IRの効率化!DXを考える
重松英氏(以下、重松):お時間になりましたので、11月のIR向上委員会を始めさせていただきます。司会の重松です。よろしくお願いします。
本日は「IRの効率化! DXを考える」ということで、株式会社アピリッツCFOの永山さん、株式会社うるるの佐藤さんに事例をご紹介いただきながら、株式会社FiNXの後藤さんにいろいろコメントをいただくというかたちです。後藤さん、大変お久しぶりです。
後藤敏仁氏(以下、後藤):そうですね、お久しぶりです。
重松:以前、IR向上委員会を開催したのは6月ごろでした。半年ぶりに近いというかたちですので、会場には多くの方に集まっていただいていますし、オンラインでもさまざまな方が見てくださっています。ぜひ有意義な時間にしていただければと思います。
⻑期ビジョン
重松:内容に入る前に、この会のご紹介をさせていただきます。IR向上委員会は、IRをアップデートし世界中の投資家から日本に投資マネーを集めるということで、IRのスキル向上などを目的に行っています。
⽇本⾦融経済研究所を通じて政策提⾔を推進する
重松:「日本金融経済研究所を通じて政策提言を推進する」ということで、その中で我々が再現可能なかたちでしっかりとIRを向上していくため、取り組んでいるものになります。
本企画の初期的仮説
重松:本題に入りますが、今回はアピリッツ、うるる、FiNXでの事例紹介というかたちで、いろいろなDX事例を共有していただきます。
本企画の初期的な仮説としては、IR担当者の職務は、季節労働者的なかたちで繁閑があり、定例業務も結構ある中で、予算はなく、大変な思いをされているというものです。みなさまもさまざまなIR業務の課題を感じていると思いますが、私もIRに携わっていた時は基本的に大変だったと感じています。
また、知的生産性を上げる中で大事なこととして、思考の質を高めていかなければいけません。しかし、その中で雑用的なものはたくさんありますので、それらへどのように対処していくかというのが今回の課題になります。
IRの業務は知的労働 ⼤事なことほどDXは難しい
重松:IRの業務は知的労働であり、それが楽しいとは思うものの、大事なところはDXが難しいです。その一方で、いろいろな細かい雑務的なものもあるため、そこをどうにか知恵と工夫で解放できないかというところが、今回の問題意識になります。
アピリッツの実験
重松:ここからは、アピリッツの実験という題で、事例をご紹介いただきます。
永山亨氏(以下、永山):みなさま、お疲れさまです。今回、取り組み事例としてこのようなお題をいただいたのですが、実はタイムリーに日々考えていることでした。
例えば、部下をマネジメントしている人の目線、担当者として対応されている方の目線など、さまざまあると思うのですが、日々社内の担当者に「このいまいましい作業はどうにかなりませんか?」とよく言われていたものの、手を抜けない業務という ものが結構ありました。
マネジメント側からすると、将来的にはIR担当として、このような場所に立って話せる人になってもらいたいものの、どうしても雑務があるため対応してもらわなければいけないことが多くあります。私はたまたま「お前は偉くなったから対応しなくてもよい」と言われるようになったのですが、そのようなことが多くありました。
彼らが仕事の手を抜いているのかというとそうではありません。雑務をきちんとこなしてくれているため忙しくなってしまい、本来行ってほしいことまで行き着かないという状態になります。そうなってしまうと付加価値が上がってこないため、給料も上げられません。この状態をどうするかというジレンマが、実はマネジメント側にも担当者側にもありました。
今、私のもとにいる部下は前の会社で10年ぐらい一緒に働いていたため、そのようなことが言い合える関係性ではあるものの、ちょうど4年から5年ぐらい前にRPAが流行り始めたことがありました。実はあの頃に少し試してみたのです。ただし、やはり世の中に出たばかりということもあり、かゆいところに手が届かず、「これだと自分の手で対応したほうが良い」となってしまったために、一度やめたという経緯があります。
そのようなこともあった中で、今回このようなお題をいただきましたので、「ではやってみようか」ということで行った事例をいくつかご紹介します。
本日の我々の発表では、うまくいった事例と、試してみて駄目だったものの「おそらくこうすればうまくいくだろう」という事例の、2つをご紹介できればと思います。よろしくお願いします。
IR⾯談の⽇程調整の⾃動化(概要)
永山:まず1つ目は、「サボりたいけれどサボれない」シリーズの1つで、日程調整です。
日程調整は中小型企業であれば、最初のうちはそれほど負荷に感じないものの、徐々に注目されるようになってくると、アポイント調整が増えていきます。機関投資家しかり、個人投資家しかり、さまざまなところで増えてくるため、最近は本当に面倒くさいのです。
今回はメールで来た場合の事例ですが、「Messenger」や「Instagram」で連絡が来ることもあり、実はダブルブッキングが激増していました。かといって彼らに「日程調整して?」とは頼みづらかったのです。
後藤:私も事前にこちらのアイデアを拝見させていただいているのですが、何がすごいと思ったかというと、私は日程調整が自動化できるとは思ったことがなかったです。まずこのアイデアが出たところに、非常にセンスがあると思いました。私も試してみたいと思いましたので、本日はこれを一番楽しみにしていました。
永山:ありがとうございます。実は、これは日々の会話の中から生まれたものになります。
最初はすべて自分で日程調整を行っていました。部下に頼むのもどうかと思いますし、頼んだは良いものの、「日程調整で忙しいので、あなたが言っているような勉強ができません」と言われるのも何だと思い、最初は一応、自分ですべて調整していたのですが、だんだんできなくなってきました。
その内、部下に「基本的に自分が調整するけれど、見逃していたらフォローしてほしい」と頼んだのですが、「どれを見逃すかわからないので嫌です」と言われてしまい、「では申し訳ないけれど、全部お願いします」と頼みました。
しかし、頼んだら頼んだで、「本当にこのわずらわしい作業はどうにかなりませんか?」と四半期のIRのための日程調整中、日々言われるということで、お互いにとって良くありませんでした。
今回、実は「ここからもっと進化させられるね」という話をしていたものの、この取り組みを実行するまでに時間がそれほどなかったため、あくまで事例として捉えていただければと思います。
何を行ったかというと、Gmailで依頼が来た時に、メールアドレスと氏名と面談時間だけを可変します。ここだけはすべてに当てはまらない情報のため、入力してください。
加えて、「TimeRex」という日程調整のツールがあるのですが、RPAだけを使うのもつまらないということで、「TimeRex」と組み合わせてみようということになり、日程調整用のURL作成を「TimeRex」にお願いし、作成したURLをメールに貼付してやりとりを行うというステップを実行してみました。これが1つ目の事例です。
IR⾯談の⽇程調整の⾃動化(テスト動画)
永山:ご覧のようにメールが届きました。
重松:この入力欄には自分で入力しているのですか?
永山:はい。アドレスなどの情報は、どうしても相手によって異なるため入力してもらいます。ここからは自動になります。
重松:目の前で勝手にこれが動いているという状態ですか?
永山:そうですね。目の前で勝手に動いています。メールのメッセージ文も定型を決めれば自動で行ってもらえます。ついつい丁寧なメールを送ろうと思ってしまいますが、機関投資家等がそれほど文面を気にしているとは思いませんので、こちらで問題なく対応できると思っています。
後藤:今のテスト動画の動きをもう1度教えてほしいです。機関投資家から「連絡してください」とメールが届き、その届いたものは人が見ているのですね。
永山:そうです。届いたものは人が見ています。届いた内容から、作成したRPAに沿ってメールアドレス、氏名、面談時間を抜き出して入力します。
後藤:メールアドレス、氏名、面談時間の3つは人が抜き出しているのですね。
永山:そうです。相手が異なるため、この3つは絶対に人が抜き出さなければいけません。その後に「TimeRex」で定型文を作って、日程調整用のURLをRPAに組み込むと自動で勝手に調整してくれるため、あとはURLをメールに貼付し、勝手に送られます。
後藤:私は「TimeRex」をまだあまり使ったことがないのでわからないのですが、人が3つのパラメータを取ってRPAに投げるのですよね? パラメータを投げて、実行させるといったことでしょうか?
永山:そうです。その3つだけを投げると、あとは自動で流れていきます。
「TimeRex」がどのようなものかというと、例えばGoogleカレンダーと連動させた場合、自分が元々押さえている時間は埋まっていると、空いている時間を提示して相手に選ばせるというものです。
後藤:なるほど。では「この空いているスロットから選んでください」というような連絡を投げているということですね。
永山:そうです。
後藤:なるほど。
永山:ただ、これだけではいまいち機能が足りません。例えば「Zoom」で面談を行う場合には、「Zoom」のURLを確定しなくてはいけないと思います。しかし、おそらくそれも組み込めばできてしまうと思います。今回はあまり時間がない中で試しに実行してみたものですが、このように定型になっているものに関しては、意外とほぼ対応できるという手応えがありました。
これこそ先ほど言ったとおり、絶対に対応しなければいけないものの、キャリア形成に何の寄与もしないため、誰も幸せになりません。これは時価総額が大きくなればなるほど、調整件数は多くなる傾向があり、みなさまは苦労していると思います。何回もメールでのやりとりもしますよね。
そのため、IRで使うというよりは、どちらかといえば日程調整で使えるというかたちです。部下と一緒に試したのですが、これは合コンでも使えます。
後藤:「TimeRex」でできるのですか?
永山:「TimeRex」は日程調整で使えるし、お店は「ChatGPT」に選ばせるとすべて勝手に選んでくれます。プロンプトさえ自動化させれば可能なため、「実はいろいろと幅が広がるね」という話はしていました。
後藤:私はすべて自動で動いているのかと想像していたのですが、最初のところに人が少し噛んでいるのがポイントだと思っています。
永山:そうですね。やはり変数になってしまうところは手動で対応しなければいけません。これだけ聞くと「それならば別にそれほど工数化できいないのでは?」となるものの、これを50件積み重ねたらけっこうな時間になるというところがポイントです。
メンバーと一緒に試していたときに「これは絶対言われるよね」と言っていたのが、「最初にRPAを覚えるのが面倒くさい」ということです。また、1件1件にかかる時間が意識しきれないため、おそらく「それならば使わない」という心理状態になります。
実は、私と部下がいた会社はRPAを作っていたため、自分たちがRPAを使えたわけです。最初に「まず社内で使ってみよう」といった時の心理的障壁がそのようなところなのです。「1件1件はたいしたことないから嫌です」や「考える時間自体を作りたくないから嫌です」のような障壁があるのです。
しかし、みなさまは絶対に50件や100件などのメールに対応しているはずです。面白くないし、間違えると大変なことになってしまうという意味でも、取り入れる価値はあります。
後藤:ポイントは「③URLをメールに貼付」というところですね。確かにメールを送るのは面倒くさいです。
永山:「お世話になっています」から始まり、時節柄の挨拶も入れたりする必要があります。
後藤:定型だとしても、これが自動になっているのは楽ですね。
永山:そうですね。もう少し進化させることもできそうです。基本的な考えとして今回はこのかたちで実行したものの、これで終わりではない、と言える部分はありました。
後藤:確かにそうですね。
上⼿くいかなかった事例【紙アンケートの集計〜結果報告】
永山:2つ目の事例ですが、みなさんも分析を行うと思います。IRで登壇した際にはアンケートを採ります。アンケートを採ると絶対に分析して、集計します。集計は紙のときもあるし、データのときもあります。
IRといえば分析ですので、メンバーから「またか」と言われます。紙から転記して集計するのが面倒くさいので試してみようということで、2つ目として実施しました。
まずは紙で来たアンケートをPDFに変換します。PDFに変換するのはさすがに自動でできないため、PDF化だけは手作業で行わなければいけないものの、PDFから「AI OCR」を使って、読み込ませて文字にしてしまいます。さらに、それをテキスト検索などでスプレッドシートに集計します。集計した画面を画像として保存し、生成AIに画像を読み込ませて、分析・改善点のまとめの指示を出します。
今回使ったのは「ChatGPT」ではなく「Bing」というものなのですが、指示すると集計ファイルと分析コメントを「Slack」で関連部署に共有するというかたちになります。
全社会(社内での方針周知等の会)でアンケートを取ってきて、手作業で集計し、分析し、社内にフィードバックするということを行っていました。しかし、まず集計することが面倒くさいため、部下は嫌なのです。分析も、IRに登壇した時はだいたい同じ分析を行っているはずです。
そのため、AIに指示を出しています。そうすると、AIが結果を読み取って良い感じの文書を出してきますので、出てきたものを共有するということを行いました。
ただし、これはあまりうまくいかなかったです。みなさまの前で発表することになるため、格好が良いように、RPAにAIを組み合わせて「さすが開発会社ですね」と言われようと欲張ってみたものの、「AI OCR」の精度が低くて、テキスト化がグニャグニャとなってしまい、まったく分析できませんでした
後藤:手書きのアンケートは文字もそれほど正確ではないし、グチャグチャと書いてしまいますからね。しかし、私はやはりこのアイデアはすごいと思います。
スキャナーが付いているオフィスプリンターに読み込ませれば、確かにすべて一気にPDF化できます。そこで「AI OCR」へ頭が向くところがすごくて、私はまったくそんな発想ができません。
永山:組み合わせがけっこうできるというところと、今回は失敗したものの、そこから出てきたのは、アンケートを紙ではなく、すべてデータで集めれば良いということです。自分で行う時にはすべてデータで集められますし、別の主催者のところに登壇する時は、「Googleでアンケートのテキストをください」と指示すれば、おそらくデータで貰えます。そうすると、「AI OCR」の精度が低くてもできてしまうというところまでは行き着けました。
後藤:それであれば勝手にデータが溜まりますので、スライドの④ぐらいまでは短縮し、RPAを組んでおいて⑤を実行して「ChatGPT」に投げて何かが上がってくるまでが一連の流れになりますね。なるほど、面白いですね。
永山:みなさまは「分析を自動化するのはちょっと難しい」と思いがちなのですが、定型の分析というものがあります。
年齢層はどれぐらいだったのか、集まった人たちの資産額がいくらだったのかなど、いくつか知りたい項目があるはずです。毎回知りたい項目が同じ場合は「Bing」に読み込ませたり、教え込ませたりすれば良い訳です。ただし、「今回だけ単発で知りたい」という場合は、さすがに人が読み取りをしないといけません。
後藤:すごいですね。AIとの共存ですね。
永山:そうですね。当社も開発会社ですので、研究開発で「ChatGPT」を使っているという下地がありますが、けっこう使えると思います。
適時開示などの定性分の地合いの文章も、別に人間が作る必要はありません。そもそも不要ではないかと思っていますが、「誰もやめないから、入れないわけにはいかない」と思っているものも「ChatGPT」に作らせれば勝手に作ってくれます。また、PRのリリース文なども「このようなものを作って」と指示を出せばすべてきちんと返してくれます。さらに言えば、画像をいくつか用意してRPAに作らせると、そこすらも自動化できます。
後藤:すごいですね。私がAI寄りの話やジェネレーティブの話をする際に、よく話題に出すのですが、適時開示や短信、有報って、リード(読み手)側ではマシン化が進んでいて、キーワードの出現頻度まで調べているのです。
XMLで組まれているため読みやすくリード技術が発達しているのですが、作成するジェネレート側はすべて人間が作っているようになっています。これがマシン対マシンだったら面白いと思っています。
また、日本だけだと思いますが、人間が優秀過ぎて決算説明資料が非常に高度になっています。決算説明資料は、すでに抽象化された箇条書きが記載されていることが多いです。そのため、決算説明資料に記載されている箇条書きを「200文字程度でこんなキーワード入れて作ってみて」とAIに指示を投げると、短信の記載が充実するのではないかと考えています。
永山:そうですね、けっこうすごいのです。また、OpenAIは何ヶ月に1回、進化しているため、「以前使ったけど、いまいちだった」と思っている人もどんどん使ったほうがいいと思います。しかも、読み込ませるプロンプトさえ自動化すれば、覚え込ませる必要はありません。
後藤:私は、短信はけっこう大事だと思っています。情報サイトの「株探」がありますが、「株探」の記事は生成AIで描かれているものもあります。そのため、読みやすいものの中から情報を拾って、「前年対比はこうでした」といった内容までは自動で記事化されているように見えます。
想像ですが、上方修正や下方修正のような、理由が記されている部分から情報を拾ってきているのではないかと思います。うまく情報をはめると、記事がきれいな感じに仕上がるのだと思います。
永山:ありますね。今回は凝ってしまっていろいろと組み合わせようと思ったため、失敗して「AI OCR」がうまく読み込めなかったのですが、テキストデータ形式ならば自動化が可能だということがわかりました。
質問者:私も紙を使って上司とフィードバックしているのですが、③の「テキスト検索等で、スプレッドシートに集計」の部分は、今でも紙を使っています。そのため、すべて自分で文章を読み、「このような希望が多いんだな」といった内容をフィードバックしています。スプレッドシートでの集計は、けっこう自動化できてしまうものでしょうか?
永山:はい、できます。元々データで集めた文章を「形式や枠に合わせて提起しなさい」と指示を出せばできます。その時に気になっているキーワードで抽出するよう指示を出すと、それに合わせて分析してくれます。
例えば、配当を実施した時ならば「配当」と入っている文章をピックアップして、指示に合った分析をしてくれます。分析はAIが行うのですが、RPAに指示するのは、そこまでの一連の流れを酌み取ることなので、最初のトリガーさえ引ければできます。
後藤:今回のリリースや関心などのトピックスに対して、どのように反応しているのかを酌み取るよう、初めにRPAに組み込んでおいてスプレッドシートに落とし込むと、分析してフィードバックできるということですね。
永山:はい。アンケート自体は事前に人間が作ると思います。そのため、アンケートの質問を毎回一緒にするのではなくて、今回は配当と上方修正を行ったとすれば、それに関する設問を作っておけば分析まで自動で行えます。
質問者:わかりました。ありがとうございます。
結論と課題や考え⽅
永山:成功例1つと失敗例2つを踏まえて結論を言うと、おそらくいろいろなことができるなと思いました。
例えばみなさんが大好きで、片や少々苦痛になっている決算説明会資料等のPowerPointのグラフ化や、ファクトブックです。当社ではファクトブックを出していますが、毎回一緒の内容ですし、経理の元データから作っているため、会計ソフトからデータを引っ張り出して、RPAで「この形式でこのような計算をして作って」と指示を出せば、定型ができます。また、その他定形資料系作成もできると考えています。
ただし、ここまで欲張ってすべてを自動化しようとすると、何回も試行錯誤する必要があり、むしろ心理的障壁が上がってしまいます。結局楽にならないため、まずは欲張らず、定型ができるものから開始します。
そもそもRPAのコンセプトが、何でもできるとは言っていないのです。明らかに定型化できるものや、実は定型化していなかっただけで、考えれば定型化できるといったものはあります。そのような小さなものを積み重ねていくと、膨大な削減になります。欲張らないというのがポイントです。また、他にもいろいろなことができると思ったというのが結論です。
重松:すばらしいです。人間の作業と、少し自動化する作業の融合というのが非常に良いヒントになると思いました。
永山:そうですね。ただし、心理的障壁はあると思います。
普段の業務の中でマネジメントをされている方はわかると思いますが、新しいものを入れようとしたときに、正直、嫌がられることがあります。「人間がやった方が早いですよ」と言うのですが、実は大体がきちんと試していないだけというパターンです。
作業をすると脳内麻薬が出て「終わった」という一定の達成感が味わえますが、生産性はゼロという面もあります。新しいものを覚えることへの心理的ハードルと、欲張らないことを意識すれば、意外とできると思います。
今回の実験を一緒に行った部下も、4、5年前に始めた時は、「会社の命令だから使いましたが、絶対使わない」と言っていました。今回は「上司から言われたから」と、仕方なく取り組んでくれましたが、4、5年前のRPAより明らかに進化しているということで、この取り組みによって目線が変わりました。
当然課題もあり、考え方や覚える時間、試行錯誤する時間の確保が必要です。意外と若い世代、特にZ世代から「これは就業時間になりますか?」と指摘を受けるため、そのような時間をきちんと確保する必要があります。また、先ほどお話ししたとおり、面倒くさいという心理的ハードルをなくして使うことが大切です。
私は経理部の出身ですが、経理業務で過去に苦労してきたことは、作業がなくなることを嫌がる人がいることです。これは不思議ですが、いろいろな会社に必ず何人かいました。作業がなくなるから楽になるとわかっているのにやらないのです。新しいことや変化が怖いという人は、マネジメント上よくいて、付加価値を嫌がる傾向があります。
この場に集まっている方は、自分の時間をこのようなところに費やしていますが、みなさまご承知のとおり、会社はやる気のある人だけで構成されているわけではありません。それをどうマネジメントするか考える時に、「付加価値をつけてください」と言われても、付加価値をつけるにはRPAやAIが行う非常に高度な考え方や知識が必要になってきますので、やる気がないのではなく、やりたくないのです。
「アンケートを50件作りました」と言えるような作業をしていた方が良い訳です。そのような方にとっての心理的ハードルは必ずありますので、そこにみなさまも困っていると思います。そのため、新しいものを使う際は心理的ハードルを下げる必要があると思います。
また、IRという業務だけを切り取ってしまうと、会社のステージによっては、それほど自動化させてやることがない場合があります。例えば、経理部や経営企画などは、定型化できるところがあるため、1セットで取り組むとRPAの導入費用は採算がとれます。
ただし、わかっている人は怖がってしまいます。「これをやったら、自分のやっている業務は不要になるのではないか」と気がつくことがあるため、不要にならないために別の付加価値の向上が必要です。例えば「私たちがやっていることをしっかり覚えてください」ということに費やすことが、うまくできればと良いかと思います。
後藤:ありがとうございます。
うるるの実験
後藤:次は、うるるの実験についてです。
佐藤晴奈氏(以下、佐藤):うるるの佐藤です。よろしくお願いします。うるるの実験ということで、今回私が取り組んだRPA化について発表します。
何をRPA化するか
佐藤:まず、何をRPA化したかと言うと、エクセルのデータ作成です。
何をRPA化するか
スライドの画像は、当社の近藤の「赤字の小型銘柄が1年間お金を掛けずにIR活動したら、思っていたのと違った結果になった話」という「note」の記事です。
重松:話題になった記事ですよね。
佐藤:まだ読んだことのない方は、ぜひ読んでいただきたいです。
何をRPA化するか
佐藤:SaaS指数と当社の株価推移を比べて分析した結果などを記事にしています。
後藤:ここまで取り組んでいるというのが、うるるさんのすごいところですよね。
何をRPA化するか
佐藤:SaaS指数を出すために使ったのが、先ほどお見せしたExcelのデータです。赤い枠で囲った部分をRPA化で集計したのですが、この内容は「四季報」のデータになります。
枠で囲っていない右側の部分は毎日の株価をGASで拾っている部分なのですが、囲っている部分は四季報のデータの収集で、これらを今回RPA化しました。
後藤:GASとは何でしょうか?
佐藤:GAS(Google Apps Script)とは、Googleスプレッドシート上で自動で情報を取得してくれるシステムです。取得情報としては、14項目×60社分の情報を取っています。
後藤:非常に多いですね。
何をRPA化するか
佐藤:具体的には決算期、発行済株式数、外国人持株数比率などを取得しています。それを基にグラフを作ったり、この情報を使ってSaaS指数を出したりしました。
売上高成長率30パーセント以上の会社の株価推移や浮動株比率と株価推移の関係を見たり、数字のデータからEVやPSRを出したり、PEGレシオを出してみたりと、先ほど取得したデータからは、さまざまな情報を得ることができます。
何をRPA化するか
佐藤:「四季報」から1社ずつ情報を拾ってスプレッドシートに入力していくため、書籍やスマートフォンの証券アプリを使ったとしても、それなりに時間がかかっていました。かつ、同じ作業の繰り返しであるため集中も続かないですし、差し込みで別の業務対応もあるため、四半期ごとの「四季報」の発行のたびに、この作業に丸一日を費やしていました。
四季報データ収集をRPA化する
佐藤:丸一日かかる作業をどうにか解消したいと考え、「四季報」データ収集をRPA化しました。作ったロボットの具体的な中身をご説明します。
まずは証券会社のWebサイトを「Chrome」で立ち上げてログインします。一方で、「Chrome」でスプレッドシートを立ち上げます。そして先ほど立ち上げた証券会社のWebサイトで、収集対象銘柄の証券コードを検索して、検索結果のところで「四季報」の情報ページにアクセスし、必要な項目を1つずつコピーしました。
コピーした情報を、先ほど立ち上げたスプレッドシートの指定のセルに貼り付け、スライドの③から⑥にあたる作業を60社分繰り返すロボットを作りました。
後藤:デモ動画を見たのですが、個人的には、⑤と⑥の作業が「こんなふうにできるんだ」と感じました。けっこうヒントになると思いました。
四季報データ収集をRPA化する
佐藤:それでは、今お話しいただいたデモ動画を、みなさまにもご覧いただきます。
RPAの実行ボタンを押すと、早速「Chrome」のスプレッドシートが立ち上がり、別の窓からはSBI証券のWebサイトが立ち上がり、勝手にログインされました。
後藤:ここからすべて自動なのですね。
佐藤:はい、私は手を動かしていません。証券コードを入力して検索ボタンを押し、「四季報」のデータがあるページに飛びます。
少々見づらいですが、黄色いカーソルが細かく動いているのがわかると思います。ここではカーソルが動いている部分の情報をひたすらコピーする作業が発生しています。
コピーが終わると、別で立ち上げたスプレッドシートに、ひたすらコピペをしていくといったロボットになります。
後藤:どのコピーの項目が、どの列に当たるのかは判別できるのでしょうか?
佐藤:それもRPAで指示しています。
後藤:規則性がきちんとあれば、「何行目の何列目がスプレッドシートのここに当たる」ということがわかるのですね。
佐藤:そうです。1社分が終わったら2社目に進みます。次の会社を証券コード検索し、同じように情報を取ってくる作業を行います。
後藤:人間はこのような作業の仕方はしないですよね。広範囲を一気にコピペするため、そのような作業をイメージしていましたが、こうすれば良いのかと見ていて気づかされました。
佐藤:表の作りは各社一緒ですが、何期分のデータがまとめて載っているかなどは、会社によって微妙に異なります。「この会社はこの部分の情報が欲しい」といった指示はさすがに1個ずつ対応できないため、とりあえずすべて情報を取ってくるよう指示を出して、後から「この会社は何月期だから、この情報だけでよい」と調整していきます。
後藤:なるほど。
結果
佐藤:先ほどご説明したように、丸一日かかっていた作業がRPAを使うことでどうなったかと言いますと、実質1分で終わるようになりました。
後藤:これはすごいですね。
佐藤:なぜかと言いますと、バックグラウンドでRPAが自動で動いてくれるため、同じパソコンを使いながら私自身は別の作業が可能になるため、実質1分と記載しました。
後藤:作業を実行しているとコンピュータの画面を占有するため、同じコンピュータでは他の作業ができないのではないかと思いましたが、その間も別の作業ができますし、実質1分で終わればできることが増えますね。
佐藤:そうですね。
結果
佐藤:実質1分とお話ししましたが、私はRPAを触るのが今回初めてでしたので、試行錯誤したところを除くと、単純にロボットを作成する部分で4時間かかりました。RPAの実行時間は、収集項目が非常に多かったため2時間でした。ただし、同時に別の作業を行うことも可能です。
情報収集をしたあとに、別のスプレッドシートへ手作業でコピペする工程がありますが、そこに1分を要したことで、実質1分でできたということです。
結果
佐藤:「手を動かすより頭を動かす業務により専念できる」ことが、RPAの利用を通して実感できました。
後藤:これは、先ほど永山さんがお話ししたことに通じるところですね。
佐藤:おっしゃるとおりです。
毎週チェックしている株価騰落率と開⽰の相関調査
後藤:動画までは持ってきていないのですが、私が「何をやろうとしたか」ということをお話しします。
私は株価の騰落率と開示の相関性を毎週チェックしています。最初は全銘柄でチェックを行っていましたが、よくよく考えると時価総額100億円未満、100億円から1,000億円、1,000億円以上の3つで少し雰囲気が異なると思ったため、今はこれらの価格帯に分けてチェックを行っています。
証券会社のスクリーニング機能をいろいろと試してみたのですが、残念ながら、どの会社の機能でも期間を指定してスクリーニングすることはなかなかできませんでした。その結果どうしているかというと、私はこの作業を必ず土日に行うことになっているのです。土日に作業しないといけないのは非常に嫌じゃないですか。
業績やPERがどのくらいなのかをすべて見ています。そのあとに各銘柄の開示ニュースを中心に見ると、チャートでいうところの「このへんで跳ねている」というのが大体わかりますので、跳ねている手前で何か開示が出ているのではないかと想像し、どのようなことが材料視されているのかを一生懸命探していきます。
最後に分析・考察をメモ書きするようなことを毎週30社分行っているのです。けっこう面倒くさいのですが、おもしろい作業です。
スライドの上段2つについては、時価総額帯別にスクリーニングして検索し、リストを作ります。また、リスト作成については一度で終わりません。別のサイトを訪れてPERなどの各種財務指標、KPI的な別のデータも加えます。
つまり、ROEや営業利益率などは別のところから取得しています。しかし、これはただの作業になりますので、自動化させたいポイントです。
毎週の調査データ① 時価総額帯別⼀覧表
後藤:スライドの表はそのイメージデータのリストの一部で、先週のデータになります。
こちらは時価総額が100億円以下の銘柄です。文字が小さくて見にくいですが、列で言うと左端からランキング、証券コード、銘柄名、株価、時価総額、騰落率があり、ここまでが証券会社のスクリーニングで取得できます。
そこから右側のPER、売上、営利、純利、配当利回り、ROEと自己資本比率は別のサイトから取得します。証券コードを1つずつ入れて作っていくのが非常に面倒くさいです。土日の自由時間を少しでも長くするために、まずはこれを自動化したいです。
毎週の調査データ② 個別銘柄ごとの分析・考察
後藤:次にご紹介するのが、「銘柄ごとにこのようなものを作っている」という実例になります。まずは、直近1年の株価チャートの画面キャプチャを撮ります。
なんとなく全体の株価トレンドを見るためには、1年ぐらいは欲しいです。しかし、1年でキャプチャを撮ると、直近の開示情報の何が反応しているのかがわかりません。1週間で一番上昇している銘柄を上から順番に見ているため、もう1度、1ヶ月チャートの画面キャプチャを撮ります。
さらに、直近の開示ニュースになっている銘柄の約1ヶ月分を画面キャプチャで撮っているのですが、ロボットで行う場合はおそらくデータとして取得できるのではないかと思います。これを1つずつ「Notion」に貼り付けています。
実際のところ、ここまではあまり知的な作業ではありません。どちらかというとリンクでハイライトされている「おそらくこれが反応しているな」といったところが、私にとって作業ではない価値が生まれるところです。
IRを実施していると、なんとなく「必ず開示があって株価が反応する」と思いますが、まったくそのようなことはなく、何もなくても上がっていることが当たり前にあります。そのような時は「なにも相関がないね」という話になります。
スライドの例でご説明すると、11月14日の決算開示から断続的に株価が上昇していたため、1週間以内の開示で跳ねたわけではなく、2週間前の決算開示が徐々に効いているのがわかります。
その時に、彼らがどのような決算説明資料や短信の出し方をしているのかを見ていきます。それが非常にヒントになるという話で、ここに最も価値があります。手前の作業はあまり価値がないため、そこを自動化していく方法を自分なりに作ってみたというのが私のパートになります。
活⽤⽅法のイメージ
後藤:ここからは、実施はできなかったけれども、イメージできる活用方法があるといったことを、3人で話していきたいと思います。
スライドの1つ目に記している「時間と労力の関係で、今までやりきれなかった他の切り口の調査・分析にトライしてみたい」は、私が出しました。
先ほどお伝えしたように、週末にしか取得できないデータがあり、1週間の騰落率で取得しています。ある程度自動化ができると、1ヶ月の騰落率、半年の騰落率、1年間の騰落率などいろいろな期間を見ることができます。
やはり短期的に勢いよく上がってもすぐに落ちたりすると、開示との相関性はあまり良くない気がします。中長期にきちんとフェアバリューに近づけるようなイメージが良いため、「レンジを作りたい」と思った時に、やはり1週間の騰落率しか見ていないというのは良くないと思っていますが、私の知的体力が追いつかないため、やり切れていません。したがって、自由な時間がより多くとれれば、実行できるといったイメージです。
2つ目の「名刺交換後の挨拶メール、ある程度自動化できないかな?」については、永山さんの事例を見て、「Eight」と連携して取り組もうとしたことがあります。本日はSansanの方も来られていますが、名刺交換した後に「Eight」で名刺を取り込み、撮影します。18時ぐらいになったら、その日挨拶した方のデータを自動的にダウンロードし、「本日はありがとうございました」のような定型文のメールを用意し保存するところまでできないかと思いました。
個別に会話した時に「このようなことがありましたね」といった内容は、後から自分で加えればよいと思います。メールに宛先と名前を入れて、定型文を書くところまでが自動化できたらけっこうおもしろいですし、楽なのではないかと思いました。
3つ目は佐藤さんでしょうか?
佐藤:私が挙げました。株主名簿をダウンロードしたものをCSVデータとして在庫化できると思いますので、複数期分たまっているものを集計して、スライドには「何らかの」と書きましたが、推移などを分析できないかと考えました。
後藤:株主名簿なら株主数や、個人投資家比率などでしょうか。何年ホールドしているかも分析できそうですね。
重松:住所もですかね。
後藤:そうですね。「どこのエリアに株主が多いのか?」などの推移ですね。
重松:地方に行脚すると、どのようになっているのかわかりそうです。
後藤:神戸へ行ってみて、その辺りの株主は増えているのか見てみるなど、そのようなことですね。
重松:はい、そうです。
佐藤:株主数が多いと難しいかもしれませんが、「この人は急に持株数を増やしたな」といったことがわかったりします。
後藤:なるほど。確かにそうですね。
佐藤:複数期分ありますので、3月、9月のすべてのデータを毎回集計するのは時間がかかります。しかし、ロボットを組めば1期増えるごとに追加すれば良いため、時短になると思います。
後藤:良いですね。
佐藤:4つ目も私です。「適時開示のお知らせポスト」と書きましたが、「X(旧Twitter)」で投稿する際に、RPAが使用できないかと考えました。RSSで3時半などに開示された場合、その内容が飛んできてポストされるというイメージです。
後藤:タイムリーですね。確かに、打ち合わせが入っていてポストできないといったこともありますので、そこはタイムリーで行えたほうが良いです。
佐藤:先ほど永山さんがおっしゃっていた「ChatGPT」と組み合わせて、「開示内容を140字でまとめて」と指示するまで含めて、自動化できれば良いと思います。
後藤:格好良いですね。
永山:これはおそらくできます。「ChatGPT」は、「俺のような話し方にしろ」といった指示も対応してくれます。
よく知っている人物であれば、「永山さんのような言い方だな」と感じるテキストは一定ありますので、それを覚えさせると次第に返しが決まってきます。したがって、今は「ChatGPT」との会話は、「永山さんのようなAI」と永山さんが会話をするようなかたちになっています。これを定型文にするとBotのようになるため、Xの特性が出せません。
後藤:本物かどうかも、わからなくなってきますね。
永山:見分けることはできると思います。
後藤:適時開示系の話は、私もやはりタイムリーなほうが良いと思います。わざわざ開示するのであれば、確かにそこは自動で行ってもおもしろい感じがします。
永山:また、例えば先ほど後藤さんが、急騰した銘柄を分析すると言われていました。1回目の分析で思ったような結果が出なかったため、そのあとも継続して分析したわけですよね。しかし、「拾うのが面倒くさいから止めた」という分析結果が、実はあるはずです。
IRでは、やはり株主・出来高の分析や、相関などについて調べたいのですが、なかなか時間ができません。相関がないからこそ、例えば理解がない経営層ですと、「IRをしても出来高が増えないじゃん」「株価上がらないじゃん」などと言われて、落ち込んだ経験があるため、実はこのようなことに使うのは非常に向いていると思います。
後藤:おっしゃるとおりです。また、みなさまが自社のIR活動に関する提携レポートの作成や定期調査といったことをどこまでされているのかわかりませんが、私が現役の時は日経平均や、今で言うグロース指数的なものを用いて、自分の近しい市場指数と自社のパフォーマンスがアンダーパフォームしているのか、あるいはアウトパフォームしているのかなどを月間で見ていました。
加えて、SaaS指数のような、類似との比較は必ず取得しました。「マーケット全体が上がって、うちも上がるのは連動しているんだ」「いやいや、まったく連動していないよ」「むしろみんな上がっているにもかかわらず自分のところだけ下がっているのは、何か不安に思われていることがあるのか?」といったやり取りがあり、月次レポートは意味があるかどうかに関わらず、必ず定期的に作成するようにしていました。
そのように毎月レポートを作成するものは、自動でできる感じがしました。これもやらなくてはいけないことですので大変面倒だったのですが、このようなこともできそうな印象です。
永山:メールの返信などは良いと思います。先ほどお話ししたとおり、「なんだ、全部はできないんじゃん」というものの、実は定型文を記載するだけでもかなりの時間が掛かります。個人的に会話した内容を入れることによって温かみが増すため、そこは入れるのですが、頭とお尻は大体同じ文言を用いています。
気にしていませんが、「これを50名分書け」と言われると、実はいつの間にか相当な時間を使っているはずです。
後藤:おっしゃるとおり、確かにメールの返信は非常に大変だと思います。
今回はRPAが中心でしたが、ジェネレーティブAI系の話でも、もう少し活用できるといったアイディアがありました。
先ほど永山さんがお話ししてくれたように、「これは本来、人が作業する意味があるのか?」という疑問が、プロセスをあらためて見直すきっかけになりましたので、取り組んでみておもしろかったと思います。
本日は以上となります。みなさま、ありがとうございました。