配当利回り5%前後、ASEAN4カ国オートローンで海外拡大の信販大手
国内の注目銘柄を紹介する新連載「ログミーFinanceの#銘柄発掘」がスタート! ビジネスモデルやファンダメンタルズの分析を通じて、中長期で保有できる優良銘柄の見極め方が身につく実践的シリーズです。今回は、ジャックスを取り上げます。
ベトナム二輪市場は日本の7倍、ASEAN圏で広がるオートローン商機
ジャックス(8584)は、クレジット事業、ペイメント事業、ファイナンス事業、海外事業の4つの事業を展開し、自動車ディーラーや家電量販店、銀行などの加盟店や金融機関を通じて個人にサービスを提供するBtoBtoC型のモデルが基本です。
アジアでは、中間層の増加と都市化を背景に、自動車や二輪車の保有が増えています。特にベトナムでは、二輪車の年間販売台数が300万台以上とされ、日本の約7倍の規模といわれます。こうした国々では、購入資金を分割で払うオートローンや中古車ファイナンスの需要が中長期で拡大しやすい環境にあります。
この成長テーマのど真ん中で事業を伸ばそうとしているのが、三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下のジャックスです。
複数の収益源で安定成長を狙う
2026年3月期第2四半期累計の連結営業収益のうち国内事業は約88パーセント、海外事業が約12パーセントを占めます。国内ではクレジット事業が営業収益の約4割を占める稼ぎ頭で、ペイメントとファイナンスがそれに続きます。クレジット・決済・保証・海外という複数の収益源を持つことで、景気や地域によるぶれを事業ポートフォリオ全体でならしやすい構造といえます。
ASEAN4カ国で二輪・四輪ローンを展開
オートローン・中古車ファイナンスとの関わりでは、国内で培ったオートローン審査ノウハウをASEANにも広げています。ベトナム・インドネシア・フィリピン・カンボジアの4カ国で二輪と四輪向けローンを展開するほか、2025年にはマレーシアの中古車プラットフォーム「Carsome」グループ傘下のCarsome Capital社の株式49パーセントを取得し、中古車ファイナンスに本格参入しました。
国内では採算重視、海外では第4の柱育成
成長ストーリーとしては、国内ではオートローンやリフォーム・太陽光ローンなどの販売金融に加え、全国の金融機関とのローン保証取引を組み合わせて、採算性を重視したストック収益を積み上げること、海外ではオートローンや中古車ファイナンスを第4の収益の柱に育成することがメインのシナリオです。
中期経営計画「Do next!」(2025から2027年度)では、「MUFGとの連携とM&A」「"量から質"への転換」「ALM(資産・負債のバランス管理)高度化」の3つを重点戦略とし、金利変動に強い体制づくりも進めています。
配当利回り5%前後、DOE導入で還元強化
株主還元では、DOE(株主資本配当率。自己資本に対する年間配当額の割合)3.0パーセントまたは配当性向40パーセントのいずれか高い方を配当方針とし、2026年3月期は1株当たり年間200円の配当を予定しています。足元株価ベースの配当利回りはおおむね5パーセント前後と高水準で、新興国成長の果実を取り込みながら安定的な配当も狙いたい投資家に向く銘柄と言えます。
さらに詳しく知りたい方へ――ジャックスによる生配信セミナーのご案内
事業内容や成長戦略に触れ、「もっと詳しく知りたい」「経営トップの考えを直接聞きたい」と感じた方へ。ジャックス 執行役員 コーポレートコミュニケーション部長・舛水 隆史氏が自ら最新の業績や今後の成長戦略、投資家が注目すべきポイントをライブ配信で丁寧に解説します。
今回のセミナーでは、YouTubeチャンネル「1UP投資部屋」を運営する専業投資家・1UP投資部屋Ken氏がモデレーターを務めます。中長期で1.5倍から3倍を狙う銘柄選びを得意とし、投資家目線での鋭い質問が期待できます。
視聴者からの質問もその場で受け付けており、経営者の肉声を通じて、リアルタイムで疑問も解消できる貴重なセミナーです。
参加はZoomによるオンライン配信で、どなたでも無料でご予約いただけます。
「成長領域をさらに深掘りしたい」「配当方針や現場のリアルを知りたい」と考えている方は、ぜひこの機会にご参加ください。
▼詳細・視聴予約はこちら【IRセミナー特設ページ】
2025年12月4日(木)19:00時開催。ジャックスオンラインIRセミナー
※当日は投資家向けに注目テーマの解説や質疑応答などを予定しています。
新着ログ
「その他金融業」のログ





