創業50周年&31期連続増収増益
白井俊之氏(以下、白井):代表取締役社長兼COOの白井俊之でございます。本日はお忙しい中、多数お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。心より御礼申し上げます。
それでは、さっそくではございますが、株式会社ニトリホールディングスの2018年2月期決算についてご説明いたします。2018年2月期の連結売上高は5,720億円、経常利益は948億円となり、31期連続増収増益を達成いたしました。
また、2017年12月をもって、創業50周年を迎えることができました。1967年12月の創業時からさまざまなチャレンジを行い、住まいの豊かさを世界の人々に提供するというロマンのもと、製造・物流・小売業というビジネスモデルを生み出し、お客さまに商品・サービスを提供し続けてきたことで、このような結果を得ることができました。
店舗数・買上客数推移
店舗数は、日本・海外合わせて523店舗。買上客数は8,201万人となりました。店舗出店のスピードは年々加速しており、2017年10月6日オープンの「デコホーム イトーヨーカドー川崎店」をもって、ニトリグループ500店舗を達成いたしました。流通業の社会貢献のバロメーターである店舗数と客数を、今後も増やし続けてまいります。
2018年2月期 連結業績概要
それでは、2018年2月期の連結業績についてご説明いたします。売上高は、前年比111.5パーセントの5,720億円。粗利益高は113.1パーセントの3,147億円、販売費および一般管理費は115パーセントの2,214億円となり、粗利益率は前期に比べ0.8ポイント増の55パーセント、販管費比率は1.2ポイント増の38.7パーセントとなりました。
これらの結果、営業利益は前期比108.9パーセントの933億円、経常利益は108.3パーセントの948億円、純利益は107パーセントの642億円となりました。各項目の詳細につきましては、後ほどご説明いたします。
連結貸借対照表
続きまして、連結の貸借対照表についてご説明いたします。総資産は前期末に比べ627億円増加し、5,505億円となりました。店舗用地の取得などにより、有形固定資産が433億円増加したことや、株式会社カチタスの一部株式取得などにより、投資その他の資産が254億円増加したことによるものでございます。
負債につきましては、店舗用地取得のための借入金が94億円増加したことや、買掛金が36億円増加したことなどにより、158億円増加いたしました。その他は、ご覧のとおりでございます。
連結キャッシュ・フロー
連結キャッシュ・フローについてご説明いたします。営業活動によるキャッシュ・フローでは、768億円の収入となりました。主に、税引前利益927億円、法人税等の支払い300億円があったことなどによるものでございます。
投資活動では、有形固定資産の取得608億円、株式会社カチタスの一部株式取得233億円があったことなどにより、827億円の支出となりました。財務活動では、配当金の支払い102億円、長期借入による収入100億円があったことなどにより、6億円の収入となりました。これらの結果、現金および現金同等物の期末残高は609億円となっております。
既存店前年比推移
既存店の発生売上高、客数、客単価についてご説明いたします。発生売上高は、前年比102.9パーセントとなりました。「Nクール」および「Nウォーム」を中心とした季節商品が売上を牽引した他、ソファ、ベッドルーム家具やキッチン用品、トイレ・バス用品が好調に推移し、前年を上回る売上高となりました。
買上客数につきましては、商品力・ブランド力の向上、新たな客層の拡大に取り組んだ結果、104.8パーセントと前年を大きく上回りました。客単価につきましては、ホームファツションの構成比が0.7ポイント増えたため、98.2パーセントとなりました。
連結売上高(純売上高)
続きまして、連結売上高についてご説明いたします。売上高は、前期比111.5パーセントの5,720億円となりました。日本・海外を含めた店舗での売上は、前期比110.3パーセントの5,191億円。通販事業の売上は135パーセントの305億円となり、通販事業の売上の伸びが顕著となりました。
地区別売上高構成比につきましては、関東の比率が前期に比べ0.9ポイント増加し、31.4パーセントとなりました。その他、通販事業が1ポイント増加の5.4パーセント、海外販売事業が0.4ポイント増加の2.6パーセントとなっております。
粗利益・販管費
続きまして、粗利益・販管費についてご説明いたします。粗利益高は、前期比113.1パーセントの3,147億円となり、粗利益率につきましては0.8ポイント増加いたしました。
内訳といたしましては、平均決済レートが4円20銭円高となったことにより、仕入れにかかる為替レートの影響がプラス1.3ポイント、棚卸資産にかかる為替レートの影響がマイナス1.2ポイント、商品入替等の原価対策などを進めた効果によって0.7ポイントの改善となりました。
販管費の主な内訳といたしましては、都市部への積極的な出店により、賃借料は売上比で0.4ポイント増の335億円。物流倉庫での人件費上昇や、将来に向けたシステム投資および再構築により、業務委託費は0.3ポイント増の140億円。既存店全面改装を、前期15店舗に対して41店舗行ったことなどにより、展示什器費が0.6ポイント増の81億円となりました。
また、減価償却費は113億円、設備投資額は641億円となっております。
2018年2月末 店舗数
続きまして、出店についてご説明いたします。2018年2月期では、ニトリ23店舗、ニトリEXPRESS5店舗、デコホーム11店舗、中国13店舗の合計52店舗の純増となり、ニトリグループ全体で500店舗を達成し、期末時点では523店舗となりました。
主要経営効率の推移(1)
当社の主要な経営効率数値の推移となります。11番までは、連結ベースで算出しております。後ほどご説明する12番以降につきましては、家具・インテリア販売企業を基準として計算しております。
まずは、連結の経営効率についてご説明いたします。
1、総資本経常利益率につきましては、総資本前期比115.1パーセントに対し、既存店活性化のための改装などにより販管費が増加し、経常利益が108.3パーセントとなり1.1ポイント減少いたしましたが、目標を達成しております。
4、1株あたりの純利益高につきましては、純利益が107パーセントとなったため33円56銭増加し、毎年順調に増加し続けております。
5、自己資本当期純利益率につきましては、自己資本115.4パーセントと自己資本の伸びが大きいため、1.2ポイント減少いたしましたが、目標は上回っております。
主要経営効率の推移(2)
続きまして、家具・インテリア販売事業の経営効率についてご説明いたします。
12、売場販売効率につきましては、既存店の売上が伸長したことや、坪あたり売上高が平均の倍近い都市型店舗の増加などにより、3万6,000円増加し100万円を突破いたしました。
17、販促分配率につきましては、チラシの削減やテレビCM、インターネット広告などを効果的に使用できたことにより0.1ポイント改善、6パーセントを切り、目標を達成いたしました。
20、坪あたり営業利益高につきましては、好調な売上や粗利益率の改善により、営業利益の伸びが総売場面積を上回ったため4,000円増加し、前期に続き目標を達成しております。
21、坪あたり在庫高につきましては、まとめ買いによる機会損失防止策として一部在庫対策を打ったことにより、在庫金額が108パーセントと増加したため、1,000円増加いたしましたが、目標は達成しております。
その他の項目は、ご覧のとおりでございます。全体の成績は18勝4敗となりました。引き続き、改善・改革を実行してまいります。
商品開発①
続きまして、トピックスについてご説明いたします。
商品開発についてご説明いたします。季節の高機能商品「NcooL」「NWARAM」では、前年よりも品質・機能を向上させ、安定した商品供給体制の構築に取り組んだことで、前期を大きく上回る販売実績となり、売上を牽引。来店客数増加に大きく寄与しました。
家具では、自社開発マットレス「N-sleep」や、引っかきに強く耐摩耗性に優れたニトリオリジナルの合成皮革「N-Shield」を使用したソファなどを中心に、売上を順調に伸ばしました。
商品開発②
2018年2月期では、前年よりも1シリーズ多い4つの季節のコーディネートシリーズを展開いたしました。トレンドを捉えたコーディネートで話題となり、売上を順調に伸ばしました。
商品部では、海外の展示会に自ら足を運び、視察を通じてトレンドを確認し、自らの手でコーディネート企画を立案し商品開発を行うことで、ニトリオリジナルのコーディネートを実現しております。今後も、季節に合わせて気軽に模様替えを楽しんでいただけるように、コーディネート提案を行ってまります。
商品開発③
生活に必要なグッズを、低価格で色・柄を組み合わせて楽しくコーディネートできるプライスブランド「DAY Value」では、スタッキングできるカラー食器やカラー収納用品などを開発し、取扱品種を拡大したことでコーディネートを楽しめる幅が広がり、売上が拡大いたしました。
2017年秋からは、お客さまの豊かな暮らしの応援を目的とした新たな商品戦略として、本物の素材感やデザイン性と高い品質にこだわったクオリティブランド「& Style」の展開を開始いたしました。今後も、カラーとスタイルのコーディネーションを楽しんでいただけるよう、さらなる品種の拡大を行ってまいります。
都市中心部への出店
国内での出店についてご説明いたします。東京都心部への出店といたしましては、3月15日に東武池袋店、アトレ目黒店、リニューアルしたマロニエゲート銀座店を3店舗同時オープンし、6月30日には山手線沿線で最大級の売場面積を展開する渋谷公園通り店をオープンいたしました。
また、3月31日オープンの札幌エスタ店をはじめ、ホームファッション主体の新小型店フォーマットのニトリEXPRESSの展開を開始いたしました。お客さまがより利便性の高いかたちでお買い物いただけるように、百貨店や駅前立地などにも出店を継続しております。
小商圏地域への出店
11月10日にオープンした岐阜県の中津川店、11月23日にオープンした山形県の新庄店をはじめ、商圏人口の少ない地域にも積極的に出店を行っております。ホームファッション商品の品揃えが充実してきたことや、季節商品・コーディネート商品などの買い足す商品を強化してきたことによって、お客さまの来店頻度が増加し、商圏人口10万人以下の地域でも利益が出せるようになってきました。
お客さまからは、「近くにニトリができて便利になった」という声もいただいております。今後も、全国のより多くのお客さまに住まいの豊かさを提供していくために、お客さまのより近くに出店を継続してまいります。
デコホーム
デコホームでは、14店舗の新規出店、3店舗の閉店により、期末時点では62店舗となりました。重点課題としていたデコホームオリジナル商品の比率につきましては、売上高では約25パーセント、アイテム数では目標としていた40パーセントを達成することができました。
また、作業の単純化・標準化・自動化によるローコストオペレーションや、ショッピングセンターの販促を活用するなど、広告宣伝方法の変更により、継続してコスト削減を実施しています。
今期はニトリとの差別化をさらに進めるべく、オリジナル商品比率70パーセントを目標に引き上げてまいります。
通販事業
通販事業では、通期で売上高前期比135パーセントの305億円となりました。上期にかけて、商品画像の写真やトップページのリニューアル、「手ぶらdeショッピング」機能のリリースを始めとした、「ニトリアプリ」の利便性向上などに取り組んだ結果、四半期が進むにつれて、前年同期比の伸びが大きくなり、第4四半期では139.8パーセントと大きく増加いたしました。
また、サイズオーダー家具などの通販オリジナル商品も、大きく売上を伸ばしました。
O2Oプロジェクト
ネットとリアル店舗の融合で、お客さまにとってより安心して、一番便利な買い方を提供するため、「OtoO」プロジェクトを発足いたしました。ここでは、商品開発からお客さまの手に渡るまでのほとんどの過程を内製化していく、製造物流小売業のビジネスモデルの強みが生きてくると考えています。
ニトリでは「ニトリネット」を自社運営しているため、店舗でネットをカタログ代わりに使ったり、逆に店舗をショールームとして使ってネットで購入することもでき、約9割の商品がプライベートブランドのため、どちらで購入されても、ニトリにとっては同じです。また、全国に店舗網・物流網を持っているため、ネットでも店舗と同様のサービスを提供する事ができます。
さらには、広告宣伝も自社で行っているため、ここで選んだお客さまの情報をもとに、Webを通じた広告等を、より効果的なマーケティング活動を行うことができます。今後もネット・店舗・広告・物流を相互に連携させて、他社にまねできない便利なサービスをスピーディに提供してまいります。
法人事業
法人事業では、売上の拡大を重点課題として取り組んだ結果、オフィスやホテルなど、教育施設向けなどを中心に売上を伸ばすことができ、前期比120.4パーセントの37億円となりました。法人事業では、ニトリのインフラの商品開発力・コーディネート提案力を生かして、今後需要の拡大が期待されるホテルなどの宿泊施設や、商業施設へのご提案を中心に強化し、全社一丸となって取り組んでまいります。
リフォーム事業
リフォーム事業では、前期よりも3事業超減少していますが、売上高は前期比103.4パーセントの54億円と、前期を上回る数字となりました。営業と施工管理の分離体制を確立したことや、教育改革を行ったことで、労働生産性が前期比117パーセントまで高まり、収益性を改善することができました。今後は外壁塗装の取り扱いを開始するなど、新たな市場の開拓や認知度アップの取り組みなど、売上の拡大を行ってまいります。
台湾への出店
台湾では2店舗の新規出店、2店舗の閉店を行ったため、期末時点の店舗数は27店舗となりました。5月11日に桃園JC PARK店、2018年1月19日に台南仁德店をオープンいたしました。積極的なTVCMの活用による認知度向上などにより、入店客数が増加、売上高も引き続き順調に伸ばしています。
中国への出店①
中国では13店舗の新規出店を行い、合計で24店舗となり、前期末に比べ2倍以上の店舗数に拡大いたしました。中国販売事業の売上高は62億円、前期比176パーセントとなり、既存店も2桁増で順調に売上を伸ばしています。7月11日には中国の旗艦店となる、上海徐家汇店をオープンいたしました。オープン後間もなくSNSで情報が一気に広がり、入場制限を実施するほどの多くのお客さまがご来店され、計画をはるかに上回る売上となりました。
中国への出店②
2018年2月期では新たなエリアとして、北の天津・南の深セン・西の成都に新規出店を行い、併せて各地区に物流センターも立ち上げ、中国全土への商品供給体制構築をスタートいたしました。どの地域も多くのお客さまがご来店され、順調に売上を伸ばしています。また、新たな試みとして12月7日、武漢にホームファッション主体の小型店を出店いたしました。売場面積270坪の約9割がホームファッション売場という構成となっており、計画の2倍以上の売上で好調に推移しています。
物流施策〜人に優しい物流倉庫へ〜
物流施策についてご説明いたします。大阪物流センターおよび西日本通販センターにおいて、「Butler(バトラー)」と「EL-De/VAN(エルデバン)」の稼働を開始いたしました。「Butler」は日本で初めての稼働となり、作業効率は約4倍まで向上しています。車両不足・人件費高騰・人手不足などの物流問題は日本の社会的な問題となる中、ニトリグループでは誰でも楽に作業ができ、同時に高い生産性を生み出せるようにさまざまな設備を積極的に導入し、人に優しい職場環境を構築し、人材の確保に努めています。
それに加え、物流の問題を物流部門だけで解決しようとするのではなく、商品のパッケージをコンパクトにする、組み立てを簡単にするなど、「オールニトリ」で取り組んでいます。他社も同様に厳しい状況の中、ニトリは製造や物流まで内製して取り組むことが、さまざまな問題解決につながり、大きなチャンスになると考えています。
カチタス社との提携
中期経営計画の実現に向け、日本国内における顧客サービス充実の観点から、とくに注力すべき課題である商品販売体制の拡大を主な目的として、中古住宅再生事業のパイオニアである、株式会社カチタスの株式の一部取得、および業務提携契約を締結いたしました。今回の資本業務提携では、住まいという基本の共通のフィールドにおいて、顧客サービスの観点から、多くの部分でお互いのノウハウ・経営資源の共有・活用が見込まれます。
具体的には、Webサイトの相互連携、ニトリ製の家具・インテリア付住宅販売などをスタートさせています。今後さらに協議を重ね、長期的な視点から両者の掲げるロマンの実現に向けて、お互いにとって相乗効果を最大限に発揮し、企業価値を向上させてまいります。
小樽芸術村 9月1日 全館グランドオープン
CSR活動の一環として、2016年7月に先行オープンしたステンドグラス美術館・ミュージアムショップに加え、昨年1月1日に隣接する旧三井銀行小樽支店を公開、9月1日に似鳥美術館を公開したことで、小樽芸術村が全館グランドオープンいたしました。小樽芸術村を通して、北海道のさらなる発展に寄与するとともに、国内外の多くの方々が優れた文化・芸術に触れ、情操を育み、感動を共有できる場所にしてまいります。
2022年に向けた経営課題
続きまして、2019年2月期の主要施策についてご説明いたします。2022年までの中期経営計画での経営課題として、グループ成長軌道の確立と新たな挑戦、お客さまの暮らしを豊かにする商品・店・サービスの提供、グローバルチェーンを支える組織と仕組み改革。以上の3つの項目を実行してまいります。その中でも今期の具体的な施策について、いくつかご説明させていただきます。
デコホーム 新たなブランド作り
グループ成長軌道の確立と新たな挑戦の取り組みといたしましては、デコホームを既存のニトリと差別化すべく、新たなブランドづくりを開始いたします。3月23日には店舗ロゴやデザインを一新した、デコホームトレッサ横浜店をオープンいたしました。ブランドカラーにはオレンジを採用し、一人暮らしの女性をイメージしたインテリア雑貨を充実させていきます。
また、ホームコーディネートを提案しているニトリに対し、デコホームではルームコーディネートを提案し、季節を楽しんでいただけるような品ぞろえで、トレンドに合わせた商品展開を行ってまいります。デコホームをニトリとは異なる新たなフォーマットとして確立させることで、ニトリとデコホームが同じショッピングセンター内で両立できるような状態を作り、さらなる多店化を図ってまいります。
中国事業
中国事業では、2022年200店舗、2032年1,000店舗のビジョンに向けて、今期は20店舗の新規出店を計画しています。また、高速出店と同時に、全国への商品集荷・供給体制の構築、ローコストオペレーションの仕組みづくり、管理レベル向上など、緻密な基盤づくりを進めてまいります。中国事業は、次のニトリの大きな成長ステージとして捉えており、今後も経営資源を集中させ、日本の倍以上のスピードで拡大を行い、中国の住まいの豊かさに貢献してまいります。
ニトリのコーディネーション確立
お客さまの暮らしを豊かにする商品・店・サービスの提供といたしましては、ニトリのコーディネーション確立に向けて、コーディネーション商品開発をさらに強化していきます。異なるブランドでも、色とスタイルでつながる商品開発ができる仕組みづくりを行い、18パーセントだったコーディネート品構成比を、40パーセントを目標に引き上げ、お客さまがお好みの組み合わせでコーディネートが楽しめる状態を目指していきます。
新たな課題への取り組み
グローバルチェーンを支える組織と仕組み改革といたしましては、事業環境や外部環境の変化に対応した基盤づくりを継続して行ってまいります。
具体的には、ニトリのグローバル化・事業領域の拡大に対応した、新基幹システムの構築、ホームファッションなどの小物の構成比が増えてきたことに対応した、物流網再構築、販売計画・発注計画の精度向上、および商品供給のグローバル化、
物流スキームの変化への対応を目的とした発注、および在庫管理システムの再構築。お客さまの購買行動の変化に対応したO2Oプロジェクトなどに取り組んでいます。
バリアブンタウ工場(ベトナム)
12月よりマットレスの生産を開始している、ベトナムのバリア・ブンタウ工場では、マットレスの生産本数拡大や、ダイニングセットの生産に向けた準備を進めています。バリア・ブンタウ工場の敷地面積は、ハノイ工場の約2.5倍の12万1,000坪で、現在マットレスは日産約400本。ダイニングセットは生産商品の試作を行っています。また、敷地面積の約20パーセントをパブリック工場として計画中でございます。
太倉物流センター(中国)
中国では、ニトリグループ最大となる約4万坪の敷地面積を有する、太倉物流センターを建築中でございます。太倉物流センターは、港・高速道路のどちらからも非常にアクセスの良い立地にあり、中国国内の物流だけでなく、海外貿易物流も含むグローバル物流拠点として、2018年10月に稼働開始を予定しています。
2019年2月期 出店計画
2019年2月期の出店計画についてご説明いたします。日本国内ではニトリ25店舗、デコホーム20店舗の計45店舗。海外では中国20店舗、台湾4店舗、アメリカ1店舗の計25店舗。合計で70店舗の新規出店を予定しています。これらの結果、2019年2月期末時点では、世界で593店舗となる見込みです。国内では引き続き、ドミナント化を進めていくとともに、中国ではさらに出店を加速させてまいります。
2019年2月期 連結業績予想
2019年2月期の連結業績予想につきましては、ご覧のとおりです。売上高は前期比107.3パーセントの6,140億円。営業利益は106パーセントの990億円。経常利益は105.4パーセントの2,000億円。当期純利益は105.9パーセントの680億円を計画しています。なお、業績予想の前提条件につきましては、既存店売上高前年比は102.5パーセント、為替レート1ドル111円となっており、為替予約につきましては、6月度までは108円前半で予約を完了しています。
株主様への利益還元について
最後に株主さまへの利益還元について、ご説明いたします。
2018年2月期において、14期連続で増配の実施を予定しています。年間配当金は前期と比べ、10円増配の92円となります。また、今期につきましては中間47円、期末50円、年間で97円の配当を予定しており、実現いたしますと、15期連続の増配となります。
以上をもちまして、私からの決算報告を終了いたします。ご清聴ありがとうございました。