決算概況(2017年11月期第2四半期累計期間)
岩城慶太郎氏:まず、決算でございます。おかげさまで、この第2四半期は大変好業績で着地することができました。資料を見ていただくとおりで、売上高は280億円となりました。前年同期と比べますと、12億円の成長。前年同期増減率は、プラス4.5パーセントの成長でございます。
売上以上に、商品構成と粗利益の改善が効いてきております。営業利益・経常利益に関しても、前年対比でプラス5億円。1.5倍から1.7倍成長して、実績を伸ばしております。
四半期純利益が、ちょっとおかしな数字になっておりますが、こちらについてご説明します。前期に比べて7.7億円増えておりますが、これは資料の下にあるとおりです。特別利益の固定資産・有価証券売却益が、今年2月に2億7,000万円入っておりますので、そこが乗って、このような結果となっております。
過去最高営業利益
1975年からのデータしかないのですが、この第2四半期だけを歴年で出していきますと、営業利益の8億2,000万円は、過去最高の利益の水準になってまいりました。
もっとも、2001年から連結の決算にしております。また2011年から、それまで持分法適用の子会社であったメルテックス株式会社・グループを見直していることもあります。そのあたりがターニングポイントとなって、利益が大きくなっております。
いずれにしても、この第2四半期に関しましては、過去最高の利益を出すことができました。
株価推移
株価推移です。昨日(2017年7月19日)の終値の段階で445円。今の寄り付きはわかりませんが、前場の段階で457円という水準までなってまいりました。
このぐらいの水準が、私どもが2005年に東証1部に指定されてから初めて、一番高くなる水準でございます。もちろん、バブル経済のころの株価水準と比べると、まだまだ低いことは低いのですが、東証1部指定になってからは最高の株価の水準になっております。
しかし、純資産倍率がまだ1倍を切っておりますので……この株価の水準は、必ずしも高いとは思っておりません。まだまだ、がんばれると思っております。
簡単ですが、決算はこのようなかたちになります。
セグメント別業績
続いて、セグメント別業績のご説明です。
売上全体が集中しておりますので、セグメントの売上・利益においても、よい結果を残すことができました。
とくに、大きな売上成長をしているところは、医薬FCという医薬ファインケミカル事業です。これは、医療用医薬品・一般用医薬品の製造から卸売まですべてやっております。このセグメントが、実績として半期で売上105億円となり、8億円の営業利益をあげることができました。
資料を見ていただくとわかるとおり、第2四半期においては、本利益のほとんどを医薬FC事業から出しているというかたちになっております。
このセグメントが、近年非常に伸びております。前年対比で見ましても、1.9億円をオーバーして成長しております。
もう1つのポイントとしましては、資料の上から3つ目の、化学品事業のところです。これは、表面処理薬品BU(ビジネスユニット)というメルテックスのグループです。こちらは、ダウ・ケミカルとの業務提携を解消した2015年以来、しばらく赤字傾向が続いておりました。
この第2四半期もギリギリ赤字なのですけれど……ここの損失の改善が、非常に大きく効いております。その結果3億円を取り戻して、ほぼトントンというところまで、成長しております。
ずっと売上の5割を持っていた業務提携先(ダウ・ケミカル)との提携解消でしたので、その影響は大きかった。しかし、新製品の投入によって、ようやく改善されてきたところです。
セグメント別売上構成(2017年11月期第2四半期累計期間)
売上構成を見ていただきますと、このようなかたちになっております。
先ほど少し申し上げましたが、当社4つのセグメント……医薬・FC、HBC(ヘルスアンドビューティーケア)、化学品事業、食品事業という4つのセグメントがございます。
その4つのセグメントにおいて、原材料製造から一部小売業まで、幅広いサプライチェーンの中で事業を行っております。
サプライチェーンのご説明をします。資料の左側から、「原材料製造」。その次の「流通」、これはいわゆる、卸売業に近い原材料の流通です。そして「製品製造」、これは製造業です。そして、製品の「卸売」業。さらに「小売」というかたちになっております。製造業の売上比率が、だいたい27パーセントまできました。
小売の欄にある、12億円のオリジナル製品BUに関しては、ほとんどが化粧品の通信販売でございます。これはある意味、製造小売ですので、ここのセグメントまで入れると約31パーセントが製造業および製造小売になっております。
これはKPIにはしておりませんが、中期的にはこの製造業に投資していくつもりでおりますし、製造業のウェーブをより高めていきたいと思っています。
そのため、比率としては中期的に4割ぐらいまで伸びていくと、ちょうどいいバランスなのかなと思っています。そこまで順調に進んできているところです。
セグメント別営業利益増減
続きまして、営業利益の内訳でございます。資料を見ていただくとわかるとおりです。
前年同期の3.3億円の営業利益に対しまして、医薬・FC事業の伸び分が1.9億円入りました。そして、化学品事業の収益改善で、3億円が上乗せされました。さらに食品事業も、しばらく赤字・黒字をさまよいつつ赤字傾向にあった事業ではあったのですが、これも黒字化いたしました。
その結果、すべての事業において利益を改善することができました。HBCだけ少し落としているのですが、これはほとんど誤差の範囲だと思っております。
いずれにしましても、医薬・FC事業と、化学品事業(表面処理薬品)の収益改善により、今回の8億2,000万円という利益水準をあげることができました。
セグメント別概況
それぞれのセグメントについて、少しずつ概況を説明してまいります。
まず、医薬・FC事業に関しては、原料薬品の領域(BU)・製品の領域・卸売の領域がございます。とくに、原料薬品の領域には、ジェネリック向けの原料が多くございます。それから、自分たちで製品を作っている、ジェネリック医薬品の部門。この2つの部門の領域がよく成長しておりまして、天気でいえば快晴という状態で着地できております。
次に、HBC(ヘルスアンドビューティーケア)についてご説明します。“ヘルスアンドビューティーケア”ということで、化粧品・健康食品等を扱っております。こちらは、2年前くらい前にインバウンドブームが沸き上がっていて、非常に大きく成長しました。
インバウンドが一段落しましたので、今は少し落ち着いた売上構成になっております。
そうは言っても、現在、業界全体に悪い要素はございませんので、順調に推移しているところでございます。
化学品は先ほど申し上げたとおり、ようやく黒字化するめどが立ってまいりました。
ただ、今のところ新製品の新規採用が増えているのは国内が多く、海外のマーケットまでは、まだ十分に取りきれていないところが現実としてございます。
ここから力を入れていくのが、海外のめっき薬品を使っていただくユーザーさま・市場に、どれだけ早く浸透させていくか。そういうところが、カギになっていくと考えております。
最後に食品事業ですが、ようやく営業黒字化できました。何をしたかというと、すごく当たり前のことをしております。
要は、お客さまにサービスを提供するタイミングをできるだけ短くして、少し付加価値の高い製品を使っていただくということを主な施策としてやった結果、営業黒字化したということでございます。ここまでが決算とセグメント別の状況です。
続きまして、本日トピックスを4つ持ってまいりましたのでご説明いたします。
最近でもよく「おたくは何屋なんだ?」と言われることが大変多くございまして、確かに言われてみると、いろんなことをやっているので、ご説明しづらいところがございます。
「いろんなことをやっています」ではご回答になりませんので、今、我々がとくに力を入れてやっていることをまとめてみました。
トピックス ①皮膚のイワキ
1つ目は、「皮膚のイワキ」ということでございます。今後も「〇〇のイワキ」シリーズはやっていこうと思っているのですが、まずは「皮膚のイワキ」というお話をさせていただきます。
(スライド)左下に事業セグメントの表をつけておりますが、緑色(医薬・FC)と赤色(HBC)になっている領域において、主に皮膚をターゲットにした商品・ビジネスを展開しております。
皮膚に関連する商材
どのようなことをやっているかと申しますと、まずは医療用医薬品でございます。これが売上のウエイトとしては一番大きいです。
一部受託もやっておりますが、皮膚科向けのジェネリック医薬品の製造販売等で20億円ぐらいの売上がございます。これは第2四半期累計の数字ですが、半期で20億円のビジネスというところでございます。
とくに医療用医薬品と外皮用剤、皮膚科向けの医療用医薬品においては、大変ラインナップを豊富に持っておりまして、日本で一番皮膚科のラインナップをたくさん持っているのは、実は当社でございます。
続いて、一般用医薬品でございます。一般用医薬品は、主に卸売り営業としてやっております。薬局やドラッグストア向けに販売しているのですが、実はここでも皮膚用のローション剤やステロイド剤などを販売しております。
それだけにものすごく力を入れてやっているわけではないのですが、分析してみると、約13億円ぐらいの売上が、一般用医薬品の卸売りからきています。
続いて、化粧品でございます。これは製造小売をやっているアプロスという子会社ですが、今、半期で12億円の売上になっています。
とくに(スライド)右側に書いている「シルキーカバーオイルブロック」という製品はロングセラーで、何年も成長を続けて、売上を重ねている製品でございます。
この製品を中心として、いわゆるスキンケア、洗うところから美容液、保湿、さらに化粧下地までのラインナップを揃えて、販売活動・営業活動をしているところでございます。
4つ目は、化粧品の原料でございます。私どもは自分たちで作って販売をしているのですが、お客さまに化粧品の原料を買っていただくこともやっております。
中でも多いのは、この化粧品の基材になります。1,3-ブチレングリコールという素材ですが、この素材を国内大手の化粧品メーカーさんに買っていただいています。このビジネスが7.4億円ぐらいでございます。
最後に、少し毛色が変わりますが、ドクターズコスメもやっております。このドクターズコスメは資生堂さんと提携して、資生堂さんが製造をして、我々が販売をするという組み合わせでやっております。
皮膚関係の5つの事業を全部足すと、半期で56億円ということでして、構成比にすると約2割でございます。
これは全部皮膚科向けというわけではなくて、皮膚つながりというところでございまして、肌のトラブル、あるいはお肌を改善させたいというときに使われるものをすべて足していくと、だいたい(連結構成比)約2割の比率というところでございます。
先ほど冒頭で「夏が暑いとよく儲かる」と申し上げておりますのは、実はこの領域でございます。
やはりメリハリの効いた季節感がありますと、この皮膚科系、皮膚用の原料、製品、素材というものが非常によく動いていく傾向にございます。
などで、この我々の売上の2割を占めている皮膚に関連する商材は非常に重視しておりまして、今後もこの領域にしっかりとプレゼンスを残せるような事業展開をしてまいりたいと思っています。
今後の検討領域
今後の検討領域をご説明してまいりますが、皮膚用の塗り薬について申し上げますと、いろんな剤形がございまして、子会社の岩城製薬で医薬品として販売している剤形は、軟膏・クリーム・ローションの3つが大変多いです。
ところが、最近ずいぶん剤形が増えてまいりまして、例えばテープ剤・パップ剤といった剤形も今後取り組んでいかなければいけないと思っています。
これは薬だけではなくて、例えば化粧品の領域においても、こういったテープ剤・パップ剤といった剤形を持つことが、1つの競争優位に立てるポイントだと思いますので、こういった剤形の開発能力をだんだん増やしていくことを1つのポイントにしようとしています。
もう1つは、シルキーカバーオイルブロックです。これはアプロスという子会社が通信販売で売っている製品ですけれども、相変わらずよく売れておりまして、通販売上・化粧品下地部門で第1位というところまでくることができました。
「モンドセレクション4年連続金賞受賞」ということで、非常にご愛好いただいてる製品でございます。
みなさまの奥様やお知り合い、ご自身のためにお使いいただくとすぐわかるのですが、これを塗ると、塗った瞬間に肌がサラサラになります。
サラサラになって、あまり脂が出なくなって、化粧のりが良くなるような特性を持っておりまして、肌のコンディションが悪くなってきたときにお使いいただくと、非常に効果が増えるものでございます。
実はその製品のメインユーザー様というのは、60代、70代の女性も非常に多くいらっしゃいまして、最高齢の方では92歳の方に使っていただいているのですが、大変ご愛用いただいております。
ある意味で、シルバーマーケットを対象としているような製品とも言えるのではないかと感じています。
トピックス ②半導体のイワキ
続いて、「半導体のイワキ」ということで、少しご説明をしてまいります。実はこの間、インターネットの記事を見ていたら、「イワキ株式会社は半導体銘柄」と書いてありまして……。「そんなわけないな」と少し思ってはいたのですが。
実は今、半導体関係の売上の比率は、1パーセントもないぐらいです。ところが、我々はちょうど今、旬な領域の研究開発に少し投資しておりますので、この領域について少しご説明させていただきます。
UBMプロセス
我々は、子会社のメルテックスにおいて、UBMというプロセスを持っています。このUBMはUnder Bump Metalという加工方法でして、これは半導体の上に「はんだバンプ」を形成する時に使う電極を造るためのプロセスです。
いわゆるパワー系の半導体と言われる大きめの半導体に使われるプロセスとしては非常に効果がありまして、(スライド)下に書いてあるとおり、電極部分の腐食を防ぐような効果を持っています。
そうなると何がうれしいかというと、電極部分の腐食を防ぐということは、製品の信頼性が上がるということでございまして、国内外の大変多くのお客さまにご利用いただいております。
現在、国内外10社で量産していただいておりまして、UBMというのは汎用プロセスの名前なのですが、このUBMという工法においては、実は国内シェアナンバーワンを持ってるのが私どもの会社でございます。
このパワー系の半導体のマーケットが大きくなると、当然我々のこの領域も大きくなっていくというかたちになっています。あまり具体的には言えないのですが、売上の比率としては非常に低いのですが、このプロセスは非常に粗利益率が高いです。
何割かは申し上げませんけれども、少し信じられないぐらいの利益がいただけるような製品になっておりまして、どちらかというと売上の貢献よりかは、この半導体の領域が伸びると利益の貢献が大きくなるという性質を持っております。
Fan-Out WLP/PLP
もう1つ、これはAppleのiPhone7の次のモデルから採用されると言われている、Fan‐Out WLP/PLPという工法でございますが、このFan‐Out WLPというのは、Wafer Level Packageなのですが、このWaferの上に直接回路形成をするような技術というところと、さらにWaferの上ではなくて、パネルサイズで直接回路形成をする、いわゆるPLP(Panel Level Package)というプロセスです。これは次世代の技術としては、大変ホットな技術でございます。
iPhoneに採用されるのは、PLPになりますとおそらく2019年や2020年というタイミングになると言われておりますけれども、このFan‐Out WLP/PLPというところに関しては、非常に力を入れてやっております。
もちろん先ほどのパワー半導体というのは、どちらかというと大きな半導体向け。こちらのFan‐Outは小さめの半導体向けの工法でございまして、これを今、ドイツのドレスデンにある研究機関のFraunhofer IZM研究所と、守秘義務の関係があって具体的な名前は言えませんが、世界のトップレベルのプレイヤーさんたち、電話を作っている会社であったり、部品を作っている会社であったりと、Fraunhoferを中心にして共同研究をやっています。
そのコンソーシアムの部分の中に子会社のメルテックスも入って、新しい工法をつくるというところを今やっています。
Fan‐Out WLPもしくはFan‐Out PLPでこの工法が確立しますと、当然コンソーシアムにいるプレイヤーのメンバーのみなさんというのは、すでにデファクトを持っているような会社ですので、この技術が確立すると、自動的に我々のプロセスがデファクトをとれるというところがございまして、非常に力を入れてやっているところでございます。
以上のとおり、実は「薬屋のイワキ」というイメージが非常に強くありますが、薬だけではなくて、半導体の領域にも大変力を入れてやっているところでございます。
トピックス ③FPCのイワキ
続いて、「○○のイワキ」シリーズ第3弾でございますけれども、FPCのイワキという側面もお見せしたいと思います。
このFPCというのは何かというと、フレキシブル基板といいます。携帯電話の中や自動車でも使われますし、いろんな電子部品の中に入っている、プリント配線板の中でもペラペラした素材です。屈曲性があって、薄くて、軽いような素材をつくっている、FPCはそういう基板でございます。
材料販売への取り組み
私どものお客さまでもある、日本メクトロン社という会社はNOK株式会社の子会社でございまして、フレキシブル基板のマーケットの中では、世界一のシェアを持っています。
世界一のFPCメーカーですが、日本メクトロンさんが自社で内製用に開発した素材を、私どもがほかのFPCメーカーさんに販売するという提携を1年前からやっております。
どちらかというと主材にならないものが多いのですが、FPCの製造に欠かせない材料を日本メクトロンさんが製造して、我々が販売するというかたちです。
接着剤シートや黒カバーレイ、低粘着シートといったものを私どもが販売して、国内外の同業のFPCメーカーに販売しているところでございます。
今のところ評価を進めている会社は3社しかないのですが、FPCメーカーの市場調査も含めて、大手メーカーさんだけを取り出して、販売を進めているところでございます。
これも売上の大きさはあまり大きくありません。来期の目標ベースで7,000万円くらいの大きさなのですが、私どもにとっては非常に大きなチャレンジでございまして、今まではどちらかというとフレキシブルプリント配線板の加工をする薬品ばかりを造って売っておりましたが、材料に入っていくということです。
材料を自分たちで持つことによって、FPCメーカーさんに対してより多くの提案をできるのではないかと考えているところでございます。
導電性接着剤シート
簡単な説明にいたしますが、導電性接着剤シートに関しては、非常にバランスがとれた製品でございまして、当然世界一のFPCメーカーさんが自分たちの製品のためにつくっている材料でございますので、悪いわけがないというところです。今、この販売を一生懸命やっているところでございます。
トピックス ④株式関連
実はこの半年の間で株主の構成が大きく変わりつつあります。私どもは、個人株主の比率が非常に高い会社で、前期末時点で52パーセントあったのですが、それが第2四半期末時点において40パーセントにまで落ちています。イメージでいうと、5,000人いた個人株主が4,000人になっているということです。
株主構成
その分がどこに、どのように流れたかと申しますと、いわゆる法人の株主に流れておりまして、とくに外国人等が3パーセント増えているところと、国内の「金融機関等」と書いてありますが、機関投資家を含めてそういうところに持っていただけるようになっているのではないかと勝手に想像しているところでございます。
個人株主が12パーセント減ったところが、外国人等と国内の金融機関等にシフトしていっているところで、株主構成が大きく変わるようになれば、その株主構成に合わせたことをやっていかなければいけないと考えております。
株式報酬制度の導入
その中でも1つの活路というのが、2月末の株主総会で導入した「株式報酬制度」でございます。
株式報酬制度に関しては、同時に3つの制度を導入しておりまして、役員向けの1つは業績変動の株式報酬制度です。これは信託型株式報酬でやっておりますけれども、業績変動の株式報酬制度を入れています。もう1つは、譲渡制限付き株式を利用した、固定の株式報酬制度の2つを役員報酬制度の中に入れております。
目的としましては、役員が株主と目線を合わせて、しっかりリスクをとっていくということと、もう1つは中長期的な企業価値の向上のインセンティブをしっかり役員に与えていくということを目的にして、2つの制度を導入しております。
同時に従業員向けに関しては、従業員持ち株会を活用したESOP信託に4月から切り替えております。
このように、株式報酬制度であったり、いろんな株式の施策、資本施策に関しても、今後も株主の要求に応えられるようなものを継続して検討してまいりたいと思っています。
Ⅳ.今後の見通し 通期連続業績の見通し
最後に今後の見通しでございます。通期の見通しに関しては、すでに開示しているとおりでございます。売上高は580億円、営業利益は13.6億円、経常利益は14億円というところでございまして、前期と比べて増収増益で着地できるだろうという見方をしております。
当期純利益が変に振り切れておりますが、これは昨年特損を少し入れているものですから、それと対比するとずいぶん大きくなるというところでございます。
業績推移
この業績予想を達成できますと、売上高580億円というのは、過去17年間において最高の売上高になりますし、営業利益の13.6億円というのは、過去最高益になるという予定をしております。
株主還元
配当です。
私どもは、長年安定配当をずっとやっておりますが、本年も年間配当に関しては1株当たり6.0円で約2.0億円を予定しております。
以上でご説明を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。