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アジェンダ

柴田紳氏(以下、柴田):みなさま、こんにちは。ネットプロテクションズホールディングス・CEOの柴田です。2026年3月期第2四半期の決算説明をはじめます。

アジェンダはご覧のとおりとなります。最初に業績ハイライトについてご報告差し上げ、その後、経営TOPICSについて、ご説明します。

業績ハイライトはCFOの渡邉からご説明します。なお、この2026年3月期第2四半期決算発表より、データシートを公開していますので詳細数値についてはそちらの資料も合わせてご確認ください。

全社業績:決算ハイライト

渡邉一治氏:取締役CFOの渡邉です。全社GMVは前年同期比20パーセントを超える成長を達成し、3,675億円となりました。営業利益も前年同期比約1.8倍の15.4億円となり、好調に推移しています。

サービス別に見ますと、B2Cの成長を担うatoneは、GMVが引き続き大きく伸長し、前年同期比約65パーセントの成長となりました。既存加盟店の取引拡大に加えて、新規加盟店の稼働がGMV成長に大きく貢献しています。

NP後払いは、キャッシュカウのビジネスとして、売上総利益額を重要指標に据えています。未払いコントロールによる原価抑制、延滞事務手数料の加算が寄与し、約40億円の売上総利益を計上しました。

atoneと共に成長の両輪であるNP掛け払いは、上期を通じて好調で、GMVは約45パーセント増の1,643億円となりました。既存加盟店の取扱高伸長に加えて、大型新規店が成長に寄与しました。

全社業績:上期 業績サマリー

2026年3月期上期の業績サマリーとなります。

当社のGMVは、年末商戦を含む下期の方が上期より大きくなる傾向があるため、GMVの進捗率はまだ50パーセント未満にとどまっていますが、想定より順調です。

営業利益の進捗率は、既に55パーセント程度になっており、この第2四半期においても上方修正を行います。

26年3月期 業績予想の上方修正

上期の業績好調、および下期の堅調な見通しにより、通期業績予想を上方修正します。こちらが修正内容となります。

GMVについては、掛け払い、atoneが上期好調で、下期も前回予想を上回る見込であり、その分を反映しています。

営業収益は、主に手数料率の低い大手加盟店の構成比率の上昇により微減となっていますが、原価については、下期も改善が進む見込みであり、売上総利益は3.2億円の上方修正を行っています。

営業利益としては、中長期的な成長基盤強化のため販管費を下期に3億円増額させた上で、29.0億円へと着地させます。

26年3月期 販売管理費増額の考え方

販管費増額の考え方について、ご説明します。順調な経営状況に鑑み、特段新規施策を行わなければ、下期の営業利益は16億円を超え、通期の営業利益は32億円に達する見込みです。

このうち3億円を、中長期的な成長基盤の強化のため販管費増額に回すことにします。詳細については、次のページでご説明します。

26年3月期 販売管理費増額の詳細

下期における具体的な販管費増額の内訳は、こちらです。

中期経営計画の達成に向けて、順調に進行している中、その先のさらなる成長を目的とした各領域の専門人材採用を推進していきます。

atoneやNP掛け払いにおいてエンタープライズ案件の営業活動強化による2年後から3年後およびそれ以降のGMV拡大を目指す他、事業拡大を見据えたプロダクトのアップデートやアライアンスも強化していきます。なお、来期の予算計画は未着手ですが、今期のような中途採用強化の方針を来期も継続する予定は、今のところありません。

GMV(四半期 推移)

全サービスのGMV構成の推移です。

決算ハイライトでご説明しましたとおり、B2Cのatone、B2BのNP掛け払いが成長ドライバーとなり、全社GMVは、前年同期比20.6パーセント増加しました。

GMV(前年同期比増減額)

GMVの前年同期比増加額の内訳となります。

atoneは、既存加盟店の取引拡大に加えて、新規加盟店の稼働によって112億円を積み上げることができました。

B2BのNP掛け払いは、継続的な既存加盟店における取引増加に加えて、大型新規店の稼働によって508億円の積み上げとなりました。

営業収益・売上総利益

全社の営業収益と売上総利益です。

営業収益はatone、NP掛け払いのGMV増加により、前年同期比8.2パーセント増加しました。

売上総利益は、GMV増加に加えて、各事業における未払いコントロールを含む原価抑制によって、前年同期比11.9パーセント増加しました。

NP後払いで25年3月期第2四半期から開始した延滞事務手数料の加算効果は第1四半期で一巡しており、この第2四半期は延滞事務手数料による前年同期比の成長効果はなくなっています。

サービス別業績:B2C atone

このページから、各サービスにおける主要指標についてご説明します。

atoneは、既存加盟店の取引拡大に加えて、デジタルコンテンツをはじめとした新規加盟店獲得による押し上げが大きく、GMVは前年同期比65.1パーセント成長しました。

今年8月にスモールスタートしたatoneプラスは、まだGMV貢献は限定的ですが、一人当たりの利用額の拡大などユーザー行動は概ね想定どおりに推移しています。

サービス別業績:B2C NP後払い他

NP後払い他については、引き続き安定してGMVを計上しています。

売上総利益については、昨年7月に開始した延滞事務手数料が1年経過し、加算による営業収益の押し上げ効果は一巡していますが、今後も安定的に利益を計上していきます。

サービス別業績:B2B NP掛け払い

B2BのNP掛け払いは、前年同期比プラス46.1パーセントと第1四半期に続き高成長を示しました。

既存店の伸びに加え、大型新規店もGMV成長に貢献しています。一方で新規店稼働については稼働から1年経つ大型店も出てくることで、第3四半期以降の前年同期比GMV成長率は、上期よりは低下する見込みです。

販売管理費(四半期推移)

販管費およびGMV対比の販管費率の推移です。

販売管理費の第2四半期の実績は、約23.3億円となりました。GMV対比の販管費率は1.25パーセントで、前年同期比マイナス0.12パーセントポイントと改善できています。

今後も対GMV比率を低位にコントロールする方針に変わりはありませんが、上方修正に関してご説明したとおり、将来の成長に向けて必要な投資については、利益を確保する前提で適切に行っていきたいと考えています。

販売管理費(項目別 四半期推移)

こちらは、項目別の販管費です。セールス&マーケティング、テック&ディベロップメント、その他、いずれもほぼ計画どおりに着地しました。

販売管理費(対GMV比率推移)

項目別のGMV対比の販管費率です。各項目ともに前年同期と比較して低減しています。各項目について対GMV比率オペレーティング・レバレッジが効く構造に変わりはありません。

業績ハイライトは以上となります。経営トピックスはCEOの柴田からご報告します。

B2C:新規稼働店

柴田:まず、B2C事業の新規加盟店について説明します。

「NP後払いair」が「大阪ガスファイナンス」にホワイトラベルで導入されることになりました。

現在、一部の店舗でテスト稼働をしており、12月より大阪ガスサービスチェーンで利用開始となる予定です。

NP後払いairは大阪ガスファイナンスのガス機器・水まわりの修理などの訪問型役務サービスに導入され、現場で現金の受け渡しや不要な取引をなくし、現金・債権管理コストや回収業務の削減に貢献します。

今般の事例を呼び水として、類似事業者の獲得も狙っていきます。

B2B:新規稼働店

次は、B2B事業の新規加盟店についてです。

NP掛け払いが、大塚商会が運営する「たのめーるアドバンス」に導入されました。こちらはB2B向けITソリューションの契約、契約管理をすべてWebで完結できるサービスとなっています。11月より少しずつ稼働を始めています。

先方としてもとても力を入れていくとうかがっているので、「NP掛け払い」の取扱高向上に加え、認知度の上昇にも大きく期待をしています。

組織:組織に関するアワード受賞

次に、組織についてのご報告です。

グローバル家電ブランド「ハイアール」が主催する、「ZeroDX Award 2025」において、「ベンチマーク・イノベーター賞」を受賞しました。

欧州の研究者からも注目される権威あるアワードですが、2年連続で受賞できたことをうれしく思っています。

また、経営コンサルティング企業「船井総研」が主催する、「サステナグロースカンパニーアワード2025」においても、当社が「エンプロイーサクセス賞」を受賞しました。

当社のユニークな組織への注目度が高まっていることを実感しています。

組織:ティール組織に関する書籍リリース

最後に、当社のティール型組織についてまとめた書籍を出版しましたので、ご報告します。

当社は2012年にすべての管理職ポジションを廃止し、役職ではなく役割で運営する自律分散型組織へと移行しています。10年以上にわたって磨き続けてきた実践と仕組みをまとめた一冊です。

右側のQRコードから当社ウェブサイトにアクセスし、書籍の概要をご覧いただけます。

独自の組織経営が当社の強みの源泉であることを、投資家のみなさまにもご理解いただけると思います。

以上、26年3月期第2四半期の決算説明となります。ご清聴ありがとうございました。

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