2022年8月期第3四半期決算説明会
佐藤慎一郎氏:取締役CFOの佐藤でございます。本日はお忙しい中、当社決算説明会にご参加いただき誠にありがとうございます。それでは、さっそく説明に入らせていただきます。
本日のアジェンダです。業績、第3四半期のハイライト、通期計画の見通し、トピックスの4つについてご説明します。
2022年8月期 第3四半期(累計) サマリー
第3四半期累計の業績サマリーです。売上高は443億円で前年同期比18.7パーセント増、営業利益は9.3億円で前年同期比105.0パーセント増と、増収増益となりました。
時計及び地金相場の影響もあり、仕入が好調に推移しました。第4四半期に向け、在庫を潤沢に確保しています。また、「STAR BUYERS AUCTION(以下SBA)」の開催数を毎日開催から週1開催に変更しました。それが奏功し、落札率改善につながっています。
主なKPIはスライドに記載のとおりです。GMVは446億円、売上高は443億円、売上総利益率は前年同期と同じ25.9パーセント、営業利益は9.3億円になります。
2022年8月期 第3四半期(3月-5月) トピックス
第3四半期(3月から5月)のトピックスになります。買取に関しては地金相場の好調が影響し、仕入高が過去最高を大きく更新しています。また、関ジャニ∞(エイト)を起用したテレビCMを放送し、その好感度は流通部門・リユース部門でともに1位を記録しました。
地方都市などへの出店により、買取店舗数は国内130店舗、海外23店舗まで拡大しています。「なんぼや銀座本店」「古美術八光堂銀座本店」を移転し、銀座エリアの再配置を実施しました。
販売に関しては、地金の販売構成比の上昇により、売上総利益率が第2四半期から0.9ポイント低下しています。また、3月より「SBA」の開催方法を毎日開催から週1開催に変更したことで、パートナーの分散が解消され落札率が改善し、仕入拡大に伴いオークション売上が好調に推移しました。
一方、時計相場の状況を勘案し、リスク分散のため「SBA」での時計の販売を増やすなど、機動的に対応しています。その結果、「SBA」の売上が好調に推移しましたが、小売の売上は第2四半期から減少しています。
2022年8月期 第3四半期 業績
第3四半期の累計の業績になります。繰り返しになりますが、仕入好調及び「SBA」改善効果により、売上高・営業利益とも前期実績を大きく上回っています。
売上総利益は前年同期比18.7パーセント増、販売費及び一般管理費は14.4パーセント増と、売上総利益の伸びが販売費及び一般管理費の伸びを上回ったことにより営業利益率が改善し、営業利益が大幅な増益となりました。
進捗率は売上高が69.1パーセントと、概ね好調に推移しています。一方、営業利益ベースでは51.9パーセントの進捗です。冒頭でお伝えしたとおり、在庫を潤沢に確保していますので、今期のガイダンスの数字はしっかり守れると考えており、今回業績見通しの修正は行っていません。
売上高・売上総利益率
売上高・売上総利益率の推移です。第3四半期単体での売上高は182億8,500万円と、過去最高を大きく更新しています。先ほどもお伝えしたとおり、売上総利益率に関しては地金の販売構成比、いわゆるプロダクトミックスの関係で、前四半期に比べて0.9ポイント悪化する結果となりました。
仕入高・店舗数
仕入高・店舗数の推移です。仕入高に関しては3四半期連続で過去最高を更新しており、第2四半期の仕入高も大きく上回る結果となりました。繰り返しになりますが、地金相場の影響が寄与しています。
販管費推移
販管費の推移です。これまで四半期ごとに33億円から34億円で推移していましたが、本四半期は38億7,100万円まで増加しています。主に広告宣伝費が3億円増加したことと、その他で2億円増加したことによるものです。広告宣伝費は前四半期より3億円増加しましたが、CMなどの一時的な費用となります。
バランスシートの概況
バランスシートの状況です。仕入拡大及び小売向けの在庫を戦略的に確保したことなどにより、前期末の数字と比較して商品が39億2,100万円から74億6,700万円と、大きく伸びています。それを有利子負債で確保したかたちになりますので、短期借入金が同程度増加しています。
固定資産が増えていますが、これは「ALLU表参道店」や銀座の「VALON BY VALUENCE」というラウンジなどによる有形固定資産の取得、及びシステム開発に伴う無形固定資産の増加によるものです。
[売上高]販路別(toB, toC)
販路別の売上高です。先ほどお伝えしたとおり、卸売(地金)売上高が47億1,200万円と、前四半期に比べて倍以上に大きく伸びています。地金だけではなくオークションの開催数変更などが奏功し、自社オークション売上高は過去最大を記録しました。一方、先ほどご説明したとおり、小売売上高は前四半期に比べてマイナスとなっています。
[売上高]販路別(国内, 海外)
国内、海外別の売上高です。ご存じのとおり円安が進行しており、海外のパートナーが我々の商品を積極的に買っていただいた結果、海外の売上比率は25パーセントまで高まっています。これは地金の卸売も含めた推移になりますので、後ほどご説明しますが、「SBA」での海外比率はこれよりもさらに上回っている状況です。
[売上高]オークション実績
オークション実績です。先ほどからお伝えしているとおり、「SBA」の開催方法を毎日から月4回に変更しています。「THE EIGHT AUCTION」は月1回、香港のダイヤモンドオークション「SBA香港」は四半期に1回開催し、オークションは概ね順調に開催できたかと考えています。
相場の状況を反映しながらオークションをきちんと開催したことが、結果として売上高105億1,100万円につながったと考えています。
[GMV]GMV推移
GMVの推移です。オークションGMVは106億9,300万円、卸売と小売も含めると183億9,600万円と大きく伸長しています。
SBAパートナー会員数
第3四半期のハイライトです。まず、「SBA」のパートナー会員数の推移です。これまでのトレンドと同じように順調に伸びており、海外が442パートナー、国内が1,344パートナー、合計1,786パートナーまで拡大しています。
SBA落札額の国内/海外比率
「SBA」の落札額の国内と海外の比率です。先ほど少しお伝えしましたが、円安が影響して海外のパートナーの落札比率が高まっています。「SBA」の取扱金額が大きく上昇している中、海外の比率が40パーセント近くまで拡大しており、我々の海外での販売力の高さを証明する結果になったと思っています。
海外での販売力は、我々の大きな差別化要因の1つになっていると思っています。
テレビCM放映による認知率向上
テレビCMによる認知率の向上です。先ほどご説明したとおり、2022年4月14日から5月8日までの間、関ジャニ∞を起用したテレビCMを放映しました。認知率は2回目の放映から少し下がったかたちになっています。しかし、1回目から2回目までの期間が3ヶ月と短かったことに対し、2回目から3回目までの期間は6ヶ月と、少し時間が空いたことによる影響と考えており、2回目から3回目までの間に認知率は少し下がったものの、今回の放映によって元の認知率に戻ったと分析しています。
なお、今回のCMは、CM総合研究所が行った好感度調査のリユース部門で6社中1位、流通部門を含めても142社中1位となっています。非常に好感度の高いCMであると評価され、それが認知率の回復につながったと考えると、テレビCMの効果は相当程度あったのではないかと分析しています。
買取店舗展開
店舗数の推移です。国内に関しては130店舗まで拡大しております。また、海外に関しては23店舗まで拡大しており、アメリカ・ニューヨークにも初出店しています。
通期計画の見通し
通期計画の見通しです。第2四半期の決算発表時に通期経営計画の見通しについて発表しましたが、その時に発表した第3四半期の数字を、今回は上回って着地することができました。金相場などが大きく影響していると思いますが、想定を上回るかたちになっています。夏に予定していた「ALLU AUCTION」を来期に戦略的に実施しようと考えておりますが、通期計画はガイダンスに変更のないかたちで着地させたいと思っています。
スコープ1,2の測定結果を公表
トピックスです。GHGプロトコルに基づいた、2021年度における温室効果ガスの排出量の測定を終了し、スコープ1、スコープ2の数値を開示しています。スコープ3については、本決算の際に開示を予定しています。
Resale Impact の導入拡大
「Resale Impact」の導入拡大についてです。前回の決算発表でご説明しましたが、「Resale Impact」は、我々のリユース品を購入してもらう際に、新品を購入した時に比べて、CO2の排出量や水の使用量の削減にどのくらい貢献できたのかを表す環境負荷削減貢献量として、簡易的に測定した数値です。
「ALLU表参道店」ではすべての商品のタグに「Resale Impact」を記載していましたが、これを銀座店、心斎橋店にも拡大し、現在はECサイトにも記載しています。お客さまにリユース品をより使用してもらうための動機付けとして展開しています。
なんぼや香港が香港最大のビジネスアワードで最優秀賞を受賞
現在、香港に「なんぼや」を3店舗出店していますが、CorpHubが主催する香港最大のビジネスアワードで、なんぼや香港が最優秀賞を受賞しました。
日本初のプロダンスリーグ「D.LEAGUE」に参画
日本発のプロダンスリーグ「D.LEAGUE」に、2022-23 SEASONから、当社が参入することが決定しました。「Valuence INFINITIES」という名前で参画する予定です。
「D.LEAGUE」は2020年8月に日本で発足した初のプロダンスリーグで、「世界中すべての人に、『ダンスがある人生』をもたらす。」というミッションを掲げて、すでに2シーズンを終えている段階です。これまでは11チームでリーグが構成されており、来シーズンから新たに参加するチームとして当社の参加が認められました。
ご存じの方もいるかと思いますが、ダンスは2024年パリオリンピックから正式種目になるなど、若い人を中心に非常に人気のある、注目を浴びているスポーツです。ダンスリーグを通じて、我々のミッションである「らしく、生きる。」を表現し、我々の考えを多くの人に知ってもらう活動を行っていきます。そして、我々の企業価値向上につなげていきたいと考えています。
以上、第3四半期の決算概要についてご説明しました。