アルフレッサHD、医療用医薬品卸売事業の成長率は市場を大きく上回り圧倒的な業界シェアNo.1へ
2026年3月期第2四半期決算説明
荒川隆治氏(以下、荒川):みなさま、こんにちは。アルフレッサ ホールディングス株式会社代表取締役社長の荒川です。平素より格別のご支援を賜り厚く御礼申し上げます。
はじめに2026年3月期第2四半期決算について、次に25-27中計の進捗と業績予想についてご説明します。
連結損益計算書

田中敏樹氏:アルフレッサ ホールディングス株式会社取締役常務執行役員の田中です。2026年3月期第2四半期の連結損益からご説明します。
売上高は前年比5.0パーセント増収の1兆5,297億円となりました。
売上総利益は前年比3.4パーセント増益の1,057億円、売上比は6.91パーセントで前年同期から0.12ポイント減少しました。
販管費は2.6パーセント増加し895億円、売上比は5.85パーセントで前年同期から0.15ポイント減少しました。
営業利益は8.1パーセント増益の162億円で、売上比は0.03ポイント上昇し1.06パーセントとなりました。
経常利益は7.4パーセント増益の174億円となりました。
中間純利益は18.1パーセント減益の115億円となりました。
2025年5月15日発表の当初予想に対する達成率はスライド一番右の列に記載のとおりです。売上高は99.9パーセント、営業利益は115.8パーセント、中間純利益は126.6パーセントとなりました。
配当については、配当方針DOE2.5パーセント以上に基づき、中間配当34円としました。
連結貸借対照表

貸借対照表についてご説明します。2025年3月末と比較して、資産合計は608億円増加し、1兆5,007億円です。主な増加要因は、資産の部では、流動資産が533億円増加し、固定資産が74億円増加しています。
一方、負債の部では、流動負債が537億円増加、固定負債が9億円増加、純資産は61億円増加し4,883億円、自己資本比率は32.5パーセントと、1.0ポイント減少しました。
連結キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローです。営業活動によるキャッシュ・フローは、運転資本の増減等により305億円となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得等で、157億円のマイナス、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等で、68億円のマイナスとなりました。
結果、キャッシュは78億円の増加、期末残高は1,827億円となりました。
医療用医薬品等卸売事業

セグメント別の営業損益をご説明します。まず、医療用医薬品等卸売事業の業績です。
売上高は前年比5.4パーセント増収の1兆3,672億円で、売上総利益は4.7パーセント増益の794億円で売上比5.81パーセント、前年から0.04ポイント低下しました。販管費は2.4パーセント増加し646億円で、売上比は4.73パーセントで前年から0.14ポイント低下しました。結果、営業利益は16.6パーセント増益の147億円、売上比は1.08パーセントで前年から0.1ポイント上昇しました。
薬価の中間年改定によるマイナス影響、および人件費を含む物流費高騰等厳しい経営環境であったものの、市場伸長を上回る売上成長による増収効果とコストコントロールへの注力等により増収増益となりました。
医療用医薬品等卸売事業:カテゴリー別売上構成比

カテゴリー別の売上構成比はスライドのとおりです。新薬創出加算品と特許品・その他を合わせると構成比が82.9パーセントとなり、前年に引き続き取扱いが増加し、当社グループ内での構成比は2.4ポイント上昇しています。長期収載品は6.3パーセントで前年より低下し、後発医薬品は10.8パーセントで前年より増加しています。
セルフメディケーション卸売事業

セルフメディケーション卸売事業です。売上高は前年比2.4パーセント増収の1,355億円で、売上総利益は2.6パーセント増加の139億円で売上比は10.29パーセント、前年から0.02ポイント上昇しています。
販管費は2.7パーセント増加の121億円で売上比は8.99パーセント、前年から0.03ポイント上昇し、結果、営業利益は1.8パーセント増益の17億円、売上比は1.3パーセントとなっています。市場伸長および販路拡大による増収効果に加え、物流費の上昇はあるもののコストコントロールに注力したこと等により増収増益となりました。
医薬品等製造事業

医薬品等製造事業です。売上高は前年比5.3パーセント減収の255億円で、売上総利益は11.6パーセント減少の54億円、販管費は7.1パーセント減少の55億円で、結果、9,800万円の営業損失となりました。
原薬の売上伸長および販管費抑制への取り組みの一方で、薬価改定と2024年10月から導入された長期収載品の選定療養制度の影響による医薬品の販売減少、および診断薬の需要落ち込み等により減収、営業損失となりました。
調剤薬局等事業

調剤薬局等事業です。売上高は前年比0.5パーセント減収の182億円で、売上総利益は0.6パーセント減少の67億円、販管費は0.8パーセント増加の66億円で、結果、営業利益は1億円となりました。
薬価改定によるマイナス影響ならびに仕入原価上昇および人件費や減価償却費等の販管費増の影響により、減収減益となりました。
その他事業(再生医療関連事業)

最後に、今年度に新設したその他事業の再生医療関連事業です。来期以降の事業展開と売上成長に向けた基盤整備のための投資等に注力し、案件受注に向けた研究開発費や人件費等の販管費が先行しています。
以上が2026年3月期第2四半期決算の概要です。 私からの説明は以上です。
25-27中計の進捗

荒川:25-27中計の進捗についてお話しします。本日お話しする内容はスライドのとおりです。
25-27中計成長シナリオ

まずは事業戦略についてお話しします。中計の成長シナリオです。25-27中計において、基盤領域ではさらなる競争力強化に取り組みます。中長期ビジョン達成に向け、新規・成長領域に700億円の投資を計画しています。そして、成長領域が連結営業利益を牽引します。
次のページ以降で進捗について具体的にご説明します。
基盤領域:医療用医薬品卸売事業

まずは基盤領域です。医療用医薬品卸売事業においては、業界No.1の圧倒的なMS数で、限定された適応症を有する等の特徴があるスペシャリティ医薬品でありながら対象患者が比較的多く、専門病院に限らずプライマリー領域でも処方される製品のプロモーション活動である、ネオプライマリー戦略を遂行しています。
結果、医療用医薬品卸売事業の成長率は市場成長率を大きく上回り、圧倒的な業界シェアNo.1となりました。
基盤領域:医療用医薬品等卸売事業

基盤領域の医療用医薬品等卸売事業においては、これまで10の事業所で、ISO9001の取得をしています。引き続きグループ全体で認証取得に取り組み、品質を向上していきます。
昨年度に稼働を開始したつくば物流センター、山口宇部センター、および今年度に稼働を開始した四国物流センターにより物流ネットワークも拡充し、ステークホルダーが求めるロジスティクスを展開しています。
成長領域:ソリューション

成長領域です。ヘルステックによる患者さまや医療機関の利便性等の向上、および製薬企業向けのソリューション提供で、利益水準の向上を目指しています。
代表的なプロダクト・サービスである「Mydodes(マイドーデス)」と「NOVUMN(ノバム)」の両方において、会員人数、採用施設数ともに、前年比で約40パーセント上昇しています。
成長領域:メディカル品卸売事業

メディカル品卸売事業においては自社での取り組みに合わせ、当期については専業卸さまとの経営統合等を通じて全国ネットワークを強化しました。
成長領域:新規開発医薬品

医薬品等製造事業においては、製品パイプラインの拡充を行っています。本年9月、「ネフィー点鼻液」の製造販売承認を取得しました。「ネフィー点鼻液」は、アナフィラキシー補助治療剤として点鼻による簡便で迅速な投与を可能としています。
グループ理念「すべての人に、いきいきとした生活を創造しお届けします」を実現すべく、患者さまのQOL向上に貢献していきます。
成長領域:群馬新製剤棟

群馬工場における新製剤棟については建設が計画どおり進捗しており、来年4月に稼働開始予定です。中長期ビジョン達成に向け、受託製造は高薬理活性製剤等の受託製造を含め、順調な成長を見込んでいます。
なお、新規受注件数は9月末現在で30件超であり、稼働開始までに40件を超える見通しです。
新規領域:バイオ後続品国内製造事業

新規領域についてご説明します。当社、キッズウェル・バイオ株式会社さま、および株式会社カイオム・バイオサイエンスさまが厚生労働省の「医療施設等施設整備費補助金」に係る公募に対し共同で申請を行い、本年5月21日付で採択されました。
マイセナックス・バイオテックさまも含めた4社で合弁会社を設立することに基本合意し、厚生労働省の支援を通じて、経済安全保障の観点からバイオシミラーの国内製造による安定供給体制の構築を進めていきたいと考えています。
財務資本戦略:基本方針

財務資本戦略についてご説明します。本中計では、資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、資本効率のさらなる向上を行います。
具体的には財務健全性と資本効率の向上を意識し、継続的かつ安定的な累進配当政策と適時適切、機動的な自己株式の取得も柔軟に検討し、株主還元の充実を図っていきます。
財務資本戦略:キャッシュ・アロケーション

キャッシュ・アロケーションのイメージはスライドのとおりです。営業キャッシュ・フローと資産売却により、新規領域と成長領域を中心とした1,200億円の投資と株主還元を行います。
財務資本戦略:政策保有株式の縮減

政策保有株式の縮減についても積極的に取り組んできました。今年度中に純資産比で10パーセントを切る見込みであり、今後も積極的に縮減を進めていきます。
財務資本戦略:配当と自己株式取得の方針

配当については、DOE2.5パーセント以上を計画し、累進配当をします。自己株式の取得方針についてはこれまで同様、適時適切、機動的に自己株式の取得を実施していきます。
連結業績予想

2026年3月期の業績予想です。まずは、連結業績予想です。2025年11月6日に親会社に帰属する当期純利益の予想を修正し、31.4パーセント増益、売上比1.16パーセントの360億円としました。 なお、1株あたり年間配当金は、5円増配の68円としています。
医療用医薬品等卸売事業

医療用医薬品等卸売事業です。こちらは当初予想を変更していません。
セルフメディケーション卸売事業

セルフメディケーション卸売事業です。こちらも当初予想を変更していません。
医薬品等製造事業

医薬品等製造事業です。こちらも当初予想を変更していません。
調剤薬局等事業

調剤薬局等事業です。こちらも当初予想を変更していません。
その他事業(再生医療関連事業)

その他事業の再生医療関連事業です。こちらも当初予想を変更していません。
以上で決算の説明を終了します。ご清聴ありがとうございました。
新着ログ
「卸売業」のログ




