2017年度第1四半期 連結決算概要①

和田清氏(以下、和田):ではまず、連結決算の概要をご説明させていただきます。

正味収入保険料は、国内外での引受拡大により、前年同期比プラス2.8パーセント。249億円増収の9,193億円となりました。

生命保険料は、保有契約の拡大により前年同期比プラス1.9パーセント。39億円増収の2,190億円となりました。

一方、利益につきましては、東京海上日動における政策株式の売却益の減少や、金融派生商品損益の減少等により、連結経常利益で3.4パーセント減益の1,236億円。四半期純利益で9.4パーセント減益の881億円となりました。

政策株式につきましては、年間1,000億円以上の継続的な削減に取り組んでいますが、前年度は第1四半期に計画の半分以上の520億円を売却したのに対して、当年度は420億円の売却となっています。

この結果、異常危険準備金の繰入やのれん・無形固定資産の償却負担等の影響を控除したグループ全体の利益指標である修正純利益も、4.3パーセント減益の1,196億円となりました。

なお、通期予想に対する進捗率は、31パーセントとなり、前年同期と同水準で推移しています。

連結決算概要②

国内損保事業は、東京海上日動での外貨建支払備金の積増負担の増加、大口事故等による発生保険金の増加等があったものの、自然災害に関わる発生保険金の減少や、海外子会社からの配当金収入の増加などにより、前年同期比312億円の増益となりました。

国内生保事業は、有価証券売却益の減少や、危険準備金の積増等により減益。

海外保険会社は、北米等での利益拡大により、増益となりました。

連結調整については、東京海上日動における海外子会社からの配当金収入の増加により、マイナスの調整額が前年同期比377億円拡大しています。

修正純利益(グループ全体の利益指標) 2017年度第1四半期実績

修正純利益は、連結決算における純利益をベースに保険事業に特有な各種準備金の影響や、固定資産の売却損益等を控除したもので、当期の事業活動から生み出される損益をあらわすグループの利益指標となります。修正純利益は、前年同期比54億円減益の1,196億円となりました。

会計上の純利益から、修正純利益への組み替えについての、前年同期からの主な変動要素はスライド記載のとおりとなっております。

国内損保事業① 2017年度第1四半期実績(TMNF)

続きまして、国内損保事業についてご説明いたします。

民歩の収入保険料は、自動車保険および火災保険、その他種目における増収を主因といたしまして、前年同期比プラス2.8パーセント。128億円の増収となりました。

国内損保事業③ 正味収入保険料および損害率(TMNF)

種目ごとの状況は7ページをご覧ください。

発生保険金につきましては、自然災害に関わる保険金が減少したものの、契約規模の拡大に加え、大口事故および中規模事故の増加などにより、前年同期比48億円増加しました。

民歩系への事業費につきましては、増収にともなう代理店手数料の増加などにより、前年同期比で31億円増加しました。

また、異常危険準備金は、正味収入保険料の増収にともない、前年同期比5億円積増負担が増加しています。これらの結果、当期の保険引受利益は、前年同期比18億円減益の345億円となりました。

国内損保事業④ 資産運用関連(TMNF)

続いて、資産運用等損益についてご説明いたします。資産運用等損益は金融派生商品損益および有価証券売却損益は減少したものの、子会社からの配当金収入の増加等により、前年同期比305億円増益の1,091億円となりました。

なお、子会社からの配当金は、連結調整としてほぼ消去されるため、グループの連結決算への影響はございません。当期の政策株式売却額は、約420億円で、それにともなう売却益は約300億円となっています。

以上の結果、四半期純利益は、前年同期比280億円増益の1,201億円となりました。

国内損保事業② コンバインド・レシオ(TMNF)

続いて、コンバインド・レシオの実績について、ご説明いたします。

民保E/Iベースの損害率は、自然災害に係る発生保険金が減少したものの、外貨建支払備金の積増負担の増加に加え、大口事故および中規模事故の増加などにより、前年同期比0.2ポイント上昇の、55.7パーセントとなりました。

事業費率については、正味収入保険料の増収を主因として、前年同期比マイナス0.2ポイントの32.0パーセントとなりました。

以上により、民保E/Iベースのコンバインド・レシオは、前年同期と横ばいの87.6パーセントとなりました。

国内損保事業⑤ 2017年度第1四半期実績(NF)

続いて、日新火災についてご説明いたします。

日新火災の保険引受利益は、火災保険と新種保険の正味収入保険料の増加。自然災害に係る発生保険金の減少を主因として、前年同期比3億円増益の、20億円となりました。

また、資産引用等損益は、前年同期に計上した為替換算損の反動や、有価証券評価額の減少を主因として、前年同期比3億円増益の3億円となりました。

以上の結果、四半期純利益は、前年同期比2億円増益の13億円となりました。

国内生保事業 2017年度第1四半期実績(AL)

続いて、あんしん生命についてご説明いたします。

新契約年換算保険料は、家計保障定期保険の販売が引き続き好調であったものの、長期貯蓄性商品の販売休止や、標準利率引き下げに伴う4月の商品改定の影響等により、前年同期比13.7パーセントの減収となりました。

保有契約年換算保険料につきましては、新契約の積上がりにより、3.5パーセントの増収となりました。

また、財務会計指標につきましては、四半期純利益が、前年同期比37億円減益の25億円となりましたが、有価証券売却益の減少や、危険準備金の積増等を除いた基礎利益は、前年同期比とほぼ横ばいの70億円となりました。

海外保険事業① 2017年度第1四半期実績(正味収入保険料)

次に海外保険事業についてご説明いたします。

海外保険事業の正味収入保険料は、各種成長施策の進展等により、前年同期比2パーセントの増収となりました。

地域別には、北米3社において、更新契約の料率引上げや、スペシャリティ保険などの引受拡大を行ったことにより、北米全体は4パーセントの増収となりました。

欧州でもTokio Marine Kilnにおけるビジネス拡大などにより増収しました。

中南米はブラジルにおける自動車保険の引受拡大。アジアはインドをはじめとした各拠点の成長施策の進展等により、増収となりました。

再保険は、前年同期の複数年契約増加の反動等により減収となりました。生保はタイ、インド、インドネシアを中心とした販売増を主因として増収となりました。

海外保険事業② 2017年度第1四半期実績(事業別利益)

続いて海外保険事業の事業別利益についてご説明いたします。

事業別利益も、各事業における成長施策の進展等により、前年同期比プラス4パーセント。17億円の増益となりました。

地域別には、北米はフィラデルフィアが大口事故の影響により減益となりましたが、デルファイにおける前年同期の投資実現損の反動や、資産運用収益の増加等により、全体で62億円の増益となりました。

欧州および再保険は、為替換算損益の悪化などの要因により、減益となりましたが、アジアはリザーブ取崩しや前年同期の大口事故の反動などにより、増益となりました。

海外保険事業③ 2017年度第1四半期実績(北米内訳)

北米3社の実績につきましては、13ページに記載しておりますので、そちらをご覧ください。

以上で私からの説明は終了させていただきます。