2026年3月期決算説明
魚力、連結売上高は前年比19.0%増、最上鮮魚の連結子会社化等が背景 既存店来店客数が18ヶ月ぶりにプラスに転じる
1-①連結損益計算書

山田虎生氏(以下、山田):株式会社魚力常務取締役経営企画室長の山田です。本日はお忙しい中、決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。よろしくお願いします。
最初に私から決算の概要についてご説明します。その後、代表取締役社長の黑川より中期経営計画2年目の取り組みについてご報告します。その後、みなさまからのご質問をお受けします。
まず、連結損益計算書のスライドをご覧ください。
売上高は436億円で、前年比69億7,000万円、19.0パーセントの増加となりました。2025年3月に出資比率を引き上げ、連結子会社化した最上鮮魚の業績を今期から連結損益に取り込んでいます。最上鮮魚は2月決算で、2026年2月期の売上高は61億6,900万円です。一方、魚力の売上高は前年比で7億1,500万円、2.2パーセントの増加となっています。
1-②既存店前年比の推移(売上高)

既存店売上高は前年比2.1パーセント増加しました。さまざまなコストが上昇するインフレ環境の中、賃上げの定着により、お客さまの購買力や消費意欲が底堅さを保っていると感じられる1年でした。

他方、新店の出店は2店舗、一方で4店舗が退店しました。4店舗のうち3店舗は、経営資源を有効活用する観点から当社が退店を決定しましたが、結果として新店効果は少なくなりました。
魚力商事が行う卸売事業の売上高は4億4,200万円増加しました。前年比ではプラス12.2パーセントとなり、海外向け、国内向けともに増加しています。
売上総利益は178億4,100万円で、前年比29億7,900万円、20パーセントの増加となりました。
このうち、最上鮮魚の売上総利益が26億7,900万円、魚力では概して増収効果により2億7,500万円の増加、魚力商事でも概して増収効果により1,700万円の増加となりました。
販売管理費は162億8,700万円で、前年比29億1,800万円、21.8パーセントの増加となっています。
販管費率は売上高に対して、36.5パーセントから37.4パーセントへ0.9ポイント上昇しました。ただしこれは、販管費率が高い小売業や飲食業を展開している魚力と、低い魚力商事という構成のところに、魚力と同様に販管費率が高い最上鮮魚が加わったことが主な要因です。魚力単体では前年比で横ばい、魚力商事では前年より低下しています。
1-④販売費及び一般管理費

販管費および一般管理費の内訳はスライドに記載していますのでご覧ください。

売上総利益の増加が販売管理費の増加を上回り、営業利益は15億5,400万円となりました。前年比で6,000万円増加し、プラス4.0パーセントの伸びとなっています。経常利益は22億7,200万円で、前年比で2億2,000万円増加し、10.7パーセントのプラスとなりました。
この期は資金運用環境が比較的良好であり、株式市場が右肩上がりだったため、前期を上回る有価証券売却益を計上しました。また、持分法適用関連会社からの持分法投資利益も前期を上回っています。
当期純利益は13億200万円となり、前年比で1億2,500万円減のマイナス8.8パーセントでした。前期を上回る店舗減損損失を特別損失として計上したことに加え、2025年3月期には業務資本提携先である東都水産への株式公開買い付けに応募し、多額の売却益を特別利益として計上していた反動が影響しています。

月次の既存店売上高前年比の推移です。通期では前年比102.1パーセントでした。
1-③既存店前年比の推移(客数・客単価)

既存店について来店客数と客単価に分解した推移です。魚価が前年比で上昇することに伴い、客単価は前年比で伸びていますが、来店客数は前年比でマイナスが続いていました。2026年3月には、来店客数の前年比が101.5パーセントとなり、18ヶ月ぶりにプラスに転じたことが特記事項です。
1-⑤見通しとの差異の原因及び対応

2025年11月に修正した通期業績見通しと実績との差異の原因、およびその差異を踏まえた2027年3月期の対応方針をまとめていますので、ご覧いただければと思います。
1-⑥2027年3月期 連結業績見通し

2027年3月期の連結業績見通しです。当社を取り巻く経営環境が厳しい中、さらに中東情勢やウクライナ情勢など影響を合理的に見通すことが難しい事象が多々ありますが、現時点で入手可能な情報や予測に基づいて公表しています。
売上高は446億円、営業利益は11億8,000万円、経常利益は13億4,000万円、当期純利益は8億7,000万円を見込んでいます。既存店売上高については、前年比1パーセントから2パーセントの増加を見込んでいます。新規出店としては、すでに開店済みの1店舗と、これから予定している2店舗を合わせた3店舗を見込んでいます。ただし、主力店舗を含む数店舗が出店先全館の改装に伴いそれぞれほぼ半年に亘り休業することが売上高、営業利益の見通しを押し下げています。
また、経常利益と当期純利益について、成約をしていない投資有価証券の売却損益を織り込んでおらず、損失・利益ともに見込んでいません。
前年は、多額の投資有価証券売却益が計上されたため、当期純利益に関する乖離が大きくなっています。また、魚力商事と最上鮮魚についても、相応の売上高の伸びを見込んでいます。
2-①会社概要

当社の概要や事業展開の状況、水産業界の動向については、こちらのスライドから示していますので、ご参照いただければと思います。
2-⑥事業展開(卸売事業)

以上が2026年3月期の決算概要です。
中期経営計画(2024-2026年度)の概要

中期経営計画の3年目の取り組みについてです。まず、2年目の損益計画をご報告します。スライドの表の2025年度を基にお話しします。数字は実績に置き換えています。
売上高は2年目の計画404億円に対し、436億円となりました。計画比107.9パーセントです。営業利益は計画18億2,000万円に対して15億5,400万円、計画比85.4パーセントです。経常利益は計画の20億4,000万円に対し22億7,200万円、計画比111.4パーセントです。当期純利益は計画13億2,000万円に対し、実績13億200万円で、計画比98.6パーセントとなっています。
当社をとりまく外部環境についてですが、本中期経営計画を公表した2年前と比較して、現状は厳しいと言わざるを得ません。先ほどお話しした業績見通しも、こうした厳しい環境を反映して作成したものですが、すでに対応可能な施策を開始しており、2027年3月期においても努力を尽くしていく考えです。
これから黑川より、中期経営計画に基づく取り組みについてご報告します。
財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備について

黑川隆英氏:代表取締役社長の黑川です。みなさま、本日はお集まりいただき、誠にありがとうございます。日頃より多大なるご支援とご協力を賜り、心より御礼申し上げます。
それでは、はじめに当社の財務報告に係る内部統制における開示すべき重要な不備とその是正状況についてお話しします。
ご承知のとおり、当社は第41期(2024年4月1日から2025年3月31日まで)の連結財務諸表および財務諸表に誤りがあったことが判明しました。この事態を厳粛に受け止め、経理部門の体制強化を目的として業務改革プロジェクトを立ち上げました。
そのリーダーには豊富な知見を有する外部有識者を起用し、スライドに示している①から③までの再発防止策を策定しました。そして、これらの対応については2026年3月までにすべて完了しています。
当社グループ全体では引き続き内部統制の強化に注力し、関係者のみなさまにご迷惑をおかけすることがないよう努めていきます。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
中期経営計画における基本戦略

ここからは、中期経営計画における今年度の取り組みについてご説明します。スライドの1番から5番までに示した基本戦略として、仕入・販売戦略、人材戦略、卸売・海外戦略、地球環境戦略、財務戦略を挙げています。
2024年度に開始した中期経営計画は、最終年度となる3年目を迎えました。2026年度も引き続き、この5つの基本戦略に沿って進めていきたいと考えています。
当社を取り巻く環境と基本姿勢①

当社を取り巻く環境と、それに対する基本姿勢についてご説明します。
スライド左側のグラフは、2024年10月から2026年3月までの消費者物価の前年同月比推移を示しています。ご覧のとおり、値動きの大きな水産品を含む生鮮食品は一時的に落ち着きを見せましたが、生鮮食品を除く食材は依然として高い水準で推移しています。
右側のグラフは、東京中央卸売市場における水産物の平均卸売価格の推移を、2015年を基準とする指数で表したものです。2025年は、水産物全体で指数が140パーセントから150パーセント前後の高い水準で推移しています。
サケやイクラなどの天然魚は燃料費の高騰に加え、不漁が続いています。一方、ブリなどの養殖魚も飼料等の価格高騰の影響を受けており、水産物の高値が継続する見通しです。
こうしたインフレが続く中、特に魚価が高騰する厳しい環境ではありますが、当社は「ポジティブスパイラルの創出」という基本姿勢を崩さず、今後も取り組んでいきます。
当社を取り巻く環境と基本姿勢②

当社を取り巻く環境と基本姿勢②についてご説明します。2025年4月から2026年3月までの消費者動向の変化に関する当社の状況をお伝えします。
まず、累計の既存店売上高は前年比102.1パーセントとなり、鮮魚および寿司ともに前年を上回ることができました。
一方、客数については、インフレや魚価の高騰によるお客さまの節約志向が続き、累計の既存店前年比は97.2パーセントとなりました。ただし、2026年2月には99.3パーセント、2026年3月には101.5パーセントと18ヶ月ぶりにプラスとなり、回復の兆しが見え始めています。
この点については、後ほど販売戦略のパートで詳しくご説明しますが、2026年度は客数の増加を最大の目標として取り組んでいきます。
次に、客単価は既存店前年比104.8パーセントとなりました。これは、仕入価格の上昇を適切に販売価格へ反映できたためと考えています。
さらに、客単価は「1点単価」×「1人当たり買上点数」に分解されますが、「1点単価」の既存店前年比は106.2パーセントでした。一方、「1人当たり買上点数」の既存店前年比は99.1パーセントとなりました。
1人当たりの買上点数を前年より増やすことが売上高の増加につながるため、店舗での販売力強化を重要な課題として取り組んでいきます。
当社を取り巻く環境と基本姿勢③

店舗業態別動向についてです。主に都心百貨店店舗や駅ビルなどのターミナル店舗では、売上が増加傾向にあります。
一方で、主に郊外のスーパーマーケットや小型店舗では、売上が減少する傾向が見られます。
ただし、これまでは店舗ごとに好調と不調がはっきりしていましたが、2026年1月頃から、これまで不調だった郊外店舗の数値も改善し、徐々に回復の兆しが見えるようになりました。
これも、お客さまの物価高に対する理解や賃上げなどの影響があったと考えています。このような環境の中での当社の取り組みについて、次のスライドからご説明します。
組織における戦略①

組織における戦略です。まず、商品統括本部の仕入戦略は、次の3点を中心に進めていきます。
1点目は、競争力のある仕入価格の実現を目指し、各取引先との戦略的な交渉を行います。
2点目は、加工品の集荷場として埼玉県魚市場の活用を本格化させ、物流コストの削減を図ります。
3点目は、福岡長浜市場から九州前浜の天然魚を仕入れ、品揃えを強化していきます。
1点目で挙げた価格交渉だけでは、昨今の値上げに対応するのが難しい状況です。そのため、2点目と3点目で挙げた取引先とのネットワーク強化と一体となった物流改革を行い、より幅広い視点で経費削減や利益の改善に努めていきます。
組織における戦略②

組織における戦略です。取引先とのネットワーク強化の一例として、産地や漁港とのつながりを重視した商品仕入をご紹介します。
まず、JRの新幹線や快速列車を利用し、金沢や銚子の魚を店舗へ、またANAの飛行機を利用して能登の魚を店舗へ出荷しています。最大の特徴は、当日水揚げされた鮮魚をその日のうちに店舗で販売できることです。
また、ANAの飛行機の場合ですが、朝7時頃に競り落とされた魚が9時頃に梱包され、「のと里山空港」へ運ばれます。10時台の飛行機に乗せられ、お昼前には羽田空港に到着し、15時には店舗に到着して販売できるという流れを作っています。
産地直送仕入の一環として、今後も定期的にお客さまに鮮度の良い魚を提供し、満足いただけるよう、各産地とのネットワークをさらに強化していきたいと考えています。
組織における戦略③

営業本部における販売戦略です。今期は、客数アップを最大の目標として掲げています。当社では、店舗の従業員を減らすなどの効率化を追求するだけでは、スーパーなど他の小売業との差別化が難しいと考えています。
「鮮魚専門店らしさとはなにか」を考える際には、お客さまへの積極的な声かけ、プロの目利きの伝達、そして料理提案のできる従業員の充実が重要だと考えています。
地域一番店を実現するためのポイントは3点あります。1点目は、地域密着と従業員自らが積極的に動く接客です。2点目は、プロフェッショナルな対面販売やお客さまの要望に応じた調理加工の徹底です。3点目は、豊富な品揃えと鮮度感のある魅力的な売場作りです。この3つを中心に取り組んでいきます。
業績を拡大するには、お客さまのニーズを把握し、当社のファンになっていただくことが最も重要です。鮮魚専門店としての特徴を前面に打ち出し、「私の魚屋さん」と評価される店舗を目指していきます。
店舗開発戦略

店舗開発の戦略です。確実な黒字運営と将来性のある店舗網の構築を目指しています。まず、2025年12月に東京あきる野市のデベロッパー「あきるのプレイス」に「とと市場食堂」の1号店をオープンし、新規出店に挑戦しました。食堂業態については、おかげさまでお客さまからの評判も良く、手応えを感じています。
今後は、さまざまな角度から実験を検討し、ロードサイドの出店など、お客さまのニーズを見極めながら店舗を増やしていきたいと考えています。
現在、優良な新規出店案件は非常に少ない状況ですが、次のスライドでは、デベロッパーとの信頼関係を活かした直近の店舗展開についてご紹介します。
直近の店舗展開

直近の店舗については「ペリエ千葉店」「グランデュオ蒲田西館店」「ペリエ稲毛店」「保土ヶ谷 CIAL店」があります。一連の報道にもあるように、最近では工事費の高騰に加え、建設資材の入荷が見込めないため、工事の実施が困難となっています。
また、デベロッパーとしても、新規出店よりもテナントの入れ替えを伴う改装を選択するケースが増えています。
そのような中、デベロッパーから改装などの際にお声がけをいただいた場合は、積極的にお話をうかがい、当社の健全な財務体質や資金力を活かして、増床など店舗機能の拡大を進めていきます。
スライドでご紹介している4店舗では、改装や催事スペースの有効活用、テナント入れ替えによる新規出店など、さまざまな取り組みを行っています。おかげさまでお客さまからも好評をいただいています。また、このような好事例を積み重ねることで、新しいデベロッパーとの関係構築につなげ、現在の厳しい出店状況の中でも、店舗数の拡大を目指していきたいと考えています。
スライド一番上の「ペリエ千葉店」では、改装後の売上高が前年比118パーセントと伸びています。
「グランデュオ蒲田西館店」は、他社が退店したスペースに増床した店舗ですが、こちらも110パーセントの増加となっています。
「ペリエ稲毛店」については、従来50坪と非常に限られたスペースだった店舗を、今回のリニューアルで75.8坪に拡張しました。その結果、現在では170パーセントの伸長と、過去に例がないほど大きなリニューアル効果が出ています。
「保土ヶ谷CIAL店」は同業他社の店舗でしたが、デベロッパーから居抜きでの活用提案があり、工事費をほとんどかけずにオープンしました。こちらも130パーセントから140パーセントと高い伸びを示し、お客さまにも非常に喜ばれ、ニーズの高さを感じています。
今後も、このような新規出店や店舗入れ替えを通じて、店舗網を強化していきたいと考えています。
最上鮮魚の取り組み

続いて、先ほどもお話ししましたが、九州の株式会社最上鮮魚についてご説明します。同社は福岡を中心に、九州・中国地区で鮮魚専門店など49店舗を展開しています。2025年3月の連結子会社化以降も順調に業績を伸ばしており、2025年度の当社の連結売上にも大きく寄与しました。
対処すべき課題としては、昨年同様、魚力グループ全体でのガバナンス体制の構築が挙げられます。先週行われた最上鮮魚の株主総会において、当社のCFOが最上鮮魚の取締役に就任しました。
これにより、体制強化をさらに高いレベルで進めていきます。また、店舗施策として、スクラップ・アンド・ビルドを徹底し、限られた資源の効率的な運用を図ります。
最上鮮魚「ジアウトレット北九州店」

1つ事例をご紹介します。スライドに示しているのは、最上鮮魚が2025年7月に小倉にオープンした「最上鮮魚 ジアウトレット北九州店」です。こちらは、イオンが運営するアウトレットモール内に出店した店舗です。
同店は、最上鮮魚の中でも非常に大型の店舗です。鮮魚売場では、旬の魚を取りそろえた対面コーナーやマグロの解体ショー、寿司バイキングが若年層のお客さまに大変好評を得ています。また、併設する飲食店「ととや」では、赤酢を使用した寿司や海鮮丼などが国内外の観光客に非常に人気で、売上面でも最上鮮魚の中でトップクラスの店舗となっています。
人材の確保【魚力】

人材の確保についてです。営業部門の採用活動は順調に進み、今年は17名の新入社員を迎えました。また、中途入社の社員もバランスよく採用できており、必要な人材を確保できています。さらに、同業他社からの転職者が多く、即戦力として活躍しています。
私も面接に参加することがありますが、「将来を考えて、安定した会社で働きたい」という声を多くいただいています。技術力のある人材が即戦力として入社し、新店舗でも活躍しています。また、これまで進めてきた賃上げや残業時間の抑制など待遇改善の取り組みも、採用活動に大きくプラスになっています。
管理部門については、経理部門を中心に適切な人員体制を構築し、今後さらなる体制強化を図っていきます。
人材育成①

人材育成についてです。人材育成においては、店舗でのOJTを通じた実践教育や会社での集合研修に加え、より幅広い知識を習得するため、外部研修機関を活用したOff-JTを昨年度より開始しました。特に、マネジメント層の指導スキル向上は喫緊の課題であり、研修で得た知識を基に若手社員を教育することで、会社全体の組織力向上につなげていきたいと考えています。
この教育については、今後、人材不足が進行する中で、幹部社員それぞれがやる気を高め、自身の能力向上につなげていくことが重要だと思います。また、私自身も注力していきたいと考えています。
人材育成②

具体的には、新卒社員からマネジメント層に至るまで、網羅的な教育・研修プログラムを外部研修機関と連携して構築していきます。入社1年目から5年目までの若手社員に対しては、店舗でのOJTに加え、集合研修を通じて実技や講義を受けることで、店舗管理の基礎を学びます。
さらに、各地の生産者を訪問し、商品製造や流通の現場を実際に体験することで、店舗での商品取り扱いや、お客さまへの販売時の説明などに役立てていきたいと考えています。
入社6年目以降の中堅社員に向けては、研修を今後さらに充実させていきます。当社は小売業であるため、店長候補者へのキャリアアップ教育を進めていきます。また、幹部教育については職位別研修を通じて、当社の中核を担う人材を育成していきます。
人材の多様性確保

人材の多様性確保についてです。当社では女性の活躍推進や社内環境の整備を進めており、各目標値の達成状況はスライドのとおりです。
今後は、数値目標の達成だけでなく、福利厚生の充実や休日の取得促進など、従業員一人ひとりが働きやすい環境作りに取り組んでいきます。現在、女性管理職は部長・課長を合わせて3名ですが、当社が展開するお寿司事業や先ほどお話ししたCS接客の分野、管理本部を含めて、女性活躍推進のために幹部人材の育成を進めていきたいと考えています。
卸売(魚力商事)売上高の推移

卸売事業についてご説明します。2025年度の振り返りとしては、魚力商事で行う卸売事業も小売事業と同様に、物価高による消費者の節約志向の強まりから、一部で買い控えの動きが見られました。特に水産物価格の高騰を受け、国内スーパーマーケット向けや地方卸への販売が減少しました。一方で、加工業者向けの原材料販売は大きく増加しました。
2026年度には、豊洲市場や埼玉県魚市場を物流拠点として、大手スーパーマーケットと連携し、鮮魚に加え、加工品など定番商品の販売拡大にも取り組む方針です。
海外事業については、ドバイやタイを中心に商品の輸出が伸びています。日本の水産物は海外でも需要が拡大し、高い人気を集めています。当社は商品の輸出だけでなく、現地へ人材を派遣し、店舗での加工や販売指導が行える点を強みとしています。この強みを活かしながら、日本の水産物を世界へ普及させていきたいと強く考えています。
ドバイでの取り組み

ドバイでの取り組みとしては、当社は2021年より、ドバイで食肉・水産物の卸売および小売を行うCountry Hill International LLCに対し、日本産水産物の供給を行ってきました。
近年、ドバイにおける高品質な日本産水産物への需要が高まっており、さらなる成長が期待されることから、2026年2月にCountry Hill LPに1,000万米ドルを出資するとともに、Country Hill International LLCと業務提携契約を締結しました。
Country Hill International LLCは、アメリカとイランの武力衝突の影響を少なからず受けています。衝突直後の2026年3月単月の売上高は、予算比で約3分の2に落ち込みました。
しかし、食肉・小売部門は高い粗利率を維持し、売上高も予算を上回る水準で推移しています。現在、日常生活や都市機能も安定しつつあり、混乱期に国外へ離れた人や一時的に訪問を控えた観光客が戻りつつあるとの報告を受けています。今後の売上高や輸出量の拡大が期待されます。
また、魚力商事のドバイ向け売上は前年比で3倍を超えています。成長が期待される取引先ではありますが、足元ではイラン情勢の影響により3月以降、一時的に売上が減少している状況です。引き続き現地と密に連携し、情報収集を行いながら、今後の事業拡大を図っていきたいと考えています。
タイでの取り組み① CP-Uoriki 店舗展開

タイでの取り組みについてです。「CP-Uoriki」の売上は、引き続き好調に推移しています。小売店舗数は現在31店舗まで拡大しており、2026年中には49店舗を目指します。
現地では「makro」「Lotus」「Tops」などのスーパーマーケットに出店し、鮮魚や寿司などを販売しています。また、5月18日にはバンコク市内に海鮮レストランを初めて出店しました。同店舗では海鮮丼や寿司のほか、刺身や焼き魚などの定食メニューも提供し、日本の食文化を楽しんでいただける店舗となっています。
オープンから間もないため、具体的な業績はまだ不明ですが、現地のお客さまから好評をいただいているという報告を受けています。今後も「CP-Uoriki」をはじめ、タイ国内での日本産水産物の取り扱い拡大を図るべく、さまざまな取引を継続していきたいと考えています。
タイでの取り組み②

タイでの取り組みの2つ目として、「CP-Uoriki」においてセブン-イレブン向けの商品供給のさらなる拡大を進めています。プラサンミット地区店舗のハブキッチンでは、昼間にできたての寿司や海鮮丼を提供するイートイン機能を持たせ、夜間には製造を行い、近隣の約30店舗のセブン-イレブンに寿司を配送しています。
現在、この取り組みは、タイ国内のSNSで「セブン-イレブンで本格的なお寿司が食べられる」として人気を集めており、従来の小売店舗では取り込めなかった若年層やオフィスワーカー層の獲得につながっています。
また、7月には同様のオペレーションが可能な2ヶ所目のハブキッチンを開設する予定です。これにより商品供給能力が拡大し、寿司や海鮮丼を提供する店舗数もさらに増加する見込みです。今後も現地のマーケティングを行いながら、セブン-イレブン向けの商品製造の拡大を進めていきたいと考えています。
財務戦略

財務戦略についてです。当社は安定した収益基盤を基に、株主還元を通じて株主価値の向上を目指しています。まず、配当による株主還元についてですが、当社の配当性向方針である50パーセントを目安に、安定した配当をお支払いしています。
また、当社では株主優待制度を実施しており、株式の保有数および保有期間に応じて、当社バイヤーが厳選した海産物をお送りしています。株主の方からは「株主優待を楽しみにしている」という声が多く届いており、毎年ご好評をいただいています。
私からのご説明は以上です。ご清聴ありがとうございました。
質疑応答:来期の計画の修正予定について
質問者:中期経営計画がこの期で
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