2019年6月期第2四半期決算説明会
谷好通氏:まず、決算の説明の前に(申し上げると)今回、社長の交代を(2019年)2月12日に行いました。従来は私が33年間代表取締役としてやってまいりましたが、12日で会長に退いて……と言っても、「逃げ出したりせんぞ」という意味で、「CEO」を付けたかたちで会長に退いて、一線から退くというかたちをとりました。従来、東日本支社の社長であった賀来(聡介氏を)代表取締役社長、西日本支社の社長であった鈴置力親を専務取締役に任命して、交代をいたしました。
また、本人の自己紹介と抱負を語らせたいと思います。それは四半期決算の説明をさせていただいた後にしたいと思っていますので、よろしくお願いします。
会社概要
ではまず、第2四半期決算の説明ですが、会社の構造とかは基本的に変わっておりません。
沿革
「キーパープロショップ」が5,721店舗に、若干増えました。「キーパーLABO」は直営店が78店舗になりました。合計で、FCまで入れてちょうど90(店舗)です。こういう仕組みでやっております。これはもう、みなさんもよくご存じのことだと思いますので、割愛をさせていただきます。とくに変わったところはありません。
2019年6⽉期決算に関する説明
今回の四半期決算で特徴的なことは、私どもの事業セグメントの製品等関連事業、つまり「キーパープロショップ」への卸の部分が、前期までちょっと苦しく前期割れをしているような状態であったものが、また復活しております。
それは主に、一昨年のエネオスのJXエネルギーと、エクソンエッソとかモービルの東燃ゼネラルが合併して……非常に燃料の部分で混乱ではなくて、高値安定で非常にゆったりしたわけですけれども。その煽りを受けて、油外収益商品の販売であるKeePerはちょっと力が抜けたという事態があって、前年割れが起きたわけですけれども。それが、燃料の落ち着きが戻って、そろそろ稼がなければいけないぞという機運が盛り上がって、今は断然そちらの収益が上がっております。
ここ(第2四半期累計期間まで)では、まだいまいちですけれども、それでも10パーセントくらい上がっています。現在の(2018年)12月から(2019年)1月にかけては、それを上回るような勢いで上がってきているということで、十分に取り返すだけの勢いが戻ってまいりました。これが(今後は)こういう調子で、ずっといけるんじゃないかなと思っております。
それに加えて、「キーパーLABO」の直営店……「キーパーLABO」運営事業は相変わらずではありますけれども、少しこの半年、新店のペースをコントロールしたような場面もありました。それから、とくに2年目・3年目の新店が三十数件、ちょうど伸び盛りの時期を迎えましたので、そこの部分で収益が非常に上がった。
当然、その部分は経費が上がっておりませんので、利益に貢献しているという状況です。その2つの要素をもって、この半期……2019年6月期第2四半期の決算におきましては、予想を少し上回るような数字になっております。
経費もそれほど変わっておりませんので、営業利益・経常利益もかなり予想を上回りつつあると。ただこの期だけではなくて、この期の後にもその傾向は続くのではないかと予想しております。毎回言っておりますが。
いろんなことが書いてありますけれども、この期の一番最後の(2018年)12月は、やはり稼ぎ時ですので、非常に大きな影響を与えるわけなのですが、お天気が悪かった。お天気も悪かったし、周回りもよくなかったということで、ちょっと悪い条件が揃ったのですが。それでも、それを上回るような先ほどの事情があって、ほぼ予算を上回るようなペースで過ごすことができました。
新しい店舗も、ちょっとコントロールしたとは言うものの、(2018年8月には)千葉県に市原店、それから9月に大阪府の鶴見店、11月に埼玉県のわらび店、12月に愛知県の名古屋東店、神奈川県の湘南平塚店を建てました。それ以降は第3四半期に入ってから、(2019年)1月に広島県の広島東雲店と(オープンしており)、来月(3月)には三重県の松阪店、その次には東京都の杉並店とオープンする予定であります。
だいたい、1月に1件くらいのペースにちょっと落としております。今までは「なんとか1月に2軒建てよう」とがんばってまいりましたけれども、ペースというものがわかってまいりましたし、キャッシュフローとかいろんな部分でいろんなことがわかってきて。
「これはちょっと速すぎるな」ということで、年に10軒ぐらいのペースを作ってみたところ、非常に収益的にもうまくいって、キャッシュ・フローの面でも順調でしたので。「このペースを守っていくと、その月々の決算も上げていくようなかたちで、店舗も増やしていけるな」ということがわかりましたので、このペースをもってやっていきたいと思っております。
それと同時に、既存店の新しいブランディングへの適合を精力的に行っています。また、狭い店を広いところへ移すという、リプレイスの動きも実行しております。今期で言えば、札幌店・さいたま店・柏店と、十数件にわたってこういったものをやっております。
宣伝広告については、相変わらず「スーパーGT」でこの期は盛り上がりまして、チャンピオンシリーズも、最終戦ギリギリまで同率首位で競り合って、大いに盛り上げた。これはやはり、ファンがそんなに多いわけじゃありませんけれども、一部に非常に濃いファン層がありますので、そういうところからの学生の応募とか(につながり)、いろんな意味で高い効果を出しております。
今年に入ってのシリーズも、とりあえずまだ正式な契約は交わしておりませんが、これを同じメンバーで、平川亮、ニック・キャシディのコンビでやっていきたいなと思っております。もう発表されておりますので。
2019年6⽉期 通期業績予想
まずまず順調な推移ではないかと考えまして、(代表取締役社長交代と)同じ(2019年)2月12日で、今期予想の若干の上方修正を行いました。
今期の経常利益を、11億7,000万円に修正をいたしました。これは非常に堅く見て修正をいたしましたので、まずお約束として果たせるのではないかと考えております。昨年2018年6月期で一度、増収減益の決算を出しましたが、そのおかげで、また元のペースに戻すことができたと言えると思います。
【統計データ】ユーザーが⾞を⻑く乗るようになった
去年の統計が出たところです。新車(乗用車)の販売台数は、やはりあまり高い水準ではありませんでしたが、相変わらず平均車齢……車の使う寿命はまた伸びて。
【統計データ】乗⽤⾞の保有台数と⾃動⾞の平均⾞齢の推移
その(乗用車の)保有台数においては、まだ伸びつつあると(いうことです)。
私どもが主戦場としております、車のアフターマーケット。ここのマーケットの規模そのものである保有台数は、まだ若干ではありますが、増えつつある状況が続いているという現状です。
今後の主な展開
そういったことがあった上で、来期以降は10店ペース(の新規開店)をやっていきたい。それから、「キーパーLABO」の売上も毎年(前年比でプラス)120パーセント。それから、既存店で(前年比でプラス)105パーセント。キーパー製品等関連事業では(前年比でプラス)110パーセント。これを維持していきたいと、そう考えます。
その上で、重点施策として(キーパーLABO運営事業では)「新規出店の強化」は当然ですが、「2年目のジャンプ店実現(の確実化)」。2年目にジャンプするんですけれども、そのジャンプの仕方が大きかったり小さかったりするものですから、やっぱりそれを確実にやっていこうと努力してまいります。それから、1店舗1店舗での「商品知識・コーティング技術の確立」をやっていきたい。
それとともに、キーパー製品等関連事業においては、やはりカーディーラーにおける新車コーティングをなんとか実現していきたいということで、「デリバリーサービス」というものを提案しています。これは、いろんなディーラーさんとか業界において、今受け入れられつつあります。「新規商品とか(⼀般消費者向け商品の実現とか)」いろんな努力を並行して行っておりますので、この実現が成せるのではないかと、そう思っております。
それと同時に、配当施策を変更いたしました。これにつきましては、事業サポート部長から報告させていただきます。
【株主還元】配当政策
永田裕一氏:配当の説明です。
従来から、配当性向20パーセントを目標としてやらせていただいております。その中で、先ほどのお話にもありましたように、業績の上方修正をさせていただいています。当期純利益を7億5,000万円というかたちで上方修正しております。
この20パーセントという配当性向を維持するなかで、従来は年間配当を10円というかたちで予想させていただいていましたけれども、今回さらに1円増額させた11円に修正しております。
【株主還元】株主優待
それから、株主優待でございます。こちらは先日、去年(2018年)の11月に変更させていただきました。
従来は、いわゆる優待券を送らせていただいて、クオカードとの交換ができるかたちでしたが、これを優待(カード)とクオカードを両方同時に送らせていただくかたちに、この(2019年)6月末からですけれども、変更させていただいております。
それと同時に、保有期間を設定させていただいています。継続的に6ヶ月以上お持ちの方という条件をつけさせていただいています。6月末の株主さまに、保有株式数に応じて優待カードとクオカードを送らせていただくかたちに、変更させていただいております。
以上で、半期の決算報告とさせていただきます。続きまして、先ほど申し上げました新しい社長の自己紹介をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
賀来社長より
賀来聡介氏:みなさま、あらためまして賀来と申します。よろしくお願いします。初めての方もいらっしゃると思いますので、まずは(スクリーンをご覧いただきながら)自己紹介からさせていただきたいと思います。
名前は賀来聡介で、年齢は47歳です。出身地は東京都足立区です。経歴はここに書かれているとおりなのですけれども、平成2年に東京都立足立高等学校を卒業しました。そのあとは進学せずにバイクのプロレーサーを目指しまして、ガソリンスタンドで働きながらレース活動をしていたということです。
この頃から、毎週のようにレースをしていたという活動をしていました。念願が叶って、平成7年にプロレーサーになることができまして、約4年間全日本ロードレース出場ということで、世界レースやアメリカのレースとかにも出ていました。
とは言っても、4年間やったのですけれども、怪我も多く、「やはりこれでは、将来はちょっとご飯が食べられないな」と思いまして。もうやっぱり仕事しようということで、その時にお世話になっていましたガソリンスタンドの、中外石油株式会社に入社いたしました。
そのまま店長や統括マネージャの現場仕事をやっておりまして、その時にKeePerと会いました。このまま「いいな」ということで、その当時のアイ・タック技研に入社して、現在に至るということです。入社後(の経歴等)は、たぶん開示の中に書いてあったと思いますので(割愛いたしますが)、製品の営業とか現場とか経営企画とか、いろんなことをやらせてもらって、今回に至るというところです。
今回、組織体制も変えました。私が東日本支社長、そして鈴置が西日本支社長をやってくれまして、東西で分けてお互いに切磋琢磨して、競争の上で運営していたのですが、今回のこの人事と共に会社が一丸となって、1つとしての「組織」というかたちにしたいなと思って、統合というかたちをとりました。
先ほども谷会長から話もあったと思うのですけれども、今後どういうことをやっていくかがここに書かれています。重なってしまう部分もあるかもしれませんが、ご報告させてください。
まずは、キーパーLABO運営事業ということで、新店の強化。立地がいいところのみに建てていきたいと思っています。今後は関東を中心に、毎年10店舗建てようと思っております。
続いて、2年目のジャンプ(店)実現です。やはりジャンプが実現できていないお店も少なからずありますので、そのお店の改善をしていきたいと思っております。
続いて、商品知識とコーティング技術の確立。私はずっと現場でやっておりましたので、現場のマニュアル、そして教育・技術力アップということで、いわゆる直営店のレベルアップをやっていきたいと思っております。
続いて、キーパー製品(等関連事業)です。デリバリーサービスということで、「お店に行って、高付加価値のコーティングをやってくれないか」というお話を、すでに数社からいただいています。なので、こちらから積極的に営業活動をして、デリバリーの仕組みを作っていきたいと考えております。(対象は)主にカーディーラー、そしてカーショップです。
続いて2番目が、コンシューマー向けの商品(の開発)です。どちらかというとプロ用のケミカルを販売しておりましたので、コンシューマー向けの製品を開発して、インターネットやプロショップでの販売を考えています。
そして最後に、ポータルサイトで予約と販売(の稼動)です。先ほどのコンシューマー向け商品とかも、販売していきたいなと考えております。そのほか、IT関連の会社や他業種へのKeePerの導入を、とくに今年になってから、力を入れていろいろとしている状況です。
今後の経営方針と今後の抱負なのですけれども、正直、あまり変えようとは思っておりません。谷会長が作ってきたものをしっかり継承して、数ではなく品質を追っていこうということで、正しい技術を着実に実現していきたいと思っております。
先ほどの売上で粗利のグラフを見てわかるとおり、私どもの取り扱っているものは、物販とか飲食ではございませんので、いきなりボーンと上がるようなサービスではありません。なので着実に一歩一歩、売上、そして利益を上げていきたいと思っております。
あとは、KeePerのブランディングということで、やはり今「SUPER GT」や「キーパープロショップ」でブランディングは(進み)、認知度は少しずつ上がっているんですけれども、「KeePer」という製品がどういうサービスをしているか、知らない方がまだまだたくさんいらっしゃいます。
今はオンデマンド広告が若い方に非常に流行っているということですので、それを構築して、いろんな方にKeePerのサービスを知っていただくことをしていきたいと考えております。
まずは、今回上方修正させていただいた数字を、今期はしっかりやっていきたいと思っておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。