2019年5月期 第2四半期実績
村上誠氏:それでは私のほうから、第2四半期決算の実績についてご説明申し上げます。資料の3ページ目からのご説明になります。
今年の5月にグループ入りしましたB&D社の、6月1日~8月末までの3ヶ月分のPLを連結いたしました。まず売上高です。数字は割愛させていただきますが、計画比で103.7パーセント、前年同期比で124.4パーセントになります。
売上総利益率の数字のほうが、計画比で102.0パーセント、前年同期比で121.8パーセント。総利益率は、計画比でマイナス0.3パーセント、前年同期比でマイナス0.6パーセントになります。販売費・一般管理費は、計画比で102.2パーセント、前年同期比で127.5パーセント。販管費率は、計画比でマイナス0.2パーセント、前年同期比でプラス0.6パーセントになります。
営業利益は、計画比で101.0パーセント、前年同期比で102.6パーセント。営業利益率については、計画比でマイナス0.1パーセント、前年同期比でマイナス1.1パーセントになりました。経常利益は、計画比で101.5パーセント、前年同期比で102.8パーセント。経常利益率については、計画比でマイナス0.1パーセント、前年同期比マイナス1.2パーセントになりました。
当期純利益は、計画比で101.2パーセント、前年同期比で99.2パーセントとなりました。純利益率については、計画比でマイナス0.1パーセント、前年同期比でマイナス0.8パーセントとなりました。
非常に厳しい状況でございましたが、なんとか営業利益で計画を達成することができました。
2019年5月期 第2四半期実績(計画対比)
4ページになります。計画比に対する数字となります。B&D社については、まだ計画がございませんので、B&D社を除く事業会社5社の数字となります。
売上高は、計画比で101.7パーセント。売上総利益は、計画比で100.4パーセント。総利益率は、マイナス0.3パーセント。販管費・一般管理費は、計画比で100.1パーセント。販管費率は、マイナス0.3パーセント。営業利益は、101.5パーセント。営業利益率については、計画どおりです。経常利益は、計画比で101.9パーセント。経常利益率も計画どおりとなりました。
2019年5月期 第2四半期実績(前年対比)
5ページ目は、前年度対比の数字となります。前年度対比については、杏林堂とB&D社の前年度の数字がございませんので、株式会社ツルハ、ドラッグ&ファーマシー西日本、くすりの福太郎、レデイ薬局の4社における前年度対比の数字となります。
売上高は、前年同期比で106パーセント。売上総利益は、前年同期比で107.6パーセント。売上総利益率は、前年同期比でプラス0.4パーセントとなりました。次に販管費・一般管理費ですが、前年同期比で109.7パーセント。販管費率は、前年同期比でプラス0.7パーセントとなりました。
営業利益は、前年同期比で100.5パーセント。営業利益率については、前年同期比でマイナス0.3パーセントとなりました。最後に経常利益ですが、前年同期比で100.7パーセント。経常利益率は、前年同期比でマイナス0.4パーセントという数字になりました。
出店実績
出店の状況です。(スライド)左上の数字のみでご説明申し上げます。まず新店ですが、国内の累計で74店舗です。通期で130店舗を計画しておりますので、ほぼ計画どおりの出店となりました。それから、子会社化に伴う65店舗というのは、先ほど申し上げた、グループ入りしたB&D社の65店舗となります。
閉店については、(海外も合わせて)36店舗を予定しておりますが、(国内)35店舗について上期で閉店を行いました。(店舗数の)純増は、159店舗の純増の計画に対して、上期の実績が104店舗となり、これも計画どおりに進んでおります。上期末の店舗数は、2035店舗で、今期末で2090店舗を予定しておりますので、ここもほぼ、予定どおりの数字となっております。
参考までに、(左上の表の)下に、海外で展開しているタイの店舗数についても記載させていただきました。その他の表は、事業会社ごとの数字です。
月次売上高推移・地域別実績
7ページ目の数字が、月次の売上高の推移と、地域別の実績です。全店および既存店の数字を記載させていただいております。(スライド)左上の数字をご覧ください。上半期は、全店舗で124.4パーセントという数字になりました。既存店に限って申し上げますと、前年同期比で101.4パーセントとなります。この数字についても、杏林堂、B&D社は昨年の数字がございませんので、事業会社4社の数字となります。
(スライド)下は、既存店の客数、客単価、ならびに買上点数の推移ですが、それらについてはご覧のとおりです。これは月次で発表しております数字の累計となります。
商品部門別実績(連結)
8ページ目が、商品部門別の実績となります。この数字については、杏林堂ならびにB&D社の数字を含む実績となります。ただし、B&D社については、6月のはじめから8月末までの3ヶ月分の数字が含まれております。
まず医薬品ですが、数字は割愛させていただきます。構成比が21.6パーセント、売上総利益率が41.8パーセントとなりました。そのうち、調剤による部分が9.5パーセントとなりました。
化粧品は、構成比が17.7パーセント、売上総利益率が32.8パーセント。日用雑貨は、構成比が26.8パーセント、売上総利益率が24.3パーセントとなります。また、今期から「その他」に含まれておりました食品を、1つのカテゴリーとして記載しております。食品の構成比は22.0パーセント、売上総利益率が14.6パーセントとなりました。
その他については、健食、医療用品・介護、育児用品等の数字となりますが、構成比が11パーセント、売上総利益率が30.4パーセントとなりました。
以上より、合計の売上総利益率は28.3パーセントとなりました。
商品部門別実績(前年対比)
こちらの数字が、杏林堂、B&D社を除いた4社の前年比の数字となります。医薬品は、売上が前年同期比で102.1パーセント、構成比が22.2パーセント、売上総利益率が42.6パーセント。前期との差がプラス0.3パーセントとなります。
そのうちの調剤について、全体では9.5パーセントの構成比でしたが、4社に限って申し上げますと、9.0パーセントです。杏林堂の調剤薬局が高い数字になっており、全体の数字になった場合に構成比を押し上げております。
化粧品は、売上高が前年同期比105.5パーセント、構成比が18.8パーセント、売上総利益率が33.0パーセント。前期との差がプラス1.0パーセントとなりました。日用雑貨は、売上高が前年同期比106.0パーセント、構成比が28.1パーセント、売上総利益率が24.8パーセント。前期との差がプラス0.8パーセントです。
食品は、売上高が前年同期比112.5パーセント、構成比が18.3パーセント、売上総利益率が14.1パーセント。前期との差がプラス0.4パーセントです。その他は、売上高が前年同期比104パーセント。構成比が11.6パーセント、売上総利益率が31.5パーセント。前期との差がプラス0.9パーセントです。
合計についてですが、売上高は、4社の前年同期比で106パーセント、売上総利益率が29.3パーセント。前年同期比でプラス0.4パーセントとなります。
調剤部門実績
調剤部門の数字を申し上げます。(スライド)左側の2017年、2018年の数値は参考として記載しております。右側の2019年5月期第2四半期の累計を申し上げます。
まず調剤店舗数ですが、杏林堂・B&D社を含む実績は535店舗です。この2社を除く4社の実績が461店舗で、4社に限っての前年同期比では、プラス9店舗となりました。
次に調剤報酬額ですが、杏林堂・B&D社を含む実績は364億3,000万円です。100万円単位の記載となります。杏林堂・B&D社を除く数字は294億8,700万円。この4社の前年同期比が102.1パーセントとなります。
次に総利益率です。杏林堂・B&D社を含む数字は37.4パーセントです。この2社を除いた数字が37.8パーセントとなりました。前年同期比でマイナス0.1パーセントの数字になります。
次に処方箋枚数です。1,000枚単位の記載となりますが、杏林堂・B&D社を含む実績は371万9,000枚。この2社を除いた4社の実績は307万7,000枚です。前年同期比で105.1パーセントの数字で、この数字については堅調に推移していると認識しています。
次に単価です。杏林堂・B&D社を含む単価ですが、9,794円です。この2社を除いた単価は9,581円で、前年同期比でマイナス281円となります。
(スライドの)一番下に記載させていただいている、売上高に占める調剤比率は、杏林堂・B&D社を含む数字では9.5パーセント。店舗数に占める調剤店の比率が26.3パーセントとなりました。
PB商品実績
PB商品の実績となりますが、PBは2つございます。我々がツルハグループとして販売させていただいているプライベートブランドと、我が社の専売品等を含めて、PBとしてご説明いたします。
PB全体の売上高は、前年同期比97.8パーセント。そのうち、エムズワン・メディズワンが97.3パーセントとなります。商品売上に占めるPB比率は、全PB商品が6.6パーセントで、エムズワン・メディズワンが4.2パーセントになりました。
売上総利益については、ご覧のとおり全体比で全PB商品、エムズワン・メディズワンともプラス0.7パーセントで、粗利の改善を図ることができました。
最後に、期末のSKU数となります。全PB商品では1,514SKUで、前年同期比でマイナス83SKUです。うちエムズワン・メディズワンは810SKUで、前年同期比でマイナス246SKUとなります。
(スライド)下の表は、ご参考までに記載をさせていただいております。後ほど堀川社長から、ツルハグループのPBについて、前年にリニューアルして新しいブランドを立ち上げておりますので、それにともなう説明および施策を説明させていただきます。
中期目標
堀川政司氏:では、私から当期の取り組みと今後の方針について、ご説明申し上げます。
調剤についてですが、以前の決算の時に、処方箋枚数が(前年同期比で)109パーセントまで上がり、かつ加算体制がとれれば、前年の調剤の粗利益は確保できるとお話をしたと思います。
この上期では、調剤の処方箋枚数が(前年同期比)105パーセント、技術料、加算体制が104.6パーセントとなっており、粗利が101.6パーセントです。ですから、加算体制が予定より多かったため、上期の調剤では、薬価改定の影響はなくなったと思います。
下期においては、季節が冬ですので、処方箋枚数は自ずと増えていきます。よって、調剤についてはいい数字になっていくと思います。
今期の出店は130店で、先ほど村上から上期の出店の説明があったと思いますけれども、今日の時点で126店の契約が確定しました。ですので、130店は予定どおりに開店できると思います。
これが可能になったのは、株式会社ツルハをはじめ、M&Aによってグループ入りした各社の開発力が上がり、期末店舗数の15パーセントに近づくような出店ができているため、グループでも安定した出店が可能になっています。
なお、化粧品ですが、今期はBSV(ビューティスーパーバイザー)による強化店舗の絞り込みを、149店で取り組んでいます。この絞り込みにより、化粧品の利益率が0.5パーセント改善しました。実際の粗利額で5.8億円を押し上げたことになりますし、売上高では20億円の押し上げです。絞り込み店舗だけ(でこのような結果)ですよ。
ですから、今のところ、このBSVが店舗に入り込んで、化粧品担当者の接客技術が向上して、化粧品全体の客数が上がり、相対的にこのように数字が上がってきているかたちになっております。
PBについては少し遅れておりますけれども、下期に「くらしリズム」というブランドで出てくるものが、すでに商品として市場に出ているものと合わせて、150SKUです。私としては物足りない数字ではありますが、来期は今の時点で350SKUが市場に入ってきます。
広報でも出しておりましたけれども、PBの担当者を4人増強して、各事業会社で1人ずつ増えて、(PBに)関わる人間を7人の体制にしました。今のブランドの商品と、新しく市場に出てくるものを合わせて考えると、来期が楽しみです。
また、先ほど調剤に触れましたけれども、やはり調子がいい会社と悪い会社がございます。なかでも調子が悪いのはくすりの福太郎で、調剤部門では、まだ前年比ではマイナスです。ここの売上構成を見ると、OTC(医薬品)と調剤で、調剤の数字は売上で30パーセント、粗利で40パーセントを占めているため、調剤で(数字を)落とすと全体の営業利益が落ちるというかたちになっています。
しかし、くすりの福太郎においても、下期は処方箋枚数が毎日上がっておりますので、調剤も少しずつ挽回していくだろうと思っております。
杏林堂薬局の上期のシナジー効果については、予定どおり5億円強のシナジー効果が出ておりますが、予定した粗利益率を割っています。一緒(のグループ)になる前の営業利益率は3.0パーセントでしたが、上期では2.1パーセントでした。しかし、11月にかなり挽回してきました。
あわせて、杏林堂薬局の調剤はダントツで昨対比での伸びがいいため、杏林堂薬局は下期になって上向いてくると思います。それに向けてがんばっていきます。
店舗展開戦略
店舗展開戦略でございます。いつものように自力を中心に、足りない部分はM&Aで補足して、6年後に3,000店を出すという計画でございます。
プライベートブランド戦略
プライベートブランドは、「エムズワン」「くらしリズム」の構成比が4.2パーセントと低下しているため、これをいち早く上げるべく、先ほどお話ししたように対策を講じております。これから数字が改善していくと思います。
ただし、ツルハでの取り扱いを100とすると、TGNでは91パーセント扱えるようになりました。くすりの福太郎で92パーセント、レデイ薬局が43パーセントと、各事業会社がPBのスケールを上げてきましたので、これはいい傾向だと思っております。
業務効率の改善・生産性向上
そして16ページが、前回お話しした業務効率改善についてです。これから見直す点は、やはり商品陳列と商品補充です。食品で見かけるのですが、店舗に商品が入ってくると、伝票と商品を検品する作業がございます。
社員は、1日8時間労働のうち、4割以上でこの作業に携わっている状況です。この商品陳列・補充については、前からお話ししているように、非食品の物流化が現在のところ約63パーセントまで来ており、下期には67パーセントぐらいになる予定です。まだ少し改善していくでしょう。
また、商品部と連携して、売れ筋の商品の見直しや商品補充の回数を減らします。加えて、チルド食品、いわゆる日配食品の物流改革を、来春をめどに実施します。株式会社ツルハでは、来春ぐらいに北海道で稼働させ、伝票検品の作業を限りなく0にします。
例えば、売上高5,000万円の店があったとして、食品の構成比が30パーセントだとします。すると、月の食品の売上が1,500万円です。このぐらいの店だと、毎日商品の納品時に、商品と伝票を突き合わせるのに30分以上かかっています。これを限りなく0にするということです。
この取り組みを、北海道から東北、関東と順次進めていき、店での作業段階で40パーセント以上の商品について、問題を解決していきます。
さらに、社内では発表しておりますが、各事業会社の本部人員……営業系と商品部を除いたなかで、来期からスタートするために、これから下期に行うのですが、本部人員を約30パーセントカットします。
計算するとわかりますが、本部の人間は給料が高額ですから、これでかなり人件費を低減できるのではないかと思います。
加えて、これからM&A等で本部の仕事量が増えても、人件費が増えないような仕組みも、今後整えていきたいと思っております。
2019年5月期 出店計画
出店については17ページに記載しています。こちらは予定どおり進められるでしょう。
2019年5月期計画
最後です。ここでもご案内のとおり、B&Dの通期の売上高について、280億円を加算して上方修正しております。よって、利益も73億円増えました。販管費についてですが、B&Dののれん代である7.5億円が入っていますので、それを合わせて、このような数字で進める予定でございます。
B&Dについてですが、この上期は旧スタンプカードをツルハのポイントカードに切り替えるというものがあり、営業利益を2億円ぐらい押し下げていました。しかし、現状はほぼツルハのポイントカードに切り替わっておりますので、下期はこうした営業利益を押し下げる要因はなくなり、レジのシステム統合も終わりましたので、これから本格的に、従来どおりの営業ができると思います。また、営業利益率も上がっていくと思っております。
以上、今後の取り組みについてお話ししました。