピックス(下水道管路マネジメントシステムの共同研究)

ここからはトピックスです。まず、下水道管路の点検・調査から補修・維持管理までを一体的に進めるため、埼玉県、埼玉県下水道公社、および当社を含む民間事業者6社の合計8者で「下水道管路マネジメントシステムの共同研究に関する協定」を締結しました。

当社は、プラントから1キロメートル先の現場でも吹付が可能な「キロ・フケール工法」などを活用し、下水道管路の補修に貢献していきます。

8-②.トピックス(災害復旧工事、補修工事)

当社の事業内容をご理解いただけるような具体的な施工事例をご紹介します。

1つ目は、石川県輪島市で実施した法面の災害復旧工事です。こちらは、能登半島地震で被災した県道のトンネル坑口上部法面を復旧する工事です。高さ128メートルの法面に足場を組み、空中に張ったワイヤーで資材を運ぶ架空索道を用いて施工しました。

2つ目は、島根県江津市で行った国道9号江川橋の補修工事です。厳しい施工条件の中で工法変更の提案や適切な安全対策を講じ、契約工期内に無事故で完成させることに成功し、地域の主要道路のリニューアルに貢献しました。

当社の事業は、災害復旧や老朽化インフラの補修などを通じて、地域の生活を支えています。

8-③.トピックス(地盤改良工事、アンカー工事)

具体的な施工事例の3つ目は、鳥取県鳥取市における地盤改良で防波堤内部を固化し、波浪や津波に対する安定性を高める工事です。施工箇所が陸上から約400メートル離れていたため、当社の圧送技術を活用しました。

4つ目は、静岡県浜松市における発電所の護岸擁壁補強工事をグラウンドアンカーで実施しました。発注者からの相談を受け、設計協力を行い、現場条件に合わせた技術提案を行いました。

8-④.研究開発活動 AIを用いた吹付法面のひび割れ検知技術

研究開発のトピックスです。「ひびナビAI」は、モルタル吹付法面の画像をAIで解析し、ひびを検知・着色・可視化・計測する自社開発のAIクラウドアプリケーションです。この技術は、法面点検の効率化・省力化、危険作業の低減に貢献します。

後ほど、中期経営計画でもご説明しますが、当社はこうした技術を「開発して終わり」ではなく、現場に実装し、安全性や生産性の向上につなげることを重視しています。

8-⑤.研究開発活動 薬液注入プラットフォーム「ChemiLogix」

「ChemiLogix(ケミロジックス)」は、薬液注入工法の施工管理を効率化する仕組みで、現場とオフィスをクラウドでつなぐシステムです。施工データをクラウド上で管理し、帳票作成を自動化することで、現場の書類作成負担を大幅に軽減できます。

中期経営計画2026

続いて、中期経営計画についてです。2026年度から2028年度までの3年間を対象とする「中期経営計画2026」において、この計画に込めた当社グループの考え方と、目指す方向性を中心にご説明します。

サブタイトルにあるとおり、「現場力を強化して持続的・安定的に成長する企業になる」ための計画となっています。

目次

スライドの目次に示すとおり、本計画のご説明は大きく3つの構成となっています。はじめに当社グループの事業概要と強みについて、次に10年後を見据えた「長期ビジョン2035」について、最後に「中期経営計画2026」についてご説明します。

Ⅰ 私たちの強み ~当社の事業に欠かせない「自律的人財」~

はじめに、当社グループの事業概要と強みについてご説明します。当社グループでは、長年培ってきた専門技術に基づき、現場で課題を発見し、顧客や協力会社、社内の関係部署と連携しながら、技術的な解決策を考え、行動できる人財を「自律的人財」と位置づけています。

この「自律的人財」こそが当社の強みであると考えています。「社員一人ひとりがプロフェッショナルとして現場に向き合い、顧客のニーズをかたちにする」という現場解決力が当社の強みであり、日特建設らしい価値を生み出す源泉であると考えています。

Ⅰ 私たちの強み ~自律的人財が支える「エリアコミット経営」~

当社の事業は、全国一律に同じ施工を行えばよいというものではありません。地域ごとに地形、地質、災害リスク、発注者や地域社会の課題、将来見込まれるインフラ需要が異なるためです。

全国の支店や営業所を拠点に、それぞれの地域に根ざして地域の課題や顧客ニーズを把握し、その上で、その地域において最適な技術提案と施工につなげます。この考え方を当社では「エリアコミット経営」と位置づけ、事業推進の根幹としています。

Ⅱ 私たちが考える10年後の世界 ~事業環境とありたい姿~

今回の中期経営計画は、今後3年間の売上高や利益目標を示すだけのものではありません。「当社グループが2035年にどのような会社でありたいのか」を描いた「長期ビジョン2035」を定め、その実現に向けた第一歩として策定しました。

ここからは、当社が考える10年後の社会環境と、その中で当社が目指す姿についてご説明します。

近年では、自然災害が激甚化・頻発化しており、防災・減災や災害復旧の重要性が一層高まっています。また、道路、橋梁、トンネル、上下水道、盛土など社会インフラの老朽化が進み、維持管理・更新・長寿命化に対する需要も拡大していくと考えています。

こうした社会課題は、当社グループにとって大きな事業機会となります。長年培ってきた当社の専門技術と現場解決力は、これからの社会においてますます必要とされるものだと考えています。

Ⅱ 長期ビジョン2035 私たちのありたい姿(定量)

「長期ビジョン2035」において、10年後のありたい姿として売上高1,500億円、営業利益120億円、時価総額1,000億円を掲げています。

こちらは、単なる規模拡大の目標ではなく、社会に必要とされ、顧客から信頼され、社員が誇りとやりがいを持って働き、株主や投資家のみなさまからも評価される会社となることを目指し、当社グループが目指す姿を数値として示したものです。

既存事業の成長に加え、M&Aやアライアンスを活用し、長期ビジョンの実現を目指していきます。

Ⅱ 長期ビジョン2035 ありたい姿を実現するための変革

「長期ビジョン2035」を実現するために、「中期経営計画2026」の3年間を事業ポートフォリオ変革期間と位置づけています。

現在の事業ポートフォリオをさらに強化・深化させなければ、市場環境への対応や安定的な収益確保が難しくなると考えています。

当社の強みである法面工事を維持しつつ、生産性が高く、今後も成長が期待される基礎・地盤改良工事の強化・拡大、そして大きな市場が見込まれるリニューアル工事の成長拡大を図っていきます。

あわせて、人と組織を強化し、資本効率を意識した経営を実現することで、次の成長に向けた土台を築いていきます。

Ⅱ 長期ビジョン2035 事業戦略

「長期ビジョン2035」では、法面工事、基礎・地盤改良工事、リニューアル工事を事業の3本柱として位置づけています。こちらのスライドでは長期的な方向性を示し、具体的な取り組みについては後ほど中期経営計画の中でご説明します。

法面工事ではトップシェアを維持し、基礎・地盤改良工事およびリニューアル工事では成長拡大を目指します。さらに、新規事業の探索、DX推進、人と組織の強化、財務戦略の推進を組み合わせ、長期ビジョンの実現に向けた経営基盤の強化を進めていきます。

Ⅱ 長期ビジョン2035 人と組織

長期ビジョンを実現する上で、「専門技術」と並んで重要なのは「人と組織」です。先ほどご説明した自律的人財が集まり、対話と連携を通じてチームで課題を解決する組織を作ることが、当社の現場力をさらに高めます。

社員一人ひとりの成長と、会社が目指す方向性を結びつけることで、社会や顧客から必要とされ続ける会社を目指します。

Ⅲ 中期経営計画2023 振り返り(重点施策)

ここからは、「長期ビジョン2035」の実現に向けた第一歩となる「中期経営計画2026」についてご説明します。今回の計画では、現場力を強化し、持続的かつ安定的に成長する事業とすることを基本的な考え方としています。

前「中期経営計画2023」では、人的資本の確保と育成、生産性の向上、安全衛生・品質管理の強化、サステナビリティ経営の促進、新分野への挑戦といった重点施策に取り組んできました。

その結果、採用目標人数の達成、労働環境の改善、平均年収向上目標の達成、研修制度の整備・拡充など、人財面で一定の成果があらわれました。

さらに、地盤改良工事の強化、施工自動化・遠隔化技術の実用化、施工機械への投資、施工管理システムの実装など、生産性向上や技術開発の面でも進捗が見られました。

一方で、開発技術の早期現場展開やプロジェクトに即応する開発力の強化など、引き続き対応すべき課題も明確になりました。

Ⅲ 中期経営計画2023 振り返り(業績)

前「中期経営計画2023」の業績面についてです。2025年度に大きく回復し、単年度の利益目標を達成しました。しかし、2023年度および2024年度には利益率が低下するなど、年度ごとの業績変動が大きく、3年間を通じた目標数値は未達となりました。

地盤改良工事や民間工事の拡大に関しては道筋が見えてきたものの、目標には届かず、構造物補修工事の拡大については取り組みをさらに具体化し、強化する必要があります。

財務面におけるROICやEBITDAも2025年度に大きく改善しましたが、安定的な利益計上という観点ではまだ課題が残っています。

Ⅲ 中期経営計画2026 想定される事業環境と課題

今回の「中期経営計画2026」では、事業規模の拡大だけを追求するのではなく、安定的に収益を上げ、成長を持続できる実力と体制の確立を最優先課題としています。

少子高齢化、働き方改革、脱炭素・環境対応、デジタル技術の進展、資材・エネルギー価格の上昇など、当社を取り巻く環境は年々変化しています。

一方で、こうした変化は、国土強靱化、災害復旧、インフラ老朽化対応、大型プロジェクトなど、当社の技術を活かせる市場機会にもつながります。当社は、これらの機会に対応し着実に取り組んでいきます。

Ⅲ 中期経営計画2026 位置づけ

「中期経営計画2026」の位置づけについてです。この3年間は、「長期ビジョン2035」に向けて事業、組織、財務の3つの面で土台を作る期間です。

Ⅲ 中期経営計画2026 全体像

「中期経営計画2026」の全体像についてです。基本方針である「安定的に収益を上げ成長を続けられる体制の確立」を実現するために、「事業戦略」「経営基盤強化戦略」「財務・投資戦略」を3つの柱として取り組みます。

「事業戦略」では、基礎・地盤改良工事およびリニューアル工事を成長領域として育成し、既存事業の強化と新規事業・技術の探索を進めます。

「経営基盤強化戦略」では、人財育成、DX、サステナビリティを通じて現場力を高めます。「財務・投資戦略」では、資本効率を意識しながら成長投資と株主還元を両立していきます。

Ⅲ 業績目標(3か年平均)

業績目標は、スライドのとおりです。3ヶ年を通じて年間売上高815億円以上、営業利益57億円以上、営業利益率7.0パーセントを掲げています。

当社の事業は案件構成によって単年度業績が大きく変動しやすい特性があります。「中期経営計画2026」では、単年度のピークをさらに伸ばすだけでなく、3ヶ年を通じて安定的な利益を確保できる体制の構築を目指します。

財務面では、PBRを1.5倍以上、ROEを10.0パーセント以上、ROICを10.0パーセント以上、EBITDAを60億円とすることを目標としています。株主還元については、引き続き累進配当を採用し、DOEの現状水準を維持していく方針です。

Ⅲ 事業戦略① 事業の三本柱確立

事業の三本柱の確立について、どのように取り組むかをご説明します。1つ目の柱は「法面工事」です。この分野ではトップシェアを維持しながら、施工効率の向上、機械化・自動化、遠隔化技術の導入を進め、生産性を向上させ、収益基盤としてさらに磨いていきます。

2つ目の柱は「基礎・地盤改良工事」です。この分野は機械化施工との親和性が高く、生産性向上や収益力強化につなげやすい成長領域です。施工機械や整備施設への投資を進めながら、さらなるシェア拡大を目指します。

3つ目の柱は「リニューアル工事」です。国内インフラの老朽化は、今後の社会にとって極めて大きな課題です。当社がこれまで培ってきた吹付技術、注入技術、圧送技術などを活用し、リニューアル領域の開拓を加速していきます。

また、麻生フオームクリートとの連携により、気泡コンクリート技術を活用した新たな展開も進めていきます。

Ⅲ 事業戦略② 技術開発

技術開発では、先ほどトピックスでご紹介した取り組みを含め、「社会課題・プロジェクトへの対応」「建設のオートメーション化」「環境負荷低減に則した技術」の3つをテーマに取り組みます。

重要なのは、開発して終わりではなく、現場に早期展開し、実際の安全性や生産性向上に結びつけることです。「中期経営計画2026」では、開発技術の現場定着を重点的に進めていきます。

Ⅲ 未来戦略「近未来プロジェクト」による新規事業探索

未来戦略についてです。新たな取り組みとして「近未来プロジェクト」を進めていきます。当社の成長には既存事業の深化が不可欠です。同時に10年後、さらにその先を見据え、新たな成長ドライバーの探索も必要となります。

「近未来プロジェクト」では、既存事業の深化と新規事業の探索を両輪で進め、外部企業やスタートアップとの連携、アライアンス、M&Aなど、幅広い手段を活用し、新たな事業機会の創出および事業創出を担う人財の育成を進めていきます。

Ⅲ 経営基盤強化戦略① 人と組織

経営基盤強化戦略では、「人と組織」の強化を重要テーマに位置づけています。技術やDXを現場で活用し、顧客の問題解決と収益につなげるのは最終的には人です。

当社では、このような役割を担う人財を自律的人財と位置づけています。その育成に向けて、人財育成委員会や支援課などの体制整備を進め、若手・中堅管理職や次世代経営人財の育成を体系的に進めていきます。

Ⅲ 経営基盤強化戦略② DX推進

DX推進については、現場と経営をつなぎ、現場の安全と生産性を向上させる重要な手段として位置づけています。

施工管理、安全管理、営業管理、情報セキュリティなど、各領域においてデジタル技術を活用し、現場の負担を軽減するとともに、経営品質の向上を図ります。

さらに、バックオフィスによる現場支援やAIを活用したナレッジ共有、営業情報のデータ活用などを通じて、現場と経営の双方でDXを推進します。先ほどご紹介した「ひびナビAI」や「ChemiLogix」といった取り組みも、こうしたDX推進の一例です。

Ⅲ 経営基盤強化戦略③ 社会インフラを守る責任経営(サステナビリティ)

サステナビリティ経営についてご説明します。当社の事業そのものが社会インフラの持続可能性を支えるものであり、これがサステナビリティ経営の根幹であると考えています。

国土強靭化、カーボンニュートラル、緑化・生物多様性、地域インフラ基盤、人的資本、DX変革、ガバナンスなどのマテリアリティを踏まえ、社会インフラを守る責任経営を実践していきます。

また、環境、社会、ガバナンスの各領域において、当社の事業活動を通じた社会課題の解決と企業価値の向上を両立していきます。

Ⅲ 財務・投資戦略① ROICツリー

最後に財務・投資戦略についてです。ROICについては、単に数値目標を掲げるだけでなく、売上高営業利益率、売上高販管費率、固定資産回転率、売上債権回転率などROICツリーに分解し、具体的な施策と結び付けて管理していきます。

不採算案件の選別、設計変更や追加工事の早期契約化、保有機械の稼働率管理、回収サイトの短縮といった日々の経営管理や現場管理の積み重ねが、資本効率の向上につながります。

ROICの向上自体が目的ではなく、資本を効率的に活用し、収益力を高め、企業価値を向上させる経営を実践する結果としてROICが高まるという考え方です。

Ⅲ 財務・投資戦略② ROE向上に向けての取り組み

ROEについては、10パーセント以上を目指します。収益性、資産効率性、適切な財務レバレッジのバランスを取りつつ、資本効率と株主価値を意識した経営を進めていきます。

Ⅲ 財務・投資戦略③ キャッシュアロケーション

キャッシュアロケーションについては、営業キャッシュ・フローと必要に応じた資金調達を活用し、財務健全性を維持しながら、将来投資と株主還元に分配します。

設備投資、アライアンス、M&A、人財投資などに資金を配分し、既存事業の強化と新規成長領域の探索を進めます。株主還元については、この後あらためてご説明します。

Ⅲ 財務・投資戦略④ 事業成長と未来に向けたアライアンス・投資

事業戦略においては、既存事業の深化を目的として、M&Aをはじめとする事業拡大・強化策を検討していきます。

既存事業においては、三本柱の強化およびシェア拡大、人財・技術の獲得、地域市場での連携を目的として、同業他社や地域業者との連携や買収も選択肢として検討していきます。

新規分野では、スタートアップ企業との連携や技術・資本・業務提携、事業投資など幅広い手法を活用し、新たな成長ドライバーを探索していきます。

Ⅲ 財務 ·投資戦略⑤ 株主還元方針

株主還元については、現行水準のDOEを維持しながら、累進配当を継続していきます。ただし、DOEの向上自体を目的とするのではなく、事業の成長や収益力の向上、適切な資本政策の結果として、株主のみなさまに安定的な還元を行う方針です。

財務健全性、成長投資、株主還元のバランスを取りながら、中長期的な企業価値向上に取り組んでいきます。以上、2026年3月期決算の概要と「中期経営計画2026」についてご説明しました。

上氏からのご挨拶

日特建設はこれまで、防災・減災、災害復旧、地盤改良、インフラの維持・更新を通じて、社会の安全・安心を支えてきました。

今後も災害の激甚化、インフラ老朽化、人手不足、デジタル化への対応などを背景に、当社に求められる役割はさらに大きくなると考えています。

今後3年間で法面工事、基礎・地盤改良工事、リニューアル工事の三本柱を強化し、安定的に収益を上げられる会社へと進化していきます。長期ビジョンで掲げた10年後の姿に向けて、全役職員一丸となって取り組んでいきます。

引き続きよろしくお願いします。本日はありがとうございました。

IR資料は以下よりご確認ください。

日特建設ホームページ IR情報

2026年3月期決算説明資料

中期経営計画2026

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