2026年3月期決算説明
信和、売上収益・各段階利益で過去最高 レンタルシフトの柔軟な提案・M&Aによる施工力強化が寄与
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則武栗夫氏(以下、則武):信和株式会社代表取締役社長の則武です。本日は信和株式会社の決算説明会をご視聴いただき、ありがとうございます。これから、スライドの進行に沿って、会社概要、2026年3月期決算概要、2027年3月期業績見通し、株主還元についてご説明します。
企業概要

それでは、会社概要についてご説明します。パーパスは「いのちを守り、未来を支える」です。当社は仮設資材部門および物流機器部門の製造・販売サービスを通じて、社会に貢献することを使命としています。建設現場における大切な命を守り、インフラメンテナンスを通じて、社会基盤の未来を陰ながら支えていきます。
創業48年を迎えた当社は、本社を岐阜県海津市に構えています。2018年に東京証券取引所および名古屋証券取引所に上場しました。2024年には大手足場施工会社であるヤグミグループを、2025年にはアルミ加工会社の凰金属工業と、型枠・土木工事会社の海津建設の2社をグループに加えました。これにより連結対象会社は8社となり、事業領域を拡大しています。
事業内容

2026年3月期の売上収益は201億円で、その内訳は仮設資材部門が71.8パーセント、物流機器部門が28.2パーセントです。仮設資材部門では、建設現場で使用される足場の製造、販売、レンタル、施工サービスを行っています。
特徴は、システム足場で国内シェアNo.1を誇り、住宅から超高層ビルまで、高品質な仮設資材を提供できる国内唯一の企業です。
物流機器部門では、工場や大型倉庫で使用される保管用機器の製造、販売、レンタルを行っています。これらの製品は、提案から設計、製造、設置、メンテナンスまで一貫してサービスを提供しており、幅広い業界から支持されています。
パーパスに関連した取り組み

パーパスに関連した取り組みとして、開発製品である橋梁用システム吊り足場は、独自構造により広い作業空間を確保し、高い強度を実現しました。今後、橋梁修繕工事での採用が増加する見込みです。
続いて、金属加工技術の応用展開として、大相撲名古屋場所の新しい会場において、快適性を向上させた当社製の観客スタンドが全面採用されました。これから当社は、大相撲名古屋場所の屋台骨を何十年も支えていきます。
最後に、新システム足場「BUDDY SYSTEM」は重量を従来比で20パーセント軽量化しました。軽量化によって運搬と組み立て作業の負担を軽減し、生産性の向上に寄与します。これらの取り組みは、当社の「いのちを守り、未来を支える」というパーパスに基づくもので、現場の安全と生産性向上に貢献する具体的な製品展開です。
2026年3月期 決算ハイライト

青木宏道氏(以下、青木):管理グループ経営企画部長の青木です。決算概要についてご説明します。まず、決算ハイライトです。当期は売上収益が201億3,800万円、営業利益が24億8,800万円となり、前年同期比で大幅な増収増益を達成しました。売上収益および各段階利益のすべてにおいて、上場来最高益を更新しています。
仮設資材部門では、市場の「所有」から「利用」というレンタルシフトを捉えた柔軟な提案が功を奏しました。物流機器部門では、大型倉庫案件の受注が牽引しました。利益面では、主にM&Aによるグループ施工力の強化が利益率の押し上げに大きく貢献しています。
2026年3月期 連結業績

詳細な数値はスライドの表のとおりです。営業利益率は12.4パーセントに達し、前期の9.3パーセントから3.1ポイント改善しました。売上収益は201億3,800万円となり、これまで過去最高だった2019年3月期の175億1,200万円を大きく上回り、初めて200億円台に達しました。
また、売上収益の拡大だけでなく、施工やレンタルの伸長およびコスト削減により、収益性の向上を伴う成長を実現しています。これにより、当社は収益規模の拡大と収益性の改善を両立した成長を継続しています。
部門別の状況/仮設資材部門

仮設資材部門についてです。原材料価格高騰の影響は続いていますが、当社はこれを販売からレンタルへの需要のシフトと前向きに捉え、提案営業を強化しました。加えて、M&Aの効果により施工サービスの売上が寄与し、モノだけでなくサービスも提供する体制を確立したことで、過去5年間で最高の売上収益を達成しました。
部門別の状況/物流機器部門

物流機器部門は、前年同期比26.9パーセント増と大幅な増収を記録しました。EC事業の拡大に伴い、大型物流倉庫案件を中心に受注が拡大しました。また、ガラスや自動倉庫など特定の業界に依存しない幅広い顧客基盤を構築できたことが、安定的な成長の柱となっています。
事業部門別売上収益増減

売上収益の前期比増減を事業部門別にグラフ化しています。仮設資材部門ではM&A効果により、施工およびレンタルの売上収益が前年より10億2,100万円増加しています。物流機器部門も大型案件の獲得などにより、前年より12億500万円増加し、増収に貢献しています。
キャッシュ・フロー計算書増減要因

続きまして、当期のキャッシュ・フローの状況についてご説明します。営業キャッシュフローは23億1,900万円の収入となりました。前期の8億4,800万円から大幅に増加し、稼ぐ力が着実に向上しています。主な要因は、上場来最高益となった税引前利益23億1,300万円を計上したためです。本業の好調によって、安定して資金を生み出すことができました。
次に、投資キャッシュフローは11億5,600万円の支出となりました。主な内容は、成長戦略に基づくM&A関連投資や設備・レンタル資産への投資、生産設備の維持・更新といった設備投資に11億4,600万円を支出したものです。
最後に、財務キャッシュフローは11億1,500万円の支出となりました。これは主に、4億3,900万円の配当支払いおよび2億9,900万円の自己株式取得といった、合計約7億3,900万円の積極的な株主還元を実施したことによるものです。併せて、借入金の返済も進めています。
以上の結果、当連結会計年度の現金および現金同等物の残高は、前期並みの29億5,700万円を維持しました。積極的なM&Aや株主還元を継続しながらも、安定した財務基盤と潤沢な手元流動性を確保しており、今後のさらなる成長投資に向けた準備も万全であると考えています。
仮設資材を取り巻く環境と今後のニーズ

則武:2027年3月期の業績見通しについてご説明します。建設業界において、仮設資材を取り巻く環境としては、住宅や社会資本の老朽化対策が急務であること、建設現場の人材不足が顕著であること、また労働安全衛生規則の改正に伴い、より安心・安全な現場が求められている点が挙げられます。
これらの動向を受けて、修繕・メンテナンス工事の増加が見込まれるほか、より安全性に配慮した仮設資材の需要が高まっています。このニーズに応えるため、製造から施工まで一貫したサービスを提供できる当社の強みを活かし、製品の開発やサービスの強化に努めていきます。
物流機器部門の注力分野

物流機器部門は、これまで多様な分野で実績を積み上げてきました。従来のお客さまへの深耕だけでなく、省人化分野や海外展開、さらに未経験業界への積極的な挑戦を今後のテーマとしています。
物流機器はすべての産業に関連しており、ニーズは一様ではありません。それぞれの課題に対して、これまで蓄積してきたノウハウを活かし、新たな領域への進出に取り組んでいきます。
信和グループの成長戦略

当社グループの成長戦略は、グループ内のリソースを活用し、戦略的M&Aを組み合わせて事業領域を拡大することです。販売面では、仮設部門と物流部門の双方で事業領域やサービスの拡大を目指します。製造面では、自社および協力会社の調達網をさらに強化し、緊密な関係を持つ取引先との連携を通じて、事業拡大を進めていきます。
戦略的M&Aの実行については、当社グループの変化と進化を加速させる重要な要素と位置付けています。
2027年3月期 通期連結業績予想

2027年3月期の通期連結業績の見通しです。売上収益を220億円、営業利益を25億2,000万円、税引前利益を23億6,000万円とし、売上収益、営業利益、税引前利益のいずれも過去最高を更新する計画です。親会社所有者に帰属する当期利益については一時的に減益となる見通しですが、これは前期に計上したM&Aに伴う取得差益の反動による一過性の影響です。
本業ベースでは引き続き高い収益性を維持しつつ、増益基調を継続します。また、2026年3月期に計上した一過性費用を除いたベースでは、営業利益は前期比10.9パーセント増の2桁増となる見込みです。今後も、グループシナジーの創出や高付加価値提案の強化を通じて、持続的な成長を目指します。
売上成長と高収益体質の両立を継続

今後の業績については、新規連結会社の通期寄与に加え、施工領域の拡大および既存事業の成長により、収益力が一段と向上する見込みです。また、仮設資材や物流機器の両事業において需要の取り込みを強化することで、売上収益、営業利益、税引前利益の過去最高更新を見込み、引き続き成長基調を維持していきます。
配当予想

株主還元についてご説明します。配当については、業績の拡大を背景に1株当たり配当金を2円増配し、年間36円とする予定です。これにより、中間および期末配当は各18円となる見込みです。当社は年間32円を下限とする累進配当を方針として掲げており、株主のみなさまへの安定的な利益還元を重視していきます。
株主優待制度の変更

最後に、株主優待についてご説明します。2025年11月6日にお知らせしたとおり、当社は2026年9月末時点の株主名簿に記載された株主さまを対象に、長期保有特典を大幅に拡充しました。
特に2,500株以上および3,000株以上の保有区分を拡充し、最大5万ポイントを贈呈します。今後も当社を応援していただける株主のみなさまとの関係を大切にしていきます。
以上で、信和株式会社の2026年3月期決算説明を終了します。ご清聴ありがとうございました。
質疑応答:2027年3月期の通期業績見通しにおけるセグメント別の売上収益の内訳について
司会者:「2027年3月期の通期業績見通しについて、セグメント別の売上収益の内訳を教えてください」というご質問です。
青木:M&Aによるグループ会社の増加や事業ポートフォリオの変化に伴い、開示情報の整理を行っています。従来開示していた部門の内訳については、現在の実態に即した経営管理上の重要指標との整合性を踏まえ、開示方法を見直しています。そのため、現時点では、具体的な内訳の数値の公表を控えています。
今後は、部門ごとの枠組みを越えたグループシナジーの最大化を優先し、機動的なリソース配分を行うことで、連結売上収益220億円という過去最高の更新に注力します。進捗状況や各部門の成長戦略については、定性的な情報を中心に丁寧にご説明していきます。
質疑応答:中東情勢が原材料調達コストに与える影響と対応策について
司会者:「最近の地政学リスクに伴う、中東情勢の緊迫化による御社の原材料調達コストや、製品価格に与える影響をどう見ていますか?」というご質問です。
則武:中東情勢は当社の原材料コストに影響を及ぼす大きな要素と捉えています。今後の動向については一定程度の上昇を想定し、その影響を業績見通しに織り込んでいますが、引き続き仕入の最適化や物流の効率化など、コスト低減策を推進していきます。
質疑応答:2027年3月期の営業利益見通しについて
司会者:「2026年3月期の営業利益は前期比53.4パーセント増と大幅増益でしたが、2027年3月期の予想が前期比1.3パーセント増にとどまっている理由を教えてください」というご質問です。
青木:2026年3月期の営業利益24億8,800万円には、M&Aに伴う取得差益4億6,600万円が一過性の利益として含まれています。これを除いた実力ベースで比較すると、2026年3月期の22億7,200万円に対して、2027年3月期の予想は25億2,000万円となり、実質的には前期比10.9パーセントの増益を計画しています。売上収益の拡大に伴い、本業の収益力は着実に向上していると認識しています。
質疑応答:株主還元の基本的な考え方と今後の見通しについて
司会者:「2027年3月期は2円増配の36円を予定されていますが、株主還元の基本的な考え方と今後の見通しについて教えてください」というご質問です。
青木:当社は、持続的な成長と利益の還元を経営の最優先事項の1つと位置付けています。当社は累進配当を掲げており、2027年3月期も過去最高益の更新を背景に、2期連続の増配となる年間36円を計画しています。
また、2028年3月期は、当社にとって創立50周年という節目の年となります。これまで当社を支えてくださった株主のみなさまへの深い感謝とともに、この節目に対する市場からの熱い期待を真摯に、そして心強く受け止めています。
現時点で具体的な施策をお約束することはできませんが、50周年という誇るべき節目を、株主のみなさまとともに喜び合えるようなかたちにしたいと強く考えています。
今後の成長投資のバランスを最適化しつつ、株主のみなさまのご期待に応え、企業価値を高めていくために前向きに検討を重ねていきます。
質疑応答:物流機器部門の成長について
司会者:「物流機器部門の成長は継続しますか?」というご質問です。
則武:物流効率化や省人化のニーズを背景に、需要は国内外で引き続き堅調であると考えています。大型物流倉庫内の設備案件に加え、半導体装置関連など、多様な業界から受注をいただいています。今後も安定した成長を目指していきます。
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