4月から水質基準追加、「PFAS」規制強化で注目の関連銘柄4選
4月から水質基準追加、「PFAS」規制強化で注目の水ビジネス関連銘柄4選
2026年4月から水質基準に追加、PFAS規制強化で対策需要が拡大
読者の皆さんは、「PFAS」という言葉を目にしたことはあるでしょうか。PFASは、1万種類以上ともいわれる化学物質群で、日本語では有機フッ素化合物の一群を指します。防水・耐熱・耐薬品性などの特性から、これまで私たちの生活や産業の発展に広く利用されてきました。一方で、分解されにくく環境中に長く残留する性質や、生体内に蓄積する可能性が指摘されており、飲料水や食物などを通じた健康影響への懸念も高まっています。
こうした背景から、近年は国際的に規制が進められるようになっています。規制されたものの、環境中のPFASが「どこにどれだけ残っているか」の特定は容易ではないと、環境省水・大気環境局長も産経新聞のインタビューの中で発言しており、なかなかに根深い問題です。
ちょうど2026年4月から、このPFASの一種であるPFOSとPFOAが新たに水道水の水質基準項目に追加されます。これにより、水道事業者等に対してPFOSとPFOAに関する水質検査の継続的な実施と基準値の遵守義務が課されることになります。そこで、今回は参考までにテーマ「PFAS対策」に属する企業の一部を紹介します。他にも銘柄があるので、ぜひ調べてみてください。
活性炭で世界シェアNo.1の総合化学メーカー、PFAS対策先進国の米国実績も豊富
総合化学メーカーです。完全に余談ですが、4月1日から放送開始される同社CMでは、お笑いコンビ「千鳥」が起用されるそうですね。活性炭販売で世界シェアNo.1という強みもあり、PFAS対策の先進国である米国で豊富な実績を有しています。
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配水場への導入実績も、調査から除去まで手掛ける総合化学メーカー
総合化学メーカーです。3月16日、三菱ケミカルの完全子会社である三菱ケミカルアクア・ソリューションズのPFAS除去装置が栃木県下野市の配水場に導入されたと発表しています。三菱ケミカルアクア・ソリューションズでは、PFAS含有量調査・分析サービスなども提供しています。
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創業100年超、実証事業にも関与するイオン交換樹脂関連
創業は大正6年(1917年)で、100年超の歴史を持つ老舗企業です(※戦時中に一時廃業)。「医薬品」「健康食品」「化学品」の3つの事業を展開しています。化学品事業部において、PFASの排出源へのアプローチとして、奥村組が実施主体となって参画している実証事業に同社も関与しており、協力して作り上げた「PFAS除去用イオン交換樹脂を用いた処理実証」が採択されています。
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超純水分析の技術を活用、可視化から除去まで展開する水処理大手
水処理エンジニアリング業界のリーディングカンパニーです。半導体の製造プロセスで必須の「超純水」の製造装置なども手掛けていることで知られています。超純水分析で培った極微量分析技術やノウハウを活用した水質分析、また多成分分析によるPFASリスクの可視化、活性炭やRO(逆浸透)膜を用いたPFAS除去・分離に係るソリューションなどを開発・提供しています。
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栗田工業株式会社 - ログミーファイナンス
管路更新率の低さも課題、水インフラ全体に広がる投資テーマ
社会インフラはもちろんどれも重要ですが、上下水道はその中でも特に重要性が高いように思います。歴史を振り返っても、江戸の大発展の背景には、神田上水と玉川上水、そして下水網の充実が大きな要因としてあったことは間違いないでしょう。
水は人体にも公衆衛生にも密接に関わっているだけに、是が非でも維持しなければなりません。本来は長期的な視点で計画的に進めていく必要があったにもかかわらず、さまざまな問題が絡むだけに目を背けてきた自治体も残念ながら多いことは、管路更新率の低さからも明らかです。
下水道管の破損が原因で発生したとみられ、現在もなお周辺住民が悩まされている埼玉県八潮市の道路陥没事故のような事象を未然に防ぐためにも、今回フォーカスした「PFAS」だけでなく、地下インフラを含めた「水」を巡る投資テーマは今後も注目しておく必要がありそうです。


