2016年度 連結決算P/L

國分文也氏:2016年度決算の概要をご説明します。 まず純利益は、対前年比931億円、150パーセント増益の1,554億円となりました。

2月に公表した業績予想1,400億から154億の上方修正ということで、結果として、連結配当性向25パーセント以上とする配当方針に基づいて、2016年度の期末配当を1株あたり13円50銭。2月時点で公表した修正予想11円50銭から2円増配する予定であります。これにより、2016年度の年間配当金は23円となる予定で、2円の増配となります。

一過性要因

純利益の対前年度対比についてご説明をします。為替レートは対米ドルで前年同期比11円76銭の円高となって、海外事業会社の円換算ベースでの帰属損益の目減りと全社ベースで約80億円程度のマイナスの影響があったと分析をしたいます。

しかしながら、前年度に資源価格の下落を主因として資源分野を中心に全体で約1,000億円の一過性の損失を計上したことによる反動もありまして、先ほど申し上げましたとおり、増益となったものであります。

キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローです。営業活動によるキャッシュ・フローについては、基礎営業キャッシュ・フローの増加を主因として3,243億円の黒字になりました。

投資活動によるキャッシュ・フローについては、回収を促進した結果、465億円の黒字となりました。投資キャッシュ・フローの黒字は2004年以来となります。

結果として、2016年度のフリー・キャッシュ・フローは2000年度以降では過去最高となる2,708億円の大幅な黒字となったと。期初に掲げたフリー・キャッシュ・フローの黒字が極大化を加速して進めた結果であります。

2016年度 連結決算 B/S

バランスシート項目です。生み出したキャッシュ・フローと、昨年8月に実施をいたしましたハイブリッドファイナンスによる資金調達を債務の返済に回すことにより、ネット有利子負債は2兆約1,000億となり、前年度末比6,625億円の大幅減少となりました。

資本の合計は、利益の蓄積に加えてハイブリッド・ファイナンスによる資本の積み増しが約2,500億あったことにより、前年度対比3,276億円の増加、1兆7,428億円となりました。

結果としてネットのDEレシオについても0.75ポイントと大幅に低下して1.2倍となり、財務基盤も大幅に強化されたと認識しております。

セグメント情報

続いてセグメント別の業績についてご説明をいたします。

生活産業、食品関連事業の連結子会社ナックスナカムラが持分法適用会社になったということを主因にして、売上総利益は231億円減益で2,826億円となりました。

純利益はガビロン社の増益。情報関連事業における子会社株式の売却益の計上。食品事業の海外子会社における固定資産売却益の計上により、対前年度比30億円増益の613億円となりました。

素材はチップバルブ事業の採算悪化等により、売上総利益は前年度対比で214億円の減益、1,758億円。純利益は対前年度比46億円減益の287億円となりました。

エネルギー・金属は、石油LNGトレードでの採算悪化等の減益があった一方で、石炭価格の上昇を主因に豪州石炭事業が増益となった等々により、売上総利益は対前年度比67億円改善の262億円。純利益は、太陽光発電事業の売却益の計上があった一方で、米国メキシコ湾における石油ガス開発事業において埋蔵量減少に伴う減損損失を計上したことを主因に、62億円の損失となりました。

ただし前年度におきまして石油ガス開発事業で減損損失を計上したことに加えて、チリの同事業並びに豪州鉄鉱石事業の減損損失の反動もあり、1,362億円の改善となりました。

電力・プラントは北米貨車リース事業をやっている連結子会社MRCが持分法適用会社になったこと等々により、売上総利益は対前年度比88億円減益の453億円。純利益は太陽光発電事業の売却益の計上。一方で、前年度に計上しました中国の下水処理事業並びに北米の貨車リース事業における株式評価益。こういう一過性の損益の反動を主因といたしまして、前年度比157億円減益の565億円となりました。

輸送機は、自動車並びに建機関連事業の減収によりまして、売上総利益は対前年度比56億円減益の933億円。純利益は北米における自動車販売金融事業において減損損失を計上した一方で、北米自動車関連事業の売却益の計上および船舶関連事業の持分法による投資損益の改善等により、前年度比44億円増益の286億円となりました。

以上が2016年度の連結決算概要です。

中期経営計画修正および業績予想

現在進行中の中期経営計画GC2018の修正について公表いたします。

最初に、財務基盤の一層の強化であります。当社の資金調達環境につきましては、現状よりも今後さらに厳しくなるだろうという認識を継続しております。財務基盤の強化を最優先課題として継続します。

キャッシュ・フロー経営を強化して、遅くとも2020年度末までにネットDEレシオを0.8倍程度へ改善するつもりでいます。GC2018最終年度の2018年度末にはネットDEレシオを1倍程度へ改善する予定であります。

続きまして事業戦略の進化です。事業を戦略的に厳選して、個々の領域における競争優位性・事業価値の最大化を追求していきます。

結果として強い個が結集した強靭なグループを目指すということにつきましては、GC2018で掲げているとおりです。

加えて、事業会社経営の進化についてです。事業会社の価値を最大化にする最良の経営人材を登用することを改めて明確にすること。そして、丸紅本社事業オーナーとしての役割を強化することで、事業会社経営の進化を図って参ります。また従来どおりポートフォリオ・マネージメントの推進・強化を行っていく所存であります。

以上、基本的な考え方を踏まえまして、定量目標の修正についてご説明いたします。

改めて、財務基盤の強化が最優先課題となります。配当後キャッシュ・フローについては、現状の2016年度から2018年度の3ヶ年累計で黒字化という目標から、3ヶ年累計で4,000億円から5,000億円の黒字へと修正をする。これを最優先で達成して参ります。

新規投資額につきましては、現状の1兆円から4,000億円から5,000億円へ修正をいたします。非資源を中心に厳選して投資をしていく所存であります。

続きまして2018年度連結純利益ですけども、現状の全社ベース2,500億。非資源2,300億円以上から全社ベース2,000億円。非資源1,800億円以上に修正いたします。

今回のGC2018策定当時とは外部環境が大きく変化をしていること、とくに円高による非資源収益にマイナス約250億円程度の影響がある。

加えて為替金利以外の差分が200億円程度ありますけれども、農業化学品関連、農業資材関連穀物。それから鉄鋼製品等が2018年度の段階では当初の予定どおり伸びていかないだろうという最新の見通しに基づくものであります。

2017年度の業績予想については、純利益2016年度対比147億円増益の1,700億円といたしました。

年間配当金につきましては、25パーセント配当性向以上という方針に基づいて、2016年度の年間配当予定であります1株あたり23円に対して2円増配の25円に引き上げる予定であります。

増益の内訳ですが、前期2016年度に減損損失を計上したエネルギー。豪州の新規鉄鉱山において増益が見込まれる金属資源。このグループで362億円の増益を見込んでおります。

またパルプは我々の一番の課題の1つでありますけれども、海外パルプ事業の改善もありまして、素材グループで44億円程度の増益を見込んでおります。

キャッシュ・フロー。バランスシートにつきましては、中計の修正でも述べましたが、引き続き財務基盤の強化を推進するという観点から配当後のキャッシュ・フローとして約1,000億円の黒字を最優先ターゲットといたしました。

このキャッシュを債務返済にまわすことで、ネットのDEレシオにつきましては2016年度末の1.2倍から1.1倍程度へさらに改善させる予定であります。

一方、持続的な成長を担保するという観点から新規投資も厳選して実施していく方針でありまして、そういう意味では攻めと守りのバランスを意識していきたいと考えております。以上であります。