コマースOne、流通総額526億円のEC向けSaaS。ソーシャルコマース進出でARPU向上
国内の注目銘柄を紹介する新連載「ログミーFinanceの#銘柄発掘」がスタート! ビジネスモデルやファンダメンタルズの分析を通じて、中長期で保有できる優良銘柄の見極め方が身につく実践的シリーズです。今回は2,785ものECサイトで利用されているSaasを提供しているコマースOne HDを取り上げていただきました。
GMV526億円、営業利益率28.7%のEC向けSaaS「futureshop」
コマースOneホールディングス(4496)は、中堅・中小企業向けにECサイトの構築プラットフォームを提供しています。
同社の中核はEC向けSaaS「futureshop」。EC特化型CMS(ECに特化したWebサイトを構築・管理するためのシステム)を備え、ノンカスタマイズでも運用できるほか、オプション・提携サービスによる拡張性を有します。futureshopは、2026年3月期第1四半期は利用サイト数2,785、ARPU(顧客当たり月額売上)8万4,616円、GMV(流通総額)526.8億円、営業利益率28.7パーセントを誇ります。
認証・金融・SNS販促へ拡充。クロスセルでARPU押し上げ
同社はSaaSコアの企業として「単価×継続」を重視し、ARPUの積み上げと解約率低減を成長ドライバーに据えています。
ARPU押し上げに向けては、オプション・提携サービスの拡充に取り組んでいます。futureshopと連携可能な受注・在庫・商品一元管理ソフト「通販する蔵」をグループ会社が提供するほか、EC事業者の第三者認証「TradeSafeトラストマーク」付与や、将来債権の買取サービス「One Credit」を展開するなど、認証・接客・決済・金融へ広がるクロスセルの土台を整備。さらに2025年5月には、VTuber起用のSNS販促を手がけるPINESを子会社化。ソーシャルコマース領域まで「面」を押さえる戦略で、顧客の成長段階に応じたアップセル・クロスセルを狙っています。
学習支援とカスタマーサクセスで解約率低減
運用定着・解約率低減に向けては、EC運営者向け学習支援サービス「futureshop ACADEMY」「futureshop ACADEMY Plus」とカスタマーサクセスの伴走で活用度を高め、安定したストック基盤の強化を図ります。
コマースOne HD 代表取締役登壇のIRセミナー情報
コマースOne HD 代表取締役 岡本 高彰 氏と取締役 清水 究 氏が中間の業績結果を中心に、今後の成長戦略を説明する個人投資家向けIRセミナーを開催。また、皆様から寄せられたご質問へお答えします。元・ファンドマネージャー/元・ディーラーの坂本 慎太郎(Bコミ) 氏と代表の対談形式で生配信▼
2025年11月17日(月)20:00開催。コマースOne HD 代表取締役 岡本 高彰 氏登壇オンラインセミナー(Zoom)
執筆者プロフィール
執筆:西田哲郎ライター・コンテンツディレクター。投資歴15年。『神の手』の某社で大きな損失を出したことをきっかけにイナゴを卒業、ビジネスモデルとファンダメンタルズ重視の手法に切り替える。業界紙やスタートアップを経てフリーで投資情報メディアやM&A情報サイトの立ち上げに関わり、現在は主に週刊誌で投資や経済関連の記事を執筆。
※記事内容、企業情報は2025年11月10日時点の情報です。
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