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株式会社リボミック4591

東証グロース

医薬品

トピックス

中村義一氏:みなさま、こんにちは。株式会社リボミック代表取締役社長の中村です。本日は、2026年3月期決算についてご説明します。

事業の進捗状況についてご報告します。トピックスを3つにまとめました。

1つ目は、当社の主力製品である「RBM-007」です。軟骨無形成症(ACH)の治療薬として開発を進めており、第2相臨床試験(フェーズ2)を完了し、薬効を確認、PoC(概念実証)を獲得しました。現在は、第3相臨床試験(フェーズ3)が進行中です。

このプログラムは、厚生労働省から希少疾病用医薬品指定(ODD)を受け、支援を受けています。

2つ目は、当社が基礎的研究で注力してきたアプタマーを活用した、DDS(薬物送達システム)についてです。このプラットフォーム技術はほぼ完成し、実際に脳内へ薬剤を届けることが実証されました。

このプログラムには、国内外の製薬企業から非常に大きな反響があり、すでに3社と契約を完了しています。今後、こうした動きはさらに増加すると見込んでいます。

3つ目は「Vision 2030」です。当社は、2020年に策定した中期経営計画「Vision 2025」を完了したため、新たに「Vision 2030」というプログラムを策定しました。

当社が2020年から取り組んできた新薬開発の成果を収益化につなげることを柱として推進していきます。その一環として、会社の体制を監査等委員会設置会社に移行し、経営基盤の変革に着手していきます。

アプタマー(Aptamer)とは?

アプタマーについてです。スライドの図にあるように、RNAやDNAなどの核酸は1本鎖の配列がさまざまなかたちを作り、多様な機能を果たします。この造形力を活用して、医薬品を開発しています。

当社の重点領域

このアプタマーを新しい医薬品にどのように利用するかについて、当社はまず眼科領域、特に目の疾患への適用を考えています。目は非常に小さな器官であるため、使用する薬物の量が少なくて済むほか、閉鎖系器官のため薬が全身に漏出しにくく、安全性が高いという利点があります。

また、アンメットメディカルニーズ、すなわちいまだ治療法が確立されていない病気に対して、新薬を開発する方針です。

もう1つの注力分野として、希少疾患があります。この分野では、全身投与型の薬を開発することを目指しています。大手製薬企業が参入しづらい市場において、当社の技術を活用して医薬品を提供していきます。

主要なパイプライン

現在の主要パイプラインの一覧をご紹介します。主力製品である「RBM-007」は、FGF2(線維芽細胞増殖因子2)に対する阻害剤です。現在、ACHのプログラムとしても進めています。

滲出型加齢黄斑変性症(wet AMD)については、フェーズ2で薬効を確認することができました。現在、フェーズ3への展開も検討しています。同じ薬剤が糖尿病網膜症に対しても効果があることが明らかになったため、本日そちらの報告も行います。

軟骨無形成症(ACH,Achondroplasia)

軟骨無形成症を対象とした治療薬「RBM-007」(umedaptanib pegol)の開発についてです。

軟骨無形成症はACH(Achondroplasia)といい、スライドの写真をご覧いただくとわかるように、幼少期に発見される疾患です。腕や足の太い骨が発育不全を起こして十分に伸びず、大人になっても男性で約130センチ、女性で約124センチで成長が止まります。

非常に健康なご夫婦の間に生まれるお子さまに、2万5,000人に1人という確率で発症する突然変異による希少疾患です。疾患の原因は、FGF2(線維芽細胞増殖因子2)に対する4種類のレセプターのうち、3番目のレセプターであるFGFR3に起きた突然変異です。

FGFR3という受容体を介したシグナルが細胞内に伝達されることで、骨の発育が妨げられる疾患です。

FGFR3に作用する線維芽細胞増殖因子の主要なプレーヤーは、FGF2であることが判明しています。当社では、FGF2をアプタマーで抑制し、変異シグナルを減弱させることで治療につなげることを目的として、本プログラムを進めています。

FGFR3変異による身長の変化

FGFR3の変異により、さまざまな疾患や身長の変化が生じます。当社が対象としているのはACHです。この疾患は、FGFR3のG380Aという特異的な突然変異によって発症します。また、ACHよりも症状が軽く、身長が中間的になる軟骨低形成症(HCH)という疾患も知られています。

さらに、FGFR3の機能が完全にロックダウンされると、いわゆる巨人症となり、最上段に示したように2メートルを超える身長になることも知られています。この領域では、基礎研究も進展しています。

RBM-007(umedaptanib pegol):抗FGF2アプタマー

当社が開発した「RBM-007」は、FGF2に対するアプタマーです。37個のヌクレオチドから構成される核酸の塩基ユニットを連結した核酸医薬であり、安定性と結合力を高めるために丁寧に修飾を施しています。

基礎研究では、FGF2への特異性、FGF2と受容体との結合阻害作用、そしてその結果として細胞内のシグナル伝達を遮断することを確認しています。

RBM-007投与によるACHモデルマウスの骨伸長の回復

ACHの治療に応用可能かを確かめるうえで重要だったのが、モデルマウスを用いた実験です。スライドの写真は、ワシントン大学のDavid Ornitz教授が作製した、人のACH変異を移植したモデルマウスです。

スライド左側の4つのマウス画像のうち、「Vehicle」「ACH」と記載された疾患を持つマウスでは、低身長が確認されます。このマウスに「RBM-007」を18日間腹腔投与した結果、右側の画像のように正常な身長に回復しました。

大腿骨のサイズも、スライド右側の画像のとおり正常化が確認され、非常に画期的な作用を示したと考えています。

臨床試験の概要

この結果を踏まえ、軟骨無形成症のお子さまを対象とした臨床試験を日本で実施しています。

フェーズ1では、安全性、忍容性、薬物動態を確認するために、24人の健康な成人男性を対象に第1相臨床試験(フェーズ1)を行い、次の段階に進むための条件を確認しました。

フェーズ2では、実際に12名のお子さまを対象に「RBM-007」を投与し、半年間にわたって効果を判定する有効性の検証試験を実施しました。

Phase2 臨床試験デザイン

フェーズ2の臨床試験デザインについてご説明します。本試験には、5歳から14歳の軟骨無形成症のお子さま12名が参加しています。いずれも突然変異が確認され、診断が確定している患者さまです。

全員について、半年間無投薬の状態で身長伸展速度を測定しました。その後、12名を2群に分け、第1群であるコホート1には、体重1キログラムあたり0.3ミリグラムを毎週皮下投与しました。第2群であるコホート2には、その倍量である1キログラムあたり0.6ミリグラムを隔週で皮下投与するデザインとしました。

したがって、コホート1とコホート2では、投与される薬剤の総量は同じです。違いは、2週間に1回投与するか、1週間ごとに2回に分けて投与するかという点です。

Phase2 Cohort1/Cohort2の結果とVOXZOGOとの比較

スライドに結果を示しています。フェーズ2のコホート1およびコホート2の結果を、承認薬「VOXZOGO」と比較したものです。「VOXZOGO」は米国のバイオマリン社が開発した承認薬で、1年間の平均身長伸展速度はプラス1.71センチメートルとなっています。

当社の試験では個人差はあるものの、コホート1の平均身長伸展速度はプラス1.46センチメートル、コホート2はプラス1.39センチメートルとなりました。平均値では「VOXZOGO」の値と比較しても、大きな遜色のない結果を示しています。

コホート1では2名、コホート2でも2名で、突出して高い反応が確認されました。この4名は薬剤に高い反応を示すレスポンダーであり、「VOXZOGO」の平均変化量を大きく上回る効果を表しています。

コホート1とコホート2を比較すると、コホート2の方が全体的に反応性が高い傾向がみられます。0.6ミリグラムを隔週で投与することで、薬剤の濃度が高くなる影響によるものと考えています。

さらに重要な点として、「VOXZOGO」を使用していたお子さまが3名、当社のトライアルに移行しました。スライドで「V」と記載しているNo.7、No.11、No.12の患者さまです。このうち、No.7とNo.12の方は「RBM-007」に良好な反応が確認され、身長も伸びていることが認められました。

当社にとってもうれしい結果です。なお、これらの試験を通じて、安全性に懸念は確認されていません。

Umedaptanib Pegolの長期投与試験における持続的有効性

コホート1で良好な反応を示した2名について、その後2年間の追跡データでは継続的な身長の伸びが確認されています。このまま順調に成長すれば、一般的な身長との差が大幅に縮まる可能性が高いと考えています。

臨床的にも意義のある試験結果であり、ご本人やご家族にも希望を持っていただける結果だと考えています。

Phase2 試験のPKシミュレーション

フェーズ2終了後に、薬物動態のシミュレーションを行いました。このシミュレーションは、フェーズ1で取得した健常者の薬物動態データを基に実施したものです。

スライドのグラフの薄い青い線は、コホート1で1キログラムあたり0.3ミリグラムを毎週投与した場合を、濃い青い線はコホート2で1キログラムあたり0.6ミリグラムを隔週で投与した場合を示しています。

いずれの場合も、年間の身長伸展速度はそれぞれプラス1.5センチメートルとプラス1.4センチメートルとなり、ほぼ同等の結果が得られました。

スライド下段の表の右端に記載しているAUCは、投与された薬剤の総量を示しています。薬剤総量が同一であることから、結果的に身長の伸長速度もほぼ同等だったと解釈しています。

今後の方針

これらのポジティブな結果について、当社は目標を達成できたと考えています。厚生労働省からODDの指定を受けており、今後の開発においてさまざまな支援が期待できる状況です。また、本データを基に複数の製薬企業と提携に向けた協議を進めています。

最終的なフェーズ3に向けた治験申請は、PMDAから4月上旬に許諾されました。現在、フェーズ3の臨床サイトの医師との協議を進めており、臨床サイトとの契約締結作業も進行中です。順調に進めば、来月にはフェーズ3で、最初の患者さまのエンロールを開始できる見通しです。

Phase3 臨床試験デザイン

フェーズ3の臨床試験デザインについてご説明します。選択基準として、対象年齢を従来の5歳から14歳ではなく、2歳に引き下げ、参加可能とする予定です。低年齢であるほど、薬効が高い可能性があると考えています。

最終的に、試験には合計16名のお子さまにご参加いただく予定です。本試験では通常の試験とは異なり、プラセボや比較薬を使用しない、単群・単剤試験として実施します。

また、オープン試験の形式で行い、投与前のベースライン期間における身長伸展速度を正確に測定した上で薬剤を投与し、投与後の変化を正確に測定して評価する計画です。これが当社のフェーズ3の基本設計です。

高用量(1mg/kg)投与のPKシミュレーションと年間成長率の予測

この試験では、体重1キログラムあたり1ミリグラムという非常に高い投与量を設定することで、我々が予想し、期待しているのは、非常に高い身長の伸び率が達成できるだろうということです。

スライドの表に記載されているように、1ミリグラムパーキログラムの投与量は、コホート1およびコホート2の3.3倍に相当します。

単純計算すると、年間1.5センチメートルの伸びが3倍になり、4.5センチメートルの伸びとなります。したがって、3センチメートルから4センチメートル程度の年間身長伸展速度の変化量が可能ではないかと考えています。

これにより、この薬がベストインクラス、この種の薬では最も優れた薬効を持つ薬になることを期待しています。

ACH治療薬の作用機序

ACH治療薬に関連する薬剤についてです。最初に登場したのがバイオマリン社の「VOXZOGO」です。同じ経路の薬「TransCon CNP」があります。

それに対して、我々の「RBM-007」は直接レセプターに作用する薬です。「Infigratinib」については、協和キリン社が国内でフェーズ3を実施中です。

他社開発品との比較

スライドの表では、実際に開発されている状況をまとめています。「VOXZOGO」は1年あたり1.7センチメートルの効果、「infigratinib」も1.7センチメートルの効果、「TransCon CNP」は1.5センチメートルの効果を持つ薬となっています。

スライドでは、控えめに2センチメートルと記載していますが、我々は非常に大きな効果を期待しています。個人的には、3センチメートルほどの他を圧倒できるような薬効を実現したいと考え、現在進めています。

世界におけるACH治療薬の市場

「VOXZOGO」が世界展開しており、日本でも進めていますが、非常に大きなマーケットに広がっています。現在、約1,500億円の世界市場規模となっています。我々は、この市場において「VOXZOGO」に切り替わる薬品として展開していきたいと考えています。

ACH治療薬の適応拡大と市場規模拡大

ACH治療薬は、ACHだけでなく、HCHも対象となるため、適応が拡大することでさらに市場が広がると考えています。

滲出型加齢黄斑変性(wet AMD)

この薬剤を使用した滲出型加齢黄斑変性(wet AMD)に対する臨床試験について、簡単にご説明します。wet AMDに関しては、最初に私どもが実施した臨床試験で、wet AMD対象の薬剤を試験したものです。

スライドの図のとおり、加齢に伴い網膜の一番奥で光を感受する細胞がある部分に、なんらかの炎症によって血管新生が起こります。新しい血管が次々にでき、その血管が非常にもろいため、血液が漏れ出して網膜の底の構造を壊してしまうという病気です。この病気は、欧米では1パーセントの方が罹患しています。

標準治療(抗VEGF薬)のUnmet Need

薬剤としては、血管新生を抑制する薬が現在の世界標準であり、その代表がVEGF阻害剤です。この薬は標準治療として広く使用されており、VEGF治療薬の世界市場規模は73億米ドルと非常に大きなマーケットを形成しています。

しかしながら、優れた薬ではあるものの、決定的な弱点があります。それは、VEGF治療薬が炎症を起こした網膜の深部に発生する線維化(瘢痕形成)を抑制できない点です。

スライドの図は、このVEGF治療薬を用いた標準治療において年々瘢痕形成が増加する様子を臨床データで示したものです。この状態が進行すると、最終的には失明に至る可能性があります。この問題を解消できる新しい薬の開発が、この病気における最大の課題となっています。

米国で実施した臨床試験の概要

我々は、米国で臨床試験を実施しました。「RBM-007」は、血管新生を抑制すると同時に線維化を抑制する力が基礎研究から確認されています。そこで、米国でフェーズ1を開始し、フェーズ2も完了しました。

フェーズ2のTOFU試験は最も重要な試験であり、すでに治療を受けている高齢者86人に参加いただきました。我々の薬を月1回硝子体内に注射し、視力が回復するかどうか、そして網膜奥の腫れが引くかをテストしたものです。延長試験も実施しています。

スライド右端のTEMPURA試験は、一種の治験であり、治療歴のない患者さま5名を対象に同様のトライアルを行いました。

RBM-007の臨床POC(Proof of Concept)確立

その結果、詳細は割愛しますが、非常に良好な成績が得られています。

治療歴のある患者については、当社の薬の効果を試したところ、VEGF標準治療薬とほぼ遜色のない視力回復効果が見られました。

未治療の患者については、スライドのグラフの緑色の線から、月1回の注射により、視力が向上するとともに、網膜の腫れが改善されるという非常に良好な成績を示したことが明らかです。

今後の方針

この医薬品は、未治療の患者を対象とした試験で良い成績を得られれば、画期的な新薬になると考えています。そのため現在、複数の提携先を積極的に模索している状況です。我々は、これによって瘢痕化を抑制するファーストインクラスの薬を作りたいと考えています。

世界におけるwet AMDの市場

wet AMDの世界市場も非常に大きく、先ほど示したように73億米ドル規模のマーケットがあります。我々は、その一部にでも食い込んでいきたいと考えています。

糖尿病黄斑浮腫(DME, Diabetic Macular Edema)

「RBM-007」の最近の進捗として、wet AMDから糖尿病網膜症への適応拡大が可能であることが明らかになりました。糖尿病網膜症は、糖尿病黄斑浮腫が典型的な例の1つであり、糖尿病患者が炎症を起こし、むくみや腫れが生じる病態です。

スライドの図のとおり、通常wet AMDでは奥のほうで炎症や腫れが発生しますが、糖尿病網膜症の場合は、一番表層で腫れやむくみが現れます。いずれにしても視力に大きな影響を与え、視力低下や失明に至る可能性があります。

それに対処する薬を開発することは、非常に重要なプログラムです。

糖尿病網膜症モデルマウスにおける薬理試験

スライドは「RBM-007」が糖尿病網膜症に効果があるかを試験した結果です。糖尿病網膜症のマウスモデルを用いた試験の結果、スライドの図に示されているように、治療を行わなかった群に比べて、治療を行った群では眼底出血が極めて顕著に減少しました。

「RBM-007」は、wet AMDだけでなく糖尿病網膜症にも応用可能であると考えており、非常に良い効果として評価しています。

世界におけるDMEの市場

糖尿病網膜症は全世界で患者数が非常に多く、糖尿病患者のうち約1割が糖尿病網膜症を発症することが知られています。このため、マーケットサイズも非常に大きいとされています。

RBM-006(抗Autotaxin アプタマー)

我々は、網膜疾患に対して新しい治療法を確立することを目指し、さまざまな薬剤を試し、開発を進めています。その1つとして、「RBM-006」というAutotaxinに対するアプタマーの開発に取り組んでいます。

以前、増殖性硝子体網膜症(PVR)という疾患に関して、当社製品「RBM-006」がよく効くということをご報告しました。Autotaxinは、スライドの図に示されているように、リン脂質であるLPCを切断して、LPAを生成する酵素です。

この酵素は全身のさまざまな部位で働く活性を持ちますが、その働きが強すぎると、例えば目では線維化が進行しすぎることで疾患につながる可能性があります。このため、Autotaxinは眼科疾患でも非常に注目されている標的です。

糖尿病網膜症モデルマウスにおける薬理試験

我々は「RBM-006」というアプタマーを用いた非常に優れた阻害剤を開発しています。これを糖尿病網膜症のマウスモデルで試験したところ、「RBM-007」よりもさらに効果的に出血を抑制できることを確認しました。

この非常に優れた効果については、今年特許出願を完了しています。将来的には、当社の次の主力製品として活躍することを期待しています。

拡大する網膜疾患の市場

網膜疾患に関しては、日本では緑内障、糖尿病網膜症、変性症などが加齢とともに罹患する人口が増加しています。新しい薬の開発が非常に強く望まれている状況です。

RBMアプタマーの網膜疾患への適応

当社が手がけるアプタマーは、さまざまな疾患のさまざまな作用点に働く阻害剤がいくつか存在します。これらを丁寧に試験し、新しい薬の開発へつなげていきたいと考えています。現在、東京大学医学部眼科学教室と包括的な共同研究契約のもと、解析を進めています。

新規DDSアプタマー技術開発の進捗

我々が現在、非常に速いスピードで研究開発を展開しているのは、DDS(薬物送達)の構築です。核酸医薬の課題として、狙ったところに核酸医薬を届ける汎用的な方法がないことが挙げられます。

そこで、私たちは薬を内包したLNP(脂質ナノ粒子)の外側に、狙った臓器に作用するアプタマーを配置する仕組みを企画し、解析を進めてきました。この技術を「アプタマーLNP」と呼んでいます。

抗トランスフェリン受容体1(TfR1)アプタマー修飾 LNP in vivo試験

非常に大きな進展があり、トランスフェリン受容体に対するアプタマーをナノ粒子の表面に装着した後、マウスの尾静脈から全身投与し、各臓器にどれほど到達するかを測定しました。

その結果、スライド右側のグラフにあるように、脳への送達が非常に効率的であり、脳の細胞で作用することが明らかになりました。

抗トランスフェリン受容体1(TfR1)アプタマー修飾 LNP in vivo試験

脳を分取して各脳セクションを調べたところ、スライドに示したように、大脳皮質や間脳では投与量に応じて抑制効果が発揮されるという結果が得られました。この結果から、核酸医薬品の送達システムとして非常に優れたものが開発できたと考えています。

創薬支援事業:DDSアプタマーシステム

次の我々のフェーズにおいて非常に重要な技術基盤になると考えています。プラットフォーム技術の開発により、脳へのデリバリーを実証できました。この技術をできるだけ広めるべく、多くの製薬メーカーと提携し、技術を導出していくことに尽力していきたいと考えています。

事業の差別化と収益構造

「Vision 2030」についてご説明します。創薬支援事業であるDDSアプタマーを用いた技術提供が明確に収益源となる見込みが立ってきたことから、創薬事業プラス創薬支援事業という事業の位置づけにします。

創薬事業については「RBM-007」のACHに対するプログラムが進行中です。できるだけ早く導出し、非常に大きな収益に繋げる計画です。

創薬支援事業については、1件ごとの契約規模は小さいものの、多数の契約を獲得することで大きな収益を目指して推進していきたいと考えています。

Vision 2030

「Vision 2030」について全体をまとめると、以下のような方針となります。

拡張化として、創薬事業の推進があります。私たちが作成したソリューション試験を進めているパイプラインを導出し、大きな収益を生み出すことを目指しています。

実装化として、次世代アプタマーを用いたさまざまな技術を開発し、それを実際に実装化する計画です。

収益化として、さまざまな収益モデルを提示しましたが、会社として持続的な収入を確保し、事業収益を計上できるような創薬企業へ進化することを目指します。

効率化として、監査等委員会設置会社への移行を取締役会で決議しました。この議案は、来月の株主総会に正式に諮る予定です。会社の体制を変革し、より効率的な運営を進めていきたいと考えています。

損益計算書の概要

決算の内容についてです。詳細は、後ほどスライドをご覧いただければと思います。前年比で臨床開発費用が増加しています。強調しておきたいのは、営業外収益が一定程度あることです。公的資金の助成などを含んでおり、当社が外部から資金を得ていることを示しています。

貸借対照表の概要

2026年3月期末には、手元に約30億円のキャッシュがあります。これを活用し、フェーズ3を進めていきたいと考えています。

公的研究助成金

公的資金については、営業外収益ですが、国からの支援によって非常に大きな資金を得ている点を強調したいと思います。

資金調達

資金調達についてです。EVO FUNDにお願いして進めている新株予約権による調達では、第18回分が終了し、9億2,000万円を調達しました。現在は第19回が進行中で、フェーズ3の費用として活用していく予定です。

2026年3月期 国際・国内学会発表

成果発表についてです。スライドのとおり、いくつかの国際学会や国内学会で招聘を受けています。特に私については、ACHのプログラムがフェーズ3に進んだことにより、多くのインビテーションをいただく機会が増えてきました。

2026年3月期 論文発表

論文発表も進めています。

2026年3月期 IR活動

IR活動もできるだけ積極的に進めています。特にスライド右側にあるとおり、株主のみなさまからいただいた質問は翌週月曜日にまとめて開示し、ご覧いただけるシステムとしています。

以上、長時間にわたりご清聴いただき、誠にありがとうございました。

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