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小西勲氏:株式会社ブリーチ取締役CFOの小西と申します。本日は、当社の2025年6月期第3四半期決算発表説明会にご参加いただき、ありがとうございます。
これまでは、代表取締役の大平とCFOである私の両名が出席し、四半期ごとに経営方針や業績についてご説明してきました。今後は、経営資源の効率的な活用と対話の質の維持・向上を目的とし、中間決算および通期決算では代表取締役とCFOの両名で、また、第1四半期および第3四半期はCFOである私が中心となって実施する方針としました。引き続き変わらぬご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願いします。
本日は、スライドの目次に沿ってご説明します。
株式会社オーラムテック 概要
はじめに、2025年3月に設立した子会社についてご説明します。3月18日に発表した適時開示のとおり、事業ポートフォリオの拡大と新たな収益基盤の確立を目的として、株式会社オーラムテックを設立しました。
資本金は1,000万円とし、当社の100パーセント完全子会社となります。
株式会社オーラムテック 事業概要
オーラムテック社の事業概要をご説明します。当社はこれまでデジタルマーケティングの広告戦略のノウハウを活かし、国内のクライアント企業の商品・サービスの市場展開を支援してきました。
当社が強みとするマーケティング力を活用し、海外のクライアント企業の商品・サービスを展開するとともに自社ブランドを展開していくことで、当社のマーケティング支援の範囲を拡大させていきます。
日本市場の美容・健康・ライフスタイルの領域において、マーケットデータの分析により顕在化しているニーズ、潜在的なニーズを洗い出し、最先端のテクノロジーを活用した製品を企画・開発・販売していきます。
具体的には、海外ブランドメーカーの美容・健康家電・ライフスタイル製品からの商材選定だけではなく、マーケティングの上流領域である企画・開発から支援した商材を仕入れ、国内市場におけるECサイト、ECモールや、家電量販店における販売において当社がマーケティング支援することで、グロースさせていきます。
第3四半期においては4億5,000万円の商品の仕入れを行い、今後の売上拡大に貢献できるよう事業拡大を進めていきます。マーケティング支援という側面から、具体的な商材の内容を現時点では開示していません。ご理解いただけると幸いです。
2025年6月期 第3四半期 連結決算ハイライト
業績についてご説明します。まず決算ハイライトです。当社は2024年9月に公表した成長可能性資料にあるとおり、引き続き中長期における継続的な成長に向けた事業基盤の強化策を着実に実行してきました。
第3四半期も商材ポートフォリオの拡大のために、取扱商材の拡大を着実に行い、新規商材、新規ジャンルに対する積極的な広告投資を継続し、商材ポートフォリオを大幅に改善することができました。
具体的には、平均月次売上高が1,000万円以上であるコア商材数を、前年同期の13商材から21商材にまで大幅に増加させることができました。さらには、平均月次売上高が1億円以上であるAランク商材数は、前期比で1商材増加し、4商材となりました。
Aランク商材の売上高は、第2四半期の23億円から、第3四半期は25億円と順調に伸ばすことができています。これは、前期に支援を開始した医薬品、機能性表示食品などの新規商材、オンライン診療などの新規ジャンルの立ち上げのために、継続的に積極的な広告投資を行い業績に貢献させることができたためです。
前期から引き続き外部環境の悪化影響や、新規商材へのリソース注力による既存商材の売上減少の影響があったことに加え、第3四半期は季節性要因の影響を受けましたが、新規商材・新規ジャンルの立ち上げによる業績貢献により、売上を拡大することができました。
結果として、売上高は前年同期比で16.3パーセント増加し、126億6,000万円となっています。
また、広告利益は前年同期比で34.0パーセント増加し、25億2,700万円となりました。立ち上げ中の新規商材および新規ジャンルへの積極的な広告投資を実行しており、広告宣伝費が増加している一方で、先ほどお伝えした新たにコア商材化した医薬品・機能性表示食品を中心に、広告利益を増加させることができました。
このように、新規商材のコア商材化や新ジャンルの開拓を進めていくことで顧客数が増加し、特定の商材や顧客への依存から脱却し、商材ポートフォリオを改善することができていると考えています。
引き続き、事業成長基盤の構築に向けて、取り組んでいきます。
営業利益は、前年同期から3億9,700万円増加し3億7,000万円となり、営業黒字を達成することができました。広告宣伝費以外の売上原価については、第3四半期累計の平均マーケター人員が、前年同期の74名から当期の84名に増加したこと、および賞与引当金の計上により労務費が増加しています。
一方で、販管費については、人材採用の拡大とマーケター育成プログラムの強化により採用教育費が増加したものの、主に上場時の業務委託契約の終了により業務委託費が減少した結果、前年同期比で減少しました。
これらの結果、営業利益が3億7,000万円となり、前年同期比で3億9,700万円の増益となりました。
売上高四半期推移(既存商材・新規商材別)
売上高の四半期推移です。新規商材、既存商材、ジャンル別にご説明します。冒頭でお話ししたとおり、商材ポートフォリオ拡大に向け、既存商材から新規商材へマーケターのリソースを再配置し、新規商材を早期に立ち上げることに注力しました。新規商材のコア商材化を進めた結果、コア商材数は21商材に増加しています。
新規商材は、機能性表示食品や医薬品などが順調に立ち上がり、平均月次売上高が1億円を超えるAランク商材も4商材となりました。これにより、売上高を順調に増加させることができ、22億8,900万円となりました。
また、金融ジャンル、美容サロンジャンルに加えて、前期から開拓しているオンライン診療・人材紹介ジャンルも売上高の増加に貢献しました。
商材ポートフォリオ拡大によるリスク分散および収益性の向上効果を感じた四半期となりました。今後も新たな商材・ジャンル拡大によって、業績拡大を図っていきます。
2025年6月期における主な取り組み実績 – 動画広告の強化
2025年6月期の重要な取り組みである、動画広告の強化についてご説明します。前期に続き市場規模が拡大している動画広告をさらに活用することで、コア商材の売上拡大に貢献していきます。
「Meta」や「TikTok」など動画媒体の開拓に向けた媒体検証に加え、動画媒体ユーザーのインサイト分析を通じ、潜在需要を喚起できる商材・サービスの検証に注力しました。季節性要因の影響はあったものの、日用品、化粧品ジャンルを中心に売上高を堅調に獲得できました。
引き続き売上高、広告利益を増加させるべく、動画広告を強化していきます。
連結損益計算書 推移(対前年同期比・累計)
スライドは、第3四半期累計の損益計算書について前年同期比較を示したものです。売上高は、これまでにご説明したとおり16.3パーセント増加し、126億6,000万円となりました。
売上原価は前年同期比で13.2パーセント増加し、109億2,100万円となりました。こちらは主に、新規商材・ジャンルへの広告投資による広告宣伝費の増加に加え、マーケティング支援体制強化のためのマーケター人員の増加、および賞与引当金の計上により労務費が増加したことによるものです。その結果、売上総利益は40.8パーセント増加し、17億3,900万円となりました。
販管費は前年同期比で8.5パーセント増加し、13億6,800万円となりました。こちらは主に、採用強化活動、人材育成施策の強化により採用教育費が増加したことによるものです。さらには、新規事業開発や事業拡大に向けたM&A・業務提携の検討に伴う調査費用が増加した一方、主に上場時の業務委託契約終了により、業務委託費が減少しました。
また、人員増加に備えて2024年8月にオフィスを増床したことにより、賃料と関連費用が増加し、その他費用も増加しています。これらの結果、営業利益は大幅に増加し3億7,000万円となりました。
営業外収益は、保険契約の見直しによる生命保険契約の解除に伴い、返戻金1,600万円が発生しています。営業外費用について、前期は上場初年度のため上場関連費用4,200万円がありましたが、当期は減少しています。これらの結果、当期純利益は2億5,200万円となりました。
連結貸借対照表 推移
貸借対照表の推移についてご説明します。現金及び預金は債権回収に伴い増加したものの、主に長期借入金の返済により1億8,000万円減少しました。さらに子会社のオーラムテック社において商品の仕入れに伴う支払金が発生したことで4億5,400万円減少し、5億1,000万円の減少となりました。
その結果、2025年3月末時点の現預金残高から有利子負債残高を引いたネットキャッシュは、71億5,100万円となっています。
棚卸資産は先ほどお話ししたとおり、オーラムテック社で支援する商材を仕入れており、4億1,300万円増加しています。自己資本比率は71.5パーセントとなり、財務健全性は引き続き高いものと評価しています。
2025年6月期第3四半期の業績に関するご説明は以上です。なお、2025年6月期の成長戦略は、前期の通期決算説明会でお伝えしたためご説明を割愛します。
小西氏からのご挨拶
当事業年度は残すところ第4四半期となりましたが、既存事業における商材ポートフォリオの改善と、新たに設立したオーラムテック社の成長による事業成長基盤の構築にリソースを集中させ、引き続き成長していきます。今後もご支援のほど、よろしくお願いします。