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ログミー IR Meet 2026夏 出展企業対談

塩谷航平氏(以下、塩谷):株式会社hands 代表取締役の塩谷です。本日は、ログミー IR Meet 2026 夏 出展企業対談として、セガサミーホールディングス株式会社の清水さまと小林さまにお話をうかがいます。まず、3つの事業セグメントについて、それぞれ簡単に概要を教えてください。

小林真記氏(以下、小林):経営企画本部 IR・SR部 IR・SR課の小林です。1つ目は、エンタテインメントコンテンツ事業です。こちらには、家庭用ゲームやPC・スマホ向けゲームを中心としたコンシューマ分野や、テレビアニメーションや映画の映像分野、アミューズメント機器や玩具のAM&TOY分野があります。

近年はゲームで創出したIPを多面展開するトランスメディア戦略に力を入れています。その取り組みの1つであり、成長著しいライセンスアウトビジネスも主にこの事業セグメントで進めています。

2つ目は、グループの収益の柱となる遊技機事業です。パチスロ・パチンコ遊技機のメーカーとして開発・製造・販売を行っています。

3つ目は、ゲーミング事業です。カジノ向け機器の開発・製造・販売のほか、韓国・仁川(インチョン)にある統合型リゾート施設『パラダイスシティ』を現地企業とともに運営しています。今後は、北米市場においてオンラインカジノ事業の本格展開を予定しています。

当社が成長分野と位置づけているのは、エンタテインメントコンテンツ事業のコンシューマ分野とゲーミング事業です。

塩谷:カジノの運営がゲーミング事業に含まれるのですね。

清水みや子氏(以下、清水):経営企画本部 IR・SR部 IR・SR課 課長の清水です。コンシューマ分野がゲーム関連で、ゲーミング事業と名前が似ているため混同されがちですが、当社のゲーミング事業とはカジノビジネスを指します。

塩谷:オンラインカジノについてお話しいただけますか?

清水:北米でオンラインカジノ事業に参入するため、M&Aにより2社を買収し、現在準備を進めています。

遊技機事業は収益貢献を維持し、ゲーミング事業を新たな柱へ

塩谷:遊技機事業について、各遊技機メーカーの見通しに差があるように感じます。御社が遊技機事業を成長分野として位置づけていないというお話があったかと思いますが、その詳細をお聞かせください。

小林:遊技機事業は国内向けの産業であり、市場は人口動態的に縮小していくと見込んでいます。ただし、急激な減少はないと考えており、すでに高い水準で有しているシェアを維持・拡大することで、今後もグループ全体の収入に貢献する事業と見込んでいます。

一方で、現在オンラインゲーミング市場への参入を進めている背景には、当社が長年カジノ向け機器の開発やパラダイスシティの運営を通じて培ってきた強みを発揮できる市場である点に加えて、遊技機事業の縮小に対応しながら、ゲーミング事業を堅実に育て、新たな収益の柱として確立したいという意図があります。

エンタテインメントコンテンツ事業のIP海外展開とトランスメディア戦略

塩谷:成長事業の中核に位置づけられている事業についてです。エンタテインメントコンテンツ事業において、御社はブランド力のあるIPも含めて所有していると思いますが、具体的な成長戦略についてお聞かせください。

小林:おっしゃっていただいたとおり、エンタテインメントコンテンツ事業には複数の有力なIPがあります。例えば「ソニック」や「龍が如く」、「ペルソナ」などです。

これらのIP価値を最大化するために2つの戦略を掲げています。1つ目は、質の良いゲームを開発し、そのポテンシャルを最大限に引き出すことで、グローバルでの販売を最大化すること。2つ目は、当社が掲げるトランスメディア戦略によって、これまでゲームに限定されていたIPポートフォリオについて、映像化やグッズ等の商品化を行うことで、多面的に展開していきます。

「ソニック」は2027年3月にシリーズ第4作目となる映画が公開されますが、IP自体をより幅広い領域へ展開していきたいと考えています。

ライセンス収入に関するデータについてです。当社IPを外部のライセンシーに貸し出し、商品化などをしていただいている売上です。売上は順調に伸びており、グループ全体の売上に占める比率はまだ低いものの、高い利益率を確保できています。

現時点でコンシューマ分野は利益率が伸び悩んでいますが、トランスメディア戦略を通じて確実に利益化を進めていく考えです。

塩谷:他社事例を引いて恐縮ですが、具体的にはサンリオのライセンス収入のように、ほとんど粗利に近い性質の売上と考えてよろしいでしょうか?

小林:おっしゃるとおりです。

塩谷:この点については認識していませんでした。

小林:なかなか目立ちにくい部分でもあります。

塩谷:ライセンス収入をほぼ利益と見なした場合、今の成長率で推移すると、再来期あたりから、かなりインパクトのある事業になるという印象を受けました。その認識でよろしいでしょうか?

小林:順調に伸び続けており、特に利益面での貢献が大きいと考えています。

塩谷:今期の営業利益は約450億円かと思います。ライセンス収入売上は、今期計画で約200億円と認識していますが、ほぼ粗利と考えるとどの程度でしょうか?

清水:ライセンス収入の利益率は高いため、コンシューマ分野の利益計画に対する貢献は大きいと考えています。

塩谷:ポテンシャルでいうと、今後どの程度まで伸ばせるとお考えでしょうか? 「社数×1社あたりのライセンス収入単価」がポイントになるかと思います。

小林:おかげさまで、社数も伸びています。

塩谷:非常に高い成長率ですね。

小林:現在、ライセンス収入の大きな割合を「ソニック」が占めており、その比率は大きく変わっていません。今後は「ソニック」以外のIPでも確実に収益化できるよう取り組まなければならないと考えており、徐々に成果も出始めています。

現時点では、具体的に何年後にいくらという水準まではお伝えしにくいですが、まだ成長余地があると考えています。

「ソニック」を中心に広がるライセンス展開

塩谷:少々踏み込んだ質問になりますが、ライセンス収入は海外比率が高いというお話だったと思います。他社では、アメリカや中国の企業が主要なライセンシーとなっているケースが多いですが、御社も同様のイメージでしょうか?

小林:「ソニック」のIPが強いため、北米の比率は高いです。一方で、意外と日本の企業も多い状況です。ライセンシーごとに取引金額が異なるため、売上ベースではおそらく「ソニック」の強い北米が中心かと思います。

塩谷:具体的にライセンスを取得している企業は、どのような用途で活用しているのでしょうか? グッズ展開が中心でしょうか?

小林:玩具や文房具、アパレルなどが中心です。機関投資家からも「ソニックのTシャツを子どもが着ている」といったお話をいただくことがあります。

塩谷:それは、海外の機関投資家の方ですか?

小林:おっしゃるとおりです。

塩谷:それだけ、人気が高いということですね。

小林:海外では、映画がヒットした影響があると思います。「ソニック」は35周年を迎えるIPですが、その間ずっと高い人気を維持できたわけではありません。ゲームのヒットに苦戦し、人気が低迷した時期もありました。

しかし、第1作目の映画がヒットしたことで世代を超えて支持を獲得できました。親世代のファンの方がお子さんと楽しんでいただいたことで勢いを取り戻し、グッズ展開も大きく進んだと考えています。

「Angry Birds(アングリーバード)」の事例においても、アパレルや香水など、さまざまなグッズ展開が行われています。

塩谷:こうした展開が可能なのですね。

小林:当社で用意したデザインテンプレートを活用いただくことで、効率的に展開しています。ライセンシー数が多いため、監修コストなどに懸念を持たれる方もいらっしゃいますが、現状では大きな負担となる水準に達していません。今後も、効率的な運営体制を模索しているところです。

塩谷:ライセンス数の増加は、管理コストの増大にもつながると思います。基本的に、社内メンバーでライセンス利用上の問題やクオリティ面のチェックを行っているのでしょうか?

小林:おっしゃるとおりです。

塩谷:それでも、十分な余力があるということでしょうか?

小林:現在は、当社が作成したキャラクターを組み合わせた1枚絵のようなスタイルブックを活用いただいています。そうすることで、監修においても「デザインが崩れていないか」「タテヨコ比が変わっていないか」といった確認程度で済み、効率的に対応できます。

今後も、効率的に運営できるよう取り組んでいきたいと考えています。

「売る力」の強化でゲーム販売本数の拡大を目指す

塩谷:ライセンス関連の質問が多くなってしまいましたが、それ以外でエンタテインメントコンテンツ事業において、成長領域として強調やアピールしたい点はありますでしょうか?

清水:現在、全社で取り組んでいるのが「売る力」の強化です。今後強化していく2つの事業のうちの1つであるライセンス収入、いわゆるトランスメディア戦略においては、専門のトランスメディア事業部を設置し、集中的に取り組んでいます。

また、本業であるゲームの販売本数拡大を進めます。近年は、ゲームのクオリティ自体が向上しており、ゲームの評価サイトでも高いスコアを獲得し、想定以上の販売本数が期待されるタイトルでも、想定の範囲内にとどまり、販売本数が伸びないという事態が発生しています。

そのため、「売る力」を抜本的に強化する必要があるという認識で取り組んでいます。

以前から、現代におけるデジタルセールスをうまくできていないという課題は認識していました。そのため、社長のもとに専門の部隊やプロジェクトチームを設け、「売る力」の強化に本格的に取り組んでいます。

塩谷:具体的には、Webマーケティングといった方向性に力を入れるイメージでよいでしょうか?

清水:おっしゃるとおりです。

小林:これまでも、ストア遷移を意識したディスプレイ広告を実施してきましたが、効果が出にくくなってきています。そのため、インフルエンサーの方に拡散していただけるようなコンテンツを投入したり、ご協力をお願いしたりする取り組みも行っています。

「ファンダム」という言葉で表現していますが、ファン形成をしっかり行いながら、ゲームの販売促進やタッチポイントの増加を図っています。また、裏側ではデータをしっかり収集し、それを活用して意思決定を行うことも進めています。

塩谷:それも、1つの成長要素として期待できそうですね。

清水:今期および来期には、主力となる新作がかなり多く控えています。一度にすべては難しいですが、主力タイトルについてさまざまなテストやトライアルを行い、ノウハウを蓄積して次につなげていく取り組みを始めています。

塩谷:今期のパイプラインでは、どのタイトルになりますか?

小林:発表済みなのが『STRANGER THAN HEAVEN』と『ペルソナ4 リバイバル』の2作品ですが、もう2タイトルほど主力タイトルを投入する予定です。

清水:来期以降も、多くの主力新作タイトルの発売が予定されています。

地域展開やプライシングにもデータドリブン運用を導入へ

塩谷:コンソールやダウンロード、インストール型以外に、他社のゲームプラットフォームを利用した展開は、御社では行っているのでしょうか?

清水:当社では、すべてのプラットフォームに展開しています。

塩谷:すでに提供されているのですか?

清水:はい。ただ、プラットフォームよりも地域展開やプライシングにおいて、まだ細かくデータドリブンでの運用ができていない部分があると考えています。

塩谷:強化というのは、そうした部分を含む意味合いということですね?

小林:おっしゃるとおりです。

塩谷:トランスメディア戦略と「売る力」の強化が重点的な戦略ですね?

小林:そのとおりです。

塩谷:トランスメディア戦略について、個人投資家は、あまり注目している方が少ない印象を受けます。ただ、数字は伸び続けているので、とても興味深いですね。

清水:先ほども何名かの方にこの点をご説明しましたが、まだ完全にご理解いただけていないと感じました。

塩谷:確かに、おっしゃるとおりですね。私も「ソニック」の映画がヒットしたことで、グッズ売上が全般を引っ張っているのかと思っていましたが、少し現在はターゲットの印象が変わりましたね。

清水:「ソニック」は映画でIPが復活して、ブランディングができています。ほかのIPについても、同様に進めることができればと考えています。

「ソニック」以外のIP収益化も推進

塩谷:今後、ライセンス収入は伸びていくということでしょうか?

小林:「ソニック」以外のIPに関しては、これからというのが現状です。

塩谷:「ソニック」の次に伸びるのはどのIPですか? 「龍が如く」でしょうか?

小林:「ペルソナ」や「龍が如く」に加え、現在も非常に高い知名度を誇る「アングリーバード」も、今年から当社でライセンスビジネスを展開していきます。

塩谷:これらも、アパレルやグッズ関連でしょうか?

小林:そうですね。渋谷の「PARCO(パルコ)」で運営しているグッズ店舗は、インバウンドのお客さまを中心として盛況です。

塩谷:そうなのですね。

小林:お店自体の売上はそれほど大きくありませんが、計画よりは良い状態が続いています。ちょうど1年が経とうとしていますが、引き続き良好な状態が続いていると聞いています。

塩谷:営業活動は、具体的にどのように行っているのでしょうか? それとも、主にインバウンドで自然に需要が生まれるようなイメージでしょうか?

小林:おっしゃるとおりです。ライセンシングショーのようなイベントへの出展も行っています。また、自社でライセンス契約先をお招きするイベントも開催しています。

清水:アメリカでも、日本でも商談を行っています。特に「ソニック」に関しては、アメリカでの商談が多いと思います。

塩谷:ライセンスに関して、大変明確になりました。非常に重要な変化点であり、市場にはまだ十分に認識されていない部分です。

清水:利益の下支えや、ブランディングがきちんとできていることを確認する上で、非常に重要なポイントだと思います。

小林氏からのご挨拶

塩谷:最後に、なにかメッセージなどがあればお願いします。強調したい点や、最後の締めくくりについてのご意見があればお聞かせください。

小林:当社は歴史が長い会社ですが、新しい挑戦としてゲーム分野を伸ばし、ライセンスアウトにも注力し、変化を続けています。オンラインゲーミングにおいても同様で、今後も変化を続ける会社として楽しみにしていただきたいと思います。

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