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株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ603A

東証グロース

電気・ガス業

企業情報

社名:株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ
設立:2004年2月
事業内容:分散型エネルギー資源等を統合活用可能なプラットフォームの開発・運営/オンサイトソーラー発電所の開発・運営およびそれらの支援・コンサルティングサービス/蓄電池やEV関連サービスを含む、GX(グリーントランスフォーメーション)促進に係る各種サービス提供/再生可能エネルギー資源の効率的な使用/循環を目的としたエナジートレーディングサービス

登壇者名

株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ 代表取締役社長 秋田智一 氏

上場記者会見

秋田智一氏(以下、秋田):代表取締役社長の秋田です。本日はお忙しい中、株式会社アイ・グリッド・ソリューションズの上場記者会見にお越しいただき、誠にありがとうございます。

はじめに、昨日の熊本地震で被災されたみなさまには、心よりお見舞い申し上げます。当社のお客さまおよび関係先にも被災された方がいらっしゃるとのことで、一刻も早い復旧をお祈り申し上げます。

このたび、当社は東京証券取引所グロース市場に上場しました。ここまで支えてくださったみなさまに、心より御礼申し上げます。

アイ・グリッド・ソリューションズ 基本情報

当社は2004年の設立以来、エネルギーマネジメントを中心に事業を行っています。エネルギーを使用するお客さまであるデマンドサイドからサービスを考え、事業を拡大・展開してきました。

お客さまのニーズは、電気を使用する側にあり、エネルギーコストが第一の課題となる中で、環境負荷の低減、すなわちCO2削減が求められています。また、昨今では非常災害時のバックアップとしてのBCP(事業継続計画)の重要性が高まり、エネルギーに対するニーズは変化しています。このような変化に対応すべく、当社も事業を異種多角化し、サービスを展開してきました。

その中で、大きなポイントとなるのは、脱炭素や環境負荷の低減とコスト面の経済性を両立するという課題です。これは当社の事業における挑戦であり、取り組みの歴史そのものであると考えています。

事業及びサービスの特徴

現在、当社の主軸となる事業としては、GXソリューション事業とエナジートレーディング事業の2つがあります。これらの事業内容については、スライドをご参照ください。

GXソリューション事業には、PPA(Power Purchase Agreement)サービス、アライアンスソリューション、インテグレーションという3つのサービスがあります。また、横断的な事業としてエナジートレーディング事業も展開しています。

当社の事業の特徴として、GXソリューション事業の最大のポイントは、屋根や駐車場といった未利用スペースを活用し、分散型の屋根上を活用した太陽光発電設備を設置する点にあります。

その発電設備については、当社が資産を保有するかたちを採用しており、電気をご利用いただくお客さまには初期投資費用やメンテナンスコストが発生しません。お客さまは、当社発電設備で生み出された電気の使用分のみ、電気料金としてお支払いいただきます。

この仕組みにより、太陽光発電設備やメンテナンスに費用をかけることなく、再生可能エネルギーをご利用いただけるというメリットがあります。

当社のPPAサービスは、日本国内における先駆けとなるものであり、2017年以降、事業を展開してきたことで、リーディングカンパニーとなっています。

2つの事業セグメントが有機的に連携

当社のもう1つの特徴として、屋根上から直接お客さまに電気を供給するだけでなく、その場で消費しきれなかった余剰電力を循環させる取り組みがあります。その余剰電力は、送配電網を利用して電力需要のある他の施設に供給し、循環利用を行っています。このモデルを余剰電力循環スキームと呼び、自社独自のAIを活用したプラットフォーム「R.E.A.L. New Energy Platform」を用いて、消費が必要な時間帯に効率的に電力を供給しています。

この際、送配電網を使用して電気を届ける仕組みを、エナジートレーディング事業の販売活動として位置付けています。

当社では、太陽光発電において、発電設備を設置する場所と電力の供給方法に特徴があります。発電設備は従来の地面設置型メガソーラーではなく、未利用の屋根上や駐車場といったスペースを活用して設置することにより、自然負荷や環境負担を軽減したかたちで運営されています。

このように、一義的にはその場で発電された電力を消費いただくことを基本とし、利用するお客さまには、太陽光発電設備の建設コストや利用コストが発生しない仕組みを提供しています。

消費しきれない電力は、当社のプラットフォームを通じて、余剰分のみを送配電網を利用してエナジートレーディング事業の電力販売として活用しています。

この余剰電力循環スキームを一連の事業モデルとして展開している点が、当社の事業内容の1つです。

当社の強みにも関連しますが、まず発電所の建設における最大の特徴として、分散型発電所を1,400施設以上保有していることが挙げられます。この開発スピードは当社にとって非常に大きな強みとなっています。

年間100メガワットの開発スピードを有しており、これを細分化して積み上げるかたちで進めている点が1つの特徴です。

また、余剰電力を前提とすることで、施設の使用量に合わせるのではなく、屋根の最大スペースを活用して太陽光発電所を建設しています。

余剰電力循環スキームが存在することにより、1スペースあたりの発電量を増やすことが可能になり、発電所の多さや開発スピードだけでなく、1スペースあたりの活用効率も向上しています。その結果、1施設ごとにより多くの発電量を実現しています。

再生可能エネルギーの発電量という点において、余剰電力循環スキームが非常に大きな強みとなっています。

PPAサービスとアライアンスソリューションの比較

一方で、発電所の建設を自社で行うため、どうしても資金制約、いわゆる先行投資が必要となり、バランスシートが重たくなる傾向があります。負債が先行することが、成長局面において制約となってしまうという課題が挙げられます。

これに対する解決策が、アライアンスソリューションです。これは、アライアンスパートナーに当社が開発した発電所をアセットとして保有していただき、売却を通じてアセットライトなモデルを構築することで、資金制約を解消しながら成長を目指す仕組みです。

このモデルがアライアンスソリューションの強みとなっています。

アライアンスパートナーから選定される理由

一方、アライアンス側から見た時に、当社と提携するメリットはどこにあるのかという点について、スライドに記載しています。

先ほど述べた開発スピードという観点では、大規模発電所を1カ所で10メガワット作る場合と、分散型で10メガワット作る場合では、開発の労力やスピードに大きな違いがあります。

当社と提携することで、一定規模の発電所をアセットとして取得できる点や、先ほどご説明した余剰電力循環スキームにより、1施設当たりの発電量が増えることで、従来は開発が難しかった余剰が大きく発生する施設にも開発を行うことが可能になります。

当社の余剰電力循環スキームと開発スピードという点が、アライアンス先にとってもメリットがあり、これにより売却時の資本効率を高めるモデルを構築できたことが、大きな成長につながったと考えています。

低コストな電源である太陽光は、拡大が見込まれる有力な再エネ電源

背景として、当社が取り組んでいるのは再生可能エネルギーの分散化で、特に太陽光発電です。この太陽光発電は、政府の「第7次エネルギー基本計画」において、現行のおよそ3倍に増やす方針とされています。

その理由は、スライド左側の表にあるように、再生可能エネルギーの中だけではなく、火力発電を含む電源全体の中でも非常に経済性を発揮している点にあります。

このように、太陽光発電は環境負荷の低減や脱炭素だけでなく、経済性をも両立しているという点から、主力電源として非常に期待されています。

太陽光の拡大が見込まれる中、従来中心だったメガソーラーは減少傾向

日本の再生可能エネルギーを牽引してきたメガソーラーと呼ばれる地面設置型については、日本の国土の7割が森林であることから、開発に適した土地が少なくなってきています。

そのため、住民とのトラブルが発生することもあり、一定の規制がかかっていることが要因となり、開発ペースが減少している状況です。

一方で、当社がこれまで取り組んできた分散型である未利用スペースの有効活用、具体的には屋根や駐車場といった場所への設置に関しては、環境負荷が少なく、規制もないことから、今後の成長分野として注目を集めています。

この分野は、計画に基づいて太陽光発電の可能性を拡大していく領域であり、当社としては、現行のモデルをさらに牽引し、成長させていく所存です。

業績推移及び計画

今後の成長戦略について述べる前に業績の予想をお伝えします。詳細な業績見通しは、本日開示している資料のとおりですが、GXソリューション事業を中心に、オンサイトPPAやアライアンスモデルの拡大、エナジートレーディング事業とのシナジーなどを含めて、2027年6月期予想は、売上高309億円、売上総利益75億円、営業利益38億円、EBITDA61億円、経常利益31億円、当期純利益21億円という数字となっています。

追加的な利益創出機会・循環型電力

今後の成長戦略についてです。当社の特徴として、電気をご利用いただくお客さまへPPAサービスを提供する際、基本となるのは20年間の契約です。この契約期間中、長期的に電気を供給するという関係性を構築しています。

一方で、太陽光発電は昼間にしか電力を供給できないため、夜間や雨天時は発電が行われません。そのため、お客さまの電気使用量を全体で平均化すると、販売力はおよそ25パーセントとなります。その中で、残る75パーセント分、つまり20年間の契約期間中に1,400施設に対して追加的なエネルギーを販売する機会があると言えます。

このような状況に対して、どのようにアプローチをしていくかですが、物理的な制約がある施設や企業グループ内で、余剰電力の循環を活用するニーズが高まっています。例えば、都内の高層ビルにオフィスを構える企業では、郊外施設に設置した自社の太陽光発電設備(導入は当社担当)で発電した電力を使い切れず、都内のオフィスビルで利用したいというような、電力の循環利用を求める声があります。

このように、太陽光発電設備を設置しにくい物理的制約のある施設でも、安定的で固定化された電力を利用したいというニーズがあるため、75パーセントの余剰電力利用機会や物理的制約に直面するグループ内循環に対し、余剰電力循環スキームを活用して供給を進める取り組みを行っています。

インテグレーションサービス

このようなニーズにはインテグレーションのサービスが対応します。特に、蓄電池を追加導入したり、クロスセルのかたちで提供したりすることで、昼間に余った電力を夜間や夕方の時間帯にシフトし、施設内での再生可能エネルギーの自給率を向上させる取り組みを推進しています。

再生可能エネルギーの自給率向上サービスをグループや各施設において組み合わせることで、1,400施設という規模をアセットライトなかたちで制約なく拡大できるようになります。さらに、蓄電池やグループ内での循環型電力サービスを組み合わせることで、アップセルやクロスセルの収益機会を確保し、施設の面積拡大に加え、1施設あたりの収益機会を増大させ、乗数的な成長を目指しています。

総じて、企業グループや地域エリアにおける再エネ自給率向上に資するサービスを展開することで、当社としての成長を果たすとともに、お客さまにとってもプラスになる取り組みを進めていきたいと考えています。

新規上場の目的と資金使途

最後になりますが、当社は「グリーンエネルギーがめぐる世界の実現」というビジョンを掲げ、店舗や物流施設の屋根を活用し、環境に優しく経済性のある再生可能エネルギーを創出してきました。

今回の上場は新たなスタートラインと考えています。現在、世界各地で気候危機といわれるような状況や気象災害が起きており、グリーントランスフォーメーション(GX)は喫緊のテーマとなっています。

そのような状況の中、当社が取り組んでいる経済性を伴う再生可能エネルギー、オンサイトの屋根を活用したPPAのモデルは、エネルギーコストの経済性と環境を両立する取り組みとして、グリーントランスフォーメーションを推進しやすい、大変重要なものであると考えています。

この上場を通じて、当社はさらにスピード感を持って成長することで、より大きな社会的インパクトを創出したいと考えています。また、上場企業としてガバナンスを含めた経営を強化し、企業価値の向上を目指していきます。ぜひ中長期的な視点で応援いただければ幸いです。

質疑応答:上場初日の株価に対する認識について

質問者:上場初日の株価への受け止めを教えてください。

秋田:スタートラインとしては非常に良い評価をいただけたと思っています。逆に言えば、株主のみなさまからのご期待だと受け止めていますので、当社としては今後も確実に企業価値の向上に努めていきたいと考えています。

質疑応答:

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