2026年3月期決算説明
アステリア、SpaceX評価益等で増収・増益 AI時代の新戦略「Asset-hook」で更なる事業拡大&増配へ
アステリア株式会社

平野洋一郎氏(以下、平野):みなさま、こんにちは。代表取締役社長の平野です。本日はご多用の中、アステリアの通期決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。私から、決算内容およびその背景などについてご説明します。
株主数も大幅に増え、今回初めてご参加いただく方も多いかと思いますので、まず会社概要についてご説明します。
当社は、企業向けのソフトウェアメーカーであり、28年前の創業時から「つなぐエキスパート」として、「つなぐ」領域に特化したソフトウェアを開発しています。
現在、当社は東証プライムに上場しており、従業員数は連結で145名です。創業時から、小さな組織でいかに大きな成果を上げるかの挑戦を続けてきました。日本国内だけでなく海外にも拠点を展開し、新しい革新的な技術に注力しながら製品を提供し続けています。
アステリアを理解するキーワード

アステリアを理解するための3つのキーワードを挙げています。まず1つ目は、先ほどお話しした「つなぐ」です。これは日本初のXML専業メーカーとして創業した当初から、アステリアにとっての重要なキーワードとしており、つなぐ領域に特化した製品を複数展開しています。
2つ目は「先端技術」です。現在、ステーブルコインやフィジカルAIの領域で製品を提供しています。
3つ目は「メーカー」です。弊社では、受託やカスタム開発における個別開発は一切行っていません。それにより高い利益率を実現し続けています。
これらの先端的でコンパクトなチームでの取り組みを支えているのが、私たちのウェルビーイング経営です。これからのAIが台頭する時代では、特に人間が何をするのかが非常に重要になります。AI時代のエキスパート人材を獲得し育成するため、ウェルビーイング経営を推進しています。
ソフトウェア事業売上推移

中核となるソフトウェア事業の売上推移です。スライドのグラフは上場時からの売上金額の推移を示しています。主力製品の「ASTERIA Warp」を中心に、現在30億円を超えています。2026年度には40億円近くまで伸びると予想しています。
主力製品の導入企業は10,000社以上

主力製品の「ASTERIA Warp」は、すでに1万社以上で利用されています。国内外の1万社以上のユーザーに、すべて販売代理店経由でご使用いただいています。
「つなぐ」ノーコードソフトウェア

主力製品以外にも、複数のつなぐ製品があります。モバイルアプリをAIでも作成できる「Platio」、自律・分散・協調時代の情報共有を実現する「Handbook X」、フィジカルAIによるノーコードデータ連携の「Gravio」と「AIoT Suite」、そしてロボティクス領域のアプリケーションを開発する「Artefacts」です。
また、2026年3月期には赤枠の2つ、ステーブルコインの企業での活用に向けた「JPYC Gateway」、M&Aによって「Click」といった新しい製品もラインナップに加わりました。
決算ハイライト:増収・大幅増益

当社の通期決算概要についてお話しします。売上収益は33億9,000万円で、前期比6.9パーセント増となりました。営業利益は10億円を超え、10億2,000万円で、前期比31.2パーセント増となっています。
営業利益率は30.2パーセントです。ソフトウェア業界にはさまざまな業態がありますが、この営業利益率を達成できるのは、プロダクトオンリーの会社であるからこそです。
当期利益は前期比で4割以上増加し、8億3,000万円となりました。1株当たり当期利益(EPS)は48.1円で、前期比37.4パーセント増となっています。
また、多くの問い合わせをいただいている投資事業セグメントは4億2,000万円と、前期比で約9倍の利益を計上しました。主にSpaceXが基盤となっていますが、それ以外の投資も含まれています。
増収・増益

これまでの説明をグラフ化したものです。売上総利益については先ほど触れていませんでしたが、粗利率は88パーセントと非常に高い水準を維持しています。また、営業利益および当期利益も大幅に伸びています。
業績予想に対する達成率

業績予想に対する達成率です。売上収益はほぼ計画どおりの97パーセント、営業利益は業績予想を大きく超え、達成率114パーセント、当期利益も114パーセントと、非常に良い状況です。
売上収益から営業利益まで

売上収益から営業利益までの内訳は、こちらのグラフのとおりです。当社の収支は非常にシンプルです。売上収益から売上原価と販管費を差し引き、株式等の投資事業益を加えた結果、営業利益は10億円を超える成果を達成しています。
営業利益/税引前利益/当期利益(親会社の所有者に帰属する)

営業利益から当期利益までの内訳です。まず、税引前利益ですが、営業利益から期の前半に為替の影響で5,000万円ほどマイナスとなった金融損益等を差し引いています。その後、税引前利益から当期利益では、税金の費用および非支配持分を差し引き、最終的に7億9,900万円となっています。
販売管理費の推移 (前期比)

販売管理費です。第4四半期はかなり増加しており、特に業務委託費と広宣販促費が前期比で大きく伸びていることがおわかりいただけるかと思います。第4四半期に投資収益を見込んだ製品に対する広宣販促活動や、M&Aに伴う費用が少し遅れて発生しており、それらの計上が大きな変動要因となっています。
財政状態計算書 (2026年3月末)

財政状態計算書、いわゆるバランスシートです。現預金等が32億円、自己資本比率が75パーセント、PBRが3倍を超えており、極めて健全な財務状況であることがおわかりいただけるかと思います。
時折「この現預金はどのように使うのですか?」というご質問をいただきますが、資本をいかに効率的に使うかが私たちの命題です。この資本は、M&Aおよび研究開発の投資資金として活用します。また、現預金等の3分の1にあたる約10億円を、当社が株主であるJPYC社のステーブルコイン「JPYC」で保持する予定です。
現在、東証が非常に力を入れている取り組みである「資本コストや株価を意識した経営」が奏功し、高いPBRになっていると考えています。
M&Aの実施

今期のトピックスです。まず、M&Aについてご説明します。昨年の秋に「MikoSea」という会社をM&Aし、グループインしたことで、現在は「アステリアキャンバス」という社名になっています。
これにより、特に「Platio」のカバー領域が大幅に強化されました。エンタープライズ領域から個人・コミュニティ領域に至るまで、対応範囲が広がっています。
SaaS is Dead??

この領域で多くのご質問をいただくのが、「SaaS is Dead」です。AIの普及や台頭によるビジネスモデルの破壊の影響を受け、国内でも株価が3割減、4割減となった会社もあります。この点について、アステリアがどう対応しているのかについてお話ししたいと思います。これには2つの論点があります。
1つ目は、ライセンスを使用する人数の減少です。この点は、セールスフォースなどの事例で、AIの普及により100人必要だった業務が10人で済む場合、売上が減少するのではないかと言われていたことに関係しています。
2つ目の論点は、AIエージェントが仕事をすることで、UIが不要になる点です。MCPなどもその例に挙げられますが、このような原因でソフトウェア業界の売上が減るのではないかという懸念がありました。実際、SaaS企業の株価が下落しています。
一方、当社の場合は、主力の「ASTERIA Warp」のサブスクリプション売上が通期で34パーセント伸びています。その理由は、ライセンスが人数単位で設定されていないためです。
それから「ASTERIA Warp」には、ノーコードですがUIがあります。UIは備わっていますが、実行時にはこのUIを使用しません。そのため、AIエージェントが使用しても、人が使用しても違いがないという強みを持っています。
サブスク伸張し、ストック型への移行が進む

サブスクリプションが伸長しているとお話ししましたが、これは「ASTERIA Warp」だけではありません。スライドには月間売上であるMRRが記載されていますが、「ASTERIA Warp」以外も着実に伸びていることがおわかりいただけるかと思います。
累積でストック型の売上が通期で77パーセントに達しました。この売上は毎月積み上がるもののため、安定的な成長に寄与しています。
Warp, Platioのトピックス

当社の主力製品「ASTERIA Warp」と、現在非常に伸びている「Platio」に関するトピックスです。まず、「ASTERIA Warp」についてですが、先ほどお伝えしたようにサブスクリプションの売上が34パーセント増加しており、サブスクリプションへの移行が加速しています。
また、当社は「Warp Cloud」という上位版を新たに投入しており、こちらの売上も拡大しています。加えて、多様な問題や課題への対応ニーズに応えるため、12月には主要な生成AIとの連携アダプターを提供しました。これにより、企業における生成AIの利用促進と活用をサポートするかたちとなっています。
そして、「Platio」に関しても、ARR(年間経常収益)が2億円を超えました。
先程のMRRのグラフでPlatioの数値が少し上昇している部分を見てわかる通り、これは今年に入り値上げを実施したことで、MRRが目に見えるかたちで増加しています。さらに、さまざまなニーズに応える中で、新たに自治体向けの需要への対応も広がっています。
各製品でAIに続々対応

先ほどお話ししたAI対応についてです。「ASTERIA Warp」は12月に主要なAI、「ChatGPT」「Gemini」「Claude」の連携アダプターを提供開始しました。企業でさまざまなデータを収集・加工し、それをAIで活用するという「つなぐ」ニーズに応えています。
一方、「Platio」では、AIを使ったアプリ開発が可能となる「AIアシスト」機能が追加されました。この機能により作りたいアプリを自然言語で指示すると、最短30秒でアプリが作れるようになります。
あらゆる業界でのDXに貢献

「Handbook X」に関しては、鉄道業界からの引き合いが好調です。名古屋鉄道の事例も公開しています。
「Gravio」では連携先が26社に拡大し、「Gravio」の世界への期待が大いに広がっています。
フィジカルAIへの取り組み

最近のトピックスとして、フィジカルAIが注目を集めています。アステリアグループは、2017年からフィジカルAIに取り組んでおり、「Gravio」はIoTとAIを組み合わせた製品です。
2019年には、AIをさらに強化することを目的に、「アステリアART」というロボティクスに特化したAI専業の子会社を設立しました。そして2021年には、日本のロボティクスユニコーンである「Mujin」に出資しています。
昨年の2022年には、「Artefacts」を出荷し、発表のとおり、JAXAの月面探査などで活用されています。
Artefactsは宇宙開発現場での展開が加速

「Artefacts」について、2つのアナウンスがあります。1つ目は、宇宙運用ソフトウェア開発を手掛けるスタートアップ「JAOPS」という会社との共同開発です。「JAOPS」は新進気鋭の宇宙開発会社です。
2つ目は、最近発表した、東北大学のJAXA公募プロジェクトへの参画です。このプロジェクトでは、人が行けないような場所でのロボットと、そのロボットをシミュレーションできる環境を提供することで、ロボットアプリケーション開発の効率化に寄与しています。
主な投資状況 (2026年3月末現在)

投資家のみなさまに、大きな関心をお寄せいただいている投資事業についてご説明します。
主な投資先については、1億円以上を基準にしています。現在、「SpaceX」への投資金額は200万ドルで、2021年から投資を開始しています。また、「Mujin」への投資金額も同じく200万ドルです。そして「JPYC」については、先日発表したとおり、合計で5億1,000万円の出資を行っています。
SpaceXへの投資背景

みなさまから「SpaceXがソフトウェアとあまり関係がないのではないか」とのご意見をいただくこともありますが、当社がなぜSpaceXに投資しているのか、その背景についてお話しします。
SpaceXへの投資は2021年から行っています。当社のフィジカルAI製品の一部である「Gravio」をさまざまな場所で活用し、人がいないような環境でも自動化を進めようとした際、電波の届かない場所が多いという問題がありました。このため、計画が実現できない場合がたびたび発生していました。
日本では携帯電話の電波カバー率が各社から100パーセント近いと発表されていますが、これは人口カバー率であり、国土全体のカバー率ではありません。実際には、国土ベースでのカバー率は約50パーセントです。つまり、人がいる場所はカバーされていますが、自動化が求められるフィジカルAIやセンサーを使うエリアではカバーされていないのです。
そこで当社は、SpaceXのロケット発射事業ではなく、スターリンク、すなわち衛星インターネットに着目して出資しました。この技術を活用し、これまでフィジカルAIの普及に支障があった問題を今後解決していきたいと考えています。
フィジカルAIだけでなく、ロボットについても同様です。例えばロボットが山の上に登る場合でも電波が必要で、電波がなければさまざまな作業に支障をきたします。そのため、人がいない場所でもつながる通信環境を整備することが非常に重要だと考えています。
中期経営目標 (2025/3〜2029/3)

中期経営目標とのレビューを振り返ります。まず、売上収益の伸びについてですが、現在中期経営計画の2年が経過しました。この間の平均売上収益の伸びは8パーセントとなっています。
利益率についてはEBITDAで評価しており、目標値25パーセントに対して直近では26パーセントとなっています。
次に営業展開です。「パートナー拡大」「案件単価アップ」「継続売上比率の向上」「海外市場展開」の4つを掲げていますが、それぞれの項目において確実に進展が見られました。
また、製品展開についても「全製品AI対応」「ノーコードNo.1」「AI×Robotics」「先端技術および新製品」の4つを重点的に進めています。「全製品AI対応」についてはすでに対応を完了しており、「ノーコードNo.1」では「ASTERIA Warp」が19年連続でNo.1を獲得しました。
「AI×Robotics」ではロボティクス事業部を新設し、さらに「先端技術および新製品」ではJPYC対応製品を発表し、出荷を開始しています。
このように、中期経営目標の達成に向けて、着実に進捗しています。
ソフトウェア業界が直面する課題

ここまでご報告した中で、私たちソフトウェア業界は現在大変な状況に置かれていることをご存じの方も多いかと思います。先ほども少し触れましたが、「SaaS is Dead」という言葉とともに、AIの進展が大きく影響しています。「SaaS is Dead」以外にも要因があります。
それは、ソフトウェア開発能力やAI対応がもはや十分な差別化要因とならないということです。
ソフトウェア開発はAIで対応可能な状況が一般化してきています。これまで私たちはソフトウェア開発力やAI対応について取り組んできましたが、これは私たちだけでなく、多くのソフトウェア企業も同様です。しかし、それらだけでは差別化要因にならない状況となり、業界全体が「コードレッド(非常事態)」とも言えるのです。
AI時代の差別化の源泉

そこで当社が考えた新戦略が「Asset-hook(アセットフック)」です。本日はこの「Asset-hook」をぜひ覚えていただければと思います。
競争力の源泉が変化している

これは、AIの進展により、産業や社会の競争力の源泉が変化していることを意味しています。ソフトウェア業界に限った話ではありません。
産業革命以来、まずは「Asset-heavy(持つ強さ)」のように重厚長大企業の強みが競争力となり、産業が発展しました。その後、インターネット革命により構図が覆り、「Asset-light(持たない強さ)」が競争力の強みとして重要になった時代に入りました。この過程で「GAFAM」などが生まれ、それは主にソフトウェアのスケーラビリティによって成長してきたと言えます。
現在もまだ利益を上げている状況にありますが、今後AIの影響によってこれが大きく変わると考えています。そして、次に何が来るかというと、私たちが提唱する「Asset-hook」の時代です。AIの進化によってソフトウェア自体が競争力を失い、代替可能性、代替の難易度が新たな成長の源泉となるという考え方です。
置き換え困難なアセットと繋がる強さ

ソフトウェアは依然として力を持っていますが、ソフトウェアだけでは不十分であるということです。そのため、リアルな世界と接点を持たせる必要があります。
これが重要です。これが「Asset-hook(つながる強さ)」です。人にフックをかけ、物にフックをかけ、さらに許認可などの仕組みにフックをかけることが、ソフトウェアの競争力を失わず、ソフトウェアのスケーラビリティを活かす決め手になると私たちは考えています。
新組織の発足

そこで、今年4月、早いものでは3月から新組織を発足しています。1つ目は3月に発足したステーブルコイン事業部で、4月からはフィジカルAI事業部とロボティクス事業部の2つを立ち上げました。
この3つの組織は、すべてセル型の組織です。つまり、開発メンバーを含む少人数のスタートアップのようなチームで構成されています。
それでは、この中で期待の高いステーブルコイン事業部について、事業部長から説明します。
ステーブルコインのトップランナーを目指す!

中山五輪男氏(以下、中山):ステーブルコイン事業部事業部長の中山です。この春からアステリアの新規事業として取り組んでいるステーブルコイン事業について、私から簡単にご説明します。
昨年の夏、日本の金融庁は円建てステーブルコイン「JPYC」を登録承認しました。このステーブルコインは、新しい血液とも言える存在であり、世の中のお金の流れを大きく変える可能性を秘めています。また、産業構造そのものを大きくアップデートする可能性を内包するデジタルマネーでもあります。
金融庁は昨年11月に「決済高度化プロジェクト」をスタートさせ、東京都も今年4月に最大で4,000万円の補助金が交付される「ステーブルコイン社会実装促進事業補助金」を発表しました。締め切りは6月30日と目前に迫っています。すでに多くの問い合わせが東京都の産業労働局に届いているようです。
また、アメリカ政府や日本の高市政権も、このステーブルコインビジネスの推進に対して大きな力を注いでいます。片山さつき財務大臣は、あるイベントの中で「今後、証券取引に係るプロセス全体の改善に向けた取り組みが進むだろう」といったコメントを残しています。
ステーブルコインによるメリットと課題

ステーブルコインには、さまざまなメリットと課題があります。まず、メリットについてご紹介します。ステーブルコインは資金の回転を迅速に行うことができ、少額であってもリアルタイムで決済が可能です。
また、スマートコントラクトと呼ばれる自動処理を実現できます。これにより、経理部門などの事務人件費の削減に大きく貢献すると思います。
さらに、このステーブルコインはブロックチェーン技術の上に成り立っています。ご存じのように、ブロックチェーンは非常に透明性が高く、簡単には改ざんできません。不正やミスの撲滅につながると期待されています。
日本のみならず世界中で手がつけられていないお金の流れにおいて、いわゆる財務DXを実現する可能性をステーブルコインは秘めていると思います。
しかし、メリットばかりではなく、いくつかの課題があります。例えば、既存システムとの連携をどのように行うか、ウォレットの秘密鍵の管理をどうするか、暗号資産のガス代(送金や換金にかかる手数料)がかかる点をどうするのか、といった課題が挙げられます。
しかしながら、これらのさまざまな課題を解決するのが、当社が開発した「JPYC Gateway」です。
ステーブルコインの利活用のハブを担う

スライドには、「JPYC Gateway」の相関図を記載しています。ご覧いただけるとおわかりのとおり、企業にはさまざまなシステムがあります。財務会計システム、基幹システム、そして多くのクラウドを現在の企業は使用しています。
それらのさまざまなシステムのデータを連携するのが「ASTERIA Warp」です。「ASTERIA Warp」が収集したシステムからのデータを連携し、プランが立てば、それをすぐに「JPYC Gateway」に送信します。
そして「JPYC Gateway」が「ASTERIA Warp」からの指示をもとに、お客さまにステーブルコインを送金します。このように、お金の自動化を実現可能としています。
しかしながら、100パーセントすべてを本当に自動化していいのか、AIが勝手に判断してステーブルコインを相手に送っていいのか、心配される方もいらっしゃると思います。
そこでみなさまにぜひ見ていただきたいのは、ハードウェアウォレットです。小さな箱型をしているハードウェアウォレットには液晶が付いており、あるお客さまに対して「ステーブルコインを送りますか? どうしますか?」といった処理ができ、「安心・安全」を実現することが可能です。
このハードウェアウォレットは、完全にインターネットから分離されています。そのため、ハッカーによるハッキングも阻止できます。このような環境を当社は提供していくことで、お客さまには今後も安心してステーブルコインをご利用いただけます。
ステーブルコインは大きく成長

現在、ステーブルコインの市場規模は、2030年には全世界で約3兆ドルに達すると言われています。これを1ドル150円で計算すると、約450兆円という非常に大きな市場規模となります。
また、4年から5年後の2030年頃には、日本円建てのステーブルコインがその約10パーセントを占めると仮定すると、およそ45兆円規模になると言われています。大きな市場になると考えられている理由はいくつかあります。
現在、世の中にはさまざまなセンサーがあり、それらの機械やセンサーに対して少額の自動処理が可能です。このマイクロペイメントを実現できることは、ステーブルコインの大きな魅力の1つです。また、少額の取引でも多額の取引でも、リアルタイムに即座に送金できるという点も大きな特徴です。手数料もごくわずかです。
その処理を担うのがAIエージェントです。AIエージェントが判断し、必要な課金をリアルタイムで、たとえマイクロペイメントであっても瞬時に送ることが可能です。
このような世界観の中で、今後ステーブルコインはますます多くのお客さまに利用されていくことが期待されています。
企業・個人をステーブルコインに結びつける唯一の企業

平野:このように、ステーブルコイン事業部を立ち上げました。現在は「JPYC」を中心に、そして今後は「JPYC」に限らずさまざまなステーブルコインをつなぐ取り組みも加速していきたいと考えています。
先ほどご紹介した「JPYC Gateway」に加え、例えば「Platio Canvas」や「Click」といった領域でも「JPYC」への対応を進めていきます。それ以外の製品についても、対応を今後進めていこうと考えています。
結果として、私たちアステリアは、企業や個人をステーブルコインにつなぐ、現在唯一の企業として存在しているのです。
JPYCの財務活用を率先

そして、私たちはJPYCの株主でもあるため、この「JPYC」そのものの推進にも取り組んでいます。また、企業が「JPYC」を使用することの意味を私たち自身が示すため、現預金の約3分の1に相当する10億円を「JPYC」で保有することを表明し、今年度の計画として進めています。
株主優待にJPYCを追加

さらに、「JPYC」の活用推進の一環として、株主優待にも「JPYC」を追加しました。これまでQUOカードを株主のみなさまに優待としてお届けしていましたが、今回から「JPYC」も選んでいただけるようになりました。
これ以外にも、アステリアではさまざまな側面で現金の代わりに「JPYC」を活用し、事業速度を速めることに取り組んでいきます。
2027年3月期の業績予想と配当予想

最後に、2027年3月期の業績予想と配当予想について、本日開示した内容をお話しします。
売上収益は37億円を予想しています。そして、営業利益は11億円を予想しています。
累進配当の方針に基づき、期末配当は10円台と、初めて2桁となる予想を開示しました。このように増収・増益・増配となる業績予想と配当予想を発表しています。
アステリア (3853) 通期 まとめ

本日お話しした内容を通期のまとめとしてお伝えします。まず、増収増益を達成しました。ソフトウェアが好調であることに加え、投資事業、特に「SpaceX」などの評価益も含まれています。
重要なのは、ソフトウェアセグメントの利益が大きいという点です。投資セグメントには将来的な大きな期待がありますが、現時点でソフトウェアセグメントもしっかりと利益を生み出していることが挙げられます。
また、ソフトウェアセグメントについて、ソフトウェア事業におけるストック売上が全体の77パーセントを占め、これは毎月積み上がる売上となっています。今後も安定した成長を継続できる見込みです。
そして、当社の全製品はAIに対応しています。さらにAI対応だけではもはや強みとならない時代に向けて、「Asset-hook」戦略を開始しました。
新年度には、増配も行います。株主優待に関しては、「JPYC」の選択肢を追加し、当社の事業と絡めながら、その成長を株主のみなさまと共有する年度にしていきたいと考えています。
以上、2026年3月期の決算およびその背景・周辺についてご説明いたしました。ご清聴いただき、誠にありがとうございました。
質疑応答:売上予想とステーブルコイン・宇宙事業の見通しについて
司会者:「今年度の売上予想について、今までと成長率に変化がありませんが、昨年買収したMikoSea社やステー
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