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シナネンホールディングス株式会社8132

東証プライム

卸売業

2026年3月期 中間期ハイライト

寺田達彦氏:みなさま、本日はお忙しい中、シナネンホールディングス2026年3月期中間期決算説明会にご参集いただきまして、誠にありがとうございます。執行役員財務IR部長の寺田です。本日は、当社の中間期業績概要並びにトピックスについてご説明をします。どうぞよろしくお願いします。

まず、2026年3月期中間期のハイライトをご説明します。スライドの最初のトピックスです。中間期決算の各事業は堅調に推移していまして、経常利益は前年同期比で増加しました。エネルギー事業、非エネルギー事業ともに、収益基盤の安定化が進んでいます。

続きまして、2点目となります。当期業績予想については、期初に公表しました内容から変更はありません。引き続き、計画達成に向けて着実に取り組んでいきます。

そして3点目のトピックスとなりますが、中期経営計画における成長戦略の1つである「リテールサービス戦略の強化」についてアップデート情報をみなさまに共有します。後ほど詳しくご説明をします。

以上、よろしくお願いします。

2026年3月期 中間期 業績概要

それでは2026年3月期中間期の決算概要についてご説明をします。

まずPLですが、当中間期の連結売上高は約1,204億円となりました。前年同期比で約31億円減少しました。これは、石油類とガソリンの販売数量減少などが影響しましたが、売上総利益は約170億円と前年同期比で1億円増となっており、収益性は少額ではありますが改善をしています。

販売費および一般管理費は約163億円と前年同期比で約3億円減少し、コスト効率化が進んでいます。営業利益は6億9,000万円と前年同期の2億4,000万円から4億5,000万円増加しました。経常利益は10億4,000万円と前年同期比で約3倍に拡大しています。最終的な中間純利益は4億3,000万円となりまして、前年同期比で2億7,000万円増加しました。

全体としましては、減収であるものの、コスト削減と収益性改善により利益面は改善してきています。

2026年3月期 中間期 セグメント別売上概況

続きまして、セグメントの売上概況についてご説明をします。

まず、BtoC事業ですが、こちらは約270億円となりまして、前年同期比で6億円減少しました。夏季の気温上昇に伴う単位消費量の減少などが影響しています。

続いてBtoB事業ですが、こちらは約823億円となり、前年同期比で約30億円減少しています。産業用ガス販売におけるスポット取引の減少が主な要因となっています。一方で、非エネルギー事業は約109億円と前年同期比で約5億円増加しました。総合建物メンテナンス事業やシェアサイクル事業、システム事業が堅調に推移しています。

2026年3月期 中間期 営業損益:増減要因

​​続きまして、営業利益の増減要因についてウォーターフォールでご説明をします。

当中間期の営業利益は6億9,000万円となりまして、前年同期の2億4,000万円から4億5,000万円へ大幅増加しています。

増加要因としましては、BtoC事業では、コスト見直しなどにより収益性が改善し1億9,000万円の増益となりました。非エネルギー事業、具体的にはシェアサイクル事業のシナネンモビリティPLUS、総合メンテナンス事業のシナネンアクシア、システム事業のミノスにおいて収益性改善が進んでいまして、3億円の増益となっています。

一方で、グラフ中央のシナネンのBtoB事業では、前期受注していましたスポット受注が当期受注できなかったということがあり、1億4,000万円の減益となりましたが、全体としては利益改善が実現しています。

売上は前年同期比で減少しましたが、販管費の低減、それから収益性改善の取り組みによって、営業利益は前年同期比増となっています。収益体質強化が着実に進んでいることが今回決算の特徴かと思われます。

経常利益推移(四半期毎)

続きまして毎回お見せしていますが、四半期ごとの損益動向で、経常利益の四半期推移のご説明をします。

当期は第1四半期で約9億8,000万円、中間会計期間は5,800万円と少額でしたが、前年同期を上回る水準で推移しています。

新体制である中込社長体制になって2年目ですが、初年度から着実に利益回復が進んでおり、当期も黒字で推移してきています。

特にこの中でコメントしますと、第2四半期についてです。2024年3月期、2025年3月期と、だんだん赤字が減ってきて当期は黒字化しました。

当社の今までの特徴としては、どうしても収益が上半期よりも下半期に偏重気味でしたが、上半期部分でいよいよ黒字化が達成できました。中込社長体制のもとでサスティナブルな諸施策に対応していますが、それが着実に結実してきていると見ていただければと思います。

ただ最も大事なポイントは、2026年3月期全体で49億円というターゲットを持ってきていますが、達成率的にはまだ20パーセント程度であるということです。

上半期全体として黒字化しましたが、やはり、頂はまだまだ高いです。当社は下半期が繁忙期になります。すでに下半期に入ってきていますが、着実に収益が積み上がってきている状況なので、我々の得意とする分野含めてしっかり取り組んで、業績達成に向けて邁進していきます。

2026年3月期 中間期 連結キャッシュフロー:主な内容

続きましてキャッシュフローとなります。

営業活動によるキャッシュフローは30億9,000万円となりまして、前年同期比で9,000万円減少しています。税金等調整前中間純利益が7億5,000万円増加した一方、賞与引当金増加に支払う金額が、11億円増加したことが影響しています。

投資活動におけるキャッシュフローは7億5,000万円の支出となりました。前年同期比で8億8,000万円減少しましたが、前期にあった新本社ビル取得の支出がなくなったということと、固定資産売却による収入が発生したことによるものです。

財務活動によるキャッシュフローですが、33億1,000万円の支出となりました。前年同期比で49億3,000万円の減少となりましたが、こちらは市中銀行からの運転資金借入の減少幅が前期よりも小さかったということが要因となっています。

結果としまして、現金および現金同等物の期末残高は約107億円と、前年同期比で58億9,000万円増加しています。

2026年3月期 中間期 キャッシュフロー配分

続きましてキャッシュフロー配分です。

この表については年度末のときにも少しご説明していますが、新しく資料として、我々の得たキャッシュをいかに配分していくのかというイメージを、定期的にしっかりステークホルダーのみなさまにご提示するために入れています。

当社は、収益力向上とポートフォリオの更新によって、キャッシュ創出力拡大に取り組んでいます。上期時点では計画どおりの進捗ではないのですが、下期に向けて引き続き注力していくこととしています。

キャッシュインは60億円プラスアルファですが、キャッシュアウトはすでに還元はキャッシュアウトしており、投資もいくつか例示をしており、詳細や金額は差し控えしますが、いくつかティールとしてクローズしたものもあり、現在走っているところもあります。ただ元々の年間で見た計画でいくと、少し計画よりも遅れ気味のところがありますが、引き続きしっかりより良いものに対しての投資を、チャンスを探っていく、あるいは案件を進めていく対応です。

また、その他にも入れていますが、お金の使い方の中で、いいものを使って、なおお金が余った場合と、あるいは活用の余地があった場合は、その他の施策として還元施策とを含めまして、さまざまな方策について機動的に検討していきたいと考えています。

2026年3月期 中間期 連結貸借対照表:増減要因

続きましてバランスシートです。

総資産は877億円となりました。前期末の1,059億円から減少しています。季節要因によりまして、売上債権の減少を、同時に仕入れ債務の減少で両サイドの貸方、借方が減りました。

下半期の繁忙期からどうしても上半期は取引量が落ち、バランスシートで言うと少し縮む傾向があります。しかし、基本的に見立てとしてはこの後、また繁忙期に入り取引が増えていきます。それにより、2025年3月期が大体1,000億円ぐらいでしたが、まだ見込みではあるものの同じぐらいのサイズにはまた膨らんでくるだろうと見越しています。

以上が業績の概要となります。

続きましてトピックス、最後に第三次中期経営計画の成長戦略です。

我々の非常に重要な政策であり、この長期戦略、成長戦略の1つについて、アップデートをします。

まず成長戦略の両輪の1つである国内事業基盤の再整備、直近では2026年4月に主力4社の統合を控えていますが、現在その準備状況は順調に進んでいます。

ただし、統合後のシナジーを早期に顕在化させ、収益力を高めることなどが重要な課題となっています。実際の作業はタスクフォースを複数作り、それぞれの専門分野で現在着実に協議、調整が進んでいます。残りあと4ヶ月と少しになりますが、これから佳境ということで、それぞれ鋭意作業を進めています。

2026年3月期 中間期 TOPICS

本日は、もう1つの柱である「リテールサービス戦略の強化」についてアップデートをご説明します。

期末決算説明会でもお話しましたが、当社はエネルギー会社からサービス会社への変革を進め、地域に根ざしたサービスを提供することで、生涯顧客の獲得を目指しています。

「ユーザーファースト」、それから「品質」をテーマに、地域のお客さま目線でサービスを提供する体制作りを推進していますが、現状ではまだ規模拡大の余地が大きく、スピード感を持った展開が求められている状況です。

2026年3月期 中間期 TOPICS

この戦略を実現するために、以下4つの重点項目に取り組んでいます。

重点項目はサービス拡充、顧客拡大、ブランド強化、競争力強化となります。1つ目はサービスの拡充で総合エネルギーに加えまして、住宅メンテナンスや省エネ提案などグループ内商材を結集した住まいのサービスを提供します。また、DXをはじめとした街に貢献する新規サービスの開発も継続的に進めていきます。

続いて2つ目となりますが、顧客拡大として、個人、地域・法人、自治体その他コミュニティを顧客として、クロスセルや新規獲得を推進していきます。

3つ目はブランド強化となります。地域に密着し、知名度を高めるとともに、サービス内容と品質の高さを認知していただくことが非常に重要であり、こちらを目指していきます。

最後に4つ目、競争力の強化です。サービス品質を向上し、新しい取り組みを実現する余力を確保するため、社内業務の効率化を進めています。

2026年3月期 中間期 TOPICS

続いて文章だけではなく、今後の変化、どのようなかたちでアプローチしていくかをアイキャッチな図で示した戦略方針です。

こちらの図はサービス拡充と顧客拡大の取り組みを視覚的に示したものになります。当社グループが持つ多様なサービスを結集し、地域拠点を通じて、個人のお客さまから法人、自治体まで幅広い顧客ニーズに応える体制を構築していきます。こうした取り組みによって、地域密着型サービスの提供を強化し、顧客との接点を広げていきます。

国内事業基盤の再整備とリテールサービス戦略の強化、この両輪は今の新しい施策の中の主軸ですが、両輪を着実に進めることでさらなる収益構造の改革を実現していきます。これを通しまして、引き続き中計目標達成に向けて、グループ一丸となって邁進していきます。

2026年3月期中間期のトピックスは以上となります。

CSR活動その他

少し資料のページが飛びますが、CSR的なアピールも含めてご説明をします。

18ページ目になります。シナネンについて、長野県と栃木県で森の再生に参加しています。「Afan シナネンあかりの森」として、自然資本を育む森作りへの支援を開始しています。非財務としての我々の重要な活動でもあり、しっかり取り組んでいきます。

ミライフでは、防災施設の整備事業、企業版のふるさと納税を活用した寄付を実施しています。防災も、我々の事業としては切っても切れない非常に重要なものですので、微力ながらしっかりと参加、貢献をしていきたいと考えています。CSRを少し補足しました。

以上をもちまして、私からの方の説明は終了とします。ご清聴ありがとうございました。

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