株主の皆様へ
宮内誠氏:決算の説明の前に、「株主の皆様へ」というページをつけさせていただいております。ここで2点お話をさせていただきたいと存じます。2点とも、先週発表させていただいた内容になります。
1点目、東京証券取引所市場第1部を目指しますということです。記載のとおりになりますが、当社は平成26年12月期にマザーズ市場に上場いたしました。さらに社会的な認知・信用力を高め、企業価値向上を図ることを目的に、第1部への市場変更申請を行う準備を具体的に進めております。
2点目が、株主優待制度導入になります。こちらも記載どおりになりますが、設立10周年を迎えるにあたり、株主のみなさまの日頃のご支援に感謝するとともに、当社株式への投資魅力を高め、中長期にわたって多くの株主のみなさまに当社株式を継続して保有していただきたいと、これを目的に導入したいと思っております。
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。
Ⅰ-1.総括
2017年12月期第2四半期まで終えたところでの決算では、この4つのポイントを掲げさせていただきます。
1点目、今期予算の連結当期純利益に対し、進捗率38.9パーセントとなっております。まずまず順調に進んでいるかと思いますが、予算達成に向けてはまだ道のりがございます。下半期につきましては、大型案件の売却も考えております。
2点目、販売用不動産の残高が113億600万円になっております。おかげさまで、売却・購入ともに堅調に進んでおります。また、開発案件が続々と竣工しておりまして、これらが売上・利益に貢献してくれております。
3点目です。シンガポール現地法人ならびにアセットマネジメント子会社との連携の案件ができております。この2子会社との連携によって、新しいリピーターのお客さま、こういったお客さまとの直接のお取引が増えております。
そして4点目、連結子会社は4社、ホテル運営経験者を内製化しております。本年、不動産M&Aという取引を実施させていただいたこともございます。これを含め、仕入・採用手法のバリエーションが多様化しております。
Ⅰ-2.通期業績予想
通期業績予想というページになります。こちら、一言で申しますと期初から変わっておりません。
連結売上高は161億5,400万円。また、連結経常利益は11億7,500万円、そして、連結当期純利益は7億8,100万円、2017年12月期通期では、こういった予想をしております。
Ⅰ-3.業績ハイライト
業績ハイライトというページになります。7期連続の増収増益に向けて、進捗しております。現在までの進捗状況を、簡単に棒グラフで表しております。ページの左からご覧いただきます。
まず、売上高です。通期予想161億5,400万円に対して、52億7,000万円。こちらは、前年同期比25.7パーセント増となっております。
次に資料の真ん中の、経常利益です。通期予想11億7,500万円に対して、4億4,100万円。この数字は、前年同期比12.3パーセント増となっております。
そして資料の右側の、当期純利益です。通期予想7億8,100万円に対して、3億300万円。この数字は、前年同期比11.4パーセント増となっております。
Ⅰ-4.連結PL・BSサマリー
連結PL・BSサマリーです。「投資開発・コンサルティング事業を中心に前年同期比、増収増益」と書かせていただいております。
まず、資料の左半分をご覧ください。連結PLサマリーです。先ほどお伝えいたしましたとおり、売上高は全体で25.7パーセント伸びて、52億7,000万円となっております。
この数字を、我々の3つの事業セグメントごとにお伝えさせていただきます。
まず1つ目の事業セグメント、不動産投資開発では、売上高は前年同期比16.7パーセント増の41億7,400万円となっております。
次に2つ目の事業セグメント、不動産コンサルティングでございますが、こちらは前年同期比301.9パーセント増の6億4,000万円となっております。
そして3つ目の事業セグメント、不動産マネジメントでは、売上高は前年同期比0.1パーセント増の4億5,400万円となっております。
また、営業利益についても、この3つの事業セグメントごとにご覧いただきたいと存じます。
1つ目の事業セグメント、不動産投資開発では、前年同期比80.3パーセント増の6億1,300万円。
2つ目の事業セグメント、不動産コンサルティングでは、前年同期比78.4パーセント増の2億2,200万円。
3つ目の事業セグメント、不動産マネジメントでは、前年同期比11.5パーセント減の2億1,800万円となっております。
なお、販売費及び一般管理費が増えておりますが、こちらは昨年子会社化いたしました株式会社ライフステージの経費を持ってきたことが、主な理由になっております。
資料の右半分をご覧ください。連結BSサマリーになります。
2016年12月期末と比較いたしますと、まず資産が0.8パーセント減の164億9,700万円。負債は2.7パーセント減の134億3,900万円。そして純資産は、8.5パーセント増の30億5,800万円となっております。
Ⅱ-1.不動産投資開発事業①
事業の概要です。ここでは、先ほどの3つのセグメント別に、この第2四半期までの業績ならびに主な仕事等について、ご説明をさせていただきたいと存じます。
我々の1つ目の事業セグメントであって、メイン事業である不動産投資開発事業です。主に一棟物の投資用不動産を弊社が購入いたしまして、問題点を是正し、価値を上げた上で売却する、あるいは土地を購入いたします。そして土地の上に投資用の不動産となる建物を建設・開発し、売却する。こういった事業をやっております。
先ほどお伝えいたしましたとおり、この事業セグメントでは売上高・セグメント利益とも大きく増やすことができております。
そして、先ほど主に一棟物の投資用不動産を再生・開発すると申しました。ビーロット単体で申しますと、第2四半期を終えたところで、数で言うと23件販売用不動産を持っております。その23件で、ほぼ113億円程度の販売用不動産となっているということでございます。
その23件についてエリア別・用途別でご覧いただきたいと存じます。こちらのページの左下になります。
23件をエリア別に分けますと、この左から2つ目の棒グラフになります。棒グラフは、下からまいりますと、青色で10と書いてあるのが関東圏、茶色の3と書いてあるのが北海道圏、黄緑色の8が九州圏、紫色の2が関西圏となっております。国内の4拠点を中心に、分散された物件を持っているということになります。
続きまして、左から4つ目の棒グラフをご覧いただきたいと思います。こちらは、用途別に23件をご覧いただくものになっております。
こちらも下からご覧いただきますと、青色の12と書いてあるのが、開発用地を含む土地になります。茶色の2が事務所ならびに店舗、黄緑色の6が住宅系、紫色の2がホテル・宿泊関連、水色の1が介護施設となっております。
なお、12件が開発用地を含む土地とご説明しましたが、左から5つ目の棒グラフには、それがいったいどういう計画でなされているのかというのを、用途別に色分けしております。
12件のうち1件は、土地を開発用地として整備した上で売却する計画になっております。下から2つ目にある茶色の2は、事務所・店舗をつくる計画です。黄緑色の4は、住宅系をつくる計画となっております。紫色の5は、ホテル・宿泊関連のものをつくる計画になっております。用途的にも非常に分散された、幅広い不動産を持っていると考えております。
それでは、この第2四半期までどのような仕事を具体的にしたのかということを、少しご説明させていただきます。このページの右上に、開発案件と記載がございます。「顧客ニーズを掴み、販売順調!」と書いてあります。
ちょっとご紹介させていただきますと、左にある3月と書いてある物件は、札幌市中央区に私どもが新築した、賃貸マンションでございます。1月に竣工して3月にはすでに満室の状態で、我々のリピーターのお客さまにご購入いただいております。
右にある5月と書いてあるのは、東京都渋谷区にある店舗ビルです。こちらも本年竣工いたしまして、3階建てと小さいものなのですが、満室になった上で売却が完了しております。
このページの右下をご覧いただくと、再生案件と書いてございます。「総額20億円超取引、業績貢献!」と記載がございます。6月に東京都品川区の5物件を、まとめて大手優良事業法人さんにご購入いただいたという取引がございました。
Ⅱ-1.不動産投資開発事業②
不動産投資開発事業の続きになります。
資料の左側をご覧いただきますと、法人取得「ホテル保有会社のM&A実施」と記載がございます。本年1月に不動産の取得ならびにホテル会社勤務経験者の人材確保を目的に、M&Aを実施しております。東京山手線の恵比寿駅・五反田駅から徒歩圏内に2つ不動産を持っていて、かつホテルを運営している会社を、会社ごと購入いたしました。
現在この2つのホテルはいったん営業を休止して、今後工事を施した上で秋から冬にかけて再オープンしたいと考えております。
資料の右半分は、福岡支社と書いてございます。「九州圏も、積極的に事業展開!」しております。2月に福岡市中央区の赤坂という駅の徒歩2分の場所に、オフィスを移転しております。
また、福岡支社ではほとんどが福岡市内の物件の取扱いをしているのですが、本年2月には鹿児島市内に賃貸マンションを購入いたしました。現在このマンションは大規模改修中でございまして、終わったらまた売却ということを考えたいと思っております。
資料の右下をご覧ください。6月には福岡市中央区内で賃貸マンションを建設するにあたって、地鎮祭を行っております。
祝!「ナインアワーズ北新宿」竣工
「祝!『ナインアワーズ北新宿』竣工」とございます。私どもが関わる宿泊施設では、3件目になります。最初の2件は、3年前から行っておりましたオフィスビルを宿泊施設に用途変更するというプロジェクトでした。こちらが終わって、我々として初めて開発を手掛けたものが、この「ナインアワーズ北新宿」というものになります。
カプセルホテルでは非常に有名な、株式会社ナインアワーズさまと連携いたしまして、206カプセルのホテルをつくっております。3月下旬にオープンいたしまして、7月末まで平均の稼働率が83.5パーセントと、大変好調な業績で推移しております。
進行中プロジェクト ~続々と竣工予定~
我々が開発を手掛けている物件を、いくつかご紹介させていただきたいと思います。
資料の左上は、先月7月に竣工した東京新富町の宿泊施設になります。上段左から2番目は、京都清水に9月に竣工予定の宿泊施設です。上段右から2番目は、2018年3月竣工予定の那覇市のホテルです。上段一番右が、2018年11月竣工予定の福岡市中央区のマンションになります。
下段左が、2018年3月竣工予定の北海道小樽市のホテルです。下段真ん中は、2018年5月竣工予定の東京都港区新橋のオフィスビルになります。最後に下段右ですけれど、2018年6月竣工予定の京都四条にあるホテルでございます。
IMANOシリーズ 第2弾 竣工!
こちらが今前のページで、7月に竣工した東京都中央区新富町の宿泊施設とお伝えしたものになります。一昨年「IMANO TOKYO HOSTEL」という物件を、新宿にオープンしております。
同じホテル運営会社であるABアコモ株式会社さまと連携いたしまして、第2弾。ホステルという名前が一番適切でしょうか、「IMANO TOKYO GINZA HOSTEL」を9月1日にオープンさせる予定となっております。
このIMANOシリーズですけれど、コンセプトは「友人の家に遊びに来たような、居心地の良いホステル リアルでローカルな東京の『今』を楽しもう!」となっております。
Ⅱ-2.不動産コンサルティング事業
我々の2つ目の事業セグメントになります。このセグメントでは、おもに一棟ものの投資用不動産の売買仲介と、不動産コンサルティングならびに子会社で手掛けております、新築分譲マンションの販売代理の事業がございます。
この事業セグメントも先ほどお伝えいたしましたとおり、売上高・セグメント利益ともに大きく伸びることができております。
資料の左下に円グラフがございます。去年、ビーロットは大阪支社を設立しております。これによって、大阪でも案件が取れるようになってまいりました。この事業セグメントでの案件数としては関東圏が大半なのですけれど、関西圏・北海道圏・九州圏と各地で事業ができております。
また、このページの右半分をご覧ください。人材戦略「ダイバーシティ、台湾から採用!」と記載がございます。すでに子会社がシンガポールにございまして、シンガポールを中心とした東南アジアの富裕層の方々に投資を促すという事業ができております。
ただ、英語圏のみならず中国語圏もテリトリーとしたいと考えまして、本年台湾の方を採用して、東京の子会社で一緒に働いております。
Ⅱ-3.不動産マネジメント事業
我々の3つ目の事業セグメントになります。このセグメントでは不動産の管理、不動産所有者としての賃料収入の獲得、ならびに不動産アセットマネジメントの事業をやらせていただいております。
この事業セグメントでは売上高が横ばい、セグメント利益は残念ながら少し下がってしまっております。主因としては先ほどお伝えいたしましたとおり、2つのホテルをいったん営業停止していること。これに伴う費用等が、理由となっております。
このセグメントは、大きく売上・利益が伸びたり縮小したりするものではございません。資料の左下をご覧いただきますと、過去3年半の総テナント数と総賃貸可能面積の推移がございます。おおむね、増加傾向にあるということがご覧いただけるかと思います。
こういった、徐々に積み上げていく努力によりまして、我々に安定収益をもたらす。そういった事業セグメントとなっております。このセグメントでのトピックとして、右側をご覧ください。B-LOT AM、ビーロット・アセットマネジメントで、子会社になります。
2点、追加取得のアレンジメントを実施しております。昨年、大手企業株式会社ミサワホームさまと共同で、不動産ファンドを設立しております。本年3月、この不動産ファンドで大阪市内の新築賃貸マンションの、ラグゼ天王寺という物件を追加取得しております。この不動産ファンドでは、引き続き全国主要都市にて、賃貸マンション等を購入していきたいと考えております。
コンサルティング事業 & マネジメント事業
我々の2つ目の事業セグメントと3つ目の事業セグメントの名前が、&で両端にある状態になっております。2つの事業の連携によって、非常にいい取引ができたということで、ご紹介させていただきます。連鎖取引、「1つの不動産を長期にサポート、連鎖取引を実現」と記載させていただいております。
この事例でモデルになるのは、資料に写真がございます、東京都中央区築地にある賃貸マンションです。この物件と我々は、創業してから1年ちょっとで出会っております。2010年3月、株状況が思わしくなかったこの物件の売買仲介業務をすることができました。
不動産の潜在価値を、我々は見極めまして、バリューアップするプロジェクトを米系の投資会社さまにご提案して、ご購入いただいたものになります。
そして、この米系投資会社さまがご保有いただいた10ヶ月の間に、我々はアセットマネジメント業務を受託させていただきました。そして60パーセントぐらいだった稼働率を、100パーセントまで高めることができました。
また建物設備を、一部修繕等も行っております。価値が上がったところで売却しようというところで、2010年12月に売買仲介業務をすることができました。
ご購入くださったのは、金融機関さまにご紹介いただいた、東京都台東区の事業会社さまでございました。幸い、その台東区の会社さまから、我々が業務をいただくことができました。
PMというのは、プロパティマネジメント。不動産の管理になります。LMというのは、リーシングマネジメント。賃貸等に関する業務です。こういった業務をいただくことができました。
そして、この台東区の会社さまが保有されている6年超の長期間にわたりまして、資産運用をサポートすることができました。そして、市況を鑑み、売却を提案したということでございます。
そして2017年4月。幸い購入するという方が現れて、また売買仲介業務をすることができました。ご購入くださったのは、千葉県在住の個人の投資家の方になります。このお客さまからも幸い、PM・LMの業務を受託させていただいております。
つまり、お客さまは変わっているのですけれど、引き続き7年以上にわたって、同じ不動産から仕事をいただいているという状態です。このような連鎖的な取引というのは、我々といたしましては、理想的な業務だと思っております。同じ不動産と、長くお付き合いをさせていただく。結果として、お客さまがつながる。それで、お客さまが増えていくということでございます。
この台東区のお客さまというのは、ぜんぜん、我々のお客さまであったわけではございません。資料に書いてあるとおり、金融機関さまからご紹介いただいただけです。ただ、売買仲介で巡り合って、「じゃあ、管理をお願いします。よく知っていますからね」ということでご依頼いただいた業務です。
それで、この業務で信頼を勝ち取って、「じゃあ、他の不動産についてもお願いします」というふうに、完全に我々のお客さまになったということでございます。千葉県在住の個人の方についても同様です。
業務を紹介いただくだけではなくて、お客さまも紹介いただくという場面が出てまいります。こうして、不動産とも長い取引を続けさせていただく。お客さまとも長い取引を続けさせていただく。これが、我々が目指しているところになります。
ちょっと話が変わりますけれど、長期の採用を私どもは重視しております。
ただ人間性のいいだけの社員、あるいは実力があるだけの社員を集めているつもりではございません。我々のビーロットは、単体では50人弱という人数しかいない会社でございますが、採用には細心の注意を使っております。
実力ならびに人柄、両方を兼ね備えているような人間を採用しております。小さい会社なのに偉そうなことを言って、大変恐縮なのですけれど、そこが我々のこだわりです。
そういった人たちが集まるとどうなるか。切磋琢磨してもっと実力をつけたいなと思うが、ぎすぎすした人間関係ではなく、協力してチームワークでやっていこう。そういう会社になってくると思っております。そして、そういった社員が長く活躍してくれる、そういう職場になるんではないかと思っております。
そういった気持ちで仕事をやっていること自体が、取引先・同業者さま・株主さまにも伝わって、共に長い付き合いができてくると思っております。業務についても、採用についても、我々の考え方すべてが、長くやっていきたいと思っております。
私が究極的にやりたいことはなにかというと、ビーロットが永遠に続く会社であること。そして、永遠に成長し続ける会社であること。無理無茶は必要ないと思っています。順調にずっと成長し続ける会社、そういった会社をつくりたいと思っております。
ここにいらっしゃるみなさまにおかれましても、ぜひビーロットを永遠にご注目いただいて、ご支援ならびにご鞭撻を、お願いいたしたいと思っております。何卒よろしくお願いいたします。
弊社の説明については、以上でございます。ご清聴ありがとうございました。