1. 2018年度第3四半期決算の概要
矢部延弘氏:矢部でございます。今日は遅くにありがとうございます。よろしくお願いします。それでは、2018年度第3四半期の決算について、説明をさせていただきます。お手元のA4横パワーポイント資料の、1ページをご参照願います。
まず、純利益です。第3四半期累計といたしまして2,196億円、昨年同期との対比でいいますと、金額にして548億円、率にして33パーセントの増益となっております。これまでの第3四半期までの累計純利益の金額といたしましては、過去最高益を達成している状況でございます。
また、純利益から一過性要因を除いた実態純利益でございますが、1,900億円となりました。こちらも前年同期比でいいますと、220億円の増益、率にして13パーセントの増益となっております。実態純利益についても、過去最高益を達成しているというところでございます。
純利益の増益の548億円の内訳ですけれども、実態が約220億円ということですので、引き算していただくとおわかりのとおり、一過性の純利益の増益は約320億円でございます。
実態純利益の増益について申し上げると、牽引したのが非資源では紙パルプ・輸送機、資源ではエネルギーでございます。一方で一過性の要因としては、おもには前年は米国の税制改正の影響がありましたので、それに伴う反動あるいは生活産業、電力・プラントといったところの売却益・評価益が、プラスに働いてきております。
ネットDEレシオですけれども、3月対比でいいますと、0.05ポイント改善の0.99倍ということでございます。
続いて、通期(見通しの概要)です。結論からいいますと、純利益の見通しは2,300億円で据え置いております。第3四半期までに2,196億円を達成しておりますので、進捗率95パーセントということでございますが、一部の案件において、事業環境を踏まえて資産価値の見直しの可能性が出てきたことを踏まえまして、通期見通しについては2,300億円で据え置かせていただきました。
具体的に、懸念がある案件でございますけれども。個別の案件名については、第三者あるいはパートナーと今交渉中の経緯もありますので、控えさせていただきますが、分野でいいますと、穀物と電力がおもなものになります。
穀物につきましては、やはり米中の貿易摩擦が長期化しておりまして、当社の穀物事業にも影響が出始めているところでございます。
それから電力については、一部マーチャントというかたちの電力の市場リスクをとって運営している事業への投資がございまして、需給関係のバランス悪化による業績の悪化が、顕在化している案件があるというところです。これらが(懸念の)背景になっております。
配当については、純利益の見通しを据え置いたこともございまして、従来どおり1株34円、当初より下限ということには変わりはございません。
次に、フリーキャッシュ・フローです。基礎営業キャッシュ・フローの好調さ、新規投資の進捗状況を踏まえまして、(2018年)昨年11月に発表させていただいた時に比べますと、400億円増加の1,600億円ということで、今回は見込んでおります。
余ったキャッシュについては、基本的に今期はデッドの返済に回すということで、DEレシオは当初予定の0.9倍を達成する見込みでございます。
7. サブセグメント別 損益の状況
続いてセグメント(別の損益状況)ですけれども、資料の7ページをご覧ください。
先ほどもいいましたけれども、昨年(2018年)は米国の税制改正の影響等がありましたので、一過性要因が非常に多岐にわたって多額にあるということもあって、基本は実態純利益のベースで説明をさせていただきます。
まず、非資源ですけれども、とくに牽引したのが紙パルプでございました。紙パルプ分野においては、パルプ価格の上昇とインドネシアのムシパルプの採算改善というところが、大きく寄与しております。
続いて、輸送機です。約50億円ほど改善しておりますが、建機・産機あるいは航空・船舶、自動車・リース事業といった各分野が、それぞれ堅調に推移しているといったところでございます。
一方で、食料については、穀物を中心に60億円減益の150億円でございます。ガビロンにおける上半期のポジションの損失に加えまして、一部で米中の貿易摩擦の長期化による、悪い事業環境が継続しているというところでございます。
それから資源においては、エネルギーが牽引となっておりまして、石油価格の上昇に加えて、ガス・LNG等におけるビジネスが非常に好調であったということでございます。
私からの説明は以上です。