2025年3月期決算説明

荒川隆治氏(以下、荒川):みなさま、こんにちは。アルフレッサ ホールディングス株式会社の荒川隆治です。平素は格別のご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。

弊社は5月15日に2025年3月期の決算発表を行いました。本日はより多くの方にご視聴いただくため、Webライブ配信の形式で決算説明会を開催します。よろしくお願いします。

まず初めに取締役常務執行役員の田中から2025年3月期の業績について、次に私から「22-24 中期経営計画」の振り返り、トピックス、業績予想、そして新たに策定した「25-27 中期経営計画」についてご説明します。それでは田中常務、よろしくお願いします。

連結損益計算書

田中敏樹氏:こんにちは。アルフレッサ ホールディングスの田中です。まず、2025年3月期の連結損益からご説明します。

売上高は前年比3.6パーセント増収の2兆9,610億円、売上総利益は3.7パーセント増加し2,139億円、売上比は7.22パーセントと横ばいで推移しました。販管費は4.7パーセント増加し1,758億円、売上比は5.94パーセントで前年から0.07ポイント上昇しました。

その結果、営業利益は1.0パーセント減益の380億円、売上比は0.06ポイント減少し、1.29パーセントとなりました。経常利益は1.2パーセント増加の404億円、当期純利益は7.3パーセント減少の273億円となりました。

4つの事業セグメントとも増収であったものの、物価上昇や人件費増の影響等により販管費が増加し、営業減益となりました。

また、特別利益として投資有価証券売却益を59億円、特別損失として製造販売権を含めた減損損失56億円を計上しています。

昨年11月7日の修正予想に対する達成率は一番右の列に記載のとおり、売上高は99.9パーセント、営業利益102.1パーセント、当期純利益97.8パーセントとなりました。

ROEは5.7パーセント、配当については配当方針DOE2.4パーセントに基づき、普通配当63円としました。

連結貸借対照表

次に、貸借対照表についてご説明します。

2024年3月末と比較して、中ほどに記載されている資産合計は77億円減少し、1兆4,398億円となりました。主な減少要因として、資産の部では流動資産が267億円減少、固定資産が189億円増加しています。

一方、負債の部では流動負債が120億円減少、固定負債が18億円増加しました。また、純資産は23億円増加して4,822億円です。自己資本比率は33.5パーセントと、0.4ポイント増加しました。

連結キャッシュ・フロー

続いて、キャッシュ・フローです。

営業活動によるキャッシュ・フローは56億円となりました。2024年3月期から減少していますが、これは同年の期末日が休日であったため、支払債務決済の一部が、2025年3月期に、繰り延べられたことが要因です。

投資活動によるキャッシュ・フローは固定資産の取得等で、249億円のマイナスです。財務活動によるキャッシュ・フローは自己株式の取得110億円、配当金の支払い125億円などにより、235億円のマイナスとなりました。

この結果キャッシュは427億円減少し、期末残高は1,748億円となりました。

医療用医薬品等卸売事業

ここからはセグメント別の営業損益をご説明します。

まず、医療用医薬品等卸売事業の業績です。

売上高は、前年比3.9パーセント増収の2兆6,400億円です。売上総利益は5.7パーセント増加の1,599億円、売上比は6.06パーセントと、前年から0.1ポイント改善しました。

販管費は7.3パーセント増加し、1,268億円となりました。売上比は4.81パーセントと、前年から0.15ポイント上昇しました。その結果、営業利益額はほぼ横ばいの330億円、売上比は1.25パーセントと、前年から0.05ポイント低下しました。

薬価改定によるマイナス影響はあったものの、市場を上回る成長、中でも、特許品・新薬創出加算品等の販売増加により、増収となりました。売上総利益率も改善しましたが、人件費、物流費、および減価償却費等のコスト増により、減益となりました。

医療用医薬品等卸売事業:カテゴリー別売上構成比

カテゴリー別の売上構成比はご覧のとおりです。

新薬創出加算品と特許品・その他を合わせると、構成比は80.4パーセントです。前年に引き続き取扱いが増加し、弊社グループ内での構成比も3.6ポイント上がっています。

長期収載品は8.6パーセント、後発医薬品は11.0パーセントの売上構成比で、前年より低下しています。

セルフメディケーション卸売事業

次に、セルフメディケーション卸売事業です。

売上高は前年比1.1パーセント増収の2,657億円です。売上総利益は1.2パーセント増加の270億円、売上比は10.19パーセントと、前年より0.02ポイント改善しています。

販管費は0.3パーセント増加の241億円、売上比は9.08パーセントと、前年から0.07ポイント低下しました。その結果、営業利益は10.0パーセント増益の29億円、売上比は1.11パーセントと、前年より0.09ポイントアップしました。

市場環境の変化に伴う競争の激化や物流費や人件費等のコスト増があったものの、インバウンド需要回復による安定した市場成長、適正価格での販売への取り組みおよび販管費抑制等により、増収増益となりました。

医薬品等製造事業

次に、医薬品等製造事業です。

売上高は前年比2.5パーセント増収の540億円です。売上総利益は7.8パーセント減少の132億円です。販管費は4.2パーセント減少の119億円で、営業利益は12億円となりました。

原薬および医薬品受託製造、医療機器の売上伸長により増収となりましたが、薬価改定および製造原価上昇等によるマイナス影響が大きく、販管費抑制に取り組んだものの減益となりました。

医療関連事業(調剤薬局事業)

最後に医療関連事業です。

売上高は前年比1.0パーセント増収の370億円です。売上総利益は0.7パーセント減少の136億円です。販管費は0.2パーセント増の130億円、営業利益は5億円となりました。市場伸長の影響により増収であった一方、仕入原価上昇などの影響により減益となりました。

以上が、2025年3月期決算の概要です。私からの説明は以上です。

引き続きまして、荒川より、「22-24 中期経営計画」の振り返りについてお話しします。

22-24中計の成果

荒川:「22-24 中期経営計画」の成果についてです。売上高は計画を大きく上回ることができた一方で、利益項目は未達となりました。投資は960億円、総還元性向は3年間で100パーセントとしました。

22-24中計の主な取り組み

続きまして、主な取り組みです。

基盤事業についてはご覧のような取り組みを通じて、競争力強化を行いました。成長事業、新規事業については経営資源の戦略的投資を行っていきました。

22-24中計の主な取り組み:政策保有株式の縮減

政策保有株式の縮減についても、ご覧のように積極的に取り組んでいきました。

22-24中計の主な取り組み:株主還元の強化

配当についてはDOE2.4パーセント以上を継続、普通配当は会社設立以来21期連続増配となりました。加えて、460億円の自己株式取得を実施しました。

基盤事業:医療用医薬品等卸売事業

続きまして、最近のトピックスについてご説明します。

医療用医薬品等卸売事業では、アルフレッサ株式会社と宮崎温仙堂商店の合併を発表しました。アルフレッサに医薬営業戦略委員会の設置、ISO9001の認証取得にも取り組みました。

基盤事業:セルフメディケーション卸売事業

セルフメディケーション卸売事業ではアルフレッサ ヘルスケアが、熊本県御船町に、九州物流センターを移転し、稼働を開始しました。

成長事業:新規開発医薬品

新規開発医薬品についてはご覧のように、さまざまな企業さまと協業し、医薬品等の製品パイプラインの拡充を推進しています。

基盤+新規事業:医療用医薬品等卸売事業、ヘルステック

ヘルステックに関しては、アルフレッサとアセントロボティクスさまが、デジタルツイン技術を用いて医療分野の業務効率化や医療の質向上を目指しています。

新規事業:再生医療サプライチェーン

再生医療サプライチェーンについては、セルリソーシズによる羽田PDCの新設、イノバセルさまとの提携、ミナリスさまとの協業開始などを発表しました。

新規事業:ヘルステック、医療周辺事業(企業向け健康管理業務)

アルフレッサが、ヤマトホールディングスさまと、自動車運送事業者の従業員のみなさまの医療アクセス向上に向けて、オンライン医療を中心としたサービスを提供するMY MEDICA(マイメディカ)を設立しました。

新規事業:AHS(Alfresa Healthcare Solution)、ヘルステック

アルフレッサ ヘルスケアはウィルベースさまと資本業務提携を締結し、アルフレッサ・ヘルスケア・ソリューション(AHS)を推進しています。

サステビリティ(ESG):環境・社会分野における取り組み

環境保全に関する取り組みとしては、ヤマトオートワークスさまとCO2排出量削減に向けた取り組みを加速させています。

ドローンによる医薬品配送についてはティーエスアルフレッサとアルフレッサが、地域社会の課題解決へ向けた取り組みを推進しています。

サステビリティ(ESG):ダイバーシティの推進

ダイバーシティの推進についてはご覧のようにさまざまな認定取得に至りました。

以上、最近のトピックスについてご説明しました。

連結業績予想

続きまして、2026年3月期業績予想です。

まずは連結業績予想です。売上高は4.9パーセント増、売上総利益率は7.1パーセントです。人件費、物流費、減価償却費などの増加により、増収減益を見込みます。

なお、1株あたり年間配当金は5円増配の68円としています。

医療用医薬品等卸売事業

医療用医薬品等卸売事業の売上高は、市場伸長を超える前年比105.1パーセントの2兆7,760億円です。売上総利益は1,657億円、売上比5.97パーセントです。販管費は1,321億円です。営業利益は336億円で、売上比1.21パーセントと、増収増益を見込んでいます。

セルフメディケーション卸売事業

セルフメディケーション卸売事業は売上高は市場伸長を上回り、前年比103.5パーセントの2,750億円です。営業利益は88.1パーセントの26億円で、売上比0.95パーセントです。物流費増加などの影響等により、増収減益を見込んでいます。

医薬品等製造事業

医薬品等製造事業は売上高は532億円です。営業利益は10億円、売上比は1.88パーセントになります。薬価改定のマイナス影響、製品パイプライン拡充に向けた投資等の販管費増加により、減収減益を見込んでいます。

調剤薬局等事業

調剤薬局等事業は医療関連事業からセグメント名を改称しました。売上高は371億円です。営業利益は前年比117.3パーセントの7億円、売上比は1.89パーセントです。市場伸長や、対患者さま業務の充実などに努め、増収増益を見込んでいます。

その他事業(再生医療関連事業)

今年度に新設しました、その他事業の再生医療関連事業です。来期以降の案件受注などの事業展開と、売上成長に向けた基盤整備のための投資等に注力していきます。

アルフレッサホールディングス(株)の新体制

最後に、役員の異動についてです。6月25日の定時株主総会、その後の取締役会にて決議されることを前提とした、役員の新体制です。

ますますのご指導とご鞭撻のほど、よろしくお願いします。 以上をもちまして、決算の説明を終了します。

目次

続きまして、新たに策定した「アルフレッサグループ 25-27 中期経営計画」についてご説明します。今中計のテーマは「Vision2032 Stage2 ~総合力で未来を切り拓く~」です。

本日お話しするのはご覧のとおりです。

グループ理念と2032年度 中長期ビジョン

まずはグループ経営方針についてご説明します。

アルフレッサグループではグループ理念に基づき、健康寿命の延伸、地域医療への貢献、およびヘルスケア・イノベーションなどの社会価値を創造するため、中長期ビジョンにおいて、基盤事業、成長事業、新規事業の事業戦略を遂行し、トータルサプライチェーンサービスの強化と拡大を目指しています。

事業環境と課題認識

弊社グループを取り巻く経営環境は今後大きく変化することが予想されます。ご覧のように、環境変化による脅威もありますが、一方では豊富な事業機会もあると考えています。

25-27中期経営計画 グループ経営方針

このような経営環境を受けて、今中計ではご覧のような5つのグループ経営方針を定めました。それぞれについて、次のページからご説明します。

TSCS進化拡大のためのグループ総合力発揮

1つ目は『TSCS進化拡大のためのグループ総合力発揮』についてです。

グループ全体で、医薬品等の導入・開発、製造から、物流・販売、市販後調査、ラストワンマイルまでをシームレスに提供し、限定流通品の獲得、CDMO事業の拡大、安定的なサプライチェーン運営を目指します。

TSCS進化拡大のためのグループ総合力発揮

ご覧のページではTSCSの機能のうち、特に強化しているところについてお示ししています。成長が期待されるモダリティにグループとして一元対応できるよう機能を充実していきます。

成長事業・新規事業への戦略的投資

2つ目は成長事業・新規事業への戦略的投資です。持続的成長に向けて新たな収益モデルを構築するため、各事業セグメント、ならびにTSCS、再生医療関連事業、医療周辺事業、海外事業に積極的に投資をしていきます。

基盤事業のさらなる競争力強化

3つ目は基盤事業のさらなる競争力強化です。グループ価値向上に向けて基盤事業の収益力向上を図ります。

コストコントロールの徹底

4つ目はコストコントロールの徹底です。物流費や人件費等の上昇、毎年薬価改定の環境の中、コストコントロールの徹底を進めます。

サステナビリティ経営の推進

最後はサステナビリティ経営の推進についてです。サステナビリティ基本方針については、グループ理念に加え、持続可能な社会と企業価値向上を目指す姿勢をより詳しく表現しました。サステナビリティ重要課題も新たに特定しています。

グループ経営指標

続いて、グループの経営指標についてご説明します。

ご覧のとおり、本中計は中長期ビジョン達成に向けた第2ステージであり、確実な利益拡大のための重点投資とコスト最適化により、これまでの取り組みを進化させる3年間となります。

2027年度の売上高3兆3,300億円、営業利益435億円、ROEは3年平均で7パーセント水準です。

投資は3年間累計で1,200億円規模を計画しています。

DOEは前中計から0.1パーセントアップの2.5パーセント以上を目指し、かつ累進配当政策を採用します。

事業戦略:セグメント別業績目標

ここからは具体的な事業戦略についてお話しします。

ご覧のページはセグメント別の業績目標です。具体的な取り組みについては以降のページでご説明します。

事業戦略:投資計画

投資計画については、業績目標を達成するために、そして将来の確実な利益拡大のために、新規事業と成長事業に積極的な投資を実施していきます。

事業戦略:医療用医薬品等卸売事業

医療用医薬品等卸売事業についてはご覧のような5つのテーマを掲げ、TSCS実現に向けた事業機会の拡大を目指していきます。

事業戦略:医療用医薬品等卸売事業

MS力の最大化については業界ナンバーワンの圧倒的なMS数で、診療所、病院などのお得意さまにプロモーション、プロセスサポート、および、トータルソリューションなどをご提案します。

事業戦略:医療用医薬品等卸売事業

全国ネットワークの強化については、医療用医薬品、診断薬、医療機器において、自社での取り組み強化、専業卸さまとのアライアンス等を通じて全国ネットワークを強化していきます。

事業戦略:医療用医薬品等卸売事業

ソリューション事業の推進による収益基盤の構築については、患者さまやお得意さまへのヘルステックと共に、メーカーさまへのソリューションの両方に貢献できる卸の強みを最大限活用し、流通事業ソリューション、および革新的ソリューションに取り組みます。

事業戦略:医療用医薬品等卸売事業

ステークホルダーが求めるロジスティクス体制構築については、物流センターの自動化、機械化、そしてさらなる品質向上、デジタルツイン技術を用いた業務効率化、ラストワンマイルへの取り組み、環境・社会への対応を推進していきます。

事業戦略:医療用医薬品等卸売事業

グループ一体となって、人的資本の戦略も強化します。RS体制強化により医療用医薬品、メディカル品の販売を強化していきます。

事業戦略:セルフメディケーション卸売事業

続きまして、セルフメディケーション卸売事業です。

「『健康』×つなぐ×しあわせ」をテーマに、ご覧のように、基盤事業、成長事業、および新規事業での取り組みを進めていきます。

事業戦略:セルフメディケーション卸売事業

ロボット等導入による物流倉庫の生産性向上については、最新マテハンの導入や物流センター庫内作業の効率化など、人件費等コスト上昇への対応をします。

事業戦略:セルフメディケーション卸売事業

外部環境の変動に強い販売戦略の展開としては、SP商品、ニューチャネル、データビジネスに注力します。

事業戦略:セルフメディケーション卸売事業

自社主体的な新たなソリューションの展開については新しいサプライチェーンマネジメントモデルの確立を目指し、環境変化を見据えた汎用性の高い物流センター運営を推進します。

事業戦略:医薬品等製造事業

次は医薬品等製造事業についてです。事業ポートフォリオの再構築による安定的な経営基盤の確立を目指し、基盤事業、成長事業、新規事業を推進していきます。

事業戦略:医薬品等製造事業

基盤事業では利益率・効率性向上を目指し、事業ポートフォリオ、製品ポートフォリオ、人員配置の見直しを進めていきます。

事業戦略:医薬品等製造事業

受託製造拡大と製品パイプラインの拡充については、群馬工場における新たな医薬品製造棟の建設を進めます。またご覧のような領域を中心に、製品パイプラインを拡充していきます。

事業戦略:医薬品等製造事業

API製造部門の新規事業開発ではアルフレッサ ファインケミカルが、価格・品質・業務連携の優位性をドライビングフォースとしてバイオ医薬品分析を受託し、委託元のニーズへ対応していきます。

事業戦略:調剤薬局等事業

次に、調剤薬局等事業においては、地域に求められる『かかりつけ薬局』を目指し、ご覧のような基盤事業、成長事業、新規事業に取り組みます。

事業戦略:調剤薬局等事業

先服薬指導の強化については、対患者さま業務の充実に向けて、調剤後服薬指導の従来フローを変更し、先監査・先服薬指導、調剤同時進行により、対患者さま業務の充実を図ります。

事業戦略:調剤薬局等事業

ドミナント戦略深化による地域医療サポートについては、同じ地域の薬局がサポートし合えるドミナント形成を進め、充実した地域連携の枠組みの中で、地域住民の外来・在宅の獲得を目指します。

事業戦略:調剤薬局等事業

介護事業への参入としては、超高齢社会における在宅医療のニーズの増加や要介護認の 患者さまの増加への対応として、大規模住宅型有料老人ホームの経営に取り組んでいきます。

事業戦略:再生医療関連事業(セルリソーシズ㈱)

次に、その他事業の再生医療関連事業です。その中心的な役割を担うセルリソーシズが、マスターセルの製造と保管、CMO・CDMO事業の事業開発をコア事業として進めていきます。

事業戦略:再生医療関連事業

国内の再生医療トータルサプライチェーンサービスの構築に向けて、必要なすべての機能を一元的に提供できるように、自社構築およびアライアンス先との関係性を強化して、早期の案件受注、売上成長へつなげていきます。

事業戦略:海外事業

海外事業については、アジア事業を進化させていきます。ベトナム事業の進化、フルエージェンシー事業の構築、日系製品の海外導出の拡大に注力していきます。

財務資本戦略

続きまして、財務資本戦略です。

本中計では資本効率の向上と財務健全性を意識しつつ、持続的企業価値向上のための積極的成長投資と安定した株主還元による中長期ビジョンへの足場固めをしていきます。 主要財務指標としてはご覧のとおりです。

財務資本戦略

また、弊社は資本コストを意識し、資本収益性であるROEのさらなる向上に向け、ご覧のようなさまざまな施策を積極的に進めていきます。

財務資本戦略

キャピタル・アロケーションのイメージはご覧のとおりです。投資・株主還元の原資の優先順位は、営業キャッシュ・フロー、政策保有株式等の資産売却、そして借入等の負債活用です。

サステナビリティ(ESG)戦略

最後はサステナビリティ戦略です。

サステナビリティ重要課題については、自社が社会課題に与える影響と社会課題が自社に与える影響の2軸で8つの重要課題を新たに特定し、取り組みを進めていきます。

サステナビリティ(ESG)戦略

環境については、地球環境保全に取り組みます。ご覧のような3つの項目に注力し、環境に配慮した事業活動を通じて社会への貢献を行います。

サステナビリティ(ESG)戦略

人財の活躍推進についてです。

アルフレッサグループの人的資本経営は「人財」こそが成長の原動力であるということです。4つの取り組みを推進し、5つの人財要件のさらなる充実に取り組みます。

サステナビリティ(ESG)戦略

次に、コンプライアンス、リスクマネジメントについてです。

コンプライアンスについては、独禁法等の遵守、徹底に向けたPDCAサイクルの継続・強化、ハラスメントの対応強化を行います。リスクマネジメントについては、新しいリスクマネジメント手法の導入、情報セキュリティの強化、BCP対応強化に取り組みます。

サステナビリティ(ESG)戦略

ITガバナンスにおいては、その強化とセキュリティ対策、AI等新技術の活用と人財育成に取り組みます。

サステナビリティ(ESG)戦略

コーポレートガバナンス改革については、成長戦略に向けた取締役会の機能強化を行います。

株主総会のご承認が前提で、監査等委員会設置会社へ移行、社外取締役・女性取締役比率のアップと役員報酬体系見直しを行います。

以上、「アルフレッサグループ 25-27 中期経営計画」についてご説明しました。

私たちを取り巻く環境は厳しくなっていますが、医薬品を「安心」「安全」「誠実」にお届けするという社会インフラを担う企業として、新たな価値創造に向けて取り組んでいきます。

みなさまの絶大なるご支援をよろしくお願いします。ご清聴、誠にありがとうございました。