logmi Finance
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OUGホールディングス株式会社8041

東証スタンダード

卸売業

1 当社グループについて(1)沿革と概要

山田稔氏(以下、山田):OUGホールディングス株式会社取締役の山田稔です。当社は1947年に大阪市中央卸売市場において水産物卸売業者として創業し、2006年に大阪魚市場株式会社からOUGホールディングス株式会社に商号変更し、主事業である水産物荷受事業を会社分割し純粋持株会社体制に移行しました。

当社グループの現在の事業構成は、水産物荷受事業、市場外水産物卸売事業、養殖事業、その他(食品加工事業・物流事業等)であり、当社は純粋持株会社としてグループ経営を推進する役割を担っています。

(2)グループの事業展開

グループの経営理念は「水産物をコアとし、お客様に価値ある商品とサービスを提供することにより、食文化の発展に貢献する」ことであり、水産物流通グループとして2025年12月末現在で、国内連結事業会社14社と海外現地法人1社を展開しています。

2 連結決算実績について(1)第3四半期 連結決算ハイライト a 外部環境

当第3四半期のわが国経済は、生産活動、雇用情勢等には総じて持ち直しの動きがみられ、 緩やかに回復しています。消費者心理は、消費者物価の上昇に賃金の伸びが追いつかず、生活防衛意識を反映した節約志向が継続しています。

水産物流通業界の需要動向は、外食・宿泊・インバウンド関連需要は回復しているものの、 内食関連需要は物価高騰も影響し伸びなやんでいます。

このような環境下で、当社グループは『OUGグループ中期計計画2024』に従い、継続してバリューチェーンの最適化を意識したグループ役職員の個々の行動変容を通じ、後述の5つの事業テーマと7つの基盤整備にグループ一体となって取り組みました。

b 当社連結業績 連結売上高・利益の見込

2026年3月期第3四半期は水産物荷受事業と市場外水産物卸売事業の販売増が寄与し、売上高は2,758億円となり前年同期比3.1パーセントの増収となりました。利益面では養殖ブリ事業の黒字が増益に大きく貢献し、経常利益は57億円となり前年同期比17.9パーセントの増益となりました。

連結売上高の増減要因

前年同期からの売上高のセグメント別増減は図表のとおりです。水産物荷受事業で59億円、市場外水産物卸売事業で27億円、養殖事業で1億円の増収となりました。

各連結利益

当第3四半期の連結営業利益は52億円、同経常利益では57億円を計上し、前年同期比でそれぞれ23.0パーセント、17.9パーセントの増益となりました。

連結営業利益の増減要因

前年同期からの営業利益のセグメント別増減は図表のとおりです。水産物荷受事業で8億円減、市場外水産物卸売事業で1億円減の減益ですが、養殖事業は後述のとおり、事業環境の厳しさは継続しているものの主要魚種のブリの単価が高値圏推移していることから19億円の増益となり、営業利益では9億円増の52億円となりました。

また、経常利益も同8億円増の57億円で増益となりました。

連結決算予想

前述を踏まえ、通期連結業績予想を連結売上高は3,510億円から3,540億円に、同営業利益は46億円から54億円に、同経常利益も49億円から58億円に上方修正します。前ページのスライドを参照してください。

2026年3月期末日基準の配当予想

配当水準については、中長期的な経営基盤の安定強化および成長投資に必要な内部留保の確保に十分留意しつつ、連結株主資本配当率(DOE)1.6パーセントを目途に安定的な配当水準を維持することを配当の基本方針としています。2025年3月31日を基準日とする配当から適用済みです。

この基本方針と通期連結業績予想の修正を踏まえ、2026年3月期末分の配当予想を1株102円 から109円に引き上げます。

3 第3四半期の連結決算概要 (1)四半期ごとの売上高推移

各四半期の売上高推移はスライドのとおりです。第3四半期が山になることが見て取れます。また第4四半期は最需要期の後となり、売上高も781億円程度と低調になると見込まれます。

(2)四半期毎の利益推移

経常利益のそれぞれの四半期推移はスライドのとおりです。第3四半期の売上増の結果、それぞれの利益面でもピークとなります。ただし、第4四半期は売上高が低調になることから、営業利益1億円、経常利益1億円程度と見込んでいます。

(3)四半期毎の財務状況(1)

資産面の主要残高の四半期推移はスライドのとおりです。第3四半期末は前期末から棚卸資産の増加が85億円、同じく売上債権の増加が173億円となりました。

(4)四半期毎の財務状況(2)

負債・資本の主要残高では、売上高の増加に合わせ、仕入債務は前期末から135億円増加しました。純資産も同期末から41億円増加しました。

4 第3四半期 連結決算のセグメント別の売上高とセグメント利益 (1)主要セグメント事業

当グループは水産物荷受事業・市場外水産物卸売事業・養殖事業・食品加工事業・物流事業などを幅広く展開しています。その中で主要セグメントは、水産物荷受・市場外水産物卸売・養殖の3事業です。

(2)四半期毎のセグメント別売上高推移

セグメント別売上高は水産物需要が高まる第3四半期が例年ピークとなりますが、当第3四半期では水産物荷受事業・市場外水産物卸売事業の増収が貢献しました。

(3)四半期毎のセグメント別利益推移

セグメント別利益(営業利益)では、水産物荷受事業と市場外水産物卸売事業は、経費上昇等により前年同期比減益となりました。

養殖事業は主要生産コストである餌料価格が高値圏にあるものの、主力商品の養殖ブリの販売単価の高値推移が続き利益を計上し、養殖事業の黒字がセグメント利益の増益に大きく寄与しました。主要3事業セグメントについては後述します。

(4)第3四半期のセグメント別売上高比較

各年度の第3四半期セグメント別売上高はスライドのとおりです。

(5)第3四半期のセグメント別利益比較

各年度の第3四半期セグメント別利益はスライドのとおりです。

5 主要セグメントの状況1(水産物荷受事業)

主要セグメントの状況についてご説明します。

水産物荷受事業は株式会社うおいちが担います。市場営業本部は生鮮魚介類を扱う鮮魚部門と水産加工品などを扱う加工食品部門の2部門で構成、商品事業本部は冷凍魚介類等を扱い、流通ネットワークにより商社活動を行います。

(1)事業状況について

第3四半期において、鮮魚部門では、天然魚ではアジ、サワラ、サゴシの入荷が順調でした。養殖魚ではマダイの単価は横ばいで推移する一方で、ブリ類は高値圏で推移しました。 瀬戸内海産の牡蠣は収穫量が大きく減少しました。

また、ホタテは輸出向け商材の増加により国内需給がしまり、単価は高値圏で推移しました。冷凍マグロは仕入れ単価が上昇し販売価格が追い付かない状況となりました。加工食品部門では、製品用原料の長期的な不足が続き、苦戦が継続すると見込んでいます。

商品事業本部は冷凍の中心商材では、鮭鱒類がしっかり推移する一方で、ホタテやマグロの高値が目立ち、需要に結びつく価格帯での単価設定が難しく利益確保に苦戦しています。

損益面では資材費等物流費の増加などにより厳しい事業環境が続き、適切な在庫管理の徹底や諸経費の抑制に努めたものの、経常利益は前年同期比で減益となりました。

(2)売上高推移

四半期毎の売上高推移はスライドのとおりです。売上高にはグループ内売上高を含みます。

(3)利益推移

また、四半期毎の利益推移はスライドのとおりです。

6 主要セグメントの状況2(市場外水産物卸売事業)

市場外水産物卸売事業は株式会社ショクリューが担います。商品部は内外の水産物を調達し、外販に加え社内部門にも商品を供給する部門で、営業部は外食・ホテル・専門店などを顧客とする部門です。量販部は、大手スーパー業態や百貨店等などを顧客とする部門です。

(1)事業状況について

第3四半期において、商品部は円安の影響などで各商材相場の高騰が続く中、大手外食産業や量販店を直接のターゲットにした販売拡大に努めたことでおおむね前年同期並みの売上高となりました。

営業部は、インバウンドで需要が拡大するホテルや訪日客で賑わう外食への販売に注力したことで関東圏向けの東日本支社・東海圏向けの中部支社の売上を中心におおむね前年同期並みの売上高となりました。

量販部は、海外原料が高止まりする中、国産原料を使用した製品に取り組むことで売上を伸張しました。中でも、ガス置換パック(包装)を導入した製品作りに注力し、顧客との関係強化を図ったことなどで前年同期並みの売上を確保しました。

損益状況は、引き続き適正な在庫管理に努めたほか、各部門での適正な販売価格の設定を徹底したものの、人件費などの上昇により前年同期比で減益となりました。

その他、老朽化した横浜営業所の移転先として取得した横浜地区の用地において2027年竣工を目指し、新営業所と西関東地区を網羅する自社物流センターの建設を開始しました。

(2)売上高推移

四半期毎の売上高推移はスライドのとおりです。売上高にはグループ内売上高を含みます。

(3)利益推移

また、四半期毎の利益推移はスライドのとおりです。

7 主要セグメントの状況3(養殖事業)

養殖事業は株式会社兵殖および株式会社松浦養殖が担います。兵殖は大分・長崎・宮崎・高知においてブリ・マグロの養殖を行い、松浦養殖は長崎においてブリ・タイ・ヒラマサ等の養殖を行います。

(1)養殖事業の環境

ブリ養殖を取り巻く市場は高水温の影響で育成が不良となり、小さなサイズでの出荷が増え尾数の消化が進んだことなどから、販売対象となる魚が少ない状態が続いています。このため、販売単価はかなり高値の傾向となっているものの、育成不良や円安等による餌料価格の高止まりなどから生産原価は下がりません。

第3四半期は販売相場が高値傾向であったため、前年同期を超える売上高を計上したものの、末端では高値疲れが見え始めており、今後は弱含みで推移する見通しです。

(2)養殖事業の業績状況

四半期ごとの売上高推移はスライドのとおりです。売上高にはグループ内売上高を含みます。

(3-1)その他(1)

養殖ブリの市場単価と年間生産量の動向はスライドのような状況です。ブリの市場単価は最高値圏で推移しています。

(3-2)その他(2)

餌料単価と為替の動向はスライドのような状況です。為替は円安圏から抜け出しにくく、餌料単価も高止まりです。

8 中期経営計画2024の数値目標(第2年度目)の達成状況 (1)中期経営計画2年度の業績見込

中村耕氏:OUGホールディングス株式会社取締役の中村耕です。

スライドのとおり、中計計画の項題に従い、総じて順調に進捗しています。売上高は3,540億円で、前期対比では39億円の増加となる見込みです。中計計画対比では160億円の増収を見込んでいます。営業利益は54億円で、前期対比では3億円の増となる見込みです。中計計画対比では13億円の増益となる見込みです。経常利益は58億円で、中計計画対比では17億円の増益と見込んでいます。

2025年度は現行中期経営計画の2年度目となり、各事業部門ではグループ行動指針の実践による行動変容を念頭に、鮮魚事業の強化、商品力の強化、関東マーケットの深耕・拡大、海外事業の拡大、サステナブルな事業活動の5つの事業戦略を実践しています。

これらにより、前述のとおり、中計2年度目の計画対比で増収増益を見込んでいます。前年度2024年度実績対比では、食料品をはじめ諸物価や人件費の上昇に加えて、解消しない円安によるコスト上昇や一部商品の消費需要の減退が見られますが、総合的には増収および営業利益の増益を見込んでいます。

2025年度はブリ養殖事業が利益面で大きく貢献していますが、ブリ販売単価の動向や餌料価格に影響する為替動向など不透明要素が強いため、中期経営計画の完全達成に向けて注力していきます。

中期経営計画事業戦略等での実施トピックについては後述します。

(2)業績予想の修正

山田:業績予想の修正については冒頭のご説明のとおりです。当期末の1株当たりの予想配当を102円から109円に上方修正しました。

9 「『資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応』で記載した事項の進捗状況(関連図)」について

2024年2月に開示した「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」についての2年目のアップデートを2026年2月12日に開示しました。

(1)関連図について

「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の中の「グループの成長性向上」については、「OUGグループ中期経営計画2024」として取り組んでいくこととしています。前回更新時から今期第3四半期までの状況を関連図にすると、スライドのようになります。

(2)「中期経営計画2024」において実施した主要トピックについて

第3四半期までに「中期経営計画2024」において実施した「資本コストと株価を意識した経営の実現に向けた対応」にかかる主要トピックの更新事項はスライドのとおりです。

簡単に実施実績に触れると、事業戦略の「1 鮮魚事業(天然魚・養殖魚)の強化」では、 食品加工事業会社のダイワサミット株式会社が2025年6月からフードロス削減効果や人員削減効果等が見込めるガス置換パック事業を開始しました。

「2 グループ連携による商品力の強化」では、2025年3月に株式会社うおいちと連携して冷凍マグロ卸売加工会社を取得し、株式会社ツナクラフトワークスとして事業を開始しました。

「3 関東マーケットの深耕・拡大(拠点戦略)」では、水産物卸売事業会社の株式会社ショクリューの拠点対応を実施し、2026年1月に西関東地域を網羅する目的で取得済み用地において横浜物流センターの起工をするなど、営業拠点の見直しを進めました。

「4 海外事業の拡大」では、水産物卸売事業会社の株式会社ショクリューの海外事業の強化のためベトナム事務所の現地法人化に着手しました。2026年2月2日に法人登記が完了しています。

経営基盤整備の「1 財務戦略」では、事業ポートフォリオの見直しで、水産物卸売事業会社のショクリューは、2025年6月に自社の子会社、北九州の水産物仲卸会社である株式会社タイゲンを吸収合併したほか、2025年11月に同社の旧横浜営業所の売却を決定しました。政策保有株式の縮減では、2025年8月から2026年2月にかけて、経営環境・保有目的等を勘案し、政策保有株式を縮減し2銘柄を完全売却し、4銘柄について一部売却を行いました。

「2 人事戦略」では、後継者計画にリンクした研修を充実させ、人事制度改革にも取り組んでいます。

「4 IR戦略(配当方針)」では、DOE(連結株主資本配当率)を1.6パーセントを目途に安定的な配当水準を維持する基本方針のもと、2025年3月31日基準日からの配当より適用しました。また、株主優待制度の充実を引き続き図っていくことや、わかりやすい決算説明の提示を継続することとしています。

2026年3月期第3四半期連結決算の概要、2026年3月期決算予想の変更、「グループ中期経営計画2024」第2年目の第3四半期までの進捗状況、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の更新事項などについてのご説明は以上となります。

10 よくあるご質問について

よくあるご質問に関しては、それぞれ次の資料をご参照ください。

Q:資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応についての当社の最初の表明について

A:「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」(2024年2月8日開示)
https://www.oug.co.jp/ja/ir/news/auto_20240206527201/pdfFile.pdf

Q:資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応の直近の更新について

A:「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」(アップデート)(2026年2月12日開示)
https://www.oug.co.jp/ja/ir/news/auto_20260210554914/pdfFile.pdf

Q:OUGグループ中期経営計画2024について

A:「『OUGグループ中期経営計画2024』の策定について」(2024年5月10日開示)
https://www.oug.co.jp/ja/ir/news/auto_20240509586806/pdfFile.pdf

Q:通期業績予想と配当予想の修正について

A:「通期業績予想の修正および配当予想の修正に関するお知らせ」(2026年2月12日開示)
https://www.oug.co.jp/ja/ir/news/auto_20260210554802/pdfFile.pdf

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