2027年3月期第1四半期決算・中期経営計画説明
沖縄電力、年間配当を20円増配し50円へ DOE2.0%以上を維持、今後は利益配分に関する基本方針に基づく配当を予定
第1四半期決算の概要(対前年同期)

横田哲氏(以下、横田):沖縄電力株式会社代表取締役社長の横田です。よろしくお願いいたします。私からは、2026年度第1四半期の決算概要と、2026年度の業績見通しについてご説明します。
2026年度第1四半期の決算についてです。連結売上高は488億円、経常利益は70億円の損失となり、連結・単体ともに5年ぶりの減収減益となりました。
連結経常利益の変動要因(対前年同期)

連結経常利益の前年同期からの変動要因についてご説明します。
収益面では、燃料費調整制度の影響で25億円減少しました。費用面では、燃料調達価格の上昇による燃料費の増加で15億円減少、他社からの購入電力料の増加で12億円減少し、合計で前年同期から57億円減となり、70億9,700万円の経常損失を計上しています。
当社の業績は、四半期ごとに季節的な変動があり、特に夏場に電力需要および収入が集中する傾向があります。そのため、第1四半期は費用が先行し、収支が赤字傾向となっています。
また、今期は燃料費調整制度のタイムラグの影響により、損失が大きくなっています。
2026年度見通しの概要

2026年度の業績見通しについてです。中東情勢などにより、発電用燃料を含む資源価格の動向が極めて不透明な状況であるため、業績予想を合理的に算定することが困難と判断し、未定としていました。
現時点においても不透明な状況は続いていますが、第1四半期までの実績を踏まえ、一定の前提条件の下で業績予想を算定しています。2026年度は、連結経常利益が50億円、単体では30億円を見込んでおり、連結・単体ともに4年ぶりの増収減益となる見込みです。
2026年度の配当について

配当についてご説明します。当社の利益配分においては、安定的に継続した配当を基本とし、連結純資産配当率(DOE)2.0パーセント以上を維持する方針としています。
2026年度の配当予想については、中東情勢などの不透明な状況により利益水準を見通せなかったため未定としていました。しかし今回、業績予想や経営環境などを総合的に勘案し、配当の基本方針に基づいて、年間配当予想を1株当たり50円とし、20円の増配とすることとしました。
2023年度以降、段階的に配当水準を引き上げ、2025年度末には連結自己資本比率25パーセントを達成しました。2026年度からはリカバリー期間終了に伴い、利益配分に関する基本方針に基づいた配当を予定しています。
以上が、2026年度第1四半期決算の概要および2026年度の業績・配当見通しについてのご説明です。
おきでんグループ経営ビジョン・中期経営計画(ダイジェスト版)

ここからは、おきでんグループ経営ビジョン・中期経営計画についてご説明します。
2050年 沖縄地域の将来イメージ(発展可能性)

まず、2050年の沖縄地域の将来イメージについてお話しします。
これまでの決算説明会でもお伝えしてきたように、沖縄では「GW(ゲートウェイ)2050 PROJECTS」に象徴されるように成長を生み出す多様な事業機会が広がりつつあります。
プロジェクトでは、今年5月にグランドデザインに基づく「GW2050成長戦略」を策定し、沖縄の成長と発展に向けた具体的な取り組みを着実に進めています。また、政府の骨太方針には「GW2050 PROJECTS」の早期実現が盛り込まれ、沖縄振興が国家戦略として総合的に推進されることが明記されています。
当社グループは、これまで培ってきた技術や経験を活かし、エネルギー面から沖縄の発展を支え、地域経済の活性化と持続的成長に貢献していきたいと考えています。
2050年 電力需要イメージ

沖縄の発展可能性を踏まえると、電力需要は中長期的に増加基調を強める可能性があります。特に2035年に向けては全国平均並みが見込まれる中、デジタル関連分野の進展などによってさらに拡大する可能性があります。
2050年に向けては、「GW2050 PROJECTS」の構想を踏まえ、沖縄の発展可能性を考慮すると、データセンターや半導体関連の需要が進展した場合には、全国の電力需要の伸びと同程度のペースで増加すると想定されます。
当社グループとしては、このような需要増に対して、安定供給を確実に維持することを最優先とし、その変化を着実に事業機会として捉えていく方針です。
事業ポートフォリオイメージ

事業ポートフォリオのイメージについてご説明します。当社では、2030年までの期間を「未来基盤創造フェーズ」と位置付け、沖縄地域の発展を支えるエネルギー基盤の構築と、持続的な成長に向けたグループ全体の事業基盤の創造に取り組みます。
また、沖縄において予想されるデジタル関連需要の拡大や、将来の成長ドライバーとなるグループ事業への取り組みを通じて、収益力の向上を図ります。さらに、電気事業やグループ事業に関連する新たな事業の種まきを行い、事業ポートフォリオの最適化を進めていきます。
当フェーズの利益水準としては、基盤創造を最優先した目標値として、連結で100億円を目指していきます。
また、今後2035年度に向けた「価値創出フェーズ」では、「未来基盤創造フェーズ」において構築した事業基盤と成長力を確かな足がかりとし、新たな価値の創出を加速させ、連結で150億円以上の利益水準を目指していきます。
将来に向け、沖縄の発展を支えるため、沖縄地域における電気事業をコア事業と位置付け、沖縄の成長と連動した事業展開およびリソース配分を進めることで、県経済の牽引役として地域社会の活性化と持続的な成長に貢献していきます。
2035年に向けた財務基盤の構築(キャッシュアロケーション)

キャッシュアロケーションについてご説明します。「未来基盤創造フェーズ」では、投資拡大に伴う資産規模の拡大を背景に、資本コストを上回る収益を確保し、自己資本を着実に積み上げることで財務健全性の確保を目指します。
「未来基盤創造フェーズ」については、安定供給を支える設備投資やカーボンニュートラル関連投資、収益力向上に向けた取り組みを進めるための一定規模の投資が必要であり、2030年度には450億円程度を見込んでいます。
このうち、カーボンニュートラル関連の投資としては、トランジション電源の開発、系統安定化、蓄電池への投資などに約110億円を想定しています。
営業キャッシュフローは、350億円以上を目安として設定しています。投資が営業キャッシュフローを上回る局面も想定されますが、営業キャッシュフローの創出力を高めるとともに、資金調達を通じて、投資、財務健全性、株主還元のバランスを図る方針です。
2035年度に向けた「価値創出フェーズ」では、新たな価値創出を通じて資本効率をさらに向上させていきます。このフェーズで得られる利益については、持続的成長に向けた戦略的投資や財務健全性の向上を勘案し、適切に配分する考えです。
2035年に向けた財務基盤の構築(資本構成イメージ)

財務基盤の構築についてご説明します。自己資本比率は、当面、投資の拡大により総資産が増大していくものの、2030年度までには着実に自己資本を積み上げ、20パーセント以上を安定的に確保することに努め、2035年度末には25パーセント以上を目標とします。
将来的には、さらなる財務健全性の向上を目指しながら財務レバレッジの活用を図る観点から、30パーセントを目指していきます。
EBITDAに対する有利子負債倍率について、投資の拡大に伴い有利子負債が増加する見通しではありますが、「未来基盤創造フェーズ」におけるキャッシュ創出力を高めることで、2030年度には現状以下の水準を目指します。さらに、2035年度以降も財務健全性のさらなる向上を目指します。
財務目標

財務目標についてです。「未来基盤創造フェーズ」における2030年度の目標値は、ROEを5パーセント以上、ROICを2.5パーセント以上とし、経常利益については基盤創造を最優先にした目標値として100億円水準を目指します。
自己資本比率については、投資先行局面における財務規律として、20パーセント以上を安定的に確保することを目的に、参考指標として設定しています。
2035年度に向けては、新たな価値を創出しながら資本効率を高め、キャッシュ創出力をさらに向上させていきます。
適切なレバレッジと安定的な財務運営のバランスを確保した資本構成を目指し、ROEを6パーセントから8パーセント、ROICを3.5パーセント、自己資本比率を25パーセント、経常利益を150億円以上とすることを目標としています。
株主還元方針

最後に、株主還元方針についてご説明します。2026年度の配当は、先ほどご説明したとおり、20円増配の50円配当を予定しています。当社の利益配分に関する基本方針は変わらず、安定的かつ継続的な配当を基本とし、DOE2.0パーセント以上を維持していきます。
「未来基盤創造フェーズ」においても自己資本を積み上げ、この基本方針にのっとって株主還元をしっかりと行っていきたいと考えています。
また、「価値創出フェーズ」の進展を見据え、基盤構築の成果を新たな価値創出につなげることで、企業価値の向上を通じた株主価値の最大化に取り組んでいきます。
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