代表者挨拶
宮内誠氏:ただいまご紹介にあずかりました、ビーロットの宮内と申します。本日はご多忙中お越しいただきまして、誠にありがとうございます。それではさっそく、弊社株式会社ビーロットの2018年12月期決算説明を開始させていただきます。
まずは、お手元の資料の「代表者挨拶」というページをご覧いただきたいと存じます。
昨年2018年12月期の、我々にとって大きなニュースの1つは、2月に東証一部上場となったことでございます。また、年末には大幅な上方修正も発表することができております。お時間がある際に、この挨拶をご一読いただければと存じます。
業績推移
1つ、ページを進めさせていただきます。「業績推移 ~時代のニーズに先駆けたビジネス展開で急成長~」というページでございます。
グラフにございますとおり、おかげさまで、売上高・当期純利益とも右肩上がりで成長することができております。また、毎年支社・子会社の設立など、さまざまなイベントを繰り返してきております。
さらにこのページの下には、我々にとってエポックメーキング的なプロジェクトを、いくつか写真で掲載させていただいております。
株主還元
次のページに進めさせていただきます。「株主還元 ~3期連続で大幅な増配を決定~」でございます。
2018年12月期の決算に基づく配当は、1株あたり50円を予定しております。100株購入時のトータル利回りは、5.34パーセントと推計しております。この配当はもちろん、業績を鑑みて決定するものではございますが、毎年(増配を)続けたいなと思っている次第です。
また、このページの左下には、株主数増加のグラフがございます。2014年に新規上場して以来、個人投資家向けに説明会をさせていただくなど、積極的にIR活動をしてまいりました。結果として、株主の数が8倍に増えております。
そして、株主優待を継続させていただいており、最近は持ち株会も設立しております。
Ⅰ. 決算の概要
1つ進めさせていただきます。この決算説明資料は、大きく4つの項目からできております。4番目の「(参考)会社紹介」は、のちほど時間がある時にご覧いただければと思っております。
3つの項目を説明させていただきますが、まず1つ目の「決算の概要」に入らせていただきます。
Ⅰ-1. 総括
「Ⅰ-1.総括」というページをご覧ください。ここに、2018年12月期決算の大きなポイントを4点記載させていただいております。
1点目に、8期連続の増収増益を達成しております。とくに連結当期純利益は、前年同期比56.8パーセント増と大幅に続伸しております。
2点目に、販売用不動産(仕掛含む)の残高は145億円に達しております。案件大型化が大きく寄与しているものと思っております。
3点目に、メイン事業である不動産投資開発事業では、150棟を超える実績となってまいりました。この実績を武器に、おかげさまで金融機関さまからデッドファイナンスをいただいておりまして、堅調に推移しております。
4点目に、今期2019年12月期ならびに来期2020年12月期の2期に及ぶ中期経営計画を開示させていただいております。2020年12月期は、連結当期純利益28億円超を目指しております。3期で1.45倍の成長を目指してまいります。
Ⅰ-2. 連結業績ハイライト
進めさせていただきます。「Ⅰ-2.連結業績ハイライト」というページになります。
左のグラフをご覧ください。売上高は前期比54.7パーセント増えまして、202億6,700万円。真ん中の経常利益は前期比41.7パーセント増えまして、28億3,200万円。そして一番右側が、我々がなによりも大切にしている当期純利益です。前期比56.8パーセント増えて、19億6,000万円となっております。この数字は、3年間で3.3倍にのぼるものとなっております。
Ⅰ-3. 連結PL・BSサマリー
1つ進めさせていただきます。「Ⅰ-3.連結PL・BSサマリー」というページです。
まず左半分の、連結PLサマリーをご覧いただきたいと思います。3つの事業セグメントごとの売上高が掲載されておりますが、少し下の、同じく3つの事業セグメントごとの営業利益をご覧いただきたいと存じます。
ご覧いただきますと、1つ目の不動産投資開発ならびに3つ目の不動産マネジメントが大きく増えておりまして、利益拡大を牽引していることがおわかりいただけます。なお、2つ目の不動産コンサルティングにつきましては、残念ながら減収減益という結果になっております。
右半分をご覧ください。連結BSサマリーです。ご覧いただきますと、資産が約27パーセント増えまして、240億円を超えております。その大半が、現預金もしくは販売用不動産である流動資産となっております。
負債をご覧いただきますと負債も20パーセント超増えて、180億円を超えております。その内容を見ていただきますと、流動負債が減っていることに対しまして、固定負債が増えているというところでございます。可能ならば借入を長期にシフトしたいという、我々の意図に基づくものでございます。
また、純資産でございますが、利益の積み上げの結果、50パーセント超伸びまして、60億円超となっております。
Ⅰ-4. 参考データ
1つ進めさせていただきます。「Ⅰ-4.参考データ」というところになります。各種指標を掲載させていただいておりまして、我々の成長性・健全性、あるいは利益率を示すものとなっております。
おおむね伸びているものばかりでございますが、少し減っているものが利益率でございます。大変生意気ではございますが、我々はそもそも利益率の高い会社だと思っておりまして、多少の利益率の減少は気にしておりません。
Ⅱ. 事業の概要
進めさせていただきます。大きな2つ目の項目の「事業の概要」です。ここでは3つの事業セグメントごとに、もう少し業績を細かくご説明させていただきたいと思います。
Ⅱ-1. 不動産投資開発事業
「Ⅱ-1.不動産投資開発事業」というところに進めさせていただきます。この事業は、不動産を取得して、再生あるいは開発した上で売却する、我々にとってのメイン事業です。少し丁寧に、このページを説明させていただきます。
まず、左上のグラフをご覧ください。このセグメントの売上高は172億800万円、営業利益は30億3,900万円と、大幅に伸びております。
この水準ですが、右上に見出しのように掲載させていただいております。2018年の1人当たり利益が、過去最高の1.1億円となっております。また、期末時点での販売用不動産の残高は145億円と過去最高、そして2014年の上場時から比較しますと、4倍の水準になっております。
またもう1つ、「創業からの勝率14勝1敗」という記載がございます。あたかも相撲のように記載させていただきました。これは何を言いたいかと申しますと、この不動産投資開発事業で、我々が売却益を計上した案件の確率が15分の14だったという意味でございます。150を超える実績でこのような高い勝率に対して、我々は大変誇りを持っているところでございます。
加えて、この「14勝1敗」という数字は、プロジェクト期中の賃料収入を含んでおりません。これをもし勘案したところ、おそらくさらに高い勝率になるのではないかと思っております。
そしてこの「14勝1敗」について、もう1つこだわっているものが、相撲でいうところの「15日間皆勤した」というところです。仮に勝率100パーセントを目指したら、おそらく3勝0敗ぐらいで終わっているのではないでしょうか。
すなわち、我々は事業機会を逃さずに、積極的に取り組んできたということです。積極的に取り組みつつも、頑固なまでに投資基準は変えなかった。したがって、積極的にやりながらも高い勝率だったというのが、この事業の我々の取り組みの結果だと思っております。
さて、左下をご覧ください。こちらのグラフですが、「自己資本増加が売上の推移に直結」とございます。まずご覧いただきたいのが、ピンク色の棒グラフの自己資本の額です。右肩上がりで増えているのですが、よくご覧いただきますと、2014年12月期から2017年12月期に向かいまして、なんとなくのトレンドは勢いよく伸びて、横ばいでまた伸びたという過程であったかと思います。
実は、このようなトレンドがもう1つ、販売用不動産残高の推移にも、1期遅れて表れています。同じグラフに、茶色っぽい折れ線がございます。これが販売用不動産残高ですが、2015年12月期からまさに伸びて横ばいで伸びた。そのとおりになっています。
そしてこのトレンドが、実は左上のグラフにも表れています。この不動産投資開発セグメントの売上高も、実は2015年12月期から急に伸びて、横ばいでまた伸びた。同じようなトレンドが、3つのグラフに表れています。
すなわち自己資本が増えると、1期遅れて、我々は販売用不動産を確実に増やしてまいりました。同時にこのセグメントの売上も、確実に上げてきたということかと思っています。
現在、未行使となっています新株予約権が約120万株ございます。こちらが晴れて行使されますと、私どもはこの自己資本を有効に使って販売用不動産を増やし、さらにはこのセグメントの売上を増やしていく自信がございます。
このページの右下をご覧ください。不動産投資開発事業の5年間の総括として、3点挙げさせていただいています。
1点目に、「仕入・販売、ともに順調!」です。今お伝えしましたとおり、自己資本の増加が販売用不動産の増加に直結しています。また、昨今の不動産市況ではいろいろなことが起こっていますが、それでも優良かつおおむね1億円を超える投資用不動産につきましては、お客さまに対しても堅調に融資が出ているのではないかという感触をもっています。
2点目に、「デッドファイナンスは引き続き堅調」と記載させていただいています。先ほども融資の話をしましたが、私どもに対する融資も40行を超える金融機関さまの温かい支援をもって、堅調に推移していると感じています。
そして、「デッドカバー率93.7パーセント(単体)」という記載がございます。すなわち、弊社が不動産投資開発事業で10億円の不動産を買う場合、9億3,700万円の融資を平均的に受けているというものでございます。なぜ、このような高い割合の融資を受けられているか? 繰り返しになりますが、それは、我々の実績を金融機関さまに見ていただけているからではないかと思っています。
例えば10億円の不動産であると、我々は諸経費プラス設備投資で、だいたい7,000万円ぐらい使うでしょうか。10億7,000万円に簿価がなった物件を、我々は例えば12億5,000万円ぐらいの価値のあるものに仕上げてまいります。この実績を、金融機関さまに見ていただいている。12億5,000万円と考えると、9億3,700万円は75パーセント程度になってまいります。かつ、その実績で長期の融資に応じていただけているのではないかと思っています。
そして3点目に、「売却単価は4.2倍に成長」と記載させていただいています。2014年12月期では1物件あたり1億4,000万円だったこの事業ですが、2018年12月期には6億1,000万円となっています。
3ヶ年プロジェクト 2018年12月期利益大幅貢献
それでは、その2018年12月期に売却した物件事例を、4物件ご説明させていただきたいと思います。「3ヶ年プロジェクト 2018年12月期利益大幅貢献」というページでございます。
こちらは「TISSAGE HOTEL by NEST NAHA」という、我々にとって初めて沖縄で開発した第1号物件のホテルでございます。昨年リートに、28億円超の金額で売却が終わっています。
このプロジェクトの総括として、3点挙げさせていただいています。1点目に、2015年、未来価値を見据えて開発用地を購入した。2点目に、地域の協力会社としっかり協業し、プロジェクト期間中に信頼関係を構築したということ。そして3点目に、デザイン・質が高い施工、ホスピタリティ溢れる運営であったということでございます。
これが、沖縄での業務拡大につながっていると思っています。現在沖縄では、ホテルコンドミニアムを2区画保有しています。那覇の開発用地は、もう1つ持っています。また、沖縄トップクラスの経済人との交流もさせていただいています。
こうした経験を活かし、沖縄でのビジネス展開を進めていきたいと思っています。
優良立地一棟新築ビル・レジ 希少性高い/特区⺠泊対応一棟MS 販売前からオファー多数
1つ進めさせていただきます。あと3物件、昨年の事例でございます。
左には「優良立地 一棟新築ビル・レジ 希少性高い」と記載させていただいています。上は、東京都港区西新橋の新築オフィスビルでございます。こちらは、3駅を利用できる好立地の物件でございました。また左下は、福岡市中央区の新築マンションでございます。こちらは、竣工引渡後保有日が0日。竣工と同時にご購入いただいています。
また、右には「特区民泊対応 一棟MS 販売前からオファー多数」と記載させていただいています。築年の古いマンションを、特区を活用した民泊施設にいたしました。また、写真でご覧いただけるように、いわゆるインスタ映えするような部屋に変えた結果、メディア閲覧数は当社ナンバー1となり、また稼働率も80パーセント超をキープすることができました。
4物件ともすばらしいお客さまにご購入いただきまして、いずれも次のビジネスにつながる、あるいはすでに管理業務をいただいている状態になっています。そもそも昨年、販売前から反響を多数いただいていました。これは、我々が時代のニーズに先駆けて魅力的な商品ラインナップを拡充してきたからではないかと、自負しているところでございます。
商品ラインナップ(今後の売却物件)
進めさせていただきます。「商品ラインナップ(今後の売却物件)」というページになります。このページでは、最近我々が開発した物件を中心に、一部再生した物件もございますが、現在保有していて、今後売却になっていく。そして、我々の大きな売上・利益につながっていくであろう物件を、一部紹介させていただいています。
みなさまもご存じのとおり、不動産市場はずっと加熱な時期が続いています。「なかなか投資できない」といった声も、よく聞かれるのではないでしょうか。我々はどうかと申しますと、取得はできています。「どうしてできているの?」というところですが、やはり投資の範囲が広いということに、ほかならないと思っています。
このページでもご覧いただけると思いますが、投資エリアは北海道から沖縄にまで及びます。用途もオフィスビル・マンションから店舗、さらにはホテル・物流、そのようなものにまで及んでいます。また価格帯も、1億円超のものもあれば30億円に及ぶものもあります。
これだけ投資範囲が大きいと、つまり対象となる物件数も膨大になると思っています。まだまだ我々は投資できると思っていますし、その中から機会を捉えて投資しているのが我々でございます。
一方で、先ほどもお伝えいたしましたとおり、創業以来、厳しい投資基準を一切変えていません。予算はございますが、それにあまりにもとらわれず、投資基準に合った物件をとにかく買っていこうということを繰り返しやってまいりました。
その結果、ちょっと偉そうなことを繰り返し申しますが、「14勝1敗」という成果につながっているということで、ご理解いただければと存じます。
Ⅱ-2. 不動産コンサルティング事業
進めさせていただきます。「II-2.不動産コンサルティング事業」というページで、我々の2つ目の事業セグメントになります。この事業では、不動産の売買の仲介、あるいは新築分譲マンションの販売受託といった事業をやらせていただいています。
左上のグラフをご覧ください。この事業セグメントの売上高は10億3,700万円、営業利益は2億8,200万円と、減収減益となっています。
「この原因は?」と言いますと、左下の円グラフをご覧ください。一番大きい水色が販売受託の案件になりますが、これが大きく減っていることが原因となっています。「なぜ減ったの?」と言うと、右上の総括の2番に記載がございます。「引渡時期が、2019年にずれ込んだ」ということでございます。「ずれ込んだ」……すなわち、実はもう契約もしてありますので、2019年には元のスピードに戻ると思っています。
実際に、この販売受託というマーケットでございますが、人手不足によって「新築分譲マンションを売る人が足りない」というマーケットになってきています。したがいまして、弊社も大手のデベロッパーさんから、今は非常に熱い期待をいただいています。
例えばこちらにございます、横浜市日吉のプロジェクトでございます。弊社が関わるプロジェクトとしては、過去最高の戸数の1,320戸という物件に関わらせていただいています。
また、この事業セグメントでは、売買の仲介もやらせていただいています。堅調に推移している中で、昨年は不動産売買を通り越しまして、不動産会社の売買の仲介もできています。
Ⅱ-3. 不動産マネジメント事業
次のページに進めさせていただきます。「Ⅱ-3.不動産マネジメント事業」というページになります。我々の3つ目の事業セグメントになります。不動産管理、プロパティマネジメントと呼んでいる事業です。また賃料収入の収受、さらにはアセットマネジメント事業を展開しているセグメントになります。
まず、左上のグラフをご覧ください。この事業セグメントの売上高は20億2,100万円、営業利益は9億100万円と、いずれも倍増です。
その背景は、右上の「総括」というところをご覧ください。1つは、竣工を迎えたホテル開発プロジェクトの賃料収入が、大きく貢献したというところでございます。ちょうど1年前の決算説明会で、「竣工直前のプロジェクトが多いんです」という話をさせていただきましたが、それが無事立ち上がって、我々に賃料収入をもたらしてくれています。また、もう1つ。昨年(2018年)4月にM&Aいたしましたティアンドケイグループが、第3四半期から連結になっています。
いずれにしましても、この事業セグメントを支えているのは、管理業務でございます。左下をご覧いただきますと、テナント数・総面積が堅調に拡大していることがおわかりいただけると思います。これが我々に、安定した収入をもたらしてくれています。
上場以降、この数字もしっかり伸びていまして、管理受託棟数は2倍になっています。また、弊社自身が持っていて、管理を通じて賃料収入をもたらしてくれているという(ことで)、賃料収入の売上も6倍になっています。
昨年の事例といたしましては、福岡で……売買は伴っていないのですが、リピーターのお客さまから、4棟のマンションを同時に管理受託させていただくことがございました。
更なる成長ステージへ、業務内容とアセットタイプの多様化進む!
それでは、進めさせていただきます。「Close up! 更なる成長ステージへ、業務内容とアセットタイプの多様化進む!」というところです。ここからは、今後につながっていくであろう展開を、3点ご説明させていただきたいと思います。
海外富裕層へワンストップで投資機会を提供
まず、1点目は「海外富裕層へワンストップで投資機会を提供」というところになります。
昨年(2018年)、実際にあった事例でございます。我々が開発し、オープンさせて昨年売却した、「IMANO TOKYO GINZA HOSTEL」というホステルでございます。おかげさまで80パーセント超の稼働率でございましたので、売却の判断をいたしました。売却先は、海外富裕層の投資家さまでございます。
日本の人に売ったほうが、楽に決まっています。でも、あえて我々は、海外の富裕層に売ることを決断しました。この背景は、まず単純には「少し高く買っていただけるから」でございます。ただ、海外の方も甘くありません。10億円のものを15億円で買っていただけるわけがなく、「10億円ちょっと」くらいで買っていただける。それくらいの差でございます。
(それでも実行した理由として)なによりも我々は、このようなお客さまをリピーターにしたかったのです。もしかしたらくるかもしれない、日本の景気の後退局面。このようなときでも、「安定的に我々の物件を買ってくれて、投資家さまになっていただけるのではないか」と期待したからです。
そして、もう1つのポイントは、我々が持っている不動産だから、少し手間や時間がかかっても待てる。あえて待って、このようなお客さまに売って、新しい環境を作っていこう。このようにできることにより、このプロジェクトはスタートしています。
さて、この海外富裕層の投資家さま。ご購入にあたって、「日本の低金利での融資を受けたい」というご要望がございました。そこで、日本国内にSPCを作りました。SPCを作るとなると、SPCが資金調達をするための交渉も必要になってまいります。この役割は、アセット・マネジャーがやらなければいけません。これを行ったのが、ビーロットグループの、ビーロット・アセットマネジメント株式会社でございます。
また、海外富裕層の投資家さまと直接やり取りをする、B-LOT SINGAPORE PTE.LTD.の役割も欠かせません。融資交渉はもちろんなのですが、売買が実際に成し遂げられた後、的確にフォローをするための報告も必要になってまいります。B-LOT SINGAPORE PTE.LTD.はシンガポールのみならず、ASEANを中心とした海外のお客さまに直接お会いして、情報を提供する役割を担っています。
そして、実際に売買になりました。その後は、物件を管理する。ソフト・ハード面を管理して、適切に価値の維持・向上を図っていくプロパティ・マネジャーが必要です。これは、ビーロット本体が担当させていただいています。
ビーロットのすべての機能を使いまして、海外の富裕層の方にとっては、ワンストップで投資ができることになります。長期にわたって優良な投資を安心して、かつ継続的に行うことができると思っています。現在、このような取り組みは、別の案件でも検討しています。
南海なんば駅直結の大型商業施設「パークスタワー」にて「ナインアワーズなんば駅」を事業化
1つ、進めさせていただきます。2点目の将来につながる内容といたしまして、「南海なんば駅直結の大型商業施設『パークスタワー』にて『ナインアワーズなんば駅』を事業化」というページでございます。
地図をご覧いただきますと、おわかりいただけるかと思います。南海なんば駅を中心に、南海電気鉄道さまが商業施設「なんばパークス」、オフィスビル「パークスタワー」、さらに「スイスホテル南海大阪」等を運営されていらっしゃいます。
みなさまも行かれると(おわかりいただけるかと存じますが)、南海なんば駅は昨今、関西空港から来るインバウンドのお客さまでごった返しています。オフィスビルに空室部分があり、我々は南海さまからこのオフィス部分を借り受け、設備投資をいたします。カプセルホテルの設備投資です。そして、我々が業務提携をしている株式会社ナインアワーズさまに運営を委託する。そのようなプロジェクトでございます。
このようなプロジェクトを3社でやることによって、何が起きるか? 南海さまにおかれましては、3点のメリットがあると考えています。
1点目に、超好立地ですが、少し動線が悪くて空室になってしまっているフロアを埋めることができる。2点目に、(他社の)信用力がわかるビーロットですが、上場会社に賃借することができる。そして3点目に、インバウンド向けの宿泊施設を拡充できます。「スイスホテル南海大阪」さまとは、ぜんぜん違うカプセルホテルです。これによって、多様なサービスを展開できるということでございます。
一方で、株式会社ナインアワーズさまにも、2点のメリットがあります。1点目は、単独では困難な出店が可能となること。2点目は、多額な設備投資を回避できることになります。
ビーロットにとりましては、ここはもちろん事業を手掛けたい場所ではありますが、直接投資ができるような場所ではない。それくらい、超好立地だと思っています。しかし、売買が伴わなくても、我々の不動産投資開発事業を活かすことができるのです。株式会社ナインアワーズさまとは、すでに3件、不動産投資開発事業で協働しています。株式会社ナインアワーズさまの実力は、十分承知しているつもりであります。ここで、必ず成功すると思っています。
(そうである)がゆえに、株式会社ナインアワーズさまに代わって、出店のお手伝いをさせていただいた。不動産投資開発事業では、基本的には短期の利益を追求することになりますが、中長期にわたって安定的な収入をもたらす、そのような事業になるものと思っております。加えて、同じパターンは全国の主要都市の超好立地で展開することができると思っております。
壮大なスペクタクル開発計画、満を持して始動①
次のページに進めさせていただきます。将来につながるであろう、3点目の要素でございます。
まずは、この写真をご覧いただきたいと思います。上の写真をご覧いただきますと、広々とした住宅地の真ん中に丘があって、その上に建物があるのがおわかりいただけると思います。こちらは約2,000坪超の丘陵に君臨する、神奈川県鎌倉市の介護施設でございます。私が生まれた年と同じ昭和44年(1969年)築と古いのですが、古いがゆえに、今ではおそらく取得できないであろう場所にあるわけです。
実際に南方向をご覧いただくと、下の写真になります。だらだらと丘を下っていった一番先に海があって、そして江ノ島と。なかなかありえないような、すばらしい景色が見える場所になります。
この不動産を、実は我々は2015年に取得しております。言葉は悪いですが、50年近く経っている建物、かつ人が入れないぐらいの急勾配を含めた丘なものですから、「取得したら、おそらく権利関係の調整は大変だろうな」と思っておりました。
壮大なスペクタクル開発計画、満を持して始動②
次のページに進めさせていただきます。
実際、権利関係の調整は大変でございます。測量の実施も、先ほど申しましたとおり、なかなか入りにくい場所もあったので困難でございました。しかし、境界が確定しました。そして実は、敷地のなかに国有地がまぎれていました。国と話を尽くした上で、払下げを受けまして、きれいになりました。
また、敷地内に、逆にほかの方が使っている場所があったのです。それは、ご購入いただいております。
その他さまざま(の要素があり)、時間をかけましたが整理できまして、ようやく権利関係がきれいになったと(いうことです)。その間、関係当局とは議論を尽くしまして、既存44床ある介護施設を倍にまでできるというお話までいただいております。
もちろんこの間、家賃収入はいただいておりますので、安定的な収入源になっているということもご理解ください。その上で、今後はもちろん入居者の方々がいらっしゃいますから、ご相談・調整等が必要なのですが、老朽化したものからきれいな建物に建て替えて、2021年頃にはこのようなパースの姿をお見せできればなと思っております。
さて、将来につながる3つの要素を伝えさせていただきました。実は、今までやってきた事業、あるいは構築してきたお客さまとの良好な関係、これらを改善・向上、あるいは組み合わせてきたものばかりなのです。それが、今後の我々の大きな収入源になるということかと思っております。
Ⅲ-1. 通期連結業績予想・中期経営計画
進めさせていただきます。3つ目の大きな項目の「業績予想」でございます。「Ⅲ-1. 通期連結業績予想・中期経営計画」というページをご覧ください。
上の表にございますとおり、売上高は、2018年12月期は202億6,700万円だったものを、今期2019年12月期には263億円にしたい。さらに、来期2020年12月期には300億円にしたいと思っております。
また、表の一番下が、我々が一番大事にしている当期純利益でございます。2018年12月期は、19億6,000万円でありました。これを2019年12月期には23億5,700万円に、さらに2020年12月期には28億4,300万円にしたいと思っております。当期純利益の伸びにつきましては、毎期20パーセント超を目指していきたいと思って、実際にそのように予想させていただいております。
また、このページの右下のグラフをご覧ください。当期純利益を示したものです。水色の数字は、期初に予想した数字でございます。それに対しまして、濃い青色で書いてあるものが実績でございます。
2016年12月期の前の期も、実はそうでした。期初に予想した数字を確実に上回って実績を作っているのが、上場以降の我々でございます。
2019年12月期・2020年12月期におきましても、まず、ここに記載している当期純利益の数字は必達。加えまして、この数字をできれば上回りたいと、強く思っている次第でございます。
「(目標とする当期純利益の数値達成を)どうやってやっていくの?」ということでございます。先ほど、将来につながる3つの要素をお話ししましたが、加えましてもう少しご説明させてください。恐れ入りますが、冒頭の私の「代表者挨拶」というページまで戻っていただけますでしょうか。
こちらの代表者挨拶の下に、「重点施策」とございます。2019年・2020年の中期経営計画上、重点施策として挙げている2点です。
1点目に、「自社ノウハウの派生的増強」です。まず国内強化といたしまして、人口増あるいはインバウンド増の地方都市・リゾートエリアにも注目していきたいと思っています。基本的に私どもは、全国の主要都市で事業を展開している会社です。しかし、それであるがゆえに、その近隣情報も確実に入ってまいります。
例えば、札幌で事業を展開しています。その結果、ニセコあるいは小樽での事業機会を得て、大変な成功を収めています。特徴のある街については、引き続き注目していきたいと思っています。
また、ダイバーシティ人材活用のノウハウ確立です。我々は、先ほどお伝えしましたとおり、海外の富裕層の投資家さまに、日本の不動産へ積極的に投資していただいています。我々は、英語・中国語人材をさらに強化していきたいと思っています。
投資開発の事業につきましては、中長期固定資産を保有したいと思っています。なかなか将来が予想しにくい、不透明な時代になっています。そのような中、中長期にわたって良好で安定した収益をもたらす資産に投資していきたいと思っています。また、用途やエリアなど、新たな商品の開発もしてまいりたいと思っています。
また、成長企業への出資あるいは業務提携を実施したいと思っています。お伝えいたしましたとおり、最近、株式会社ナインアワーズさまとは業務提携をしています。また昨年(2018年)、成長企業へ出資もさせていただいています。大きな金額ではございませんが、不動産関係であって取引先であって、成長性が高いと思った会社に出資をさせていただいています。
また、右半分の「新たな収益構造の確立」です。すでに、海外には進出しています。ただ、今のところ、海外富裕層のお客さまに日本の不動産に投資していただくという、インバウンド投資の一方通行です。
これはこれでチャネルを拡大していきたいと思っているのですが、逆方向のアウトバウンド投資もやっていきたいと思っています。すでに我々は、海外のノウハウを積んでいると思っていますので、アレルギーもまったくない。かつ、インバウンド投資を促す過程で、アウトバウンド投資の情報も多々いただいています。
また、IT戦略も必須だと思っています。先ほど大阪の特区民泊の話をさせていただきました。こちらはインスタ映えすることによって、稼働率が上がっています。稼働率が上がる、ひいては不動産価値の向上につながるということでございます。これがさらに販路拡大、さらには投資家さまを招き入れることにつながっていくのではないかと期待しています。
また、弊社はそもそも、それほど多くない人数で高効率の業務を展開している会社でございます。業務効率化を図れるIT戦略も必須であると思っています。
以上、ご説明させていただきましたとおり、我々はおかげさまで上場以来、期初予想を大きく上回る当期純利益を達成してきています。今後もこれを継続していきたいと強く思っていまして、ぜひみなさま方の温かい支援をご継続いただければと、強く思っています。数字(の達成)を必ずやっていくことにこだわってまいりたいと思いますので、今後とも何卒よろしくお願いいたします。
私からの説明は、以上でございます。ご清聴ありがとうございました。