2024年5月期第2四半期決算説明
本田幸大氏(以下、本田):Enjin代表取締役社長の本田です。本日はお忙しい中、お越しくださり誠にありがとうございます。それでは、説明に入ります。
全てのサービスが年間予算に対して50%以上の進捗を達成
エグゼクティブサマリーです。すべてのサービスが年間予算に対して50パーセント以上の進捗を達成しました。
売上高はスライド左上に記載のとおり、前年同期比プラス3.8パーセントの16億8,000万円でした。中央の営業利益は前年同期比マイナス7.5パーセントの5億2,500万円でしたが、EBITDAに関しては5億4,900万円の着地でした。
右上のストック収益力は、年間の見通しをお示ししています。こちらは前年同期比プラス12.7パーセントの19億300万円での着地となりました。
下段はサービス別売上進捗です。当社はA・B・Cの3つの事業を行っています。
A事業のストラテジックPRサービスに関しては、3億円の予算に対し上半期累計で1億5,000万円であり、ちょうど50パーセントの進捗です。
B事業は祖業のダイレクトブランディングサービスです。こちらは26億円の予算に対し、上半期累計が13億3,900万円で、51.5パーセントの進捗です。
C事業は「メディチョク」のPRプラットフォームサービスです。こちらは3億400万円の予算に対し、上半期累計が1億9,100万円で、62.8パーセントの進捗となっています。
連結ベースも50%以上の事業進捗を達成
連結ベースの業績進捗率です。連結ベースにおいても50パーセント以上の事業進捗を達成しており、順調に推移しているとご理解ください。前期は13億円以上の営業利益を達成しましたが、中計でも発表したように、今期は10億1,800万円の達成を目指しており、非常に順調な進捗です。
ストック型ビジネスモデルへ移行期のため収益力が一過的に低下
ビジネスハイライトです。ストック型ビジネスモデルへの移行期のため、収益力が一時的に低下しています。
スライド中央の枠で囲んだ部分をご覧ください。第2四半期累計で、売上高は前年同期比プラス3.8パーセント、売上総利益は前年同期比プラス0.9パーセントとなっていますが、営業利益は前年同期比マイナス7.5パーセント、経常利益は前年同期比マイナス4.5パーセント、当期純利益は前年同期比マイナス4.9パーセントという現状です。
これには主に2つの要因があります。1つ目として、前期に営業利益を13億円以上出すためにストレッチをかけすぎてしまい、それゆえに社員の離職が想定を上回ってしまったという反省点があります。今期に関しては、ストレッチがかからないような営業組織体制でスタートしており、おかげさまで離職率も非常に安定してきています。
2つ目の要因は、一時的なスポットの収益ではなく、一時的に売上は下がるものの年間で契約いただけるストック契約を注力的にセールスしていこうと舵を切っています。そのため、どうしても目先の売上が弱含みになってしまいます。
これらの理由により、踊り場である今期、来期に関してはどうしても収益力が一時的に低下する傾向があることをご容赦ください。
売上高の推移(連結)
売上高の推移です。上半期の売上高は過去最高となり、前年同期比プラス3.8パーセントの16億8,000万円で着地しました。
売上総利益・営業利益の推移(連結)
売上総利益・営業利益の推移です。売上総利益率は82.5パーセントと、変わらず高い水準を維持できています。今後もこの水準を維持していきたい考えです。
年間経常収益(ストック)
今期から注力しているストックについてです。目先のスポットで売上を出すのではなく、しっかりと長期的かつ安定的な収益を確保するためのストックに、今期より舵を切っています。そのような中で、ストック収益の合計は19億円を突破しました。
今後もストックをより一層積み上げていくことで、安定的な継続収益の基盤を構築していきたいと考えています。
営業利益(連結)
営業利益です。第1四半期から着実に積み上げ、前年同期比プラス2億8,600万円となっています。コスト構造に大きな変化はありません。
業績概況(連結) - BS
BSの状況です。引き続き高いキャッシュポジションを維持しており、前期末に75.9パーセントだった自己資本比率は83.7パーセントとなっています。引き続き健全な財務基盤を保持していきたいと考えています。
当社グループの展開する事業とサービスモデル
セグメント別ハイライトです。当社はA事業、B事業、C事業の3つの事業を行っています。
A事業は戦略PRサービスで、500万円程度のご提案をしています。B事業はダイレクトブランディングサービスで、祖業の事業モデルです。C事業はPRプラットフォームサービス「メディチョク」です。
ストラテジックPRサービス(A事業)
A事業についてです。第2四半期単体の売上としては5,500万円で着地しました。顧客数は27社から37社、うちリテーナー契約は14社から1社増えて15社となっています。
リテーナー契約の1社あたりの年間売上見込み額は579万円です。主要クライアントの契約期間満了により、売上高は減少しましたが、累計顧客数は前期よりも10社程度増加しています。
ダイレクトブランディングサービス(B事業)
B事業です。第2四半期単体の売上高は6億8,600万円で、前年同期比マイナス11.4パーセントで着地しました。先ほどお伝えしたとおり、少しストレッチをかけすぎたため、離職が相次いでしまったことを受けて体制を変えた点と、スポット収益ではなくストック収益に注力しているという2点の要因から、前年同期比マイナス11.4パーセントとなっています。
ダイレクトブランディングサービス(B事業)- 事業KPI
ストック収益です。今期から当社B事業の主要KPIとしました。1,564社の顧客数のうち、ストック顧客数が1,507社と、全国にまんべんなくクライアントがいます。そのようなことから、いろいろな経済ショックや天災などが起こった際も、売上のボラティリティを抑えることが可能になっています。また、1社あたりの年間売上見込み額も、153万2,000円で年々増加傾向にあります。
ストック収益は安定的に進展しています。顧客数に占めるストック型契約の展開率は95パーセントで、今後もストック型ビジネスモデルの強化を継続していきたいと考えています。
PRプラットフォームサービス- メディチョク(C事業)
C事業のPRプラットフォームサービス「メディチョク」です。第2四半期単体の売上高は、過去最高の9,000万円となりました。前年同期比プラス3.4パーセントで着地しています。
PRプラットフォームサービス- メディチョク(C事業)
MRRの推移です。2023年11月時点で、顧客数は234社、うちストック顧客数は220社となっています。1社あたりの年間売上見込み額は145万7,000円で、徐々に増加傾向にあります。
ユーザーの入れ替えなどにより、MRRは横ばいで推移しています。今後も月額有料会員数の増加をより一層推進していきたいと考えています。
中期経営計画の達成に向けて
中期経営計画達成の見通しです。第2四半期累計も進捗率50パーセント以上で達成しました。中期経営計画達成の取り組みは、4点あります。
1つ目は、祖業のB事業を中心にストック収益中心のビジネスモデルを着実に構築していきたいと考えています。2つ目は、長期的に安定成長が可能な売上基盤を確立していきます。3つ目は、A事業、B事業、C事業間における事業シナジーを強化していきます。そして4つ目は、新規事業を創出していきたいと考えています。
売上計画
売上計画です。成長の踊り場を作り、安定した収益構造を構築していきたいと考えています。同時に、M&Aやクロスセル、新サービスの開発なども促進していきます。短視眼的ではなくて、長期的な目線で安定した利益目標の達成を目指していきたいと考えています。
前期の下半期から、人材採用、特に新卒採用の改革に本格的に着手しています。前期の4月に入ったメンバーも、改革後に採用したメンバーも一定数含まれていますので、非常に良いメンバーが増えてきています。また、今期の4月に入ってくる新入社員の採用に関しても、非常に良い人材を確保できています。
しかしながら、新入社員たちが営業人員として活躍してくれるまでには、どうしても2年程度の時間が必要となってきます。そのような意味合いからも、今期と来期で成長の踊り場をどうしても作らなければ、このスケールの事業が難しいと判断していますので、ご容赦ください。
しっかりと良い人材を採用できていますし、今期、来期に向けた人材採用も良い傾向が見えていますので、今期来期の成長の踊り場ということでご理解いただければと考えています。
事業別売上構成イメージ
祖業の「ダイレクトブランディングサービス(B事業)」をベースとして、これからも「ストラテジックPRサービス(A事業)」と「PRプラットフォームサービス(C事業)」による事業拡大を図っていきたいと考えています。
企業規模の拡大 ― 人員ピラミッドの再構築
改革後に採用した人員については、今後も営業の仕組化を徹底していき、収益貢献力の高い中堅社員層を育成し、強固な営業体制組織を作っていきたいと考えています。
上半期の振り返りと今後の取り組み ―サービス別
上半期の振り返りと今後の取り組みです。スライド右側の下半期の部分をご覧ください。
A事業に関しては、引き続き親会社の営業ノウハウを活かして、収益構造の改革を優先しながら、長期的に安定した収益体制の構築を図りたいと考えています。
B事業については、若手社員の採用をしっかりとがんばって、若手教育と中間層の育成を強化し、さらにストック型契約を推進していきます。
さらに、ストック収益モデルの確立をより一層強固に図っていきたいと考えています。
C事業では、総合的な人材教育にも注力し、同時にサービス機能向上を実施することで、再現性の高い収益構造の構築を図っていきたいと考えています。
説明は以上です。ご清聴ありがとうございました。