テーマ銘柄|工作機械
AI・半導体需要も追い風、自動化・省人化で広がる工作機械関連銘柄4選
工作機械受注は9月に60.4%増、JIMTOF2026も開幕へ
工作機械の受注が伸びています。日本工作機械工業会が10月9日に公表した9月の受注速報は、前年同月比60.4パーセント増の2,232億円。外需が66.8パーセント増えただけでなく、内需も46.5パーセント増加しました。
ちょうど10月26日には東京ビッグサイトで日本国際工作機械見本市「JIMTOF2026」も開幕する予定で、新製品や加工技術に投資家が目を向ける機会も増えそうです。
工作機械というと、金属を速く、正確に削る機械を思い浮かべる方が多いでしょう。ただ、加工自体が速くなっても、材料の出し入れや部品を固定する器具の交換に人手が必要なら、そこで機械の稼働が止まります。少ない人数で生産量を増やすには、削っている加工時間だけでなく、その前後を含めて全体をどうつなぐ(=工程を設計する)かが重要になります。もちろんどの機械を使うかも重要なポイントですね。
その方向性をわかりやすく示す直近の発表の1つが、オークマ(6103)が10月15日に発表した新型5軸制御立形マシニングセンタ「MU-350V」です。人手不足や技能伝承の課題を背景に、加工物と治具を載せたホルダーや工具を自動交換する仕組みを備え、24時間の無人運転に対応するとしています。
今回は、加工を支える役割の違いから4社を見てみましょう。このほかにも関連銘柄が多くありますので、ぜひ調べてみてください。
シチズン時計、工作機械売上高が35%増 独自の「LFV」で切りくずを分断
時計の印象が強い会社ですが、金属の棒材などを加工するCNC自動旋盤も手掛けています。
2027年3月期第1四半期は、工作機械事業の売上高が前年同期比35.0パーセント増の256億円となり、AI・半導体や医療関連などの需要を取り込みました。
独自の低周波振動切削技術「LFV」は、切りくずを細かく分断し、除去のための停止や監視の負担を減らします。
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北川鉄工所、チャック交換を自動化 ロボットによる無人運転にも対応
工作機械で加工物をつかんで固定する「チャック」などを製造しています。
同社の自動チャック交換システム「ACC」は、1台の旋盤で複数のチャックを交換でき、ロボットによる交換にも対応可能です。
異なる部品を少量ずつ作る場合、品種が変わるたびに必要な準備作業が負担になります。その交換を自動化できれば、人が機械のそばに付き続ける必要を減らせます。
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旭ダイヤモンド工業、半導体装置向け需要も拡大 加工素材の変化を商機に
ダイヤモンドやCBNと呼ばれる硬い材料を使った工具のメーカーです。
工作機械の性能を生かすには、削る素材に適した工具が欠かせません。非鉄金属や複合材料、硬く加工しにくい金属など、対象に応じた工具を供給しています。
2027年3月期第1四半期は、半導体装置などに使うセラミックス製品の加工用工具の需要が伸びました。機械の台数だけでなく、顧客が加工する素材の変化も商機につながる企業です。
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ツガミ、JIMTOF2026で省人化を実演 搬送や段取りまで自動化
CNC精密自動旋盤を主力とする工作機械メーカーです。
JIMTOF2026では、加工する部品の自動搬入・搬出やパレットの自動交換、加工機の外での測定などを実演する予定です。
加工機の性能に加え、搬送や段取りを含む省人化の提案に注目できます。一方、同社は中国向け売上収益の比率が高いため、中国市場の動向は常に確認したいところです。
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株式会社ツガミ - ログミーファイナンス
「速く削る」だけでなく「準備や交換で止めない」に注目
工作機械の受注増加は明るい材料ですが、それだけで各社の利益拡大が決まるわけではありません。
本来しっかりと見たいのは、設備投資の中で何を解決する製品やサービスが選ばれるかです。「速く削る(加工する)」に加えて「準備や交換で止めない」という別の視点も持つと、工作機械関連の裾野がよりリアルに見えてくると思います。
15日の日経平均は、米CoreWeave社の社債価格急落などを背景とする「コアウィーブ・ショック」などを受け、前日比3,318.34円安と急落しました。
こうした時こそ、主力の半導体・AI関連だけでなく、加工技術や周辺分野を支える企業にも落ち着いて目を向けるよいタイミングになりそうです。
国内株式を中心とした投資関連のコンテンツ作成・情報配信、企業分析などを主な事業内容としている。日経CNBCなど各種メディアへの出演、『ダイヤモンドZAi』をはじめとしたマネー誌への寄稿も多数。
※記事内容、企業情報は2026年10月15日時点の情報です。
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